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6月7日の隅田川…6

(『6月7日の隅田川…5』のつづき)

252076.jpg併設された水管橋にさえぎられて、鑑賞には具合のよくない千住大橋。並みいる隅田川の復興橋梁の中では、恐らく最も桁下高が低い橋ですが、くぐりざま桁裏を見上げてみると、一つ気づかされたことがありました。

梁の下端に泥がべったり‥‥。一瞬、イワツバメの巣かなと思ったら、アングル材の上流側に引っかかった泥が集中していたので、増水時の川面が運んできたものと推測。

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付着した泥の多さに、増水時の河水が含み、運んでくる泥の量と、際立った桁下高の低さが想われ、スロットルをしぼってまじまじ眺めたものです。ここまで水が来ることもあるんですね‥‥。

252078.jpgテラスや堤防表面の修景工事はなお続いており、岸辺にもやう台船や曳船の一団を目にした中で、心惹かれてしまったのがこの一隻、「たから丸」。

砕氷艦のような船体塗色、ぐるりにブルワークをもうけたスタイルと好みの豆曳船ながら、操舵室に掲げられた「警戒船」「たから丸」の文字が、PC出力のMSゴシックそのまま。まるで画像加工で後付けしたような、妙な可笑しみがありますよね。

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桜橋まで下ってくると、ゆるゆると下航するアーバンランチの姿が見られたので一枚。浅草発の遊覧コースに就航しているのでしたっけね。

テラスのすぐ近くをなぞるように、引き波もほとんど目立たないような微速で下るアーバンランチ。運河での走りとはまた違った、どこか優雅な雰囲気を感じさせるものがありました。

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竪川の西口、竪川水門前に到着。前回は途中で引き返しましたが、この日は久しぶりに全区間を堪能し、大横川まで抜けてみようと思ったのです。石神井川の再訪が果たせなかった雪辱、ここで取り戻せるかいなや。
撮影地点のMapion地図

(令和2年6月7日撮影)

(『6月7日の竪川…1』につづく)

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タグ : 隅田川 竪川水門 曳船 橋の裏側

平成最後の川走り納め…10

(『平成最後の川走り納め…9』のつづき)

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229047.jpgもう一つの中川放水路橋梁、こちらは新金線のそれに迫って一枚。光線の塩梅もよろしく、リベットがくっきり浮き出た構造美を堪能。

裏側もいいですね。新金線は単線の貨物線ですが、ご覧のとおり用地は複線分確保されているようで、上流側に同じ形の橋脚のみが建てられていました。


229048.jpgおお、また錆色の仮橋が。ここは八剱橋(やつるぎばし)があったところです。

以前通ったときは、そんなに古い橋と思えなかったのですが、もう架け替えなのですね。人道橋が車道橋と別に併設されていたので、1本にまとめるということでしょうか。


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下流側にいたクレーン船にもやう曳船、「東庄丸871」に惹かれて。機械室の後ろに操舵室を配した端正な姿。船名の抜き文字がつくる陰翳が素敵。黒い船体色は引き締まった感じで、手入れも行き届いておりいい雰囲気でした。

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旧八剱橋の橋脚と橋台が、まだ撤去されずに残っていました。こちらは車道橋の橋脚でしょう。「東庄丸871」の写真の左にも、切断された車道橋の桁と、人道橋の橋台周りが見えますね。次に訪れたときには、どんな橋が架かっているでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(30年12月30日撮影)

(『平成最後の川走り納め…11』につづく)

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タグ : 新中川 曳船 橋の裏側

平成最後の川走り納め…7

(『平成最後の川走り納め…6』のつづき)

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新今井橋を振り返ると、上流側に瑞穂大橋同様の横断幕があり、橋が停止線代わりになっていました。残り5径間、工事の先は長そうですね。

229032.jpg持ち送りズラリが魅力的な瑞江大橋。川に対してほぼ45°の角度で渡っているため延長があり、当然持ち送りの数も多く、遠目に見てもよく目立ちます。

今井水門で防がれていた北西風が吹き付けるようになり、川面に立つさざ波も、それにともなって波高を増してきました。速度は落としていても、硬い衝撃が艇を襲ってくるように。

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そして新中川の顔役たる擬古典調、明和橋。抜けるような蒼穹をバックに、変わらぬ構造美を見せてくれました。

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229035.jpg春江橋の裏側。恐らく時期を同じくして整備されたのでしょう、鋼管むき出しの橋脚を備えた簡素な桁橋で、下流側に人道橋を併設。新中川ではよく見られるタイプです。

