4月16日のさくらしべ降る水路…1

えらく気取ったお題にしてみましたが、半ばは桜の見ごろを逃した悔しさであります。

先週9日は満開のタイミングだったにもかかわらず、雨時々曇りですっかりやる気を削がれ、今週16日も芳しくない予報と、毎日曜日の悪天候にくさっていたところ、どうやら持ち直して出港と相成りました。

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昵懇のM艇長ご一家と一緒に、急上昇する気温で靄にけぶる運河上へ出てみれば‥‥。海洋大のカッターピンネースが、新砂水門前で帆走準備をしているシーンに出くわしました。

チャージの指揮の下、漂泊しつつマストを立て、索具を張りときびきび動く艇員の皆さん。南風の強い日だったので、沖に出ればだいぶガブったでしょうが、セイリングにはもってこいだったかもしれません。

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204_003.jpgM艇長は初見の新イグアナクレーン。緑の塗色が、周りの新緑と似合ってよい感じです。さてこの右側、都市計画運河橋梁をくぐった向こう、西岸にある一群の桜はどうでしょう。

ああ、やっぱり‥‥と口をついてしまいますが、ほとんど散って葉桜になる前、残った蘂(しべ)の赤味が目立つ、ちょっと寂しい感じ。でも、どこかに少しは名残り咲き(?)があるかもと、探しつつ微速で進むことに。


204005.jpg汐浜運河に入ると、花筏‥‥とまではいかないものの、一面に花びらが途切れなく浮かんで、見つめていると無限に続く地紋のようです。

この日は水のコンディションも良好で、透明度もそこそこあったため、ときおり跳ねる魚の水音に加え、たゆたう花弁も日ごろに増して風情があり、よいものでした。



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平久川から大横川に入ったところで、同乗ご一同から「あっ、あそこあそこ!」と声が上がりました。汐見橋西詰の角にある一本、まだ花を落としておらず、結構な咲きぶり!

いや、ようやくの感がありましたが、風が吹くごとにざあっと散る花吹雪とともに、破顔して見入ったものです。やはり水路の桜は、好天下でこそと改めて思ったものでした。
撮影地点のMapion地図

(29年4月16日撮影)

【29年4月24日】読者の方のご指摘で、1枚目の写真の艇はカッターでなく、ピンネースということがわかりました。お詫びして訂正いたします。ご指摘ありがとうございました。
ちなみに、カッターは6~12挺櫂で外板鎧張りの複座艇、ピンネースは12~14挺櫂で外板二重張りの複座艇(『端艇と帆走』成山堂書店・昭和46年発行より)を指すそうです。

(『4月16日のさくらしべ降る水路…2』につづく)

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2月19日の川景色…1

(『2月19日の隅田川』のつづき)

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長きに渡り、更新工事の進み具合を観察してきた大島川水門。いよいよ衣替え(?)も、大詰めに入ったようですね! 前回、昨年11月20日に見たときは、左径間の巻上機室が立ち上がっておらず、扉体もまだ見えず角落しがはめられていました。今回は眺めたかぎり、各パーツは出揃ったようで、後は細かい仕上げを進めるばかり、といった感じに見えます。

前回同様、左は径間いっぱいの幅を使って、クレーン付き台船が碇泊中。いや、スパッドを刺して停まっているのだから、碇泊はおかしいかな。左に遠慮しながら進入開始、右径間軸線を狙ったものの、残念ながら真正面とはいきませんでした。

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堰柱はがっしりと太くなり、色も落ち着いたいい感じ。ん? 銘板に代わり、名前の入った行灯看板が掲げられ、書体が勘亭流っぽいアレ‥‥。更新後の住吉水門(『7月10日の水路風景…14』参照)と同じですね。

筋交、行灯看板、勘亭流もどき‥‥。都建設局としては、今後改修された水門は、すべてこの仕様で統一するのかしら? 行灯看板、左右の堰柱にも文字なしのものが備えられていますね。通航船艇への告知をする、電光掲示板は中央下に備えられているし、何か別の用途がありそう。

