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5月15日のフネブネ…5

(『「ひりゆう」入港!…2』のつづき)

266031.jpg微速で移動しながらほぼ一周できたので、名残惜しく「ひりゆう」とお別れすることにしました。

何分官船、しかもどちらに向かうかわからないこともあって、いち木っ端ブネがいらぬ迷惑をかけてはことと、終始このくらいの距離を取って周りをうろついておりました。それでも動かずにいてくれたので、十分堪能できたものです。


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さて、土曜日とあれば、躍動する荷役設備や業務船たちの、生き生きとした姿を期待してしまうのはいつものこと。おなじみ宇部さんのアンローダーは、と通りがかりに注目すると、期待にたがわず、ちょうどグラブが独航艀「第一豊和丸」のホールドへ入ってゆくところでした。

となりに接舷した「第二豊和丸」とくらべてみると、喫水の差が歴然。水揚げした骨材のかさが実感できようというものです。

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墨田川造船本社前、5月4日に紹介した自社製らしき作業艇「skyblue」ですが、前回はトランサム周りをよく見ていなかったので、ズームでたぐって撮ってみました。台船の昇降口やラックが手前にあり、のぞき見るような感じではありますが。

一段下がったモータウェルはかなり広く取られ、トランサムの喫水線下には当て板状のものが見られと、船外機艇であることは間違いないようです。パイプで組まれた鳥居形のものは、頑丈そうなことから手すりでなく、曳索を保持するための枠ではないでしょうか。

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建屋の前まで来ると、嬉しいことにシャッターが開いており、中の様子を見ることができました。おお、2隻が建造中ですね! 船体を天地逆に伏せたような状態で、外板を張っている最中のようです。どんな艇ができてくるのか、楽しみですね!

266035.jpgフネブネめぐりのシメは、これも毎度おなじみ古賀オールさんで。いつ拝見しても美しく整備された、クレーン群とバージたちが素敵です。

こちらも荷役シーンを期待したものの、残念ながら作業は終わっていたようです。まあ、最近は荷役だけでなく、曳航中の姿まで拝ませてもらったばかりですから、ぜいたくは申せますまい。

(令和3年5月15日撮影)

(『供用された常磐橋』につづく)

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タグ : 東京港 東雲運河 東雲北運河 曙北運河 消防船 独航艀

5月15日のフネブネ…2

(『5月15日のフネブネ…1』のつづき)

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前回の少し後のシーン。行き足を殺しながら着岸体制に入る「第三十一芝浦丸」、宇部興産のアンローダー、奥には東雲水門と、運河らしいディテールがフレームに収まって、今回お気に入りの一枚に。

このまま直進して、東雲運河の旧防波堤区間でデッドフル航行をしようと思っていたのですが、着岸作業のお邪魔をしてはいけないと、帰路に後回しすることに。面舵に当て、豊洲運河へ入ることにしました。

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朝凪橋南詰の工事区間で、警戒船任務についていたのは、顔なじみであるでんでん丸船隊の1隻「第五でんでん丸」。通りつつ手を振って応えると、乗り組みさんがニコニコしながら誘導してくれました。いつもご苦労さまです。

266008.jpg隅田川派川に出てゆるゆる歩かせていると、背後から高速で通船「なぎさ」が追い抜いてゆきました。この艇には何度か出会っていますが、プレーニングしているのを見るのは初めてです。インアウト艇らしいパワフルな走りですね。

気になったのは、ドラム缶が裸で、いくつか後ろに載せてあったこと。艇が波頭で跳ねたとき、落としてしまわないかしら‥‥と心配になりました。

266009.jpg隅田川を遡上し清洲橋をくぐったあたりで、前方に赤い艇が2隻。動きからして、日本橋署の消防艇が演習から戻り、着桟作業をしているのだとわかりました。

行き足を抑えて待つ姿勢を見せると、右側の艇(後で『きよす』と判明)の乗り組みさんから「先に行って!」と身振りで示されたので、応じて急ぎ通過することに。


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作業中の「はまかぜ」。まずバウづけしてもやいを取る二人を下ろし、いったん離れてから艇を流れに立たせて達着、という手順。お天気に恵まれた土曜日ということもあり、プレジャーやPWCの通航は引きも切らず、反射する引き波に悩まされながらの作業。まことにお疲れさまです。

