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早起き近場散歩…5

(『早起き近場散歩…4』のつづき)

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京浜運河北口の正面には、いわずと知れたレインボーブリッジ西詰の大ループ。陽射しに輝く巨大なリングが宙に浮いているというだけで、何かオーラを醸しているような気にさせられるもの。そういえば、この輪の中に入ると、ゆりかもめの電線が発する磁力で肩こりが治る、なんて冗談もありましたっけ。

ふと思いついて、この輪っかの直径ってどのくらいあるんだろうと、Mapionの機能「キョリ測」で測ってみることに。図上の計測ですからざっくりですが、約300mありました。

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そのまま3埠頭に沿って北上、竹芝の前まで来ると、朝の第一便でしょうか、ジェットフォイル「セブンアイランド大漁」が接岸していました。旭日をあしらった塗装が朝の陽射しに映えて、出港前のひとときによい表情をものすることができました。

274023.jpg竹芝埠頭前を行き過ぎ、汐留川水門を目にしたところで、急遽進路変更。浜離宮前の内水面にも寄ってみようっと。

同じようなことばかりで恐縮ですが、陽射しを浴びる水門の表情が、何んというか実に晴れやかに見えて、つい惹かれてしまったのでした。げに恐ろしき(?)は朝の陽光であります。

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水門に舵を定めてから、タービン音に左を見たところ、ちょうど「セブンアイランド大漁」のおいど、軸線上にいたのでパチリ。

白く泡立つ水線付近の水面、熱気にゆらめく甲板上と、岸壁上の人々の動きと合わせ、解纜が迫ってきた雰囲気が実によいものでした。鴨さん‥‥ホシハジロかな、ちょっと驚かせてしまったみたい。ごめんね。

274025.jpgこれもおなじみの風景ですが、汐留川水門をくぐってすぐ左手は、観光汽船の水上バスが休む船溜。

「龍馬」「リバータウン」「海舟」「道灌」そして「ヒミコ」と、主力船隊がズラリ。朝だからか、コロナ禍で減便しているからかどうかはわかりませんでしたが、ぎっしり詰まった河用客船のボリュームある船尾が鼻先に迫るさま、圧巻でありました。
撮影地点のMapion地図

(令和3年11月14日撮影)

(『早起き近場散歩…6』につづく)

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タグ : 汐留川汐留川水門水上バス

9月20日の川景色…1

(『9月20日の神田川奥部…4』のつづき)

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フネブネのお話と前後しますが、9月20に愛でた道々の川景色を落穂拾い的に。

272042.jpg辰巳桜橋、光線もよろしく主塔とケーブルが秋晴れの青空に映え、背景のタワーマンション群とあいまって、胸のすくような眺め。高い上部構造を持つ下路式橋の面目躍如といったところであります。

右は“橋梁標”と呼ばれる航路標識の一つ、センターラインを示す中央標。本船航路の橋で見られるものですが、運河内の橋であるここにあるのが、以前から不思議に思っていました。設置される橋の基準はどのあたりにあるのでしょうね。

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朝潮運河と新月島川の分流する角地、月島倉庫跡地の再開発は、実に目を見張る急ピッチで、通るたびニョキニョキ、といった感じでビルが高さを増してゆきます。護岸も順次手が入ってきたようですから、竣工後はここもテラス化されるのでしょう。

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先日こちらで少し触れた、ウォーターズ竹芝のワンピース100巻発行記念の展示。愛読者として、しかも水辺に展示されるとあっては見逃すのは名折れとばかり、勢い込んで訪ねたのでした。

20ftコンテナ6個を使い、コミック100巻の背の絵柄を並べて見せるというアイディア、コルゲートの凹凸が本のそれを思わせて、実にいいですね!

もっと近くで眺めたかったのですが、左は観光汽船の水上バス船溜、右はウォーターズ竹芝船着場が迫り、近寄るのははばかられたのでズームでたぐってスナップ。9月17日から26日まで展示されたとのこと。

272045.jpg亀島川経由で日本橋川に出ようと、亀島川水門をくぐって。薄いクリーム(?)の扉体が陽射しを受けると、まあまばゆいこと。

右径間、長らく工事をしていますが、巻上機室の上屋が取り去られ、機器類が露天になってずいぶん経ちますね。素人考えながら、さびなど手入れがたいへんだろうなあ、と気になってしまうものが。
撮影地点のMapion地図

(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日の川景色…2』につづく)

