12月12日のフネブネ…4
(『12月12日のフネブネ…3』のつづき)

●川崎市消防局の桟橋には、以前通るたびに目にした「第5川崎丸」「第6川崎丸」の同型2隻に代わって、令和2年に就役した新型艇「かわさき」がもやっていました。
先代の2隻よりぐっと大型化し、舷側にはコーストガードばりの斜めストライプと英字のロゴが入って、ずいぶん雰囲気が変わりましたね。

●近づいて右舷後方から。直線的なデザインの船橋構造物に、伸縮式の放水塔が備えられ、放水砲も合計6門と実に頼もしい感じ。「消防艇『かわさき』」(川崎市)によると、109総t、18.6㏏、全長33.2m、ウォータージェット2軸。
18㏏超は、このクラスの艇としては結構な俊足ですね。船尾にはユニックで揚収する装載艇も備えられ、トランサムにはウォータージェットのガードフレームが突き出ているのが目立ちます。
●光線の具合がよくないですが、せっかく近づいたのだからほぼ真後ろからも一枚。う~ん、トランサムに書かれた船名の書体、出力したそのままでなく、もうひと工夫欲しかったところですねえ。
ここでようやく、もう一隻が桟橋の左にもやっていたことに気づきました。こちらも新艇ですね。逆光になりますが拝見しましょう。
●船名は「うみかぜ」。同大で揃えた先代2隻と違い、こちらはぐっと小型に。火災を起こした船舶の大きさなど、用途によって使い分けるような考え方で造り分けられたのでしょうか。
「消防艇『うみかぜ』」によると、19総t、30.2㏏、全長18.5m、ウォータージェット2軸とのこと。

●千鳥橋をくぐった右手、独航艀の船溜に仲良くもやう4隻を眺めて。手前から第五、第八、第十二、第十一富士宮丸。そう、中川の東京オイルターミナルに通う、油槽船たちのホームポートなんです。
はるばる‥‥というと語弊がありますが、運河から川へと内陸深く水路の旅をする、現代河川舟運の立役者たちが憩うさま、やはり惹かれてしまうのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和3年12月12日撮影)
(『12月12日のフネブネ…5』につづく)

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●川崎市消防局の桟橋には、以前通るたびに目にした「第5川崎丸」「第6川崎丸」の同型2隻に代わって、令和2年に就役した新型艇「かわさき」がもやっていました。
先代の2隻よりぐっと大型化し、舷側にはコーストガードばりの斜めストライプと英字のロゴが入って、ずいぶん雰囲気が変わりましたね。

●近づいて右舷後方から。直線的なデザインの船橋構造物に、伸縮式の放水塔が備えられ、放水砲も合計6門と実に頼もしい感じ。「消防艇『かわさき』」(川崎市)によると、109総t、18.6㏏、全長33.2m、ウォータージェット2軸。
18㏏超は、このクラスの艇としては結構な俊足ですね。船尾にはユニックで揚収する装載艇も備えられ、トランサムにはウォータージェットのガードフレームが突き出ているのが目立ちます。

ここでようやく、もう一隻が桟橋の左にもやっていたことに気づきました。こちらも新艇ですね。逆光になりますが拝見しましょう。

「消防艇『うみかぜ』」によると、19総t、30.2㏏、全長18.5m、ウォータージェット2軸とのこと。

●千鳥橋をくぐった右手、独航艀の船溜に仲良くもやう4隻を眺めて。手前から第五、第八、第十二、第十一富士宮丸。そう、中川の東京オイルターミナルに通う、油槽船たちのホームポートなんです。
はるばる‥‥というと語弊がありますが、運河から川へと内陸深く水路の旅をする、現代河川舟運の立役者たちが憩うさま、やはり惹かれてしまうのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和3年12月12日撮影)
(『12月12日のフネブネ…5』につづく)

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10月24日の墨田川造船
(『「海洋」の帰港風景』のつづき)
●最後はおなじみ墨田川造船の手掛けているフネブネを拝見して、この日の航程をシメることにしました。辰巳の浮きドックと艤装桟橋から。
西から近づくと、8月に姿を消していた、詰所付きの桟橋がきれいになって復帰していたのがわかりました。巡視艇は、やはり8月に本社前で艤装中だった「はかぜ」。消防艇「すみだ」改め「かすみ」は、先月から引き続きもやっているのですね。