前も同じようなことを書きましたが、大川筋を繋留地とするのは、このサイズの艇にとってはつらいものがありますよね。日本橋川に拠点を移してあげるのが、艇や隊員さんにとってもベターな気がするのですが、いかがでしょう。
撮影地点のMapion地図

(令和3年5月15日撮影)

(『5月15日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 東雲運河 豊洲運河 隅田川派川 隅田川 独航艀 消防艇

5月15日のフネブネ…1

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緊急事態宣言下で仕事の方も控えねばならなくなり、ならばまめに出かけて艇の健康状態を維持しよう‥‥と、15日も近場をうろつくことができました。ありがたや。何しろ水路上で一人なので、感染対策としてはこれ以上のものはありません。

この日はフネブネとのよい出会いに恵まれたので、まずは船づくしとまいりましょう。

266002.jpg最初の2枚は砂町運河での行逢船。ジブを寝かせてやってきたクレーン船は、港興業(株)の「港50号」、操舵室をアップして船尾につく押船「十五東庄丸」の二隻。ブルーでまとめた塗装が素敵ですね。

右写真、続航してきたもう一隻は、都港湾局の監視船「こうえいⅡ」。大きな台船を目にした後なので、ずいぶん可愛らしく見えてしまいました。

266003.jpg砂町運河には清掃船の拠点の一つ、都建設局・潮見分室の船溜がありますが、漣橋をくぐるあたりで、珍しく出港シーンに出くわしました。

後進で離桟してくるそれは、ゴミ運搬船、押船「すみだ1号」と、プッシャーバージ「すみだ2号」のコンビですね。土曜日とあって業務船はみなさんお仕事中、働くフネブネの躍動するさまを見られるのは嬉しいものです。

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河道中央に出たところで、後進のまま右へ頭を振り、こちらへ向き直りました。回頭中の動作は、思ったより機敏な印象。プッシャーバージならではで、曳航タイプならこうはいかないでしょう。減速し近づきすぎないようにしながら、興味深く拝見。

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六叉流に至って、東雲運河に入ろうかしらと思っていたら、右手、豊洲運河からセメント船「第三十一芝浦丸」がぬっ、といった感じで登場。ゆるゆると面舵を取りつつ、微速で東雲運河へ。宇部興産に着けるのでしょうね。

ほぼ正横から見た船体は、喫水が沈んでいることもあり意外と長く見え、ふだんよりスマートな感じ。ちなみに本船の要目は、海運ナビ・芝浦海運(株)こちらに掲載されていますので、ご参考まで。平成30年進水の、まだ若手といってよい独行艀です。
撮影地点のMapion地図

(令和3年5月15日撮影)

(『5月15日のフネブネ…2』につづく)

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タグ : 砂町運河 クレーン船 清掃船 独航艀

令和2年度川走り納め…9

(『令和2年度川走り納め…8』のつづき)

260076.jpg旧江戸川に出ました。暗く撮れてしまいましたが、左手にはおなじみ、三共油化の桟橋にもやう独航艀が。船名は「三栄丸」。

中川の独航艀船隊を見た後だと、操舵室や船尾の甲板室の高さが目につきます。中川にくらべ、橋の桁下高に余裕のあるのが実感できますよね。


260077.jpg妙見島の北端に近づいたあたり、新川東水門に目をやって、「ええっ!」と声を上げてしまいました。堤防の高さまで打ち込まれた鋼管矢板に、新川東口がぐるりと取り囲まれてしまっている!

