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9月11日の水路風景…2

(『9月11日の水路風景…1』のつづき)

286056.jpg前後しますが、東雲北運河にて。ボートから買えるハンバーガー店「スキッパーズ」の線路をはさんだお隣にある、「Island Stone」(『「スキッパーズ」と、そのお隣の話』参照)の立派な桟橋前のテラスに、看板がかかっていました。

「船着場のあるレンタルスペース アイランドストーン」とあります。運河から見ると、店舗の構えでもなく、桟橋に使途不明感がありましたから‥‥店名が入れば皆さん検索して、利用につながるのではないでしょうか。

286057.jpg不定期観察中、大島川西支川の巽橋改架工事を。う~ん、もろもろが交錯しすぎて、わかりづらいですが‥‥奥に見えるのは足場で、橋は完全に撤去されたのかな?

トシのせいかどうも目がおぼつかず、お恥ずかしいかぎりです。前回、4月10日のときと、くらべてみてください。



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航程の終わり近く、ゲートブリッジまでひとっ走りした帰路のこと。東防波堤の北側、若洲公園寄りに巨体を横たえる何かが‥‥高い紅白の櫓がそびえているところを見ると、杭打船かしら?

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アンカーを広範囲に打っている可能性が高いので、水面に気を配りながら、遠巻きに近づいてみました。おお、大きい‥‥。櫓は、先すぼまりになった三角柱のてっぺんを切り落としたような形。ちょっと、欧州大戦時あたりの戦艦の櫓檣を思わせるものが。右舷には揚錨船もいますね。

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逆光気味で暗くなりましたが、左舷に出てみました。五洋建設ポコム12号、海底を地盤改良するための「深層混合処理船」というのだそう。なるほど、櫓も一風変わった姿なわけですね。あっ、平成28年5月に、同じような用途の「ポコム2号」を袖ヶ浦市で見たことがあるな。

ウイングを張り出した船橋が中央にあり、後ろには上背のあるタンク様の構造物、船橋の回廊から櫓に向かってキャットウォークが伸びていたりと、特殊な任務相応のディテールが目を引き、興味深く拝見したものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年9月11日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 東雲北運河大島川西支川江東内部河川東京港

5月4日の水路風景…5

(『5月4日の水路風景…4』のつづき)

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すでに今月のトップ画像で紹介しましたが、清澄橋の桁側面に書かれた橋名に惹かれて。側面に張られた化粧パネルの一枚一枚を、原稿用紙のマス目に見立てたがごとく文字がキッチリと納まり、下端に配したローマ字のルビ的な配分も気持ちよく、ほう、と声を漏らしてしまったものでした。

パネルを最近塗り替えた際、橋名も一緒に書き込んだものと思われますが、簡単なようでいて、こうした心配りはなかなかできないもの。施工業者に、慧眼をお持ちの方がおられたのでしょう。

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280048.jpg西端、清澄排水機場前の清川橋も、塗り替えられたブルーの塗装がきれい。左の三菱倉庫の社紋も好みで、来るたびにカメラを向けてしまいます。

そうそう、往路に撮った亀久橋も掲げておきましょう。仙台堀川の顔、名物の四角いトラスとなれば、やはり記録はしておきたいもの。


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丁字流まで戻って、平久川を下ります。鶴歩橋のすぐ南で出会ったのは、ずん胴風味の船体が魅力的な曳船「第25栄進丸」。この日は休工なのでもやったまま、航路指示の矢印を出してご案内役です。

栄進丸船隊、曳船、通船はいうに及ばず、独行艀の油槽船まで、多岐に渡っていますよね。東京の川や運河では、おなじみの名前です。

280050.jpg鶴歩橋~汐見橋間の東岸は、ご覧のとおり鋼矢板が打ち込まれて、護岸の耐震補強工事中。

大きな台船も2隻出ながら、「日の丸クレーン船」のいる平久川下流部のように流路を圧迫している感じがしないのは、川幅あってこそ。特にすり抜けの緊張感もなく、楽々通航できました。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…6』につづく)

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タグ : 仙台堀川平久川曳船江東内部河川

5月4日の水路風景…4

(『5月4日の水路風景…3』のつづき)

280036.jpg小名木川から十字流を右に折れ、大横川を南下することに。両岸の緑濃い桜並木と、頭上をかすめる橋の低さを楽しみながら、好ましい静寂を破らないようにそろそろと。

この日の干潮は12:50、A.P.0.17mでしたが、亥之堀橋を通ったときはまだ10:00前とあって、すり抜け感覚を堪能できる潮位の高さでした。

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まだ茂森橋をくぐれる潮位でないこともあり、丁字流を右折し仙台堀川へ。青空をバックに仰ぐ木場公園大橋、いいですなあ。中小の橋梁が過半を占める江東内部河川では、高さ、延長とも随一の規模ということもあって、存在感が群を抜いています。

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‥‥で、大横川ではほとんど見られなかったのに、不思議なことに仙台堀川へ入ったとたん、クラゲがやたらと目につくようになりました。

水温が上がったこともあって、水深の浅いこのあたりはすでに透明度が低く、うまく撮れなかったのは残念。しかし、水ぬるむ季節を象徴するようなクラゲさんの大発生、夏が近づいた風物詩ともいえ、これはこれで味わいがあるものです。

280039.jpgせっかくここまできたのだからと、平久川との丁字流を直進、仙台堀川の西端までお散歩してみることに。

丁字流北面にはご覧の横断幕が掲げてあります。昨年3月に訪ねたときは、海辺橋西側で護岸の補強をしていましたね。進捗はどうでしょう?



