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9月15日のフネブネ

158001.jpg長かったドック入りを終えて、足慣らしと近場をひとっ走りしてきました。船底の垢を落とし、エンジンも整備成ったとあってレスポンスもよく、まさに滑るような感触。出渠直後ならではの贅といえるでしょう。

残念ながら曇っていたので、河畔のもろもろを眺めて回るにはいま一つでしたが、運河地帯から港内に出て、おなじみのフネブネを楽しむことができました。
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タグ : 砂町運河東雲運河東京港隅田川独航艀水上バス曳船東海汽船大島川水門

「橘丸」を眺めて…2

(『「橘丸」を眺めて…1』のつづき)

154096.jpgこれが「橘丸」! 写真で何度か見てはいましたが、実物を目の前にするとやはり違うのは、全長118m、5681総tの威容。船首尾を通しての高い乾舷とあいまって、実に迫力がありますね。

電動アジマスペラを備えたハイブリッド船であることを始め、艤装にはさまざまな新機軸が盛り込まれているとのこと。詳しい要目は、「橘丸ご案内」(東海汽船)に掲載されています。

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いやしかし、斬新な塗装ではあります。基本色は先代「橘丸」のそれを継承したとのことですが、濃い色でまとめた上、独特の塗り分けも手伝って、水平線まで離れていても、一発で特定できるに違いありません!

客船というより、どこか海洋調査船とか、極地観測船を思わせるカラーリングだなあ、というのが第一印象でした。乾舷が高く、開口部も少なめで、全体的に線が太い感じがすること、水線付近の舷側に見える、3列のフェンダーらしき凸部が走っていることなどに、客船らしからぬ、マッチョな雰囲気(?)を勝手に感じとったこともあります。

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目に沁みるような鮮やかな塗装の装載艇、エッジの立った精悍な格好よさもさることながら、スリングポイントが1点というのも実にスマート。

この装載艇の存在も、「観測船ぽさ」を助長しているように思えます。ブログ「東海汽船新船プロジェクト」によると、膨張式救命筏を曳航するために、備えられているのだとか。

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左舷後方から眺めると、トランサム・スターンの広大な平面が目立ち、その上の船尾甲板には、繋留関連の装置が集中しているさまが見えて、さらに「客船離れ」している印象を強く感じました。
どうも、自分の中での近海航路客船は、「7月15日の出船入船」で出会った「かめりあ丸」のように、遊歩甲板が中ほどから船尾までのぐるりを占めたような、ふた昔ほど前のイメージで止まってしまっているようです。

ともあれ、ピカピカの新造船を眺めるのは気分の良いもので、大いに楽しめました。何よりこの個性的な風貌、水上バスから眺めても注目を集めそうで、東京港の顔として親しまれることでしょう。

154100.jpg「橘丸」と別れた後は、そのまま隅田川に入り、干潮時の流速を感じながら遡上。お次は建造中の、隅田川橋梁の初くぐりとまいりましょう。初モノが続く、うれしい近場回りではあります。

浜離宮前のあたりで、ぶち当たったらタダでは済まなさそうな、えらく太い流木が流れ去ってゆくのに目を奪われて、思わず一枚。この日の隅田川、どういうわけだか流木の目立つ日だったなあ。豪雨の翌日など、木っ端くずや水草のかたまりがたくさん流れてくるのには、よく出くわしたものですが、流木が多いのは初めての経験でした。
撮影地点のMapion地図

(26年6月14日撮影)

(『「隅田川橋梁」初くぐり』につづく)

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タグ : 東海汽船竹芝埠頭隅田川東京港

「橘丸」を眺めて…1

(『6月14日の目黒川…10』のつづき)

154091.jpg目黒川を下って河口を左折、芝浦運河地帯を楽しみながら帰ろうと、高浜運河をゆるゆる北上。

写真は、海洋大品川キャンパス近くに架かる楽水橋ですが、こうして見上げると、桁の塗装がきれいなだけでなく、橋脚の耐震補強、落橋防止装置もしっかり取り付けられて、 すみずみまで新品のようにピカピカです。この前後の橋たちも、耐震関連の整備が順次終わり、足場も取り去られて、だいぶ落ち着いてきました。

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芝浦西運河、夕凪橋の改架工事現場を通過。昨年5月、「夕凪橋の架け替え工事」のときは、まだ旧橋が一部残っていましたが、撤去作業も終わったのか、錆色の仮橋のみとなって、以前より片付いた印象です。

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芝浦運河から、新芝運河・芝浦東運河との変則十字流を右折、港内に出ることにしました。

芝浦東運河は、長さはほんの250mほどしかありませんが、南岸にはこんな風景も。ビルをかすめて走る高架、その下には歴史を感じさせる石垣護岸に、鋼製のポンツン桟橋がもやい‥‥。狭いところにごちゃっと、積み重なったようなさまが、面白く思えたのでした。
撮影地点のMapion地図

154094.jpg左に折れてさらに北上、日の出埠頭をかすめ、レストラン船や東海汽船のフネブネがもやう、竹芝埠頭を望む位置に。今日は会えるかな‥‥。

おお、いたいた! ようやくお題のモノが近づいてまいりました。




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東海汽船の新造船、「橘丸」が!

