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1月7日の水路風景…2

(『1月7日の水路風景…1』のつづき)

311031.jpg港内を流した後は隅田川河口を横断、汐留川水門をくぐって、浜離宮前内水面へ進入。

堤防前はテラス化が進み、周囲には高層ビルがにょきにょき建ち‥‥と、変化の激しい隅田川の中で、浜離宮前は昔と変わらぬ硬質な風景を見せてくれる場所。生地のままのコンクリート堤防に、それを乗り越す排水機場のぶっといパイプ。このハードな雰囲気、今となっては貴重な川景色に思えてきます。

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で、ここに入ったら、築地川をのぞいて様子を見るのがルーチン。‥‥ああ、船着場の少し奥で、フェンスで閉塞されている状態に変化なし。

浜離宮をはさんだ汐留川と築地川って、自由通航を身上とする都内可航河川の中では、珍しい通航禁止区間。かつて不法繋留が多かったこともあり、それを警戒しての処置とは思いますが、マナーも向上したことだし、暗岩や浅瀬もなく危険の少ない築地川はそろそろ開放してもいいのではと愚考するのですが、いかがでしょう。また南門橋を堪能したいなあ‥‥。

さて、以下は先にこちらの動画をご覧になってから読み進めてください。

いつものとおり、築地川水門を通って隅田川に出るわけですが、見通しの悪い水門ゆえ通航時の長声吹鳴は必須。径間の向こうに見える上航・直進している水上バスは「竜馬」。自艇の吹鳴が終わった瞬間、左手から汽笛が! (動画では終盤、かすかに聞こえる程度ですが)‥‥さあ大変、下航船が水門へ進入してくるんだ!

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カメラはONのまま台上に放置して、直ちに増速し水門を出、面舵を大きく切りながら下流方向へ離脱。十分距離が取れたところで目を向けると、左舷を見せて水門に向かっていたのは、観光汽船の「道灌」でした。

ホーッと息をついたところで、頭を下げつつ手を振って、伝わったかどうかは怪しいもののお詫び。ドキッとしましたが、異常接近にはならず何よりでありました。

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下流側へ大回りしながら艇を立て直し、上流へ船首を向けたところでもう一枚。「道灌」はふたたび長声を鳴らしながら、巧みな舵さばきで奥へ消えてゆきました。

いや~‥‥。見通しの悪い場所、しかも定期航路もあり輻輳する区間での長声吹鳴、安全確保には欠かせないことが、改めて身に沁みた次第。皆様もゆめご油断召されぬよう。

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水門を抜ける際に上航していった、「竜馬」の航跡をなぞりつつクールダウン。定期便で賑わう都大路、やはり気は抜けないなあと、改めて肝に銘じたやつがれであります。

あれ、カメラが傾いているのか、橋が傾いているのか‥‥? 築地大橋を前にして撮ると、どうも水平感覚がおかしくなりがちで、いけませんね‥‥。
撮影地点のMapion地図

(令和6年1月7日撮影)

(『築地市場跡の陸閘たち』につづく)

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タグ : 隅田川築地川汐留川水門築地川水門水上バス

10月22日の水路風景…3

(『10月22日の水路風景…2』のつづき)

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天王洲運河の橋といえば、やはり天王洲ふれあい橋でしょう。新規に架けられた人道橋ながら、どこか古豪鋼橋の風格を感じさせるトラスを選んだのは正解で、このエリアのシンボルといってもいい過ぎでない存在感があります。

くぐろうとしたら、小さな女の子を抱いたお父さんが橋上からこちらを見ていて、二人でニコニコしながら手を振ってくれました。振り返ると、反対側に移動してお見送りまで。こちらからも大きく手を振って応えたものでした。

306026.jpg早くからテラスが整備された芝浦運河地帯とあって、船着場が各所に設けられているのはご存じのとおり。

そういえば、芝浦・新芝運河の周辺ばかり目がいって、高浜運河の船着場は記録していなかったな‥‥と、今さらながらのスナップ。場所は新港南橋の北側、東岸になります。護岸のゴムフェンダーと青い看板が見えますね。