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しばらく進んでみたものの、特に工事をしている様子は見られず、少々拍子抜けした気分に。補強工事は終わったのかな?

西端近く、清澄橋の東に至ってようやく、まだ塗装がきれいな土運船が、一隻だけもやっていたのを見つけました。船名は「65号千羽丸」。緑の船体に山吹色の囲壁が映えて、周りの木々ともよくなじみいい雰囲気でした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 大横川仙台堀川江東内部河川

5月4日の水路風景…3

(『5月4日の水路風景…2』のつづき)

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鯉幟、一つ忘れていました。先ほどの総武線鉄橋橋詰にあったものの、すぐ上流側の一群。光の加減もあるのでしょうが、白壁にカラフルな鯉たちがよく映えて、この日見た中で一番きれいでした。

280032.jpg旧第一径間の閉塞工事が進む、お久しぶりの新小名木川水門と正対。前回、昨年10月とくらべてみると、角落しが取り去られて、扉体がふたたびあらわになったようですね。

い、いや、ちょっと様子が違うな。扉体じゃないですよね? 近づいてくぐりざま、よっく観察してみると‥‥。



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扉体ではなく、コンクリートの壁でした。堰柱側面、角落しの戸溝も埋められており、また天端には通路の手すりが組み付けられているのも見られ、すでに閉塞は完了していたのですね。ラグーナテンボスの謎閘門を思い出させ、物悲しさが漂う外観でありました。

280034.jpg東側はまだ鋼管矢板で囲われていましたが、こちらから見た方が、手すりが連なる様子もわかり、ツライチで塗り込めぶりが際立っています。

旧扉体は芯材(?)として、はまったままこの中に塗り込められているのかしら? 名古屋の松重閘門もそれを疑わせるものがありましたが、ゲートを廃止・閉塞する際、鉄筋代わりに扉体を塗り込める例は多いのでしょうか。ちょっと好奇心をそそられます。

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ゆるゆる水路徘徊とて、そのまま小名木川を微速で東航。新高橋をくぐったところで、振り返って江東有数の美トラスを一枚。潮時もいいようだし、十字流を右折して大横川へ入りましょうか。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 隅田川小名木川江東内部河川新小名木川水門

4月10日の水路風景…3

(『4月10日の水路風景…2』のつづき)

279046.jpg京浜運河を北上していると、先行する一隻の艇に追いつきました。港湾局の監視船「はやかぜ」ですね。

航跡の中に入って、行き足を合わせしばらく続航していたら、こちらに気づいたのか右へ寄せぐっと減速。お仕事中なのに恐縮です、お礼をいいながら追い越させてもらいました。


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このあたり、モノレールの線路が水面近くまで降りてくるところ。間近で滑る姿はスピード感があり、ついカメラを向けたくなるものです。

建設が続く新しい首都高、桁がこちらに伸びてくるようですが、モノレールの上に高速の桁がかぶさる形になるのかしら(ぐぐれ)。

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天王洲南運河から第一航路に出て、振り返ったところ。風がそこそこあって、さざ波が立っている割には靄が濃く滞留し、クレーンたちが白いヴェールに半ば身を沈め、入港する本船も霧の中からぬっと姿を現すような、幻想的な光景に。

湾奥でガスが出て視程が悪くなると、暖かくなってきたことを実感しますよね。半面何を撮ってもシャープさに欠けるので、冬の水路がちょっと懐かしくなる時季でもあります。

279049.jpg港内から隅田川に入り、築地大橋をくぐると‥‥おや、浜前水門も閉じていますね。先ほどの北前堀水門に続いて、レアな光景が目にできたのはやはり嬉しくなります。

閉じていた二つの水門が、たまたま巻上機室がなく堰柱のみのタイプだったのですが、この型は扉体が下がるとどこかバンザイをしているような、ユーモラスな感じがして面白く思ったものです。

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3月6日に続く、大島川西支川の巽橋改架の様子をスナップ。台船が入り、手前に仮橋の仮設中でしたが、興味深かったのは巽橋本体の歩道部分が撤去され、鈑桁が露出していたこと。

大島川西支川を歩く…4」でも紹介しましたが、巽橋は桁の外側に大きく歩道部分が張り出し、高欄や親柱も追加されていて、一見古い橋とは思えない外観でしたから。これは貴重だ! ともっと寄せて撮りたかったのですが、クレーンが作業中ということもあり、接近は控えざるを得ませんでした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年4月10日撮影)

(『日の丸クレーン船みたび』につづく)

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