(26年6月14日撮影)

(『「橘丸」を眺めて…2』につづく)

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タグ : 高浜運河芝浦西運河芝浦東運河東京港竹芝埠頭東海汽船橋の裏側

6月23日のフネブネ…3

(『6月23日のフネブネ…2』のつづき)

97011.jpg清掃船を撮っていたら、その後ろを東海汽船のジェットフォイル、セブンアイランド夢が出港してゆくのに気づきました。

水中翼を前後に跳ね上げたままのゆっくりとした足取り、ループ近くの繋船地を発して、竹芝の乗り場に向かうのでしょう。戻るついでと、同航することに。


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レインボーブリッジの下まで来て、ふと見ると、いつの間にか水中翼が下ろされている…。

このまま竹芝までゆるゆる進むものと思い込んでいたので、気をゆるめてよそ見をしていたすきに、雰囲気が一変。船尾からは激しい噴流が! え、え? ホントに?!

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キーンというタービン音の高まりとともに、みるみるうちに船底が露出し始めました! こちらも遅れてはならじと、思わずスロットルをいっぱいに倒し、前進全速!

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まさかのフォイルボーン!

テイクオフの瞬間に、間近で立ち会えただけでも感動モノでしたが、こんな短い距離でも、ちゃんと翼走していることを初めて知り、さらに感動が深くなりました!

97015.jpg我が艇も全速力で食い下がったものの、所詮こちらは20kt強がせいぜい、40ktオーバーの超高速船、しかも加速のよいガスタービン主機の船に挑むなど、お話にならないレベル。セブンアイランド夢は、たちまち豆粒のように小さくなってしまいました。

あきらめて原速まで落とし、我が艇が竹芝の沖を通過したときには、セブンアイランド夢はとうに接岸を終え、客扱いまで始めていたというこの早技。客船にとって速度とは、もっとも重要な性能の一つであることを、再認識させられた一件でありました。


(24年6月23日撮影)

(『6月23日のフネブネ…4』につづく)

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タグ : 東京港ジェットフォイル東海汽船

ジェットフォイル入港!

(『臨港消防署の異変』のつづき)

12046.jpg築地川水門から浜離宮前水面に入り、写真の汐留川水門で外に出たりと、おなじみの水門たちを愛でながらの帰り道。

水門から出てみると…おおおお!




12047.jpg東海汽船のジェットフォイル、セブンアイランド夢が接近! フォイルボーンで航走中の姿や、接岸しているところは見たことがありますが、入港シーンに出くわすのは初めてです。

うひょひょ、これを見逃す手はない! 急いで河口を横断し、邪魔にならないよう東側に陣取って、ワクワクしながら待ち構えます。

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うおお~
キーンというかん高いガスタービンの音が近づき、脚が切り裂く水面や、後ろに噴射される水煙など、ディテールが明瞭に見て取れるまでになると、その迫力は例えがたいものが。

佐藤氏も「ジェット機と同じ音がする!」と興奮気味。うむうむ、興奮しているのが私だけでなくて、妙に安心しました。なぜだ。

12049.jpg我々の前を過ぎると、艇はたちまち船足を落とし、ストン、という感じでハルボーンに。

もっと徐々に速度を落として、ようやく腹を水面につける、といった光景を想像していただけに、このあっけなさにはびっくりです。まあ、速度はフォイルボーン中に、充分落としていたのかもしれません。

12050.jpgさらに驚いたのが、小回りが利くこと。見ている前でくるりと八点回頭、ピタリと見事な接岸ぶりを見せてくれました。最初の写真から、わずか1分少々の出来事です。

また、こんなに近くで見ていても、引き波をあまり感じないのも印象的でした。この点、やはり水中翼船だなと、大いに感心したものです。
撮影地点のMapion地図

(21年8月9日撮影)

(『臨港消防署の仮設庁舎』につづく)

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タグ : ジェットフォイル汐留川水門東京港東海汽船