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「もがみ」型護衛艦来航…5

(『「もがみ」型護衛艦来航…4』のつづき)

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艦旗・国旗掲揚前ですから少し戻りますが、桟橋の東側からの少し引いた眺めを。光線、角度ともいい位置につくと、ちょうどボーディングブリッジにさえぎられてしまうのでした。まあ、それでも晴海埠頭では望むべくもなかった、桟橋側からの船影が拝めるのですから、これもまたよし。

こちら側から見ると、排水や保安上の理由からでしょう、桟橋には結構な片勾配がつけられているのがわかります。画面右手、桁側面には電路がびっしり這わされて、照明やボーディングブリッジへの給電を担っているのも観察でき、興味深いですね。

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ほぼ正横から「くまの」を眺めて。陽を受けた平滑な舷側に、照明塔やボーディングブリッジが影を落としています。後部、ヘリコプター甲板では隊員さんが整列しています。自衛艦旗が掲揚されたすぐ後なので、旗に向かって敬礼していたのでしょうか。

289023.jpgこちらは国旗掲揚前の「もがみ」の艦首。隊員さんお二人が何かもさもさと動いていたのでよく見てみると、どうやら信号旗の束みたいですね。

ということは、これから満艦飾を行うに違いありません。他の護衛艦同様、マストに高々と張られたワイヤーにひるがえる満艦飾を想像していたので、帰路に目にしたとき、意表を突かれることになりました。


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帰り際に見た満艦飾の「もがみ」。統合マストのツノのてっぺんとはいわずとも、せめてあの台形の頭あたりに頂部が来るだろう、と思っていたら、ずいぶんと低い位置にワイヤーが渡されていて、正直びっくり。

特に、中央の部分は上部構造物すれすれで、失礼ですがいま一つ華やかさに欠けるように思えたものです。もちろん、厳しい任務に就く艦の本分ではありませんから、外野があれこれいうのもはばかられますが、この点でも従来の艦とは違った空気を感じたことも事実です。

289025.jpg桟橋を離れながら、名残惜しく2隻を振り返って。先ほど出てきた監視取締艇、やはり護衛艦の警備だったようで、西側をゆっくりと遊弋していました。

ステルス性に軸足を置いた外観、掃海隊群に配備された初の護衛艦、22隻と海自始まって以来の量産が計画され‥‥と、初めてづくしの印象深いフネを拝見できた嬉しさ、歴史の一ページに立ち会えたような気がしたものでした。

(令和4年11月13日撮影)

(『11月13日の有明南運河』につづく)

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タグ : 護衛艦東京港監視取締艇

「もがみ」型護衛艦来航…4

(『「もがみ」型護衛艦来航…3』のつづき)

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防波堤の先端をかわし、海上保安部の船溜がある東側へ入りました。クルーズターミナルは桟橋構造で建物も大きくないため、着桟している船を反対側から眺められるのは、晴海と違っていいところではあります。

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「くまの」の5インチ砲を左舷側から。米海軍のMk.45・Mod 4という型式の自動砲で、海自では護衛艦「あたご」型から採用されており、すっかりおなじみになってきました。

砲盾の右舷側に何か花輪のようなものが掲げられ、砲口栓にも飾り付けがされていますね。後でご教示いただいたところでは、クリスマスの装飾ということでした。何とも気の早いことです。

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8時が近くなると、ジョンベラの隊員さんが歩いてきて、艦首旗竿で国旗掲揚の準備。同じころ艦尾でも自衛艦旗掲揚の準備を完了しており、この直後ラッパの演奏とともに、2つの旗が掲げられました。清々しい、凛としたひとときに立ち会えて、これまた嬉しいこと。

289019.jpg旗が上がる直前、東京海上保安部の桟橋から、一隻の監視取締艇が出港してゆくのが目に入りました。おそらく「かぺら」と思いますが、逆光で艇名が読み取れませんでした。

微速のまま右へ折れたので、護衛艦の警備にでてきたのかしら。帰りに確かめてみましょう。


289020.jpgターミナルの建屋の下では、すでにたくさんの人たちが並んでいて、「最後尾」の看板を掲げ持つ係員さんの姿も。フリートウィークとて、艦内の一般公開が行われるのですね。いいなあ。

艦旗掲揚が始まると、皆さんいっせいにカメラやスマホを頭上に掲げて、熱気が伝わってくるよう。うんうん、みんなも嬉しいよね、ボクも嬉しいよ‥‥などと、一人水上でうなずく不審者がここに。
撮影地点のMapion地図

(令和4年11月13日撮影)

(『「もがみ」型護衛艦来航…5』につづく)

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タグ : 護衛艦監視取締艇東京港

2月6日のフネブネ…1

(『2月6日の水路風景…2』のつづき)

