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10月24日の内部河川…11

(『10月24日の内部河川…10』のつづき)

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大島橋西詰の橋脚にバウづけして、もやっていた豆曳船をスナップ。ファンネルが見えないので、左舷か船尾の排気でしょうか。エンジンケーシング上の可愛らしいハッチとトップライトがチャームポイントに思えました。船名はわかりませんでしたが、船籍は神奈川県のようですね。

273052.jpg小名木川との十字流、クローバー橋の下を右に折れて西へ。橋の中央には、横十間川の工事を注意する横断幕も。どの川もおしなべて釣り人さんの多い日でしたが、ここの角々が一番密度が高かった‥‥。

オマツリしやしないかしらと思うほどの人数で、例によって声をかけつつ、首をすくめて恐縮しながらの通航。南側に、横十間川親水公園からの落とし口があるので、魚が集まりやすいのかな?

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扇橋閘門を通って、水位低下化水域を出るとしましょう。いつもは閘門に気を取られて、手前にある小松橋の魅力的な姿になかなか目がいかないもの。

今回は後扉室ゲートを開放していてくれたこともあって、ちょっとだけ気持ちに余裕があり、全容をスナップした後、構造美を愛でながらくぐることができました。

273054.jpgゲートを開放してくれていると、こうして仰ぎながら閘室に進入できるのが「いいところ。ゴムフェンダーがずらりと並ぶ側壁の高密度感、いつ眺めてもよいものです。

以前に入閘しても、忘れられたように運転が始まらなかったこと(笑)もありましたが、今回はもちろんそんなことはなく、ちゃんと監視カメラで見ていてくださり、接舷すると同時に「ゲートを閉めまーす」と放送がありました。


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おなじみの光景といえばそうなので、今回は少し視点を変えて。扇橋閘門、注排水のバイパスが両側壁に数ヶ所開口しているタイプで、注水が始まると、ご覧のように前扉室に近い場所から、順番に水流が湧き出してくるのが見えるんですよ。

水流がつくる波紋が側壁から中央に伸びつつ、じりじりとこちらに近づいてくるのを見るのは、ちょっとしたスリルでもあり。もっとも注水はソフトなので、ボートフックでしっかり側壁に取り付いていれば、振り回されたりせずまず心配のないレベルではあります。
撮影地点のMapion地図

(令和3年10月24日撮影)

(『10月24日の内部河川…12』につづく)

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タグ : 横十間川小名木川扇橋閘門閘門江東内部河川水位低下化河川曳船

10月24日の内部河川…10

(『10月24日の内部河川…9』のつづき)

273046.jpg清水橋、ご覧のとおり桁がすっかり撤去され、橋脚のみとなっていました。震災復興橋世代の橋が、また一つ消え去ったことは正直、結構なショックです。お疲れさまでした。

以前から傷みが目立ってきて、修繕か改架か、気にはなっていましたが‥‥。こちらの西側橋脚、補強されたのかエポキシ塗装か何かが施されていて、表面はきれいですね。

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東側の橋脚は、どうやら竣工時のままのようで、ザラッとした肌に感潮河川のころ、そして第一次水位低下化と、時代なりの湛水線が跡を見せていて、過ごしてきた星霜が思われます。

9月3日にリリースされた「清水橋架替工事」(江東区)によると、工期は令和2年10月23日から同5年1月13日まで。「昭和2年(1927年)に架設され、現在までの約90年、交通を支えるため補修・補強を繰り替えしてきました」とありました。

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南側から、既製桁「ランドクロス」にて架けられた仮橋とともに現場を眺めて。

橋は一度建造すれば、100年近くは使えるインフラです。その存在感と重要性は橋の街・江東においておや。次世代の清水橋も、長く地元に在って、親しまれる橋になることを願っています。

273049.jpgテラス、法面、橋と、進むたびに工事の船団や建機が現われては消える横十間川、見どころが盛りだくさんといえばそうですが。

こちら本村橋も足場がかかり、塗装か何か補修中のよう。向こうではテラスを造成していて、台船が出ていますね。この台船の横を通ったときに、ちょっとふるったものがあって、思わず2度見してしまったのです!


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こっこの端舟の船名‥‥かすれていて読みづらいでしょうが、
「王様と私」

チラッとしか見えないので恐縮ですが、船首寄りの舷側だけでなく、舷内の隔壁にも書いてあるのが何とも強烈。命名された方が、よほど気に入ったのでしょうか。インパクトからいうと、平成22年に中川で出会った「後進丸」以来かも。

このあたり、どんな小さな船でも動力船であれば、船検証に船名欄があり、名前を付けられるというのが、自動車との大きな違いではあるなあと改めて感じさせるものが。この艇も変わった名前ですが、それだけに名付け親のこだわりや愛着も想われますよね。

(令和3年10月24日撮影)

(『10月24日の内部河川…11』につづく)

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タグ : 横十間川江東内部河川水位低下化河川

10月24日の内部河川…9

(『10月24日の内部河川…8』のつづき)

273041.jpg工事が中途で止まり、草ぼうぼうになっているテラスは、人が入ってこないこともあり、水鳥たちにとって格好の憩いの場。こちらでもそこここに、鷺が獲物を狙う姿が見られました。

うまく撮れませんでしたが、砕石を積んだ造成中の親水護岸と思しき水際に、屹立する鷺さんを一枚。艇が近づくと、ゆるめていた羽毛を引き締めうろんげな表情で、こちらを見つめていました。

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北から天神橋の東径間をくぐってすぐ右手、H鋼で組まれた防護工があるのは知っていたのですが、恥ずかしながら今回初めて気づいたのが、水面下の状態。正横に来たときふと見たら‥‥。

腐朽が進んで驚きの細さに。
いやいやいや、これもうすぐ倒れるんじゃないですか?

