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東横堀川散策…2

(『東横堀川散策…1』のつづき)

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平野橋から北、東横堀川閘門の閘室を望んで。台船に備えられたクレーンが動いていて、盛んに作業をしているさまを拝見。台船の左、戸袋に収まったマイタゲートの扉体が見えますね。

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クレーンが玉掛けしているものをよくよく見てみると‥‥板囲いして止水した中で吊り上げられようとしているのは、マイタゲートの扉体でしょうか?

検索してみると、「【重要】東横堀川水門の「航路閉鎖に関するお知らせ」について(令和5年8月21日 更新)」(大阪市)が見つかりました。「施設点検の結果から『南側ゲートの取替工事』を行うため、令和5年5月8日(月曜日)から航路閉鎖いたしますのでお知らせします。」とあり、来年2月29日までの期間、通航ができないとのこと。

マイタゲートの交換工事をそのものが珍しくもあるので、しぼんだ気分も少し持ち直したものの、ローラーゲートにくらべて大がかりとなる工事を目の当たりにし、この種のゲートの維持が大変な仕事であることが感じられたものでした。

305065.jpg観光船で賑わう川面が眺められなかったのは残念でしたが、静かな街場の川もまた佳きもの。高架下水路であることも手伝って、日本橋川にいるような気分になり、大阪である実感が薄くすらなります。

平野橋西詰の南側に設けられた、河畔のテラスに降りてみました。河道を埋め立てて造られたここは、周囲より一段低くなっています。橋を眺めるにはよさそうだな‥‥。

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‥‥と思ったものの、高架橋脚やテラスへの階段があって、こちらから全貌を眺めるのは難しいことがわかりました。こちらは階段の途中から何とか写したもの。どこか華奢な感じのする構造、高欄の装飾と、昭和戦前らしさを感じさせるディテールがいいですね。

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テラスからの視点だとご覧のとおり。もそっと高架の高さがあれば、だいぶ違うんですがねえ‥‥。

平野橋は昭和10年竣工、河中に二つの橋脚を持つ3径間なのですが、左手はテラスの築造によって植栽の陰になり、全容が一望できない状態。東京にも同様の例があるとはいえ、難しいところではあります。
撮影地点のMapion地図

(令和5年9月30日撮影)

(『東横堀川散策…3』につづく)

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タグ : 東横堀川東横堀川閘門閘門高架下水路

東横堀川散策…1

(『淀川畔を歩いて…2』のつづき)

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会合の時刻も迫る中、最後は東横堀川をお散歩してみようと思い、高麗橋の東詰から500mほど歩くことにしました。

東横堀川といえば、河上ほぼ全区間を阪神高速1号線が走る、大阪を代表する高架下水路。古い橋も多く架かり、日本橋川と似た雰囲気なのが親しみが持てて、惹かれるものがあるのです。

305059.jpg東詰北側の橋詰広場には、ご覧のような石碑と石柱があり、高麗橋の歴史が記されていました。

石碑によると、創架は伝慶長9(1604)年。江戸時代の高麗橋は公儀橋で、西詰に制札場も設けられており、さらに明治に入ると里程原標も置かれたそうで、東京の日本橋クラスといってよい重要な橋だったのでしょう。明治3年鉄橋に改架、現在のRC橋は昭和4年竣工。鉄橋時代の錦絵は「淀川の川蒸気を眺めて」で紹介しましたよね!

