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2月9日の川景色…9

(『2月9日の川景色…8』のつづき)

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水上バスの航跡をなぞりながら、隅田川を下航。引き波で乱れた川面が逆光でキラキラ輝く向こう、視界を圧する隅田川大橋の下に永代橋を望み、上航船もあってと、街場の川の魅力を凝縮したような、どこか贅沢なシーンでした。

246042.jpg舵を右へ切り、引き波を越えるこころよい衝撃を感じながら、日本橋川へ進入。

豊海橋のジャッキアップが終わった後も、堤防と護岸の改良工事が続いている日本橋川河口部。日本橋船着場の存在もあり、通航量も多いとあって、両岸の修景も併せて、旧来のコンクリート堤防の改修が必要なのでしょう。

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日本橋川に入った目的は、復元工事も終盤戦に入った常磐橋を見ること。屈曲を過ぎ、すぐ下流の常盤橋のアーチに入ると、視界に入ってきました。さて、どこまで進んだかな?

246044.jpgおお、左径間の支保工と、橋脚周りの鋼矢板が撤去されている! 影になってちょっと見づらいですが、前回、昨年11月の訪問時にくらべたら、だいぶすっきりとしましたね。

何より嬉しかったのは、橋脚周りの鋼矢板が取り去られたことです。だって‥‥。


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原形に復元された水切りと、初対面がかなったのですから!

平成24年6月の記事「常磐橋哀歌」でも触れましたが、絵葉書でわかるように、原形では上下流とも銘板近くまで高さのある水切り(整流覆)を備えていたのが、後年の加工で上流側はなくなり、下流側は低められて最近に至ったわけです。

復元前の形態が、いつ、またなぜ成立したのかは知りませんが、純粋な石橋が解体調査の後、元の姿を取り戻すことはそうそうあることではないでしょう。それを長きに渡った工程を含め、川面からつぶさに眺められた喜び、言葉に尽くしがたいものがありました。
撮影地点のMapion地図

(令和2年2月9日撮影)

(『2月9日の川景色…10』につづく)

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タグ : 隅田川 日本橋川 高架下水路 常磐橋 水上バス

2月9日の川景色…5

(『2月9日の川景色…4』のつづき)

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右手に肩を寄せ合うようにしてたたずむのは、東京ガス千住整圧所のガスタンク群。堤防越しでも4分の3ほどが見て取れる巨大さですが、どこか日向ぼっこをしている小動物のようでもあり、可愛らしく感じられたものでした。

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246023.jpg白鬚橋をくぐり、距離をとったところで振り返って一枚。補修も終わって足場が撤去され、こうして美しい全容を眺められたのも、ずいぶん久しぶりな気がします。

さらに下って、おなじみ浅草が近づいてきました。言問橋を間近に見上げた瞬間、「ことといおいで」という駄洒落が脳裏にひらめき、一人ニンマリする不審船長。‥‥ええ、「おとといおいで」にかけたわけで‥‥すみません。

246024.jpg11月10日の水路風景…2」でも触れましたが、東武線は隅田川橋梁の上下流側面に、人道橋を併設する工事の進捗を観察。

目の前に架設されているのが単なる足場なのか、波板の上にスラブを敷いて人道橋になるのか、はたから見たかぎりではわかりませんが、着々と進んでいるようですね。

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吾妻橋上流まで来ると、ちょうど「リバータウン」が中央径間を抜けて、着岸姿勢をとったところでした。あちらが落ち着くまで、東岸に寄せ減速して待機。

吾妻橋も補修工事が終わりに近づいて、きれいに塗り上げられた構造が全貌をあらわしてきました。まだ上下流には警戒船が漂泊しているので、彼らに手をふって挨拶しながら、東側径間を微速で通過します。
撮影地点のMapion地図

(令和2年2月9日撮影)

(『2月9日の川景色…6』につづく)

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タグ : 隅田川 水上バス

11月10日の水路風景…2

(『11月10日の水路風景…1』のつづき)

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神田川をさらに下り、昌平橋を前にしたあたりで、行逢船が見えてきました。減速して右に寄せ待っていると、どうやら湾岸署の警備艇のようです。向こうも減速し避航してくれたので、手を振ってすれ違いました。

242007.jpg船名は「いそちどり」。この日は今上の即位の礼の行事の一つ「祝賀御列の儀」が行われ、都心部は結構な警戒ぶりでしたが、河上もそれなりの態勢であろうと、少々身構えていた部分もありました。

ところが、日本橋川・神田川を一巡して、出会った官船はこの警備艇のみ。橋上で待機する機動隊のバスはいくつか見られただけに、ちょっと拍子抜けしたのは正直なところです。

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ふたたび隅田川に出て、浅草へ向かうことにしました。厩橋で観光汽船「アワータウン」を正横に見て一枚。鋭い秋の陽射しが、船体のディテールや橋の構造をくっきり浮き立たせて、何気ないスナップも気持ちのよいものに。

242009.jpgすでに各所で報じられていますが、東武線隅田川橋梁の側面に人道橋を併設する件、すでに工事が始まっているようですね。

美しいトラスの外観が損なわれることもあり、少々複雑な気持であるのですが‥‥。古豪鋼橋を撫でまわせるとあれば、やっぱり嬉々として利用してしまうんだろうなあ。フネブネの写真をものするにも格好の場所になりそうですから、船舶ファンにも朗報といってよいでしょう。