202043.jpg大横川の桜並木区間に入り、つぼみが膨らんできた枝を楽しみに見上げながら、微速でゆるゆる奥へ。陽もうららか、春が少しづつ近くなっていることを感じさせ、よいものです。

黒船橋船着場に、四角いラフトが追加されていました。桜まつりの準備かな? もちろん今はだれもおらず、ご覧のとおり、鴨さんが格好のお昼寝場所として使用中でした。

202044.jpg平久川から汐浜運河に出ようと、大横川との変則十字流を右へ。おお、北東角の小さな河津桜(でしたよね?)、かなり開花していますね!

満開とはいえないものの、6分咲きといったところでしょうか。可愛らしい咲きぶりを目にして、身の回りが一気に春めいてきたように思えたものです。この調子なら、汐浜運河の桜並木も咲いているに違いありません。



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というわけで、汐浜運河は都営塩浜二丁目アパート前、このあたりでは最大の河津桜並木。まだ未開の枝を残していますが、これまた結構な咲きっぷりで嬉しくなりました。
撮影地点のMapion地図

(29年2月19日撮影)

(『2月19日の川景色…2』につづく)

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タグ : 大横川 汐浜運河 大島川水門 水辺の鳥たち

A.P.マイナスの日には…1

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5月8日、快晴ながら風の強い日でしたが、朔の翌日とあって勇躍出港。何がいいって、この日は最低推算潮位でA.P.-0.08m(11:59)という、極めて潮位の低い日。

こんな日はやはり、低い橋のひしめく内部河川詣でをするに限りますわい。狭い堀割から出なければ、風の影響もほとんどありませんからね。強風などまさにどこ吹く風であります。

192002.jpg汐見運河を西航するところから始めると、斜張橋・しおかぜ橋(上写真)の橋脚近く、岸との間にもりもりと浅瀬が盛り上がって、さっそく大干潮時しか見られない剣呑な表情に目を奪われました。

その一つ西の汐枝橋も、普段の平べったい感じとはうらはらに、長く伸びた橋脚がつま先立ったよう。現在時刻11:33、潮位はも少し下がるはず、期待してまいりましょう。

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都市計画運河橋梁と並んで、運河地帯での低さを競う白妙橋も、ご覧のとおり桁下から、平久水門が拝めるほど(この写真と見くらべてみるといいかも)。

こげ茶の塗装が、戦前竣工らしい剛毅朴訥(?)なスタイルによく似合うのですけれど、桁側面のステッカーで貼った橋名、以前も触れたように劣化が著しいので、せっかくの装いが台無しです。更新時には、ぜひペンキ書きしてあげてほしいものですね。

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平久橋下流西岸、シュワシュワと泡立つ水をはける、おなじみの排水鉄管。川跡を利用した公園、古石場川親水公園からの排水です。

これも大干潮時ならではの見もの、フランジで継がれた先は曲がっていて、ちゃんと下流側を向いているのがわかりますね。いつもなら水面下でお目にかかれないものが、こうして観察できる面白さ。低水位はよきかな、佳き哉。

192005.jpg大干潮時とくれば、狭水路の中では軽いジャブといってよい、上記の区間すら結構な面白さ、都内狭水路の雄・大横川においておや(←わかって使っているのか)。

ともあれ、この引きっぷりを奇貨とせずして、何の水路バカかと。黒い湛水線を目の高さに見ながら、デッドスローでそろりと前進。
撮影地点のMapion地図

(28年5月8日撮影)

(『A.P.マイナスの日には…2』につづく)

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タグ : 汐浜運河 平久運河 平久川 大横川 江東内部河川

散りぎわのお花見水路…1

190001.jpg4月9日土曜日はお休みをもらい、お世話になっている皆さんを招待して、近場の水路へお花見に出かけてきました。

3月21日は曇りの上小雨にたたられ(しかも早すぎてほとんど咲いていなかった)、その後も週末ごとに空模様がいま一つで出かけられず、ようやく得た好天にバンザイしたくなる思い。反航する港湾局監視船「はやみ」を眺めつつ、上機嫌で舵を桜のある方へ。