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さて、高麗橋からお散歩を始めたのは、わけがあります。大阪ならではの街場の閘門、東横堀川閘門を、橋上から眺めてみたかったから。14年前観光船で通った(『東横堀川閘門…1』ほか参照)ここ、今でも変わっていないかな‥‥。

‥‥工事で休止中でした。
あわよくば、閘門の扉体としては珍しいサブマージブル・ラジアルゲートが開閉するシーンを見れるかも、と期待していたのですが。調べておかなかった自分が悪いので、これは仕方がありません。変わらぬいかつい姿を目にして、久闊を辞するにとどめました。

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左手、ゴツいロッドやシリンダーがあるあたり、柵上に浪花のサギさんがむくむくしていました。こちらも東京の川同様、餌となる魚は少なくないようですね。

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閘門をもう少し、違う角度から眺められるかな‥‥と河畔をうろついてみたものの、建物が密集していて視点が得られず、結局次の平野橋から眺めることに。

高架橋脚に貼り出された、注意書きを一枚。タイトルには「東横堀川閘門」、問い合わせ先は「東横堀川水門」、通航は3日前までFAX(!)要連絡‥‥14年前とまったく変わっていません。東京のそれと大きな違い、通航に手続きが必要というあたり、う~んと唸ってしまうのですが、地元の方はどうお考えなのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(令和5年9月30日撮影)

(『東横堀川散策…2』につづく)

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北十間川樋門の閘門化は成るのか?

例によって、大事なことに気づくのがあまりに遅過ぎて汗顔の至りでありまするが、船頭的にはこの上ない慶事になりうるということもあり、まあ自分向けの記録ということで。

6月下旬に、スカイツリー周辺の北十間川が、どのくらい変貌を遂げているか陸路見物に行ったのですが、その後、この計画について何かウェブ上にアップされていないかしらと検索してみると、それらしきものを発見。

北十間川水辺活用構想」(墨田区公式ウェブサイト

PDFへのリンクがいくつか並んでいたので、一つづつ読んでゆくと…うをおおお!コレハ!
機能導入方針」に、北十間川樋門を閘門に改造する計画図が出ている! 
しかも、しかもマイタゲートだ!

扉体から降り注ぐ滴に悩まされないマイタゲートは、閘門バカのあこがれ! いや、別にローラーゲートが嫌いというわけじゃないんですが、それはともかく(取り乱している)、もし、これが実現すれば、何十年ぶりかに都内に、マイタゲート閘門が出現することになる!


あの、うだつの上がらなかった(ごめんね)北十間川樋門が、


こんなステキなマイタゲートに!


マイタゲートに!!


マイタゲートに!!!

6月に工事の様子を見に行った際も、写真のような浮き橋が設けられていたのを目にして、「やはり、艇では入れないんだろうなあ…」と凹んでいた矢先、この計画を知ったものですから、有頂天になったのも無理はありますまい。

しかし、頭を冷やして考えてみると、テラスの整備状況や水路の狭さから、「来るもの拒まず」的な従来通りの自由通航は、もしかしたら望めないかも、との不安が頭をもたげるようになりました。通航は要予約か、または登録された業務船オンリー…。まだ緒についてもいない閘門に、あらぬ不安を覚えるのも病的ではありますが。

まあ、このPDFのプロパティをのぞいてみると、最終更新が2007年10月になっていたので、気づくのが遅きに失したどころか、計画そのものがしぼんでいる可能性も無きにしもあらず。それでも閘門バカとしては、期待に胸をふくらませざるをえません。

もし実現したら、万難を排して通ってみたい! 
取らぬ狸の皮算用(ちょっと意味が違うかも)に、力みかえる今日このごろの船頭であります。


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東横堀川閘門…2

(『東横堀川閘門…1』のつづき)

15161.jpg右手に伸びる閘門の操作棟は、壁面を石材張りにした、昔の駅舎を思わせるなかなか立派な建物で、街中の風景によくなじんでいます。

これで、ゲート型式がローラーゲートだったら、堰柱など上部構造の造作にも意が用いられたのでしょうが、扉体がラジアルゲートとマイタゲートでは、操作棟しかいじりようがなかった、といったところでしょうか。

東横堀川閘門を製造した会社、栗本鐵工所のサイト東横堀川水門」には、本閘門のデータや図面が掲載され、なかなか面白く読める記事なのですが、その中「水門扉形式の選定・規模」の項に、「ローラゲートは堰柱が必要で景観を損なう上に、通船時ゲートからの雫が不快である」と書かれており、大いにうなずいたものです。

