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7月18日のフネブネ

(『7月18日の浮流物』のつづき)

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ヤードの上下架用クレーンは1基なので、しばらく順番待ちに。船台に乗った艇の上から運河をゆきかうフネブネを眺められるので、退屈はしません。

コンベア清掃船「建河清第2号」が通ったので一枚。船首に乗り組みさんの姿はなく、行き足も速かったので、これから旧江戸川や中川など、東側の河川へ清掃におもむく途中なのでしょうね。

284023.jpg天王洲南運河を東航していたら、水上バスタイプの行逢船が。ジールの「Zea Fleet(ジーフリート)」ですね。

もと荒川水上バス、海洋商船の船隊に属していた一隻で、超ベテランといってよい船齢のはずですが、美しく手入れされていて、見たかぎりでは老嬢といった感じは全くしません。


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皆さんスカイデッキに出て、思い思いに周りを眺めたり、写真を撮ったりと楽しそう。かつての水上バスたちも、痛ましい末路をたどった船がある中で、今なお元気で現役にある姿を見られるのは、嬉しいものです。

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284026.jpg台場ではおなじみ、海保バースの測量船たちにご機嫌伺い。「昭洋」「拓洋」とも結構な錆が目立ち、任務の厳しさを思わせるものが。

右はこれも顔なじみ、海洋大の練習船「神鷹丸」、この日は晴海埠頭にもやっていました。練習船には珍しい、船首楼と船橋にブルーのラインをあしらった粋な装いが効いていて、バックがマンション群の晴海だと、なおさら映える感じがしました。

(令和4年7月18日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 砂町運河天王洲南運河春海運河測量船水上バス

3月6日の水路風景…4

(『3月6日の水路風景…3』のつづき)

277016.jpg一文字隠れてしまいましたが、鉄鋼埠頭、日鉄物流の建屋に掲げられた標語が気に入ってスナップ。

総意で誓おう製品愛護」という、語感もよく、かつ簡にして要を得た標語もさることながら、書体も私好みで惹かれるものがあります。この手のスローガンも、だんだんPCに入っているモリサワ書体に駆逐されていくんだろうなあ‥‥。

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有明西運河に入り、測量船たちがもやう海上保安庁バースを左手に見つつ北上。この日の繋留船は「海洋」一隻でした。背後ではゆりかもめの2列車、上下線が離合するところで、タイミングをはかって一枚。

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すでに先月触れましたが、解体が決まり廃止、閉鎖された晴海埠頭の客船ターミナル前まで来て、改めて感慨を覚え、しばし艇を止めてぼんやりと回想。

海自、海保、各国来航艦艇の公開はもとより、特に用がなくとも訪れては、デッキから港湾風景を眺めたものでした。背後の変貌ぶりは今さら触れるまでもありませんが、レインボーブリッジが架けられ、豊洲埠頭が再開発され、晴海・豊洲大橋が建設され‥‥と、発展し変わりゆく東京港の表情を、ワクワクしながら見入った場所でもあります。

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277020.jpgデッキまでは結構な頻度で上がっていたものの、このトップにある展望台を訪れたのは、なぜか一度きり。しかも雨の日だったことを思い出すなど。

来航船艇を正面から撮ったことを回想しながら、南西面に回って一枚。ステンレスのオブジェがキラキラしていた前庭、ユリカモメの可愛らしい群れ越しに眺めた第一航路‥‥楽しかった光景が次々と思い出されて、微速で流しながらしみじみとしたものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年3月6日撮影)

(『3月6日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 有明西運河春海運河東京港測量船晴海客船ターミナル

「海洋」の帰港風景

(『新旧の「汐路丸」とともに』のつづき)

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朝潮運河から港内へ出て、うららかな陽射しを浴びつつしばしのプレーニングを楽しんでいると、測量船が一隻、有明西運河に入ろうとしているのを発見。「海洋」ですね。

運河のバースにもやっている姿はよく見かけるものの、動いているところに出くわす機会はそうそうありません。スロットルを引いて減速、遠巻きながら落ち着いて堪能しようと、漂泊で豊洲沖に腰を据えました。

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船尾の右奥に僚船たちがのぞけたところで、ズームでたぐって一枚。達着舷である左舷に下げられたフェンダ-、船首には入港時の保安部署に就いた乗り組みの人たちが見られ、最微速まで落とした行き足とともに、緊張感が伝わってきました。

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船首尾の軸線がたまたま視線と合って、ほぼ真後ろからの姿をとらえられ、ちょっと嬉しくなりました。速度は本当のデッドスローで、曳船の補助なしに、運河内で180度回頭して接岸することを思えば、慎重の上にも慎重を期しているのがわかります。

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運河内からの行逢艇も見えたので、前進に入れて安全な位置まで離れることに。逆光ですが、秋空をバックにしずしずと歩む姿、なかなか風情があります。右舷から半ば下げたアンカーも見えて、入港時らしい雰囲気を堪能できたひとときでした。