190002.jpgおなじみ曙北運河、越中島線の都市計画運河橋梁を前に。実はこの直前、レール運搬列車が渡っているのを目にしたのですが、気づくのが遅すぎ、残念ながら写真に納められませんでした。

満開の時期はすでに過ぎたものの、近所の桜はそんなに散っていなかったし、散ってもむしろ、花筏をかき分けての舟行きが期待できそう‥‥。そんなことを話しながら、いつものコースへ向かいます。

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都市計画運河橋梁に隣接した、JRバス車庫に至る道路橋をくぐると、左手にわずか6本とはいえ、咲き誇る桜並木が。導入部としては十分なボリュームで、これはイケる! と手ごたえを感じたものでした。

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続く汐浜運河北岸、東陽2丁目のテラス沿いも、だいぶ散っているとはいえイイ感じ。手前に並ぶモクレンの新緑もみずみずしく、桜を見上げながらのお散歩や、カメラを構える人も多く見られ、春らしい賑わいが感じられました。

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十字流を右折し、平久水門をくぐろうとすると‥‥あっ! 扉体に桜の花びらが貼りついている!

点検運転か、高潮位(7日は朔の大潮で、翼8日の夜の満潮は、推算潮位2.02m)で一時閉鎖したのでしょうか? いずれにせよ、扉体が水に浸かってから、そんなに時間は経っていないでしょう。なじみの水門の、こんな風流な表情を見るのは、もちろん初めてです。貴重なシーンを頭上に気分も盛り上がり、おっさんニヤつきながら不気味に遡上続行であります。
撮影地点のMapion地図

(28年4月9日撮影)

(『散りぎわのお花見水路…2』につづく)

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タグ : 砂町運河 曙北運河 汐浜運河 平久川 平久水門 都市計画運河橋梁

27年度川走り納め…16

(『27年度川走り納め…15』のつづき)

186076.jpg豊洲貯木場跡の南東側水路を抜けつつ、コンクリート柵越しにビル街を一枚。

あれ? 水鳥の数が少ないなあ‥‥。この時季だと、それこそ中の水面を覆わんばかりに、多くの鳥たちが羽を休めていたものですが、眺めたかぎりではぱらぱらといった感じ。この時点では暖かかったせいで、渡りが遅れていたのかしら。


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汐浜運河に入ってみましょう。エンジンの回転数をしぼり行き足を落とすと、ハルが水を切る音が護岸や橋の裏に反射して、やけに大きく聞こえてくるほどの静けさです。

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北西岸にもやう釣船や屋形船には、松飾りが一つ一つ丁寧に飾り付けられ、静けさとあいまって、年の瀬らしい雰囲気にあふれていました。

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平久運河・平久川との十字流を過ぎ、雲雀橋をくぐった直後の一枚。向こうに防護杭を従えた、コンクリートの古風な橋脚を持つ管だけの水管橋、手前には三弦のトラスに管を吊り下げたタイプの水管橋と、いかにも江東の水路らしい無骨な風景です。

橋が架け替えられると、独立して架設されていた水管や電路のたぐいが撤去され、新しい橋の中に併設される例をいくつか見てきました。当たり前のようなこの風景も遠くない将来、貴重なものになるかもしれませんね。

186080.jpgおなじみ洲崎南水門を正面から。ここ数年手入れされていないのか、だんだん扉体の褪色や、錆が目立つようになってきたなあ‥‥。

外郭堤防と「五大水門」が十全に機能して久しいとあっては、今や二線級といってよい内水の小水門。優先順位も高くないのかもしれませんが‥‥、まさか、このまま撤去ということはないですよね?
撮影地点のMapion地図

(27年12月31日撮影)

(『27年度川走り納め…17』につづく)

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タグ : 春海運河 汐浜運河 洲崎南水門