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看板をズームでたぐってみると、「東京港防災船着場 港南3丁目」とありました。いうまでもなく、運河は東京港の一部、テラスや船着場も港湾局の管轄なのです。

港湾局の管理する船着場の場所は、「東京港防災船着場整備計画 参考資料」(PDF)の18ページで総覧できます。ご参考まで。

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ふたたび港内を縦断して、隅田川に入りました。澄んだ空気と青空の下、ビル群をバックにした築地大橋もいいお顔です。

築地大橋はもちろん好きなんですけれど、道路の都合もあって片勾配がついており、眺めているとつられて、平衡感覚がおかしくなるのがどうも‥‥。特に写真に収めると顕著で、難点といわないまでも、う~んと唸ってしまうことではあります。

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築地大橋をくぐったところで、上航する水上バス「ヒミコ」が視界に入ってきました。距離はまだありながら、すでにディーゼルの排気が匂ってきて、船の鼓動が感じられるひととき。航跡をなぞってしばらく遡上しましょう。

塗装工事の養生で、ウッディー(笑)になった勝鬨橋の東径間に近づいたところで一枚。こういった工事中のシーンも、のちのち貴重なひとこまになりますものね。
撮影地点のMapion地図

(令和5年10月22日撮影)

(『10月22日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 天王洲運河高浜運河隅田川水上バス

7月16日の川景色…5

(『7月16日の川景色…4』のつづき)

303021.jpg日本橋川を下ってくれば、ほぼルーチン(でも何でもありませんが)となった、首都高高架の撤去工事の観察であります。

一石橋から、撤去中の呉服橋出入口を眺めて。足場で覆われ、両岸も建て込んでいるせいで、昼なお暗い高架下には台船も作業拠点として常駐。少し進んで、西河岸橋の手前から見上げてみると‥‥。


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今回、絵的に惹かれたのはここです。すでに撤去され寸断された桁の上に、何のためでしょう、一つづつ鉄骨組みの低い櫓状の構造がぽつりぽつりと載っていて、独特の香気を発散していました。

303023.jpg高架の撤去はほぼ終わり、視界が開けたもののいまだに違和感がぬぐい去れない(笑)、江戸橋出入口跡を上流側から。7月9日の視点と、反対から見ていることになります。

"定点観測"してみたかったのは、この先右手にある切断された橋脚の一本。前回とは潮位が異なりますから、見せる表情もまた違うことでしょう。


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う~ん‥‥前回の天端が水面ギリギリより、インパクトには欠けてしまいますが、これが都心の河川にある珍物味は捨てがたいところ。近いうちにこれも取り去られる、今しか見られない光景であれば、なおさら。

手すりにみたいに鉄棒とロープで囲いがしてあるのも手伝って、あそこに立ってみたい誘惑にかられるものが‥‥。

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最後は河口近く、湊橋のアーチの下から。ちょうど"松本型"水上バス「ホタルナ」が遡上してきたので、豊海橋とのツーショットをとスナップ。震災復興世代の古豪橋と、レトロフューチャー風味のする現代河川航路の顔役、いい一瞬に居合わせたものと嬉しくなりました。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月16日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 日本橋川高架下水路水上バス

2月18日の水路風景…2

(『2月18日の水路風景…1』のつづき)

294016.jpg新芝運河、藻塩橋の橋塔。遠くから見ている分には、あ、ちょっと変わった形だな、としか感じなかったのが、間近で見上げてみると、まあ念入りにトリさん避けのトゲが植えてあり、印象が一変しました。

トゲトゲの剣呑さもさることながら、その形から江戸時代の捕り物で出てくる刺股を連想させ、橋自体のイメージも、何やらアグレッシブに思えてくるほどでした。

294017.jpg高浜西運河、改架された高浜橋をくぐって。橋は竣工しているのですが、左右に設けられた仮橋はまだ撤去されておらず、こうしてくぐると錆色の鋼材で視界がいっぱいになり、架橋工事特有の景観が堪能できます。

