1月21日の川景色…3

(『1月21日の川景色…2』のつづき)

216046.jpg
お昼の休憩をしていたら、給油でしょうか、業務船らしい船が入港してきました。‥‥しかし、何だろうこの船は? ゴムフェンダーとガードフレームをぐるりにめぐらした低舷側の船体、極端に船首寄りの角張った操舵室の後ろは、背の低い箱形の上部構造物にオーニングと手すりを備えてという、初めて見る形容しがたいスタイル。一発で目が釘付けです!

暴露甲板に備えたオーニングとベンチから、業務船転用の港内遊覧船かしらとも妄想したり。ちなみに船籍は千葉でした。ある方に見てもらったら「オイルフェンス展張船かも」とのことで、なるほど、船体後部にフェンスを巻取るリールを収納するタンクが必要だから、こういう船形もあり得るなあと、妙に納得したのですが‥‥。

216047.jpg
ほぼ正横をとらえた、次のカットをよく見直してみると、船尾、甲板室の後妻板に下を向いたパイプが2本突き出ています。う~ん、ということは、液体を入れるタンクなのかしら?

側面に一つだけある舷窓と、操舵室横の太い通風筒は、中の水位(?)をのぞくためと、液体を出し入れするときの空気抜き? 上端の前後に一つづつ、吊り上げるためらしいアイが設けられているのも気になります。船名もわからなかったので、いくら妄想しても詮無いことではありますが、まあ、まず一度見たら忘れられない、強烈な印象を残した船ではありました。

216048.jpg昼食後は、水位低下化河川に向かうことになり、荒川へ。工事が続く新砂水門の前後には、警戒船が常駐して交互通航の管制をしてくれているのですが、荒川に出たところで、警戒船に通船が接舷していました。

何か資材でも運んできたのか、それとも乗り組みさんの交代なのか‥‥。船ごと輪番するものだと思っていましたが、船はそのまま、人員のみ交代するのかもしれません。

216049.jpg
毎度おなじみ閘門様前に到着。管理事務所に電話して通船をお願いすると、閘室に注水するので待機してほしいとのこと。

エンジンをニュートラルにして回転数が落ちると、風が穏やかなこともあいまって、本当に静か。しかし‥‥。

216050.jpg艇は行き足が止まった姿勢のまま、ほぼ動かないのです。流速が速く、風も抜けやすい荒川下流では極めて珍しいこと!

流速と潮位が、または風と流速が均衡したのか? いつもは進入時のリーウェイ(横流れ)に気を遣うだけに、気味が悪くなるくらいの不動ぶりで、かえって感動すら覚えたものでした。
撮影地点のMapion地図

(30年1月21日撮影)

(『1月21日の川景色…4』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 砂町運河 荒川 荒川ロックゲート 閘門

12月10日の川景色…8

(『12月10日の川景色…7』のつづき)

214061.jpg豊洲運河を六叉流近くまで下ると、右手のテラスに、湾岸署の警備艇「すみれ」が横付けしているのに気づきました。正確には、テラスに接してスパッドで固定した台船を、桟橋代わりにしてもやっているのです。

むむ、ここに仮設の繋船施設を設けたということは、豊洲運河水上派出所に何かあったな。向こうには杭打船も見えるし、不安な面持ちで右へ舵を切ってみると‥‥。

214062.jpg
あらら、繋船杭が抜かれている! 直近、「8月13日の川景色…8」とくらべてみてください。少なくとも現状では、警備艇の繋留はできませんね。

並み居る水上派出所の中でも、最も一般の派出所建築に近い雰囲気で、「運河の交番」として親しまれたこの建物とも、いよいよお別れなのかしら‥‥。いや、早合点はよしましょう。

214063.jpg
もしかしたら、神田川河口の隅田川水上派出所のように、護岸にテラスが増設されるので、いったん繋船施設を移動しただけかもしれませんしね。(『4月20日の水路風景…2』参照)

ここに掲げた2枚の写真をよく見ると、堤防側面に「No.41」、「No.42」と書かれた、オレンジ色のステッカーが貼られています。これはテラス施工の工区を示すものかな? ともあれ、今後ともここに在って、都内最大の運河集中点、六叉流を見守ってくれればと願わずにはおれません。