水門の設備更新だけなら、ここまで手厚いやり方はしないように思えたので、いよいよ水門の全面撤去かしらと、勘ぐっても無理のないことでしょう。

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矢板の高さがこれだけあって、錆色の面積も広大なので、近づくと結構なインパクト。扉体をすっかり下した水門の姿も珍しいですが、何か悪いことをして捕まったようでもあり、ちょっと哀れな感じも。

検索してみたところ、「新川東水門・樋門導水設備を設置」(建通新聞)一昨年7月23日付の記事がヒットしました。引用すると、
東京都建設局江東治水事務所は、新川東水門・樋門の耐震補強工事に伴う導水設備工事を進める。財務局が8月中旬に技術実績評価型総合評価方式による希望制指名競争入札を公告する予定。

なるほど、水門の向こうにある導水樋門(『新川畔をお散歩…8』参照)周りまで含む、耐震補強と導水施設の工事をするわけですか。水門とともにあった船溜風景も、大きく変化しそうですね。

260079.jpgさらに下って妙見島東水路に至り、二度びっくりさせられるとは。妙見島の老舗マリーナ、ニューポート江戸川が何と、コンクリート堤防の向こうになり、クラブハウスやヤードに並んだ艇たちが、見えなくなっていました。

まあ、堤防の向こうにヤードがある川のマリーナというのも、決して珍しいものではありませんが‥‥。見えるのがこのクレーンと桟橋のみというのも、以前を知っているとなお、結構な衝撃であります。

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少し陽が差してきて、クレーンを照らしました。トラスでないスケルトンの構造はなかなかスマートで、水門同様の威容を感じさせるものが。

しかし、これで妙見島は堤防で完全に囲繞され、現代の輪中といってよい状態になりましたね。ますます、「和製フォート・ドラム」の異名にふさわしい外観になった気が(笑)。ここまで手厚くするのは、何より東京周辺では珍しい、人の住む川中島ということもあるでしょう。また水門で守られていない河川は、堤防を完全にするこの手しかない、ということを実感させられたことではありました。
撮影地点のMapion地図

(令和2年12月29日撮影)

(『令和2年度川走り納め…10』につづく)

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タグ : 旧江戸川 新川東水門 妙見島 独航艀

令和2年度川走り納め…6

(『令和2年度川走り納め…5』のつづき)

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10年ぶりの新大場川水門。扉体は褪色が進みハケ目が目立ってきましたが、叢雲の流れる冬空をバックに、変わらぬ威容を見せてくれました。右径間の向こうに、点々と竿が立てられているのを見ると、南側は以前同様浅いみたいですね。

260027.jpg水門の対岸にある、垳川排水機場と樋門を一枚。「垳」の字にわざわざ「がけ」とルビを振ってあることでもわかるように、「垳」はご当地の地名にしか使われていない、珍しい字なんだそう。

東西とも水の行き来のみで、通航はできない閉塞河川ですが、河道の形は乱流していたいにしえの姿を思い起こさせ、個性的な名前とともに、訪ねるたび目を向けてしまうのです。

260028.jpgこちらもお久しぶり、三愛石油の東京オイルターミナル。独航艀たちの目的地で、石油製品の荷役をするための桟橋と油槽が設けられています。「第八富士宮丸」はすでに着桟し、もう一隻荷役中の船も見えます。

企業情報 沿革」(三愛石油)にありますが、この東京オイルターミナル、開設は平成10年11月と、川の荷役施設としては若い部類。この部分でも興味が注がれるわけです。

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いったん上流へ航過してから転回し、荷役中の2隻をスナップ。右手奥、堤防の向こうにロゴをあしらった油槽群が見えますね。

右、上流側にもやうのは「第十一福祐丸」。左の「第八富士宮丸」とくらべると、荷役も進んだのか、だいぶ乾舷が高くなっているのがわかります。

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「第十一福祐丸」をほぼ正横から。実にこの日、6隻目の独航艀。生きた河川舟運を目の当たりにできた嬉しさとともに、三愛石油の盛業ぶりを実感したものでした。
何しろ、舟運以外の代替手段がなく、結果的に細々と命永らえたような「生き残り」でない、平成に入って新設された、若い河川航路ですから、輻輳ぶりもうなずけようというものです。

繋留、蛇管の接続と安全確認が終われば、荷役はポンプアップですから乗り組みさんはしばし休憩できるのでしょう、船上はのんびりムードですね。
撮影地点のMapion地図

(令和2年12月29日撮影)

(『花畑運河再訪…1』につづく)

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タグ : 中川 独航艀 新大場川水門