桁下高が低いせいか、圧迫感とともに鉄の物量が強調されて、なぜか「鉄は産業のコメ」なるフレーズが脳裏に浮かんできたのでした。


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永代橋下流に到達した際、ちょうど上流から「松本型」水上バスが下航してきたので、スロットルを戻して艇を流れに立て、橋をくぐり切ったところで一枚。

「ホタルナ」でしたか。光線の角度もよろしく、まことにいいお顔。松本零士先生が逝去されても、「松本型」船隊は大川筋の顔として、末永く活躍してほしいものです。

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汐見運河を東航して京葉線の高架が見えるところまで来ると、警戒船が旗を振っているのに出くわしました。その向こうには、左手に送泥管を従えたポンプ浚渫船、右手には土運船とユンボ搭載浚渫船が見られ、結構な規模の川ざらえのようです。

警戒船の乗り組みさんに「通っていいですか?」と尋ねると「どうぞ。気をつけてお通りください!」と、丁寧に応対していただき、恐縮しつつ最微速通航。浚渫作業は止まっていましたが、作業艇が盛んに動き回って、何か調査をしているようでした。

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護岸にもやっていた揚錨船「あさぎり」。山吹色のジブが、濃緑色の船体とよいコントラストをなして、チャームポイントといってよい好ましい配色。

両舷に抱えた形の後付け部分、何んとなく「バルジ」と呼んでいますが、現場なりの正式名称はあるのでしょうか。世代的に船舶各部の呼称は、軍艦から知識を得たのでどうしてもそっち方面に偏ってしまいますが、検索したら出てくるかな。
撮影地点のMapion地図

(令和5年2月18日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 新芝運河高浜西運河隅田川汐見運河水上バス

12月28日のフネブネ…2

(『12月28日のフネブネ…1』のつづき)

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何しろようやく出会えた油槽船の荷役シーンですから、角度を変えてしつこく鑑賞します。さらに近づいて、船尾に書かれた船名が見えてきました。「第五興雄丸」(船の写真館)、166総t、全長43.05m、600PS、9.36ktとのこと。

以前「月島埠頭にて…1」で紹介した、銚子屋油槽船(株)船隊の一隻であり、「興運丸」の姉妹船です。船体塗色も揃えているのですね。

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すでに2月のタイトル画像でご覧に入れているので、少し目線の違うカットを。この量感あふれる幅広で扁平な船体、いかにも独航艀といった魅力にあふれた角度ですよね。深々と沈んだ喫水に、積載してきた油の重さが思われます。

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流速のまま流されつつ堪能して、お名残り惜しいですがお別れすることに。尾竹橋近くで今なおオーラを放つ油槽群とともに、都内の河川では数少なくなった貴重な舟航風景。末永く盛業されてほしいと願わずにはおれません。

291104.jpg下って浅草へ。年末のお休みに入ったとあって、船着場は結構な込みよう。テラスを散策する人出もそこそこあり、賑やかでした。

乗船待ちの「エメラルダス」、後部デッキのハンドレールは折りたたんでいましたが、美しく整備された姿はお変わりなく。通常タイプの船と違って水平面が少ないので、清掃は大変そうだなと想像しているのですが、いかがでしょうか。

291105.jpg両国橋近くで、ふたたびコンベア清掃船と行逢。「建河清 第7号」、こちらは船首両舷に乗り組みさんがタモ網を構えて乗り、今まさに作業中でした。

ドロロロンと爆音を響かせ、噴流を白く盛り上げながら急角度でくるくると転舵していて、ちょうど浮流ゴミを発見し、舵を取った瞬間に出会ったようです。応援したくなるような、なかなか勇壮なシーンでした。


(令和4年12月28日撮影)

(『12月28日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 隅田川独航艀水上バス清掃船