273043.jpg南側から見たところ。水面下だけでなく、水面上も穴が開いて危険な状態ですね。いや~、何度も通りながらまったく気づきませんでした。

わずかな引き波でも倒壊する引き金になるんじゃないかと、肝を冷やしたものです。通航される皆さんもどうかお気をつけて。これはさすがに、早急に補強や撤去するなり、対策を進めた方がよいように思います。スカイツリー通いの観光船が少なくない区間だけに、万が一のことがあれば大変ですから。

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かつて堅川との十字流があったところ、頭上を走る首都高小松川線が青空に一線を引き、明るい川景色のアクセントとなっている大島二丁目付近。

あれ? 前方の清水橋あたり、工事をしている様子ですが、パッと見に違和感が‥‥。

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ああ、ここもついに‥‥‥‥。
撮影地点のMapion地図

(令和3年10月24日撮影)

(『10月24日の内部河川…10』につづく)

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タグ : 横十間川江東内部河川水位低下化河川水辺の鳥たち

10月24日の内部河川…8

(『10月24日の内部河川…7』のつづき)

273036.jpg例によって、櫓下へ向けジリジリと迫るワクワク感を楽しみながら最奥部へ。毎度のことながら、河道の狭さが分け入ってゆく感覚を強調して、独特の面白さがあるんでしょうなあ。

右の写真には写っていませんが、ここに至る間も釣り糸を垂れる人の数は結構なもので、声をかけお詫びしながらの最微速。中のお一人から、「釣りしてる人、たくさんいましたか?」と質問があったので、「いや~、今日は多かったですね!」と答えたところ、「そうでしょう、全然釣れない!」と。

さっきから跳ねる魚をたびたび目にしてきたので、テラスの釣り人口が釣果を左右するのかな? と首をかしげつつ、京成橋をくぐりました。

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櫓下周辺はそこそこの人出で、緊急事態宣言解除もあってか、だいぶ賑わいが戻ってきたのでしょう。橋上からのぞき込む皆さんに手を振りながら、おしなり橋をくぐりブイ列のフェンスまで到達、そのままゴースターン。

‥‥と、観光船が一隻入ってきて、北岸の一番奥、船着場Aに達着するようです。慌てて前進に投入、左舷で南岸のテラスに着けたところ、船首の舷側を少しガリッとやってしまいました。むう、お恥ずかしい‥‥。

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何度もスカイツリーばかりで恐縮ですが、テラスの柵につかまって小休止できたところで、櫓下最接近点から仰いだスナップを。青空と澄んだ空気に恵まれると、どこから撮っても気持ちがいいですねえ。

273039.jpg船首の傷を気にしながら、そのまま後ずさって京成橋東側で転回、横十間川に入って南下。

神明橋北側のこの区間は、テラスの基礎と護岸の造成はだいぶ前に終わっているものの、盛り土を締めるための土嚢が積まれた時点から長らく放置されており、ご覧のとおり草木が繁茂してモコモコという、何とものどかな状態であります。

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神明橋をくぐると一転、右手、西岸は建機やフェンスが見られ、旧護岸からテラスへ法面状に盛り土をしたりと、工事たけなわな光景に。

写真は栗原橋近くですが、こちらは法面にブロックを組んで、すでに仕上げへ入っているよう。放置感濃厚だったこのあたりも、いよいよ動き出したということでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(令和3年10月24日撮影)

(『10月24日の内部河川…9』につづく)

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タグ : 北十間川横十間川江東内部河川水位低下化河川東京スカイツリー

8月1日の内部河川…1

(『8月1日の旧中川…3』のつづき)

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雑なタイトルで帰路の落ち穂拾いをまとめてみました。まずは旧中川の杭列に並んだ鵜さんたちのスナップから。

草いきれ濃厚な暑さにうだる水際の茂みで、4羽揃ってハァハァする気の毒ながら可愛らしいさま。鴨なら露骨に嫌そうな顔をし、すぐ逃げる体勢に入るところですが、この点鵜は肝が据わっていて、微動だにしません。いや、暑すぎて動く気にもならないのかしら。

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北十間川東端近く、小原橋の改架現場を一枚。先々代、先代橋とも橋脚基部はそのまま健在。足場の方は昨年1月に訪ねたときと、見たかぎりあまり変化はありませんでした(暑さで見逃していただけかも)が、工事は着々と進んでいるのでしょうね。

237078.jpgそのまま北十間川を西航していたら、福神橋の手前で北岸に、幟がずらりと並んでいるのを発見。紫色に白く文字を染め抜いた幟はなかなかきれいで、よく目立ちます。

近づいて読んでみると「吾嬬神社御祭禮」とありました。テラス上に浜鳥居を立てて、船からもお参りできたら楽しいだろうな‥‥と妄想。

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左折して横十間川を南下するいつものコース。急ピッチで進んだテラスの造成は基礎がほぼ出来上がって一段落し、路面や柵などの設備はこれからといったところ。

水が溜まった未舗装のテラス上は、この暑さもあって夏草がもくもくと生い茂り、野鳥たちにとって格好の隠れ家を提供しているようです。艇が近づくと、鴨やスズメがガサガサと飛び出てきて、びっくりさせられたこともしばしばでした。

237080.jpgまあ、帰路にこのコースを取ったところでほぼ決まったようなものでしたが、帰りも扇橋閘門を利用させてもらうことにしました。せっかくの供用初日、よく見ておきたいですものね。

シレッと書いていますが、ほとんど風を受けない微速航行続きでのぼせ上り、半ば本能で舵を取り、スロットルを操っているといってもいい過ぎでない状態でした‥‥。
撮影地点のMapion地図

(元年8月1日撮影)

(『新装扇橋閘門通り初め…6』につづく)

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