南禅寺水路閣

(『蹴上インクライン…3』のつづき)

15136.jpg蹴上船溜の周囲は、ご覧のとおり疏水第三隧道が口を開け、レンガ造りの重厚な建屋もあるなど見どころが多いのですが、周囲は厳重に高い柵で囲まれており、残念ながら、とてもゆっくり観賞できるような環境ではありません。

もちろん、疏水に人が落ちたりしたらことですから、安全面に気を配るのはわかるのですが、せっかくの素晴らしい建造物が柵越しにしか見られないのは、ちょっと寂しいですね。

15137.jpgさんざんウロウロしたあげく、橋詰のちょっとしたすき間に体を滑り込ませ、視界をさえぎる濡れた枝越しに、なんとか洞門を正面から撮ることができました。

以前読んだ本に、大津から舟で疏水下りをする一文があり、最長2500m近くの隧道がある水路を舟行きできるなんて、なんてうらやましい…と、ため息をついたものです。

15138.jpg
インクラインの魅力に肩まで浸かりすぎて、すっかり時間を喰ってしまいました。これも言わずと知れた疏水の名所、南禅寺境内の水路閣も、一目でいいから見てゆこうと、小走りに坂を下り、息せき切って南禅寺へ。

おおお…! 木立の中に埋もれたような風情の、赤レンガの水路橋。遺跡のような雰囲気ながら、まぎれもなく現役の利水施設であるところが、また素晴らしく感じられます。
撮影地点のMapion地図

15139.jpg
滲み出す石灰分で白くなった、アーチリングの裏や橋脚が、この橋が過ごしてきた星霜と、頭上に流してきた水量を感じさせます。う~ん、走って来てよかった!
四周を圧するレンガの大構造物が、寺社の境内を横切った衝撃は、河上に高速道路が出現したときの比ではなかったでことでしょうね。

そうそう、私、緑に覆われたレンガのアーチ橋というと、思い出さずにはおれない橋があるのです、それはですね…。

15140.jpg
まあ、これも有名すぎる橋なので、あえて名前は出さずにおきますが、子供のころ、この橋を目にしてからですね、土木構造物というのに惹かれはじめたのは…。
初体験がこれだったので、特にレンガというだけで、ピクッと反応してしまう性癖は、いまだに消えることがありません。

そういえば、しばらく行っていないなあ、今でも変わりなく、草深い中にたたずんでいるのかしら。



(21年9月12日撮影)

(『浪花濃厚水路…1』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 蹴上インクライン 琵琶湖疏水 水路閣