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タグ : 辰巳運河朝潮運河汐留川亀島川亀島川水門

9月20日のフネブネ…1

(『9月20日の墨田川造船…2』のつづき)

272011.jpg墨田川造船辰巳を見た後は、辰巳運河を通って内水に戻ったのですが、珍しく先行艇が一隻いて、航跡をたどってゆっくりと抜けることに。

好天を映して水も青く、光線も塩梅よろしく、辰巳水門もいいお顔。2隻で縦陣を組んで進む面白さとあいまって、秋晴れに恵まれた水路行は何を眺めても楽しいものです。


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同じく辰巳運河、水門をくぐってから行逢した豆曳船「第36東庄丸」。黒い船体、フロントグラスも甲板室もない背の低いシルエット、乗り組みさんの座る椅子も昔風の折り畳みパイプ椅子と、まあ好みど真ん中。

クジラの頭のような丸い船首が押し分ける豪快な船首波、排気を含んだ噴流が船尾に盛り上がるのも、パワフルな感じが伝わってきて実に佳し。すっかり上機嫌になりました。

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人気コミック「ワンピース」の100巻発売を記念した展示が、浜離宮の内水面に面した「WATERS takeshiba(ウォーターズ竹芝)」で公開されており、艇からも見られると聞いて、ファンとして見逃せまいと浜離宮へ。

展示については後ほど改めますが、近づいて写真を撮っていたら、水門の外からボー、ボーと長声が。これは水上バスの入港だと察して、ゴースターンで後ずさると、間なしに水辺ラインの「こすもす」がヌッ、という感じで汐留川水門をくぐって現れました。

水上バスにとっては径間だけでなく、天地もギリギリの水門をくぐって入港するシーンは、それだけで緊迫感あふれる、迫力のある一瞬です。 

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水門をくぐってすぐ、左手にある観光汽船の船溜をかわしつつ、90度の取舵を切って大きく船尾を振り、ウォーターズ竹芝船着場にピタリと達着! イヤ、お見事。

そうそう、この船着場について紹介するのをすっかり忘れていました。昨年夏に開設された、都内水路の定期航路では最も新しい船着場なんですよ。遅ればせながら、覚え書き的に以下メモ。

JR東日本ニュース(2020年6月10日)」によると、昨年6月19日に供用開始、一般社団法人竹芝エリアマネジメントが「WATERS takeshiba」の前面の汐留川の占用許可を受け、 JR 東日本が整備を行っているとのこと。水辺ライン、観光汽船とも寄港する船着場です。

ただし、従来からある築地川・浜離宮の船着場は、水辺ラインの寄港は無くなったとのこと。観光汽船は寄港便を継続するとのことですから、利用する際は注意が必要ですね。詳しくは浜離宮恩賜庭園の「『東京水辺ライン』船着場変更のお知らせ(2020年7月17日)」をご覧ください。

272015.jpg水上バスの話題といえばもう一つ、つい最近知ったのですが、観光汽船が苦境に陥っており、ついにクラウドファンディングを募り始めたそうで‥‥。

【存続危機】浅草発の水上バス事業の継続をご支援ください。 - クラウドファンディングCAMPFIRE
大川筋の華、一銭蒸気の時代から存続する唯一の船社ですから、水路者としてはぜひ、何らかの形で協力できればと思っております‥‥。


(令和3年9月20日撮影)

(『9月20日のフネブネ…2』につづく)

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タグ : 辰巳運河汐留川隅田川辰巳水門汐留川水門曳船水上バス浜離宮

6月13日の水門たち

(『6月13日のトリさん』のつづき)

267041.jpg雨降り続きで当然お出かけもできないので、いったん締めた6月13日の項を再開させていただきましょう。いずれもおなじみの顔ぶればかりですが、近況のスナップとしてご覧いただければ幸いです。

たい焼きが電気ショックでシビレている」絵柄、と妄想解釈して早や12年、変わらぬ姿を見せてくれる古川水門を少し引き気味な位置から。こちらは防潮堤の外側とてテラスはありませんが、かえって水門の存在感は強調されて、硬質ないい雰囲気です。

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運河畔の開発著しく、周辺は大いに賑わっている天王洲水門を構造側から見て。紺色の塗色はまだつやがありますし、梁に施された三角形の模様が効いていて、引き締まった美しさを感じさせるのですが、くぐってスキンプレートを振り返ってみると‥‥。

