日野川河口を歩く…3

(『日野川河口を歩く…2』のつづき)

79011.jpg…目の前にありました。しかし、桁側面にはわされた電路が銘板を隠しており、満足に読めない少々哀れな状態。近づいて、上下からすき間をのぞき込めばよいのでしょうが…。

堤防の上から見たかぎりでは、竣工年のほかに長さ20.3m、施工は(株)大協組、ということはわかりました。


79012.jpg扉体は、スキンプレートを水貫川に向けて取り付けられており、堤防上から見えるのは上半分。天端の駆動装置は、ラック式とあってすっきりしています。

柵で隠されてよく見えませんが、2本のラックの間に伸びる、伝動シャフトのケーシングに、「2号」「3号」というふうに、ゲートの番号が振ってありました。


79013.jpg
なにしろ高水敷が狭いので、あまりよい角度では撮れませんでしたが、これはひなびた感じが出たのではと、船頭的にお気に入りの一枚。

カメラを向けていると、たまたま定期点検の日でもあったのか、ヘルメット姿の男性が数人、出たり入ったりし始めました。

79014.jpg
堤防道の上に戻って、上流側を望んだところ。画面中央やや左手に見える工場は、塗工紙の生産拠点として知られる王子製紙米子工場。その手前に見える橋は、国道431号線を渡す日野川の第一橋、皆生大橋です。

はるかに中国山地を望み、水鏡に山並みと群雲を映す日野川。山陰らしい、静かでしっとりとした川景色ですね。

79015.jpg堤防道を上流に向かって歩きながら、ふと川面を見ると、ごま粒をばらまいたような黒い点々が一群、二群。水鳥の群れですね。ズームで拡大してみたものの…種類まではわかりませんでした。

河口がほとんど閉塞しているおかげで、日本海の波も入って来ず水面は穏やか、ほとんど通船もないとくれば、さぞのびのび暮らしていることでしょう。しかし、こんなに離れているにもかかわらず、立ち止まっただけで逃げの態勢に入るのはナゼだ。

(23年11月9日撮影)

(『旧加茂川周辺を歩く…1』につづく)

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日野川河口を歩く…2

(『日野川河口を歩く…1』のつづき)

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79007.jpg対岸にもやっていた和船(上写真)がちょっと気になって、ズームでぐっとたぐり寄せてみました。ホンモノの和船に、FRPコーティングを施したのか、それとも木製棚板構造の外形を真似ただけのFRP舟なのか…。

手前に立っていた看板、「魚取り水遊びには注意しましょう」で、「入ってはいけません」でないのが印象的です。やはり子供たちには、川っぺりで思う存分「悪さ」をして、元気に遊んでほしいものです。

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ふたたび高水敷に下り、樋門を改めて一枚。樋門といえどもこじんまりとした感じはなく、やはり可航河川を守る4径間の規模とあって、なかなか堂々たるもの。昇降はラック、街灯一本ながら夜間設備もあり、下流側には運転室も見えます。

79009.jpg堤防にみたび上がって、運転室に近づいてみました。簡素ながら頑丈そうですが、堰柱の外側に大きく張り出し、鳥の巣箱のような印象です。

柵には樋門の名前を記した、プレートが掲げられていました。「水貫川樋門 国土交通省 日野川河川事務所」…ははあ、日野川に合流しているこの川は、水貫川というのですね。その名のとおり、排水のために開鑿されたのでしょうか。

79010.jpg運転室の側面に銘板発見。こちらは樋門そのものというよりは、ゲートについての諸元ですね。鋼製ローラーゲート、扉体寸法5.4×2.8m、昭和59年12月製作、豊国工業製。

あれ、樋門自体の銘板はどこでしょう、キョロキョロ探してみると…。


(23年11月9日撮影)

(『日野川河口を歩く…3』につづく)

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日野川河口を歩く…1

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11月9日は、鳥取県は米子市におりました。あまり時間的余裕はなかったのですが、用足しの合間を見て、いくつか見て回ることができたのは幸いでした。

まず足を向けたのは、ご当地随一の大河・日野川の河口です。中国山地は三国山に端を発し、延長77km、流域面積870km²の規模を誇る川(『中国地方整備局・日野川河川事務所』に詳しい記事があります)だけあって、美保湾をバックにした河口風景もなかなか雄大。

しかしここ(西岸、米子市側)から見ると、河口を縦断する砂洲(砂嘴?)で、ほとんど閉塞してしまっているように見えますね。季節風や沿岸流の関係で、河口が巾着の口のように狭くなっている例はよくありますが、これほどとなると、天然の河口堰といってもいいような塞がりっぷりで、興味深く見入ってしまいました。

79002.jpg堤防道をさらに下って、砂嘴に近づいてみると、西岸近くを斜めに切断するように、澪筋というか吐口というか、まあ実質上の河口があるのを発見。

しかし、遠目に見ても水面には勾配がありますね。ここを出入りする地元漁船などはあるのでしょうか。海面との水位差があるなら、ここは河口近くにもかかわらず、汽水でない完全な淡水域ということになるのでしょうね。
う~ん、面白がるのははばかられますが、実に惹かれる光景ではあります。もちろん、増水などで川の力が勝れば、砂嘴は押し流されるのでしょうが。

石狩川なども、昔は冬になると、季節風による波浪で流砂が吹き寄せられ、河口が閉塞したという話を読んだことがありますし、先に訪ねた新潟の砂丘たちも、そもそもはまさに同じ原理で生じたのでしょう。ここ日野川の場合は、河口西側に伸びる、弓ヶ浜半島をかたちづくったわけですね。

79003.jpg
面白く砂嘴を眺めたものの、可航河川としては厳しいことこの上なさそう、これではとても船の通航は拝めまい…。などと考えながら、高水敷に下りて歩いていたら、何と、上流から機付きの小舟が下ってきたのです!

ご当地の名山、かつては北前航路の弁財船も敬意を表し、沖を通る際には帆を半ば下ろして挨拶したといわれる、伯耆大山をバックに小舟の航行姿を一枚。残念ながら、大山は半ば以上、雲に隠れていましたが…。

79004.jpg小舟はどこに向かうのか、まさか、あの狭い吐口を下って海へ? 
もしかしたら、巧みな操船技術を目の当たりにできるかしらと、よこしまな期待をしつつ見守っていたところ、小舟は取舵を切ると、西岸にある4径間の樋門へ向かってきました。

おお、樋門から向こうの川へ入るんだと、慌てて樋門のかたわらに駆け寄り、進入シーンを一枚。タイトルに掲げたのは、この一瞬前のものです。

79005.jpg堤防の上に登って、樋門をくぐった小舟を追ってみました。こちらは護岸に鋼矢板の連なる、いかにも都市河川らしい水路で、対岸にはもう一隻、和船らしい舟がもやっているのも見られました。

米子の川を訪ねて、はなから舟航シーンに出くわせるなんて、幸先よい出だしに上機嫌。もう少しうろついて、ディテールを堪能してゆきましょう。
撮影地点のMapion地図

(23年11月9日撮影)

(『日野川河口を歩く…2』につづく)

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