巨大作業船のポンドにて

191056.jpg5月4日午後、千葉県をドライブした帰り道、水っぺりが見たくなってちょっと寄り道をしました。しばらくうろうろして出たのが、袖ヶ浦市は浮戸川なる川を渡る、新田大橋。千葉港の南西端あたりになります。

地元漁船でも繋留しているかしらと、クルマを降りてほてほてと橋を渡ってみたら‥‥おお!
撮影地点のMapion地図


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漁船どころか、各種巨大作業船から台船、土運船やらとお祭り状態(船頭の脳内が)!

何気ない寄り道で、まさかの大当たりを引き当てた気分! 「うひょひょひょ」と嬉しく拝見したのは、いうまでもありませなんだ。

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右手に接岸する、巨大クレーンを搭載した一隻から堪能。紅白のスパッドを高々と上げていることから、グラブ式浚渫船と推察。

クレーンのお尻の幅だけで、左にもやっている青い本船、2隻分はありそうですね。残念ながら船名はわかりませんでしたが、左手前の曳船は、船首に「春日」と書かれていました。

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中央奥に見えた、櫓をそびえさせた船‥‥。これは船名がわかりました。「ポコム2号」、五洋建設の持ち船です。船名で検索したら、「海上施工:専用船 ポコム2号」(CDM研究会)がヒット。「CDM工法とは」によると、セメント系硬化剤を土中に注入攪拌し、軟弱地盤を改良する工法の一つなのだそう。東京湾岸の埋立てには、なくてはならない立役者といったところですね。

右手の青いクレーン船は「ブルーオーシャン」。ご本尊が巨大すぎるせいで、ずいぶん可愛らしく見えますけれど、自艇で近寄ってみたら、見上げるような大きさなのでしょう。

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こちらも天を衝くような巨大な櫓が‥‥杭打船かしら。シャチのイラストをあしらったブリッジ側面には、「KSC-K75」と大書きされ、櫓には「あおみ建設(株)」の看板が。手前には揚錨船も寄り添っていますね。

検索してみたら、「KSC-K75 詳細データ」(海上技術安全研究所)に記事を発見。サンドコンパクション船、すなわち砂でできた杭を土中に押し込んで、「ポコム2号」同様、地盤を安定させる役目をする船だそうです。

いや~、凄いフネブネをいっぺんに3隻も拝めるなんて、やはり寄り道はしておくものですじゃ!

(28年5月4日撮影)

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タグ : 浚渫船 サンドコンパクション船 揚錨船 台船 曳船

1月21日の川景色…7

(『1月21日の川景色…6』のつづき)

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187032.jpg土運船の行き過ぎた向こうに姿を現わしたのは、背高ノッポの押船がはまり込んだ黒いプッシャーバージ。バージの船首側では、クレーンが稼働中‥‥あっ、グラブ式浚渫船だ!

大型船の作業風景を間近にした興奮と、なじみの水路を整備してくれているありがたさ(?)に、テンション急上昇であります。

右の写真は、船首側から見た浚渫船団。ほとんど影になっていますが、向こうに土運船+押船が横付けしているのがわかります。浚渫船のマッコウクジラを思わせる、丸みをおびた垂直船首に惹かれます。船名は新栄800‥‥「008栄新」ではないですよね?

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ザーザーと音を立てて、グラブから泥水をしたたらせ、ジブを旋回して土運船にぶちまけていく一連の動きに、舵を取りながらも吸い寄せられる思い。

23年に「新潟の水上バス…1」で、同じタイプの浚渫風景を目の当たりにする機会に恵まれましたが、グラブ式は動きに迫力があってよいものですね。掃除機のように、水底の泥を吸い取るという海竜(『6月23日のフネブネ…2』ほか参照)では、残念ながらこうした動きは楽しめないでしょう。

187034.jpg同じような写真で恐縮ですが、グラブが水から揚がってジブが旋回し、ブーンと振り回される瞬間を一枚、入れてみたかったのです(あんまり振り回っている感じがしないのが何とも)。