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継手の下端から昇ってきた錆が、何ともうらぶれた雰囲気で、少々哀れに思えるほど。絵柄の是非はともかく、地色がグレーということもあるのでしょうか、どこか間延びしたような感じがして、裏面とは対照的な風貌ですよね。

芝浦運河地帯周辺の水門て、日の出水門や目黒川水門みたいに、構造側に小さな絵がペイントされているとか(『日の出水門のウラ事情』参照)どこかバランスを欠いた謎の行動(?)がいくつか見られ、以前から気になっているのですが、天王洲水門も少しそのケがあるように感じられ、興味を引かれます。

267044.jpg曇り空の下、汐留のビル街をバックにうっそりと立つ、汐留川水門。巻上機室と扉体は数年前に更新(『27年度川走り納め…9』参照)されましたが、左に併設されたぬめっとした不思議な外観の、排水機場の配管ケーシングは以前のまま。

浜離宮前水面‥‥築地川、汐留川の排水を担う重要な施設ですから、おいそれといじるわけにはいかないのでしょうが、周囲の水門も更新が進む折柄、外見だけでも考えられていいころですね。

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数少ないスイングゲート、築地川水門。ローラーゲートなら頭上に仰ぐ扉体も、通航しつつ触れるくらい間近に感じられるのは、このタイプのいいところ。湛水線から上の塗色はまだ鮮やかで、光量の少ない曇天ながら、目に沁みるような快さがありました。
撮影地点のMapion地図

(令和3年6月13日撮影)

(『曳船の操舵席に吸い寄せられて』につづく)

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6月13日の運河風景

(『晴海客船ターミナル、閉鎖?』のつづき)

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落穂ひろい的にいくつか見てまいりましょう。

新芝北運河の芝潟橋西詰、モノレールの高架橋脚に寄り添う‥‥というか、ほとんど利用するような形で建っている、クレーン付きの2階建てと桟橋やプレハブなど諸々。運河が実用されていた時代の残り香ということで、以前から気になっていた建物です。

初出は過去ログ「芝浦の運河めぐり…9」でしたが、15年を経て杭や桟橋も徐々に崩壊し、左手にあった小屋はすでに姿を消していますね。

さて、例によってうかつなことながら、今回ようやく気づいたのが、右手、橋脚の側面、色褪せながらも「鉄」と書かれていたこと。奥のもうひと文字はプレハブで半ば隠れていますが、「銅」でしょうか? ということは、この建物のオーナーさんは、古金属回収を業とされていた(もしくは、いる)のでしょう。桟橋にバージが横付けし、くず鉄や銅製品を荷役することもあったのでしょうね。
撮影地点のMapion地図

267032.jpg京浜運河の港南大橋近く東岸、台船や曳船など、業務船がみっちり詰まる魅惑の船溜。楽しく眺めながら通っていたら、ふと目に留まったのが「Doki (株)どき」なる看板! ドキドキ‥‥(笑)。

船宿かしらと思ったら、検索すると、株式会社どきという海洋土木業の会社でした。どきは「土岐」で、以前は土岐船舶工事と称していたそうです。重機・船舶の紹介ページ、スペックが詳しく書かれていて、面白く拝見しました。

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京浜運河を出てすぐの品川埠頭北端、アサノコンクリート品川工場のアンローダーは、一種シンボル的な存在ですが、この日は接岸船もなかったので、ぐっと近寄ってみました。

バケットホイールの先端を思いきりアップで。チェーンとスプロケットで連なったさま、こういうディテールはシビレるものがありますねえ!

267034.jpgいつもは右手から眺めることが多いので、今回は後ろともいうべき、左手から一枚。「I H I」のプレートを掲げた、大きな円筒形のカウンターウェイトが強調され、新鮮な角度です。

円筒の曲面に、点検用の足場が設けられていますね。この上で特撮ヒーローと敵役の怪人が、足場の悪さをものともせず、手に汗握る戦いを繰り広げていそう‥‥と、妙な方向に妄想をしてしまいました。

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汐留川水門をくぐり、浜離宮前水面に入ったところで、水面上をふと見たらドキリとするものがあって、目が釘付けになりました! な、なんじゃこりゃ?

照りのある突起状の何が、水面から突き出しています。その気持ち悪さったらありません。未知の生きものかしらと、背中をぞわぞわさせながら凝視すること数秒‥‥‥‥‥‥。
ゴム手袋でした

(令和3年6月13日撮影)

(『6月13日のトリさん』につづく)

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タグ : 新芝北運河京浜運河汐留川