214064.jpg
砂町運河を東進し漣橋をくぐって、曙・曙北運河との十字流が控えるあたりで、嬉しい出会いがありました。右手から「マルコ・ポーロ」が出てきたのです。

何度か触れたように、昔の川蒸気を思い起こさせる外観もあって、都内にもやう現役旅客船中、最も気になる船。イヤもう、岡山の海御座船を模した観光船が「安宅丸」(『コレジャナイ安宅丸!』参照)として通用するなら、「マルコ・ポーロ」の舷側を黒塗りにしてダミーの煙突を立てただけで「通運丸」を名乗っても、文句はいわれますまいよ! 少なくとも私は許す(笑)。

214065.jpg舵を戻した「マルコ・ポーロ」はそのまま、静々といった感じで西へ去ってゆきました。曙運河の貯木場跡にもやっているところは何度も見かけていたけれど、走っているのを目にしたのは本当に久しぶり。

「マルコ・ポーロ」を貸し切りにして、小名木川は高橋から、江戸川の松戸辺りまでロングランしたら、さぞ楽しいでしょう。新川が通れないのが残念ではありますが。
撮影地点のMapion地図

(29年12月10日撮影)

(この項おわり)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 豊洲運河 東雲運河 砂町運河 豊洲運河水上派出所 水上派出所

11月26日のフネブネ…2

(『11月26日のフネブネ…1』のつづき)

214006.jpg
ご存じのとおり、新砂水門は工事中のため交互通航です。もともと通航量の少なくないところではありますが、この日は特に輻輳していて、水門右手で漂泊しつつ待つこと約20分。

工事区間と水門を抜け、単縦陣で徐航しつつ西行するフネブネを、一隻づつ眺めながら過ごす楽しさ。観閲式か何かのようで、ちょっと独特なひとときではあります。

214007.jpg荒川河口に出ると、この日は南風が強くなるとの予報どおりになり、当然のごとく結構な波浪ぶり。右から襲う横波のスプレーに堪え、濡れながら河道中央で針路180°に切って、少し息をつけました。

写真は目の前を横切って南下する独行艀「第十二富士宮丸」。船首で波しぶきが上がり、ズシン、ズシンという音が聞こえてきそうです。

214008.jpg
下るにつれて河口波がかえって盛り上がり、だいぶガブられましたが、葛西臨海公園の水路に入ればもう穏やか。狭水路のありがたさをしみじみ噛み締めるときではあります。

旧江戸川を遡上し、妙見島の東岸を眺めながら進んでいけば、おなじみの油槽船「第三新興丸」のもやう姿が。妻板が前傾した個性的な操舵室、塗装も割ときれいでお変わりないようです。

214009.jpg
これもおなじみ三共油化の桟橋ですが、船はいつもと違いました。黒光りした塗装も美しく、まろやかなカーブを描く魅力的な船尾を見せてくれたのは、横浜籍の「第八ながと丸」。いや、いいですねえこの、曲線美といっていい過ぎでないおいど! 甲板上では乗り組みさんが作業中でした。

214010.jpgその前にもやっていたのは、ここで何度か見かけた「第十一長榮丸」。でも、満載状態は初めて目にしたような。「10月30日のフネブネ」のときと、くらべてみてください。

いや~、船足を一杯に沈めると、ギリギリっぷりが予想以上に凄まじいですね。いつもの空船状態とまったく違う、油槽船本来の姿に触れた思いがしました。
撮影地点のMapion地図

(29年11月26日撮影)

(『11月26日のフネブネ…3』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 荒川 旧江戸川 砂町運河 新砂水門 妙見島 独航艀

10月9日のトリづくし

212001.jpg10月9日、近場回りをしたときのスナップです。今年後半は天候がすぐれず雨天続きとあって、穏やかな晴れ間がありがたく、特にどこを訪ねるあてもなく、とにかく出ようともやいを解いたのでした。