●船底、舷側とも塗色が美しく、新造船らしい清々しさの感じられる「はかぜ」。上の写真でもわかるとおり、トランサムの船名はまだ船体色のまま。マスキングか何かで、就役と同時にはがされるのでしょうか。
桟橋左手で、社員の方がうろんげに不審船をにらんでいたので、もちろん近づいたりせず、遠巻きにして拝見しました‥‥。

●「かすみ」は場所を移動しただけで、特に大きな変化はないようですね。先月もちょっと気になっていたのですが、水線付近の汚れが目につきました。再就役に当たって、入渠して再塗装されるとは思うのですが。

●本社前を訪ねてみると、先月は甲板室が生地のままだった「ひめぎく」が後ろに下がって、代わりに船台上にあった「いせかぜ」が進水、艤装に入っていました。いいですねえ、量産されてゆくさまをこうして眺められるというのは。
●建屋の中で建造中の艇が、この日も一隻見えましたが‥‥おや、「はかぜ」姉妹とは、明らかにハルの形が違いますね。
トランサム下端に見える船底のライン、「はかぜ」ほかは直線でしたが、今回の艇はペラを避けたトンネル型のつくりになっています。タイプの違う艇の登場、進水が楽しみになりました。
(令和3年10月24日撮影)
(この項おわり)

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西から近づくと、8月に姿を消していた、詰所付きの桟橋がきれいになって復帰していたのがわかりました。巡視艇は、やはり8月に本社前で艤装中だった「はかぜ」。消防艇「すみだ」改め「かすみ」は、先月から引き続きもやっているのですね。

●船底、舷側とも塗色が美しく、新造船らしい清々しさの感じられる「はかぜ」。上の写真でもわかるとおり、トランサムの船名はまだ船体色のまま。マスキングか何かで、就役と同時にはがされるのでしょうか。
桟橋左手で、社員の方がうろんげに不審船をにらんでいたので、もちろん近づいたりせず、遠巻きにして拝見しました‥‥。

●「かすみ」は場所を移動しただけで、特に大きな変化はないようですね。先月もちょっと気になっていたのですが、水線付近の汚れが目につきました。再就役に当たって、入渠して再塗装されるとは思うのですが。

●本社前を訪ねてみると、先月は甲板室が生地のままだった「ひめぎく」が後ろに下がって、代わりに船台上にあった「いせかぜ」が進水、艤装に入っていました。いいですねえ、量産されてゆくさまをこうして眺められるというのは。

トランサム下端に見える船底のライン、「はかぜ」ほかは直線でしたが、今回の艇はペラを避けたトンネル型のつくりになっています。タイプの違う艇の登場、進水が楽しみになりました。
(令和3年10月24日撮影)
(この項おわり)

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9月20日のフネブネ…2
(『9月20日のフネブネ…1』のつづき)
●毎度恒例、エンジンと船体の健康維持のため、東雲運河でしばしのデッドフル航行。おお、48.8km/h‥‥26.3kt。
この日は望の大潮の前日で、水位差が大きかったことも手伝い、そこそこの成績でありました。乗るたびに、帰港したら水線下の見える部分だけはブラシでこそげているので、少しは抵抗が減っているかもしれません。

●さて、東雲運河を出て面舵、晴海埠頭を望むところまで来てみると‥‥。
誰 も い な い 。
イヤ、選手村を護る“晴海の堅陣”、巡視船みっちりの威容の印象が強烈だっただけに、やはり、やはり喪失感がずしりと来ますね。まず今後一生拝めないであろう、世紀のイベントが終わった実感が、しみじみと胸に染み入ったものでありました‥‥。

●臨港消防署の可愛らしい小艇2隻、「しぶき」と「はるみ」が桟橋に仲良くもやう姿をスナップ。紅の船体色も鮮やか、いつもきれいに整備されていますよね。
「すみだ」の引退を知った後だけに、臨港署の桟橋とフネブネを眺めていても、どことなく寂しい感じが。同じクラスの新艇は就役するのでしょうか?

