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7月16日の川景色…2

(『7月16日の川景色…1』のつづき)

303006.jpgおお、ここにも。しかしまあ神田川筋、実に鷺類の多い日でした。酷暑ゆえ極限までホソーくなって、キュンキュンに体表の羽毛を締めているのも可愛らしくて佳きものなり。

何しろ下写真のように、ビュンビュンと艇を追い越し、また向かってくる魚たちが、つねに視界の端にとらえられているほど、魚影が濃いのですから。比較的水が澄んでいて、浅いところでは河底が透けるほどだったこともあるでしょう。

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303008.jpg堀割区間に入りました。屈曲で風もわずかしか通らず、頭上の木々からはわんわんとセミしぐれが降ってきて、まあ暑いことったら。

汗みずくになりながら艇を歩かせていたら、このスナップの直後、意外な出会いに驚いてあたふたすることになりました。


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水面下に、真っ黒で巨大な、先の鋭く尖った紡錘形のナニカがいるのに気づかされ、一瞬の後「あっ、サカナだ!」と気づいて、慌ててカメラを向けたもののすでに遅し、通り過ぎてからようやく撮れたのがこの一枚。

長さは、2mくらいあったでしょうか。帰宅後検索して、サメのような形をしたエイの仲間が引っかかったので、それかな? ‥‥などとあれこれ妄想しつつ、ここは皆さんのお知恵を拝借しようと公開したところ、こちらでご教示いただき、ガーフィッシュの一種であることが判明。ありがとうございました! 飼われていたのが逃げたのでしょうか?

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水道橋近くの基礎護岸では、一匹の亀さんが上陸するるところでした。暖かくなると、多いときは4~5匹の亀が重なって、甲羅干しをしているのも珍しくないのですが、このときの亀は水から上がりつつも、どこか躊躇しているように見えました。

亀先生、上がってはみたものの、あまりの暑さに甲羅が熱されて、「水から出るんじゃなかった‥‥」と思っていたのかもしれません。

(令和5年7月16日撮影)

(『7月16日の川景色…3』につづく)

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タグ : 神田川水辺の鳥たち

7月16日の川景色…1

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秋田旅行の件を先にやってしまったので前後しますが、7月16日にメンテを兼ね、軽く近場をうろついた際のスナップをご覧に入れます。

7月半ばとて酷暑の盛りで、風も通らず速力も出せない小河川に入るのは、うだり、蒸され、汗みずくが加速すると決まりきっているのですが、魅力には抗えないのが河川徘徊者の業。古豪鋼橋と船宿街が織りなす、滋味豊かな川景色に癒されつつ、定番コースの神田川~日本橋川へ。

303002.jpgこの日の干潮は10時過ぎ、A.P.+0.35mまで下がるとあって、基礎護岸は水面上に露出し、折からの強烈な陽光でほぼ乾いていました。

トリ好きとしてやはり吸い寄せられてしまうのが、神田川名物(というほどでもないか)、基礎護岸上に群れるハトたち。大干潮時の貴重なイベントとあってか、動きも何やらウキウキとして、嬉しそうに見えてしまうのは私だけでしょうか。

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艇上から見てもわかるほど、魚影が濃かったせいでしょうか、鷺さんも多く見られました。写真はお茶の水分水路吐口、化粧板を施した基礎護岸上でたたずむお一人。

羽毛が後頭部にピョンと飛び出して、アホ毛状なのがチャームポイント。体表の羽毛を引き締めて、細くなっているのも暑さを感じさせていいですね。

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好天とあって河面からの反射も手伝い、ふだん陰になっているところに陽光が充ち、ディテールが堪能できるのは夏のよいところ。総武線神田川橋梁を仰いでもご覧のとおり、まことに明るい表情。定番スポットながら、通るたび違う一面を見せてくれる鉄道橋の雄、佳き哉。

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丸ノ内線の桁の上に、何やらいきみ返って仁王立ちする鷺さんが目に留まり、ズームでたぐって一枚。聖橋をバックに、威風あたりを払う鷺先生のお姿、おかしみの中にも風格があって、お気に入りのスナップになりました。

ちょうど映画「君たちはどう生きるか」が話題になっていたころで、例の鷺の扮装をしたキャラクターの絵が思い出され、タイムリーな感じとともに印象に残ったことではありました。

(令和5年7月16日撮影)

(『7月16日の川景色…2』につづく)

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タグ : 神田川水辺の鳥たち

7月9日の水路風景…2

(『7月9日の水路風景…1』のつづき)

301031.jpg魚探の感をにらみながら海老取川澪筋を出て、多摩川を遡上開始。予報通り急速に雲が濃くなり、後には少し雨もぱらついてきて、写真もサエませんがご容赦ください。

北岸沿いには、高速大師橋の工事のため、ご覧のような繋船杭がいくつか設けられています。ここは鵜たちの格好の社交場になってもいて、右の一羽など風に向かって翼を広げ、何やら楽しそうですね。