過去ログ「大迫力の荷役風景」で、砂町北運河のアレを見て以来、クレーンのオペレーターさんに畏敬の念を抱いている船頭ですが、この手の作業を目にするたび、巨大重機を操る手練の技に、改めてこうべを垂れるのであります。

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最後はやはり、曳船もとい、押船で締めたいもの。第八旭丸、2本の煙路と一体化した、ちょっとしたビルのようなブリッジがチャームポイント。

ラティス構造の上にチョコンと箱が乗った、見張台のようなブリッジも押船らしくてよいですが、このタイプもなかなかスマート。ええと、上甲板から数えると、5階建てになるのかな? 上り下りするだけでも大変そうではあります。
撮影地点のMapion地図

(28年1月21日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 砂町運河 浚渫船 曳船

27年度川走り納め…14

(『27年度川走り納め…13』のつづき)

186066.jpg浚渫船「海竜」の船橋をアップで。通り過ぎざま、船首からマスト、船尾までよ~く観察してみたものの、お正月の松飾りは見当たりませんでした。見落としただけかな?

「海竜」の定繋地から少し南の曳船溜では、ずらりともやった大小の曳船が、それぞれ1本づつ松飾りを振り立てていて、壮観といってよいものがありましたから、あるいは「海竜」にも‥‥と思ったのですが。

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警備艇の帰港シーンにでくわしました。艇名は「かわせみ」、動く船影の少ない静かな港内を横切って、プレーニングからスーッと微速航行に移るさま、どこかのんびりとした、くつろいだ風情に見えたものです。

バックに見えるいかついガット船、コンベアを交錯させるプラントも今日は静まり返って、年の瀬らしい雰囲気が感じられました。

186068.jpgさて、ここで港内から芝浦運河に戻り、先ほど通ってきた新芝運河との分流点あたりまで北上。リベット組みの浦島橋、裏側に反射した陽射しがゆらめいて、なかなかきれい。

新芝運河に入る直前、気になる艇を見かけ「あっ、あれはもしかして!」とピンときたので、近くで眺めてみたくなったのです。見えてきた‥‥左前方、黄色い艇がメザシにもやっていますよね。あそこは以前から、店舗所有のものらしい桟橋があったところです。

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目の覚めるようなレモン色一色の船体に、「TOKYO WATER TAXI」と大書きされたこの2隻、文字どおり水上タクシーと銘打って、27年11月に開業したもの(船社サイトはこちら)。11月初めでしたか、ウェブのニュースで就航が近いこと、既設の船着場を活用して営業することなどが報じられ、船宿など既存の船社でない企業が参入したことを知り、驚かされたものでした。

東京新聞の記事によると、6人乗り、全長6.3m、幅2.8m、3.4tとのこと。東京オリンピックの年までに、船隊を「60隻に増やしたい」という社長の言葉にも二度ビックリです。

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さて、艇を航過しながら眺めた印象はと申しますと、「手堅い感じで、しかも可愛らしくまとめたなあ」ということ。艇の規模にくらべて、長さ・高さともに大き目のカディ(甲板室)は、居住性とともに、乗降のしやすさも重視しているように見えました。エンジンをインアウト(船内外機)とし、船尾周りをすっきりとブルワークで覆ったのもよろしく、高い乾舷とともに安定感がありますね。

ただこのタイプですと、操舵席は当然船首でしょうから、後ろに目が行き届かない難点はありますね。また船型からして、一人でもやいと客扱いをするのは、乗員専用のハッチがないとやりづらそうです(訂正。→サイト掲載の写真を見ると、ハッチがありました)。この点、各船宿所有のフラットボートのように、船尾に操舵席があるスタイルの方が、お客さん全員に十分目配りができ、両舷にもアクセスしやすく、一人乗組みがより容易なように思えます。

個人的に好ましく思ったのは、垂直な窓を3面に配したカディ前面と、バーチカルステム(垂直船首)! この2つが、どこか業務船風の堅実な感じを与えており、鈍重といったら語弊がありますが、派手な塗装と絶妙に打ち消し合って(?)、独特の雰囲気をかもし出しているように思えるのです。