しかし、ますます風は強く、波もより硬質になってきました。上下流を新椿橋・南椿橋に挟まれた首都高小松川線の向こう、白波が立っているような‥‥?
撮影地点のMapion地図

(30年12月30日撮影)

(『平成最後の川走り納め…8』につづく)

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タグ : 新中川 橋の裏側

5月20日の築地川…4

(『5月20日の築地川…3』のつづき)

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南門橋右径間をくぐり終えて、微速で左回りに回頭しつつ、水面上から初めて見る築地川最奥部の光景。

暗渠のポータル、石垣に似せたコンクリートのフタで塞がれたのですね。左手奥は、海岸通りの拡幅で幅を狭められた、汐留川の北東端です。だいぶ前になりますが、確かここに環境局の小型清掃船が入っていた写真を、ウェブサイトで見た記憶があるのですけれど、記憶違いだったかな‥‥。

まあ、今日は河道を塞ぐフェンスが外れていて、南門橋をくぐれただけでも幸運と思わなければなりません。冒険は慎んで、橋見物に集中しましょう。

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220038.jpg近くで見ると、この橋脚部分の張り出しが滋味にあふれ実にいい感じ。橋詰のそれが直線を取り入れた、いわば角丸断面なのにくらべ、橋脚はほぼ半円断面で、円柱を思わせるまろやかさが、橋脚ということもあってかしっくりきます。

しかしこちら側は、汚れや白化がずいぶん目立ちますね。日照の差で乾燥しづらいからか、または車道に面していて、粉塵を浴びる確率が高いからでしょうか。

220039.jpgくぐってきた径間を振り返って。汚れてもむしろ味のうちと思えるのは、この豊かな装飾に負うところが大きいでしょう。デザインを担当した山口文象氏ご自身は、装飾を施すことはお好みでなかったようですが。

このあたり、「橋を透して見た風景」にも一項がありますが、ウェブ上では「建築家 山口文象」の「1924橋梁デザイン」に山口氏のインタビューがあり、南門橋の竣工時の写真も載っています。

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水鏡でできた、黒く縁どられた紡錘形の向こうに、築地川の初めて見る角度が。この温かみのある曲面と質量感。鋼橋では味わえない、RCアーチの醍醐味の一つですねえ。

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の築地川…5』につづく)

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タグ : 築地川 南門橋 橋の裏側

5月20日の築地川…3

(『5月20日の築地川…2』のつづき)

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右手の桟橋が途切れ、最奥部の水面とともに、橋の側面が眼前に広がりました。ああ、さえぎるもののない、まさにクリアな状態で南門橋の全貌を拝める日が来ようとは。嗚呼。

光線の具合もよく、ビル群をバックにくっきりと浮かび上がったこの艶姿。かつての離宮の導入部として、デザインも特に意を用いられたと聞いています。ディテールを堪能するとしましょう。

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220033.jpg右側通航の原則に従って、右径間に舵を切りました。高欄のディテールが明らかになってくるとともに、アーチ下の黒々とした陰影が視界の面積を次第に占めて、この手の橋特有の質量感が迫ってきます。要石に擬した凸部、ボルト跡が見られることから、以前は何か別パーツが取り付けられていたようですね。

最奥部の水深ですが、右写真のとおり1.6から1.9mほど。先にも触れたように、かつては喫水の深いヨットがもやっていたくらいですので、途中の区間はまず十分な水深があります。最奥部に至って若干浅くなり、また凹凸はあるものの、モーターボートにとってはまったく余裕の数字です。

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タイトルにも掲げた写真をトリミングして、要石ぽい部分のアップを。高欄の連続したアーチ様デザイン、その上に連なる歯状装飾、アーチのリム、「要石」の天端の処理と、まあ細やかなこと。

「要石」に話を戻すと、最初は橋名板の跡かしらと思っていたものの、よく見ると中央の穴に、切断されたコードが出ていますね。橋側灯を外したとみて間違いないでしょう。

紅林章央氏の著書「橋を透して見た風景」を開いたところ、竣工間もないころと思われる南門橋の写真が掲載されており、橋側灯があったことが確認できました。

220035.jpgあまりよく撮れなかったのですが、黒く沈むアーチの裏側にスッ、といった感じで、対角線を描いていた波紋の反射が気になっての一枚。

装飾は袖高欄まで連続しており、水面近くの階段状に末広がった処理も地味に素敵。いや~、本当に来てよかったですわ‥‥。
撮影地点のMapion地図

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の築地川…4』につづく)

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タグ : 築地川 南門橋 橋の裏側