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羽田第一水門の前を通り過ぎざま、一枚スナップ。羽田周辺の入堀にあった水門群が次々廃止されるご時世、船溜を守るこの水門の希少性が、ぐっと高まってきたように思えたものでした。

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301034.jpg高速大師橋の改架現場に近づいてきました。昨年9月に、鉄鋼埠頭で造られた桁が仮置きされたのを見に来ましたが、5月29日すでにスライド式の工法で改架が成っています。

中央径間の左右には、紅白のジブをもたげたクレーン船が一隻づつ控えており、狛犬か門番みたいな風情。工事が続いていることもあり、足場や台船も多くわさわさと落ち着かない雰囲気です。

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右手、北岸側にいたクレーン船を間近で一枚。スパッドで停めてあるとはいえ、上下流のあちこちに控えのアンカーロープが伸びていて、それを示すブイが点々と見えるため、引っかけないよう気を遣います。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 水辺の鳥たち羽田第一水門クレーン船多摩川

5月21日の水路風景…2

(『5月21日の水路風景…1』のつづき)

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当分出かけられそうにないので、あと1回分道々のスナップにお付き合いいただきましょう。

コンクリ柵に沿って微速で歩かせていたら、ヒョッコリ、といった感じで鷺さんが柱の陰から現われました。我が艇を目にして意表を突かれた様子で、すぐに隠れてしまいましたが、「あっ!」といった表情が踏み出した片足に感じられて、何ともユーモラスです。

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クルーズターミナルに向かう道々ではおなじみ、首都高湾岸線・東京港トンネルの13号地換気所。手前には湾岸線で分断された潮風公園を結ぶ人道橋、潮風橋が架かっています。

レトロフューチャー(?)なその姿、かつては船の科学館とここくらいしか高層建築がなかったのでよく目立ちましたが、いま改めて眺めてみると、背後に続くビル群もあいまって、昔のSFに出てくる未来都市のような‥‥。そう、「銀河鉄道999」の一シーンが現実化したような、そんな気分になったものでした。

299043.jpg帰路、墨田川造船辰巳に艤装船艇はいないかしら、と辰巳埠頭に沿って飛ばしていると‥‥。
誰 も い な い 。

航程半ばで減速・反転し、辰巳運河経由で墨田川造船本社前へ。‥‥しかし、こちらも艤装中の船はなし、建屋のシャッターも閉まっていました。ううん、寂しいなあ。ちょっと気になったのは、手前の桟橋上に、組立中のマストが横たえてあったこと。近々お目見えする船を楽しみに待つとしましょう。

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299045.jpg前回のお出かけ時に引き続き、水ぬるみゆく季節とあって、クラゲの数がまあ多いこと。桟橋上で掃除や片づけをしている最中にも、ゆらゆら、ふわふわと頻繁に姿を見せてくれ、なかなか賑やかです。

中には元気がありあまっているのか、魚雷のようにビュンビュンと高速で泳ぎ去る個体もいて、「クラゲ離れしてるなあ」とつぶやいてしまうほど。飽かずに水面をのぞき込んでしまうのでした。

(令和5年5月21日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 水辺の鳥たち東京港東雲北運河墨田川造船

3月21日のあれこれ

(『3月21日のお花見』のつづき)

296006.jpgお花見の道々に拾った、ちょっとしたものをいくつか。本当にちょっとしたもので恐縮です‥‥。

右は汐浜運河にて行逢(?)した鴨さんカップル。渡りの鴨類がだんだんと姿を消してゆき、カルガモたちがぽつりぽつりと目立つようになると、季節が変わったことを感じさせるものが。ヒヨコの登場が待ち遠しいですね。


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296008.jpg浮流物になぜか惹かれるやつがれでありますが、今回はボールがどんぶらこと流れてきたのに2回出会ってしまい、目線を吸い寄せられました。

上は永代橋下流で出会ったサッカー(?)ボール。曇り空を写す水面に赤い色が鮮やかで、思わず艇を止めたくらい。右は言問橋下流にて、流速の速い時間帯で、ものすごい勢いで通過してゆきました。

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ちょうど干潮に向かっていたころで流速があったため、こんなシーンも目にすることができました。言問橋、西側橋脚の下流側、まるで動力船の引き波のように、白波が立っています。水面下でペラが回っているのでは? と錯覚させるほど、ダイナミックな引き波でした。

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隅田川を下航していたら、隅田川大橋近くで西岸に寄せて上航するコンベア清掃船「建河清第5号」と行逢。任務柄、テラスに触れんばかりまで寄せる舵さばき、操縦性のよい清掃船とはいえ、技量が要求されることでしょう。タモ網を構えた乗り組みさんの"ファイティングポーズ"も素敵です。
撮影地点のMapion地図

(令和5年3月21日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 汐浜運河隅田川清掃船水辺の鳥たち