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波もない穏やかさとあって、晴海沖まで出て漂泊しつつしばしの休憩。と、左舷後方からゆっくり、臨港消防署の「すみだ」が現れました。演習を終えて、朝潮運河に帰港するところですね。行き足を抑えゆるゆる進む姿、初めて見るどこかのんびりとした表情。逆光に黒く沈む船体を見送ったのでした。
撮影地点のMapion地図

(元年11月10日撮影)

(『11月10日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 神田川 隅田川 東京港 警備艇 水上バス 消防艇

隅田川畔のテラスにて…2

(『隅田川畔のテラスにて…1』のつづき)

236026.jpg回頭する「ヒミコ」の船尾を見送って。回避運動のあった「ホタルナ」と違って、こちらは余裕を感じさせる、悠揚迫らぬ転回ぶり。

いや、「松本型」水上バスのうち2隻の転回シーンを、河畔のベンチに座ったまま拝めるなんて! これも雨宿りのおかげと、この天気に感謝すらしたくなりました。


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下流へ向き直った「ヒミコ」は、微速で「ホタルナ」を追い越しながら吾妻橋に近い、もう一つの桟橋へ。漫画のコマに引いた斜線のような雨を突いて進む、レトロフューチャー(?)な河用客船姉妹、絵になるじゃないですか。

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上流からまたも新顔が。アーバンランチの一隻ですね。芝浦発豊洲行きで始まったこの船隊も、今や浅草、日本橋と都心河川まで航路を延ばすようになりました。下航してきたところから、浅草発のスカイツリーを眺める周遊コースでしょう。

低く抑えたシルエットと、小回りの利くカタマランは、むしろ狭水路での楽しみを提供するのに適しているのでは、と以前から思っていましたが、日本橋への寄港でわずかながらそれが叶ったように感じたものです。

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雨足がようやく弱まってきたので、ベンチから腰を上げて、下流側へゆっくり歩き出しました。途中、吾妻橋が工事中のため監視任務に就いている警戒船を一枚。

テラスにごく近い位置にいたため、遠目に見たときはどこかにもやっていると思ったら、巧みな操縦で踏み止まっていたようです。一見して渡船を思わせるスタイルなのが、前歴を想像させ興味を惹かれました。

236030.jpg最後は、しばらく座っていた石のベンチに来てくれた、可愛らしいお客様を。ススメの巣立ちビナですね。

雨宿りしたいのは鳥たちも同様のようで、濡れそぼった羽を乾かすハトや、親鳥に餌をねだるスズメのヒナたちと、高架下の植込みは結構な賑わいで、トリ好きには嬉しいものがありました。

(元年6月30日撮影)

(『箱庭の川舟たち』につづく)

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タグ : 隅田川 水上バス 通船

隅田川畔のテラスにて…1

(『旧源森川周辺を歩く…4』のつづき)

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緊迫感のある「ホタルナ」の挙動に目を奪われていたら、いつの間にか東武線隅田川橋梁の直下に、水辺ライン「こすもす」の姿が。わざわざ岸寄りの狭い径間にいたことが意外で、橋脚の影で微動だにしなかったこともあり、気づきませんでした。

二天門の船着場を出た直後、吾妻橋をくぐる観光汽船の下航便を待っていたのでしょう。しかし、ちょうど干満の憩流時にあたり、流速はきわめて緩かったとはいえ、この狭い場所でピタリと船を留めておく船長の技量たるや! はた目には、どこか後ろめたいことがあって、船が隠れているようにも見え、微笑ましいものがありましたが。

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観光汽船の下航便が、吾妻橋の中央径間を完全に抜けたのを見はからい、「こすもす」が滑るように微速前進を開始。対岸のテラスにいたら、船が間近に見えて迫力があったことでしょうね。

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「こすもす」の航過を待って、鼻先を突っ込んだような形だった「ホタルナ」が転回を始めました。舵を一杯まで切り、スラスターを力強くふかして、船体がきしむようなパワフルな回頭ぶり! 船長は冷や汗ものだったでしょうが、目の前で繰り広げられる回頭シーンは、フネ好きにとって嬉しいイベントでありました!

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「ホタルナ」の着桟を見届けてか、間なしに水辺ライン「さくら」が上航で登場。今度はこちら側、吾妻橋船着場への着桟。雨足の強まる中、濡れながら開け放ったハッチで待機する乗り組みさん、ご苦労さまです。ブルルン、と一回のゴースターンでピタリと接舷、こちらもお見事でした。

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そして続けて遡上してきたのはフラッグシップ「ヒミコ」! まったく息をもつかせぬフネブネの交錯ぶり、これがほんの5分ほどの間に繰り広げられたのですから、まこと河港の名に恥じない賑わいであります。

写真にもはっきり写っているくらい、雨はますます強く、雨宿りも長期戦にならざるを得ない雰囲気でしたが、そんな憂いも忘れさせるほどの川舟オールスターの競演! 自艇で通りがかったら、長時間留まって見物することは難しかっただけに、貴重なひとときに思えたものでした。
撮影地点のMapion地図

(元年6月30日撮影)

(『隅田川畔のテラスにて…2』につづく)

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タグ : 隅田川 水上バス