現在はこの2隻のみのようですが、これから順次隻数も増えて、都内の水路でたびたび出くわすことになるのでしょうか。ご安航をお祈りしています。
撮影地点のMapion地図

(27年12月31日撮影)

(『27年度川走り納め…15』につづく)

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タグ : 京浜運河 芝浦運河 警備艇 浚渫船 東京港

9月20日の水路風景…3

(『9月20日の水路風景…2』のつづき)

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「宗谷」の船首をアップで。舷窓を塞いだ跡や、追加したバルジの整形部分など、舷側に見えるディテールが興味をそそる角度ですが、水線近くを中心に錆がひどく、何とも痛々しい状態。

海保籍になってからの活躍はもとより、現存する戦前竣工の商船としても、貴重極まりない存在です。大切にしてゆきたいものですね。

179012.jpg有明南運河から第一航路を挟んだ対岸は、大井埠頭のコンテナターミナル。ちょうど正面、O1・O2バースに、船体をグレーに塗りあげたコンテナ船が接岸していますね。

M艇長に舵をお任せして、コンテナ船鑑賞とまいりましょう。運河を出る際に左右を確認すると、日曜のこととて通航船も少なく、静かなもの。一直線に横切って差し支えなさそうです。

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179014.jpg近づいてみると、二基のクレーンが忙しく動いており、荷役の真っ最中。M艇長はもっと近づいてみたそうでしたが、減速して右へ切るよう誘導し、ゆっくり北上しながら迫力のシーンを見学することに。

トロリーが結構なスピードで近づいてきたと見るや、スッと停止しつつピタリとコンテナを吸いつけるという、一連の作業を惚れ惚れと仰ぎながら、後ろに遠ざかる「サンディエゴ・ブリッジ」の巨体を見送ります。


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そのままゆるゆる北上し、品川埠頭を過ぎたところで左へ切り、京浜運河北口の船溜へ。

ちょうど雲が切れて差してきた陽が、浚渫船「海竜」を照らしていました。ブルーの船体色が陽射しに映えてきれいですね。「海竜」を間近に見るのは初めてのM艇長、商船然としたスタイルが気に入られたようで、しきりに感心しておられました。
撮影地点のMapion地図

(27年9月20日撮影)

(『9月20日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 有明南運河 東京港 浚渫船

6月14日の13号地沖

(『6月14日の曙運河』のつづき)

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辰巳から第三航路に至る、東京港東側の水域を、何と呼べばいいのでしょうか。同名の貯木場(跡?)が北側水域を占めているので、ここでは仮に、13号地沖とでも呼んでおくとしましょう。

154007.jpg辰巳埠頭に沿って、横付けしている本船たちを間近に仰ぎつつ西行。そのうちの一隻、「第八十一幸栄丸」(上写真)のスマートなラインに惹かれて一枚。

貯木場の柵が途切れたところで南へ変針すると、薄雲を散らした爽やかな青空が広がりました。北寄りの風も手伝い、空気もさらりとして、梅雨らしいべたつきが感じられないのは嬉しいものです。


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クレーン船や台船など、主に海洋土木系お仕事ブネの船溜となって久しい、13号地貯木場の柵を左に見つつ南下。逆光に浮かび上がった、物々しくも魅力的なシルエットは、杭打船とグラブ式浚渫船でしょうか。

ここには写っていませんが、貯木場の西側は、旧来の柵の前へ新たに、防波堤を造っているように見えました。

154009.jpgだいぶ沖へ出てきましたが、港内はあくまで穏やか。

滑らかな水面を気持ちよくプレーニングして、正面に中防の東岸が近づいてきました。いつもどおり、コンクリートケーソンを造っている浮きドックがいくつか見えます。
あ、アレ? 視界に何か違和感が‥‥。




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超弩級ウィンク。

これは意表をつかれたなあ‥‥。どういうわけだか、昔のCMであった「グラスの底に顔があってもいいじゃないか」という決まり文句を、思い出してしまいました。ドックに顔があってもいいよね! うん、いい。
撮影地点のMapion地図

(26年6月14日撮影)

(『6月14日のゲートブリッジ』につづく)

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タグ : 東京港 浚渫船