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2月6日の旧江戸川…5

(『2月6日の旧江戸川…4』のつづき)

276021.jpg江戸川閘門に入る直前、チラ見ですが気になってしまうのが河原水門の状態。通るたびに巻上機室の傷みが目立つようになって、ちょっと哀れな雰囲気になってきました。

常時閉になったこともあって、中のポンドをのぞくことも叶いません。どうも旧江戸川の千葉県側にある水門は、不遇なものが多いように思えるのですが、いかがでしょうか。


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江戸川閘門の後扉室と対面。ああ、なんべん眺めてもよろしいですなあ。何しろ閘門通航初体験(なぜか軽くうつむいて赤面)のお相手ですから。

この時点での潮位から、ほとんど水位差はないはずなので開放されているのでは、と思っていたのですが、ご覧のとおり前後の扉室とも扉体が降りていて、通航のプロセスが楽しめると一人ニッコリ。間なしにサイレンが短く鳴って、扉体が少し上がり排水が始まりました。レスポンスの機敏さも変わらず、嬉しくなります。

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そのスープ鍋のような造形に、初通航以来惹かれてつい目を向けてしまう、水位観測施設。こちらもお変わりないようで何より。

いくたびかの改修を経た閘門ゲートの本体と異なり、こちらの肌は風雪を経た質感になっていますが、今でも現役なのでしょうか。

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276025.jpg閘程が僅かだったせいで、短い待ち時間で再びサイレンが鳴り、扉体が上がりました。構造に泥土が溜まっているのでしょう、にょきにょきと草が生えてしまっているのがのどかでまた佳し。

ほんの短時間でしたが、通航を楽しんで江戸川本流へ。新たに橋の架かった行徳可動堰を見にゆくとしましょう。
撮影地点のMapion地図

(令和4年2月6日撮影)

(『2月6日の行徳可動堰…1』につづく)

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江戸川閘門のディテール…1

(『10月4日の旧江戸川…5』のつづき)

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流頭部近く、河原水門を一枚。最近は年2回くらいしか訪ねていないので、年間通して閉鎖されているのかはわかりませんが、閉じた状態でまみえることが多くなった気が‥‥。中の船溜も、もう利用する艇がいなくなったのでしょうか。

180037.jpg左に目を転じて江戸川水門を見やれば、本日はご覧のとおり、全径間解放状態。潮位が高く、水位差がほとんどないためです。

閘門通航のプロセスを楽しめないのは残念ですけれど、堰柱を透かして見える上流の風景、橋の上まで扉体を揚げた水門の表情もまた乙なもの。流速も緩く、穏やかな川面に姿を映す水門を、投錨して眺めたくなるような、のんびりした空気が漂っていました。

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無粋な潮位に、せっかくの楽しみを奪われた形といえばそうなのですが、今回は少し前向きに考えてみることにしました。

扉体からの水垂れを気にして、泡を喰ってゲートをくぐることもないわけですから、ここは一つゆっくり通りながら、閘門のディテールを味わってみようと思ったのです。

180039.jpgまずは後扉室ゲート、巻上機室から。ここだけ切り取ってみると、とても昭和18年竣工とは思えません。地肌も屋根は歳相応の感じがしますが、側面は後年塗り直したのでしょうか。

アルミサッシももちろん後の更新でしょう。飾り気の全くないフラットな外観によく似合い、違和感を感じさせませんよね。

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巻上機室を支える、桁下の真ん中に取り付けられた2色信号の灯器。ここから見るかぎりでは、点灯していないようです。ちょっと取り付け位置が高すぎ、灯器も小さく見づらいので、実用性には難がありますね。

エドルネさんのブログ「エドルネ日記」の記事、「昔の写真の撮影場所はこの辺!?その2~江戸川閘門の風景」に掲載されていた昔の写真を拝見すると、それらしきシルエットが同じ位置に見えるので、灯器は更新されたにせよ、当初からここに信号が備えられていたのかもしれません。
撮影地点のMapion地図

(27年10月4日撮影)

(『江戸川閘門のディテール…2』につづく)

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8月20日の旧江戸川…2

(『8月20日の旧江戸川…1』のつづき)

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今井橋下流、三共油化の桟橋にもやう、おなじみ独航艀の姿。第十一明和丸。この角度から見ると、スターンの曲線が強調されて、魅力が増す感じですね。平日なので、甲板上には船員さんの姿も見られました。

157007.jpgジー・マリンさんの岸壁には、昨年6月(『6月23日のフネブネ』参照)同様、水上バスタイプの船が‥‥。よく見てみると、旧海洋商船(荒川水上バス)の「クイーンメリッサ」! 今までどこにいたのでしょう、改装待ちでしょうか。

帰宅後に検索したら、「日本龍馬会」という団体が取得(同会サイト・2014/02/18付ニュース参照)、整備が完了次第、再就航させるとのことでした。

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紅白の対空警戒塗装がよく目立って(『10月11日の旧江戸川…2』参照)、眺めるのが楽しみだった王子製紙の煙突も、昨今の流行には抗しきれなかったのか、ご覧のとおり空に溶け込みそうな迷彩(?)色に。

157009.jpg最上流部近くまで来て、ふと河原水門に目をやると、巻上機室にも錆が目立ち始め、だいぶくたびれてきた様子。

その哀愁ただよう雰囲気に惹かれ、たまには近くで愛でてみようと、舵を右へ切りました。逆光の中、ぐっと寄せて仰ぐ、色あせて、しかもだいぶ汚れているとはいえ、今や貴重な赤い扉体。生きながらえてほしいものです。


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撮影地点のMapion地図

(26年8月20日撮影)

(『8月20日の江戸川水閘門』につづく)

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