「発電運河」・天王洲南運河
(『コレジャナイ安宅丸!』のつづき)
●船の科学館をバックに、右舷後方からの姿を写したところで、「安宅丸」とお別れです。東京港らしい眺めを楽しめる新航路、ぜひ多くの人に乗ってもらいたいですね。
ここで本来の目的地へ向けて右へ転舵、天王洲南運河へ入りましょう。
●運河に船首を向けたところで右手を見ると、紅白の塗装も鮮やかなコンテナヤードのクレーン群と、レインボーブリッジのツーショット。
船が接岸していればまた別の面白さがあったでしょうが、これはこれでなかなか魅力的です。
さて、天王洲南運河といえばやはり思い出されるのが、両岸に火力発電所のある運河だということ。
震災以来の電力不足で、最近とみに注目されている発電所ですが、都内に、しかも運河を挟んで2つも発電所が設けられているのって、普段意識していないせいか、何だか凄いことのように思えてしまいます。

●こちらが大井火力発電所。大きな2つの油槽の影になっていますが、建屋の一部と煙突が顔をのぞかせています。古風といっては失礼ですが、いかにもメカメカした外観は、自分の脳内にある臨海部のイメージとピッタリで、何か懐かしい感じがします。
油槽のあることでもわかるように、燃料は石油で、出力は3基合計105万kw。昭和46年から稼働しているとのことです。

●そして対岸、品川火力発電所。大井のそれとは違った、清掃工場を思わせる直線的な外観の煙突が、竣工年の新しさを感じさせます。しかし、一見スマートな煙突の基部に目を転じると、極太のダクトが建屋から何本も伸びており、まさに「パワーステーション」の言葉どおりの力強さが、迫ってくるようです。
ちなみに出力は3基で114万kw、稼働開始は平成13年ですが、創設は昭和35年で、老朽化した先代の発電所を取り壊し、新たに建設されたものだとか。燃料は都市ガスで、この点も大井とは対照的ですね。
(参考:『全国の発電所』、『wikipedia 品川火力発電所』)
●以前、「パワースポットならぬパワーステーションスポット」などと軽口をたたきましたが、両岸に発電所を従える(?)天王洲南運河は、別名「発電運河」と呼んであげてもいいくらいの、希少な運河に思えてきました。
発電所に注目の集まる昨今、船宿さんの遊覧コースとして、提案するのもありかもしれませんね。
南側、大井火力発電所に面した岸は、ポートサービスの桟橋がいくつかある船溜。クレーン船や曳船の姿を楽しみながら、新幹線の鉄橋と工事中の若潮橋をくぐり、京浜運河に出ましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(23年4月10日撮影)
(『京浜運河点描』につづく)

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ここで本来の目的地へ向けて右へ転舵、天王洲南運河へ入りましょう。

船が接岸していればまた別の面白さがあったでしょうが、これはこれでなかなか魅力的です。
さて、天王洲南運河といえばやはり思い出されるのが、両岸に火力発電所のある運河だということ。
震災以来の電力不足で、最近とみに注目されている発電所ですが、都内に、しかも運河を挟んで2つも発電所が設けられているのって、普段意識していないせいか、何だか凄いことのように思えてしまいます。

●こちらが大井火力発電所。大きな2つの油槽の影になっていますが、建屋の一部と煙突が顔をのぞかせています。古風といっては失礼ですが、いかにもメカメカした外観は、自分の脳内にある臨海部のイメージとピッタリで、何か懐かしい感じがします。
油槽のあることでもわかるように、燃料は石油で、出力は3基合計105万kw。昭和46年から稼働しているとのことです。

●そして対岸、品川火力発電所。大井のそれとは違った、清掃工場を思わせる直線的な外観の煙突が、竣工年の新しさを感じさせます。しかし、一見スマートな煙突の基部に目を転じると、極太のダクトが建屋から何本も伸びており、まさに「パワーステーション」の言葉どおりの力強さが、迫ってくるようです。
ちなみに出力は3基で114万kw、稼働開始は平成13年ですが、創設は昭和35年で、老朽化した先代の発電所を取り壊し、新たに建設されたものだとか。燃料は都市ガスで、この点も大井とは対照的ですね。
(参考:『全国の発電所』、『wikipedia 品川火力発電所』)

発電所に注目の集まる昨今、船宿さんの遊覧コースとして、提案するのもありかもしれませんね。
南側、大井火力発電所に面した岸は、ポートサービスの桟橋がいくつかある船溜。クレーン船や曳船の姿を楽しみながら、新幹線の鉄橋と工事中の若潮橋をくぐり、京浜運河に出ましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(23年4月10日撮影)
(『京浜運河点描』につづく)

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