276046.jpg2月6日の道々で出会ったフネブネを以下にまとめます。例によっておなじみの顔ぶれもありますが、観察日記的な記録ということで。

妙見島にもやう独行艀といえば、油槽船「第三新興丸」。検索してみると、ご当地に本社工場を置く食用油メーカー、月島食品工業に傭船されているようなので、積荷は原料油なのでしょうね。

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タグ : 旧江戸川砂町運河妙見島水上バス独航艀巡視艇清掃船監視取締艇

8月22日の水路風景…1

270001.jpg8月22日は、オリンピックのそれに代わり台場に浮かぶパラリンピックシンボルと、またもブルーインパルスの展示飛行があるとのことで、前回より1か月ぶりに艇を出してきました。今回は時系列順に紹介させていただきましょう。

曙運河を南下していると、水門の向こうに黄色い清掃船が。辰巳埠頭に出たあたりで追いつきそうですね。


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運河を出たところで、もはやルーティンになった墨田川造船辰巳の観察日記。入渠船はなかったものの、この日は大きな変化がありました。浮きドックの向こう、2階建ての詰所がついたポンツン桟橋が姿を消していたのです。

これでは当分、入渠はないと見てよさそうですね。あと、前回気づいていたのですが、浮きドック端部の両舷に、縦長のフェンダーが5本づつ、円弧状に設けられていたのも触れておきましょう。

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ふたたび前進すると、清掃船に追いつきました。先月22日にも出会った「第一清海丸」です。

そうそう、操舵室後端に掲げられた青地に赤三角の旗、遊覧船を含めた業務船が掲げていますが、オリンピック・パラリンピック会期中の警備に関する旗ですよね? 警備の負担を減らすため、おそらく外郭団体などが交付した、一種の登録船を示すものだろうと解釈していますが、国際信号旗でもないし、絵柄の由来や正式名称が気になります。

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「第一清海丸」を追い越して、埠頭と旧貯木場の柵の間を西航していたら、監視取締艇が反航してきました。これも先月22日は曙運河・砂町運河の十字流で警備に当たっていた「れぷす」。盛大に船首波を盛り上げて、勇ましい航走シーン。

270005.jpg少し間を開けて、続いて行逢したのが湾岸署の警備艇「すいせん」。赤色閃光灯を光らせての航行、操舵室の窓から乗り組みさんが腕を水平に出しているのは、取舵に切るよ、というサインかしら?

海保、警察の船艇が続航するさま、オリンピックが終わったとはいえ、引き続きパラリンピックの警戒が厳になされていることを、実感させる一幕ではありました。


(令和3年8月22日撮影)

(『8月22日の水路風景…2』につづく)

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タグ : 曙運河東京港清掃船監視取締艇警備艇墨田川造船

7月23日の水路風景…4

(『7月23日の水路風景…3』のつづき)

269086.jpg隅田川に入る直前、竹芝に憩う「おがさわら丸」を眺めて。バーチカルステム、まだ見慣れていないせいもありますが、斬新な感じがしてよいものです。

手前を反航するオープンの観光船、初めて見る船ですね。ピンクのラインを引いた舷側の、船首に小さく「冨士見」、船尾近くに「FUJIMI」とあったので、船宿は深川冨士見さんかな?


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以下、道々に眺めた素敵な夏雲を4葉、ご覧にいれましょう。もくもくと湧き出すような力強さは、酷暑を吹き飛ばすような素晴らしさでした。

隅田川での帰路、新大橋上流から。まだ湧き出し始め(?)といった風で、走っている間にも、刻々と形を変えてゆくさまが面白かったです。左手の雲、石油の「出光」のマークのような、人の横顔に見えませんか?

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砂町運河に入って、七枝橋の西から正面を見ると、これが大迫力! 思わず「龍の巣だあ!」と叫びたくなるようなボリュームと、昇騰してゆく勢いには圧倒されるばかりでした。今回見た中で、一番の夏雲だといってよいでしょう。

269089.jpg砂町運河をさらに東航し、曙運河・曙北運河との十字流でスナップ。夏雲と五輪警備の監視取締艇をツーショットで。

艇は前日22日にも出会った、SS26「れぷす」。法面の緑と空の青とともに、雲のつくる陰影のディテールが美しく、ほんの一瞬ながらほれぼれと眺めたものでした。


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煙突と夏雲。形を変えゆくとともに、頂部が吹き飛ばされたようになったのを目にして、上空の風の強さを想い、黒々と影を作る雲の下端は、すでに豪雨が来襲しているのでは‥‥とあれこれ想像させる角度。

五輪開会式の日を祝うような、爽快な空のページェントが眺められて、満足満足。この日、水路から仰いだ空のページェントは、もう一つありました。次回からそのお話をさせていただきます。

(令和3年7月23日撮影)

(『大川のブルーインパルス…1』につづく)

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タグ : 東京港隅田川砂町運河監視取締艇