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5月1日の江戸川…4

(『5月1日の江戸川…3』のつづき)

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少し増速しながら、上流側からの全容を振り返って一枚。毎回同じことをいって恐縮ですが、ふわりと布団をかぶせたようなその質感が佳し。大河に迫る台地という地形の面白さを、堪能させてくれる角度といえるでしょう。

191027.jpg進行方向に向き直れば、今までと一転、青空の下平らかな河道と高水敷が広がる、いかにも江戸川らしい風景が展開していました。左手の堤防までは距離があり、目立った建造物に乏しい(柳原水門はありますが)こともあって、どこか大陸的な雰囲気があります。

見通しのよい区間のせいか、トーイングボートが水上スキーを曳いて、水すましのように走り回っていました。風も穏やかで気温も高いとあって、彼らにとっては水上スキー日和といったところでしょうね。

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この区間のヌシ的存在、柳原水門にも久しぶりのご挨拶。だいぶ扉体が色あせたものの、外壁は日差しを浴びて白く輝いており、強烈な外観は衰えを見せていません。以前とお変わりなく、ご健勝で何より。

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191030.jpgここで水上スキーの皆さんが戻ってきたので、柳原水門とツーショットでカッコイイところを。スタイリッシュ(?)な柳原水門、こういう光景によく似合います。

見通しのよさすなわち、橋が少ないということですが、京成線のそれ以来、2.5kmを経てくぐったのが、北総線の江戸川橋梁。ここを過ぎれば、矢切りの渡しや金町浄水場も間もなく。優しげな川面を楽しみながら、続けて前進。
撮影地点のMapion地図

(28年5月1日撮影)

(『5月1日の江戸川…5』につづく)

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タグ : 江戸川国府台柳原水門

柳原水門の表情

(『江戸川散歩…3』のつづき)

7054.jpg国府台下を離れてしばらく進むと、右手に見えてくるのが、派川坂川を守る、柳原水門。

一昔前、三浦から遠路はるばる江戸川に艇を持ってきて、この水門に初めて出会ったときは、まるで一時期のお役所建築のような、水門らしからぬデザインに驚かされたものです。母港を都内に移して、荒川筋などのこの手の豪華水門(?)をいくつか目にしてからは、慣れたせいか、それほどでもなくなりましたが…。

今改めて眺めてみると、排水機場樋門が一歩出た形で左手に配され、水門自身も右手に大げさな階段のシャフトを持っているなど、非対称の配置の妙で、見る角度によって表情ががらりと変わり、なかなか面白いものだと思いました。

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真正面から眺めても、手前の樋門、水門自身ときて、左手に排水機場の建屋、さらに右手にはぽつりと、千葉県水道局・栗山浄水場の給水塔が古風な姿をのぞかせているなど、奥行きのある構図が楽しめます。

そうそう、15年前に訪れたとき、まったく同じ角度から撮った写真があるんだった…。以下にご覧に入れましょう。

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平成7年8月、おそらく2日の柳原水門。この日はほとんど無風で、陽射しも強く、とにかく暑さが堪えたことを思い出します。影の状態からして、撮影時刻は昼近くでしょうか。

水門と樋門の上屋は、名前が入っていないのっぺらぼう。背後の排水機場も建設中、周りの法面にもコンクリートが打たれておらず、草ぼうぼうのままなど、まだまだ工事半ばといった感じが伝わってきますね。
撮影地点のMapion地図

7057.jpg現在の写真に戻って、上流側から。

樋門のゲートが水門をさえぎって、二つの位置関係がよくわかる角度。樋門の管理橋(?)が、虹のように湾曲しているのも変わっていますね。
水門周囲の法面は、昼寝をする人、談笑する人と結構な人出で、格好の憩いの場となっていることがうかがえます。手前の茂みは、釣り人さんの穴場のようですね。

7058.jpgほぼ真横から見ると、まるで親子連れといった雰囲気で、ちょっとユーモラス。水門と樋門の、会話が聞こえてくるようです。

背景に国府台の、分厚い布団のような緑が横たわって、白亜の水門たちをくっきりと浮かび上がらせているのも、なかなか佳し。
初見のときは、少々凝り過ぎではとも思えたデザインも、こうして眺めると、周囲との調和を考えて造られたように感じられ、ちょっと見直したものです。

(21年6月7日撮影)

(『江戸川散歩…4』につづく)

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タグ : 柳原水門江戸川