笹川湖で貸しボートを楽しむ…1

●昨年春、26年3月13日のことです。千葉は鴨川方面に出かけた帰り道、写真のダムに気づいて、ふらりと立ち寄ったのが始まりでした。何の予備知識もなく訪ねたので、草深い山中に忽然と現われた、ダムの雄姿に感動したものです。いや、ダムは草深い山中にあるのが、当たり前ですか‥‥。
河畔の説明版を読むと、名前は片倉ダム、形式は重力式コンクリートダムで、堤体高さ42.7m、平成14年運用開始とのこと。まだ若いダムといってよいでしょう。

さて、ここからが本題です。ダムに至る道々、「貸しボート」の看板を掲げるお店がちらほら見え、そそられるものがあったところへ持ってきて、ダムサイトのこの地図で決定的に吸い寄せられました。
●「これだけ水路がうねっているのなら、『山間の可航水路』ごっこが楽しめるかも!」
脳内に浮かんだのは、志半ばで廃された江戸時代の未成運河、「勘十郎堀」(過去ログ『勘十郎堀…1』『勘十郎堀…2』参照)のこと。分水界を越え、山中を掘り割ってつらぬく可航水路は、この道のバカとして夢想してやまない、思えども届かぬ水路情景の一つであるからです。
外界の川とつながっていない、閉塞水面にはあまり惹かれない‥‥とはいいながら、「江戸川で貸しボートを楽しむ」で垂れ流したように、「飛び込みで気軽に舟遊びができる」貸しボートには目がないタチでもあります。この日は遅い時刻に立ち寄ったこともあり、またの機会に再訪することを誓ったのでした。

対面の親柱には「笹川」とあり、ダム湖となった今も、扱いは河川であることを実感させるものが。ちなみに、このあたりの地名は「君津市笹」。川にちなんだのか、それともその逆で、地名から川を名づけたのでしょうか。

●橋から谷を見下ろしてみると‥‥おおお!
水際まで迫る濃厚な森! 屈曲する水路! さんざん妄想、いや、心象に描いた「山間の可航水路」そのものじゃないですか!
一刻も早く水面に浮いてみたくなり、ガツガツと貸しボート屋さんへ急ぎます。

●姿美寿橋を渡った対岸に見える、斜面を切り開いてこじんまりと建つボート屋さん。
そのさっぱりと片付いた感じと、屋根の対空標識(?)が気に入って、こちらの「ボートハウスすずき」(君津市観光情報サイトはなぜか『レンタルボートすずき』)さんに、お世話になることにしました。
【撮影地点のMapion地図】
(27年5月5日撮影)
(『笹川湖で貸しボートを楽しむ…2』につづく)

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