コンクリート柵の上を見やると、鴨さんが尾を振り振り散歩したり、ツブれてくつろいだりと思い思いのポーズで並んでいました。秋も深まり、気がつけば水鳥たちの季節に入りつつあったのです。

212002.jpg
上と同じ鴨たちの角度違い。可愛らしいしぐさに惹かれて近づきすぎたのか、イヤそうに腰を浮かしかけている鴨がいる一方で、そっぽを向いてどこ吹く風の子も。

向こうを向いた鴨の視線の向こうに、ちょうどスカイツリーが霞んで見え、「今日のスカイツリーはちょっと霞んでるが~」と、観天望気をしているように思えて、笑いが込み上げてきたものでした。

212003.jpg
安心し切ってツブれている鴨さんたち見たさに、ちょっと寄せ過ぎたかしら。首を細長く伸ばして警戒心をあらわにし、腰を浮かせてつぶらな瞳でこちらを見つめます。

おっとと‥‥柵に寄せ過ぎました、危ない危ない。トリ好きにとっては事故を誘発しかねない、危険な魅力のあるツブれ鴨! 舵を取る皆さん、どうかお気をつけて(私だけ)。

212004.jpgもの凄い勢いで泳ぎ去ってしまったので、うまく撮れませんでしたが、この秋初めてのオオバン君に出会いました!

最近は他の水鳥を押しのけて、東京の水路で勢力を拡大しつつあるオオバン君。夕刻にあの哀愁に満ちた鳴き声を耳にするのも、風情があっていいものです。冬が近づいている証拠ですね。

212005.jpg最後はトリさんではありませんが、妙に可笑しかったのでご紹介。曙北運河、都市計画運河橋梁の橋脚にいた亀さん。

貝の密生した面がチクチクして嫌なのでしょうか、妙に四肢を踏ん張って力みかえり、首も反り返らせてどこか勇ましいポーズ。もうすぐ寒くなりますから、冬眠の場所を探さないといけませんよね。
撮影地点のMapion地図

(29年10月9日撮影)

(『荒川河口のフネブネ』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 砂町運河 曙北運河 水辺の鳥たち

8月19日のトリさん

(『8月19日の晴海橋梁…2』のつづき)

210016.jpg
道々に拾ったトリ好きスナップをいくつか。一枚目は出しなに撮った独身鴨さん。珍しくピントが合い、鴨も逃げずにじっしていてくれたので、可愛らしい姿がしっかり収まり、嬉しい一枚となりました。

210017.jpg
都市計画運河橋梁の下流側にある、円筒形の基礎でくつろぐ鷺、鴨各一羽。木っ端ブネの姿を認めるなり、逃げ腰ではありましたけれど‥‥。

この円筒形基礎、潮位が低いときしか見られず、何の遺構かわからないので、気になる存在ではあります。昔はもう一つ橋があったのか、それとも旧橋の基礎の片割れが残されたものでしょうか。

210018.jpg
新月島川、桟橋の角でくつろいでいた鵜さんにカメラを向けたら、わさわさと羽を広げて、乾かすしぐさをサービス(?)してくれました。ありがとう!

鵜もこの10年でずいぶん数が増え、街場の河川でも姿が見られるようになりました。餌の魚が豊富である証しであります。

210019.jpgそして豊洲貯木場跡の柵列。南東側の水路をゆるゆる流しながら、鳥たちの思い思いにくつろぐ姿を楽しめます。

水鳥的には今はシーズンオフですから、中の水面を埋め尽くすような数はおらず、柵の上にぱらぱらと鴨、鷺、鵜など留鳥の諸君が翼を休めている程度ですが、その分のどかさが味わえてよいものです。


210020.jpgそんな中で、ひとりヒョロリンと首を伸ばしていた鷺さんの姿に惹かれて、一枚ものしてみました。

首を羽の中にうずめて、丸くなった状態からこれをやられると、本当にろくろっ首かと思えるほどの伸び具合。顔が正面を向いていたのも手伝い、失礼ながら妖怪じみた不気味さすらありました!
撮影地点のMapion地図

(29年8月19日撮影)

(この項おわり)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 砂町運河 曙北運河 新月島川 春海運河 水辺の鳥たち