●神田川から日本橋川が分かれる分流点、小石川橋通架道橋の下流から見た、エスエスNANO2。おなじみZen船長の操縦です。7月22日、9月12日と、最近は出かけるたびに船長にお会いしている気が。ご縁がありますね! 絶好の水路日和とあって、お客さんも楽しそうです。
この後、私は左へ舵を切り、神田川奥部へ向かったのですが、船長はちゃんと気づいて下さり、手を振って別れました。
●フネブネのトリは、木村造船所の上架艇でしめるとしましょう。建屋の左側、露天の船台に引き上げられていたのは、警備艇「たかお」。
喫水線下に剥離の跡が見られることから、付着した貝類をはつって高圧洗浄を終えたところで、これから再塗装に入るのでしょう。2軸あるペラはすでに磨かれたのか、真鍮色に輝いていますね。
(令和3年9月20日撮影)
(『9月20日の神田川奥部…1』につづく)

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この日は望の大潮の前日で、水位差が大きかったことも手伝い、そこそこの成績でありました。乗るたびに、帰港したら水線下の見える部分だけはブラシでこそげているので、少しは抵抗が減っているかもしれません。

●さて、東雲運河を出て面舵、晴海埠頭を望むところまで来てみると‥‥。
誰 も い な い 。
イヤ、選手村を護る“晴海の堅陣”、巡視船みっちりの威容の印象が強烈だっただけに、やはり、やはり喪失感がずしりと来ますね。まず今後一生拝めないであろう、世紀のイベントが終わった実感が、しみじみと胸に染み入ったものでありました‥‥。

●臨港消防署の可愛らしい小艇2隻、「しぶき」と「はるみ」が桟橋に仲良くもやう姿をスナップ。紅の船体色も鮮やか、いつもきれいに整備されていますよね。
「すみだ」の引退を知った後だけに、臨港署の桟橋とフネブネを眺めていても、どことなく寂しい感じが。同じクラスの新艇は就役するのでしょうか?

●神田川から日本橋川が分かれる分流点、小石川橋通架道橋の下流から見た、エスエスNANO2。おなじみZen船長の操縦です。7月22日、9月12日と、最近は出かけるたびに船長にお会いしている気が。ご縁がありますね! 絶好の水路日和とあって、お客さんも楽しそうです。
この後、私は左へ舵を切り、神田川奥部へ向かったのですが、船長はちゃんと気づいて下さり、手を振って別れました。

喫水線下に剥離の跡が見られることから、付着した貝類をはつって高圧洗浄を終えたところで、これから再塗装に入るのでしょう。2軸あるペラはすでに磨かれたのか、真鍮色に輝いていますね。
(令和3年9月20日撮影)
(『9月20日の神田川奥部…1』につづく)

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9月20日の墨田川造船…1

墨田川造船辰巳の様子はと、曙運河を出て右手を見ると‥‥おや、巡視船が一隻横付けしていますね。浮きドックの中には、先日存在に気づいたオーニングが張られ、下で作業員の方が休憩中。詰所付きの桟橋が修理中なのか姿を消しているので、作業に当たられる方もご苦労が少なくないことでしょう。

●巡視船は「みかづき」でした。点検なのか、お早い里帰りでと声をかけてあげたくなるほど。ここで出会うのは今年の2月以来です。
もう一隻は消防艇、おなじみ臨港消防署の「すみだ」ですね。入渠に訪れたのでしょうか、こちらで出会うのは初めてです。

●珍しいことで‥‥と、「すみだ」に近づいてみたら‥‥いや、「すみだ」じゃない! 操舵室と船尾舷側に「かすみ」と書かれているじゃないですか!
よく見れば、船尾近くのフェンダーがあるあたり、「東京消防庁」とロゴが入っていたのが、船体色で塗りつぶされていますね。う~ん、もう「すみだ」ではなくなってしまったのか‥‥。

●引退した消防艇が、民間や他の水上消防署に移籍する話は耳にしましたから、「すみだ」もいよいよ臨港署を勇退し、第二の人生を歩むということなのでしょう。
そうなると、この場所での「みかづき」とのツーショットも貴重なものになると、少し距離を取って記念に一枚。

●離れる前にもう一枚、いいお顔をものして。放水塔を一本高々と掲げた、小ぶりながらシンプルかつスマートな船影を見るのも、これが最後と思うと寂しくなりますね。
「すみだ」、平成12年以来長らくの湾奥の護り、本当にお疲れさまでした。次の任地でも元気で活躍されることを祈っています。
(令和3年9月20日撮影)
(『9月20日の墨田川造船…2』につづく)

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