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川崎の枝運河めぐり…8

(『川崎の枝運河めぐり…7』のつづき)

228046.jpg進行方向右手、北岸は工場か倉庫らしい建屋が続き、護岸との間はスペースがあって、トラックヤードになっているようです。

ご覧のとおり、こちらの岸は繋留艇の姿が見えないことからも、JFE関連の所有地であることが感じられ、同じ水路内とはいえ、両岸ではっきりと雰囲気が違います。


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プレジャーの船影が途切れると、代わりに釣船と屋形船が出現、終端部が見えてきました。奥に架かるランガーは、東海道貨物線の桜堀橋梁。

手前に架かる背高の華奢なトラスは、恐らく管路橋だと思うのですが、渡るパイプは細くて目立たず、ほとんど人道橋といってよいような外観です。かつてはもっと太い水管か何かが、この構造の中を貫いていたのでしょうか。

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終端部はがらりと雰囲気が変わり、木製の桟橋群と、その奥には船宿の看板が。向こうには低い家並みが続いているようで、急に生活臭がただよってきました。

埋立地間の水路をたどってゆくと、どんづまりに旧海岸線らしい風景が現われ、何か別世界を見た思いがしたこの感じ。一昨年訪ねた、船橋港の水路群(例:本海川奥部の船溜)によく似ています。

228049.jpg回頭し微速で流しながら一服、旧海岸線の風情を残した枝水路の雰囲気を、いま一度堪能しつつ戻ります。

雲はますます濃く、爽快な冬の水路行というにはいま一つなのが残念ですが、まだまだ見たいものがあります。先ほどの十字流に取って返しましょう。



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十字流を左折し、東へ船首を向けました。ここは入江崎運河、延長0.5㎞と桜堀運河同様、短い袋小路です。この向こうには、軸線を同じゅうする水江運河があるのですが、道路と鉄道が通る土堤で区切られおり、貫通はしていないというわけ。

曇天で暗く沈んだ水面上に、錆色のクレーンが複数張り出しているのが見えて、工業地帯の枝運河らしい雰囲気ですね。クレーンは稼働しているのかな?
撮影地点のMapion地図

(30年12月9日撮影)

(『川崎の枝運河めぐり…9』につづく)

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タグ : 桜堀運河入江崎運河

川崎の枝運河めぐり…7

(『川崎の枝運河めぐり…6』のつづき)

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228042.jpg浅野運河を出て左折し、十字流をさらに北上。西岸ではガット船「英晴」が盛んに荷役中、ザザー、ガシャンと賑やかです。

右の写真は池上運河の終端部。北・東辺ともに岸壁で、二方とも建屋で囲まれ、鋼材を積んだ大きな台船が接岸していました。周囲はほとんどがJFEスチール東日本製鉄所の敷地なので、建屋もその工場の一部でしょう。

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終端部の西の角から、北西へ斜めに伸びる水路は、桜堀運河。延長約0.6㎞の小水路です。ぐっと幅も狭まり、いよいよ「枝運河」めぐりらしい雰囲気になってきて、ちょっとワクワクしますよね!

入口を渡る青い桁橋は、先ほどの新大扇橋に続く構内道路を渡しています。船溜の水路に架かっているとあって、専用道のそれとはいえ桁下高が明記されているのがいいですね。残念ながら名前はわかりませんでした。

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228045.jpg左手、桜堀緑地沿いは垂直護岸が整備され、プレジャーの繋留場になっていました。護岸上もフラットがあり、PWCの陸置スペースになっているようですね。ここだけ切り取ると木々が茂って、工業地帯の隣地とは思えないようなのんびりムードです。

水深と底状は安定しており、喫水の深い大型艇の出入りにもまず不安のない感じでしたが、面白かったのが、明らかに魚群らしい感が頻繁に表示されること。

中には、水底からぐっと盛り上がったような塊状の感が出ることもあり、沈置物でもあるのかと驚かされましたが、深度表示はそのままなので「あぁ、魚群だったんだ‥‥」と胸をなでおろす一幕も。釣り好きの艇長たちには堪らないものがあるでしょう。
撮影地点のMapion地図

(30年12月9日撮影)

(『川崎の枝運河めぐり…8』につづく)

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タグ : 池上運河桜堀運河