273070.jpgそのまま東雲運河に入り、恒例のデッドフル航行をした後は、行き足を落として東雲水門を仰ぎつつ東へ。

今さら気付いて何ですが、扉体前のスクリーンに掲げられたナンバー、左のNo.3のみ抜き文字なのですね。恐らく右の2径間にあるプレートのそれは新しいもので、抜き文字は旧来のものと思われますが、ちょっと面白く思えたものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和3年10月24日撮影)

(『10月24日の墨田川造船』につづく)

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タグ : 測量船東京港東雲運河東雲水門

11月1日のフネブネ…3

(『11月1日のフネブネ…2』のつづき)

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第一航路を北上中に行逢したのは、おなじみ湾岸署の警備艇「すみれ」。ちょうど東京港トンネルの換気塔をバックに、水煙をあげてプレーニング中の引き締まった表情が撮れました。

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台場のRKバースをのぞいたところ、いつもの「昭洋」「拓洋」の姿が見えず、「平洋」一隻がもやっていました。今年1月に竣工したばかりの新顔なので、ちょっと拝見していこうとスロットルをゆるめて右へ。

両舷各1本となった煙突が目を引きますね。広くとられた船尾の作業甲板では、演習中なのか、数人の乗り組みさんが号令一下、キビキビと動いているのが見えました。

257028.jpg演習のお邪魔をしてはいけないので、微速で遠ざかりながら全体像を拝見。

船首から3分の2にかけた、長船首楼の高い乾舷が頼もしく、いかにも外洋で長期行動する測量船の雰囲気十分。煙突の後ろ、舷側に斜線を引いたようなフェンダーが目立ちますが、これは無人艇である観測装置を揚収するためでしょう。従来船にくらべ全体に直線的で、エッジの立った印象を受けました。

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河口の竹芝埠頭では、これもおなじみ「ヴァンテアン」と、いよいよお別れ前の一枚。

Nambu201さんのnote(確かな知識と深い愛情が感じられる素晴らしい記事です、お勧め)によると、ドバイへの売船が決まり、この写真を撮った4日後、11月5日に竹芝を解攬。「PRINCESS」と名を変えて昨日12月2日に、那覇出港をもって日本を離れたのだそう。はるかインド洋を越えて、長い旅路となりますが、ご安航をお祈りしています‥‥。

257030.jpg佃大橋の上流では、「ホタルナ」と「エスエスNANO1」の行逢風景をスナップ。

「エスエスNANO1」は月島川の船溜を出て、日本橋船着場へ回航の途中だったのですが、船長が「ホタルナ」に向けて大きく手を振っているのがとてもいい雰囲気で、思わず頬がゆるんだものです。輻輳しがちな都大路、ちょっとした気遣いでお互い気持ちよく船行きしたいものですね。
撮影地点のMapion地図

(令和2年11月1日撮影)

(『11月1日のフネブネ…4』につづく)

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タグ : 東京港隅田川警備艇測量船水上バス

曇り空のフネブネめぐり…4

(『曇り空のフネブネめぐり…3』のつづき)

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「KABA3」を追う形で、「拓洋」の右舷を仰ぎながら通過。いつもながら、高い乾舷が任務柄を思わせて頼もしい感じ。各所に生じた錆が、寧日ない仕事ぶりを思わせて頭が下がるというもの。人目につきやすいバースだけに、何とかしてあげたくなりますね。

255017.jpg第一航路に出てまず目を引かれたのが、去る9月10日にオープンしたばかりの国際クルーズターミナル。晴海のそれを代替する新客船埠頭です。接岸しているのは「にっぽん丸」ですね。

新しい桟橋もそうですが、その内側となった有明南運河や、海上保安庁のバースの様子も見ておきたくなって、船首を向けました。


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せっかくのシックな船体色も、曇天下では沈み気味なのが残念ですが、ティッシュボックス型とは違った「にっぽん丸」の瀟洒なスタイル、やはりよいものですね。

ターミナルの建物、晴海と違ってシンボル的な塔屋がないせいか、大型船が接岸するとあらかた隠れてしまい、いま一つメリハリに欠けるなあ、というのが第一印象でした。

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桟橋を回り込んで、内水(?)となった内側へ。まず目に飛び込んできたのが、PC01のハルナンバーをもらった当管区の代表選手、巡視艇「まつなみ」。

海保唯一の迎賓船の機能を持った艇で、スタイルも巡視艇としては変わり型といってよいものですが、1番を名乗るフネだけあって、どことなく風格を感じさせます。

255020.jpg180度転回して、ターミナルと平行になったところで一枚。こちらからの視点だと、「にっぽん丸」より建物の方が高く、決して負けていない(?)ことがわかりました。

内水となったこの奥には、海保の他のバースや、おなじみ「宗谷」もいます。ターミナル竣工後の雰囲気はどんなものか、フネブネの姿とともに眺めてゆきましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和2年9月21日撮影)

(『曇り空のフネブネめぐり…5』につづく)

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タグ : 東京港巡視艇測量船