別にローラーゲートが嫌いと言うわけではなく、写真に撮ったときの存在感や、扉体の保守のしやすさ、高水時の抗堪性などから見て、むしろ大好きで、興味を引かれる存在ではあるのですが、唯一、閘門のゲートとしたときの、あの扉体から降ってくる水たれは、艇に乗る側から見ると、実に困りもの。
次に東京近辺に閘門を造るときは、ぜひ大阪を見習って、ご一考いただきたいものですねえ…。

で、眼前に控える次なるご馳走、マイタゲートですが。
船長さんによると、「今日は水位差があまりないので、すぐ開いちゃいますね」とのことでしたが、マイタゲートを船で通るのは初めてなので、楽しみにして来たのです。

…あっ、開き始めた!

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扉体が二つに割れて…。
開く。

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ひらく!

15164.jpgいや~、ローラーゲートと違って、派手な水しぶきを上げるでもなく、ゆるゆると水面に渦を作るくらいで、ひたすら地味なのですが…。観音開きの扉がひらくのって、「開いた」という実感がすごく深いことに気づかされました。

閘門バカの憧れ、マイタゲート(しかも最新型で、大径間の!)のある街、大阪! もうそれだけで、全てが輝いて見える…。

15165.jpgおまけ。
船が側壁にもやっていたとき、ふと横の階段を見ると、ざぶり、ざぶりと襲い来る船の引き波を 身を硬くしてやり過ごしていたカニさんの姿が。

神田川・日本橋川でも、水質が向上するにつれて、カニの姿を見かけることが多くなりましたが、こちら大阪でも同様のようですね。


(21年9月12日撮影)

(『浪花濃厚水路…4』につづく)

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タグ : 東横堀川閘門東横堀川閘門

東横堀川閘門…1

(『浪花濃厚水路…3』のつづき)

15156.jpg葭屋橋をくぐって、東横堀川に進入。今橋の下からは…もう、目前に迫ったご馳走が見えるじゃないですか(ニヤリ)。

その向こうにチラリと見えるコンクリートアーチ、昭和4年竣工の高麗橋も、味のあるいい橋なんですが、奥に待つ一大イベントにすっかり意識を奪い取られ、お座なりな写真しか撮れませんでした…。

15157.jpgご馳走の名は、東横堀川閘門(通称は『東横堀川水門』のようですね)。東横堀川と、道頓堀川の防潮および水位維持のために設けられた、前後で仕組みの異なる扉体を持つ、珍しい閘門です。

閘室手前の支柱には、通航船舶への注意書きが。通航3日前までに、所定の書式でFAX申請必須、水上バイク通航禁止と、東京にくらべるとずいぶん厳しいですね。年末年始以外は無休なのはよいのですが、プレジャーボートにとって、敷居の高い閘門といえそうです。

15158.jpgうひょひょ、こりゃスゴイ! 手で触れられそうなほど、間近で拝むことができた、下流側扉体の駆動部分。

巨大なシリンダーやアームは、まだ塗装がキレイで、思ったほど重々しい雰囲気ではありませんでしたが、これだけの質量のものがこね回されて動くとなると、相当な迫力でしょう。



15159.jpg船が閘室に入り、側壁に接舷すると、船長さんからコメントが。
「皆さん、後ろをご覧ください。歓迎の放水です!」
いっせいに振り返り、歓声を上げる乗客の皆さん。おお、両岸から二条の噴水が。

「…というのはウソで、扉が水の中から上がってくるときに、船が入ってこないように水を出すんですけどね!」

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おおお、潜水艦の浮上シーンのよう…。
警告放水をバックに、青い巨大な扉体が、スリットからの排水を白く見せながら、水面に姿を現しました。
サブマージブル・ラジアルゲートが動くのを、こうして見るのは初めてだったのですが、水中から巨大なモノが浮かび上がってくるシーンの迫力は、想像以上ですね。

…しかし、ご覧のようなビルが建ち並ぶ都心部に、いかつい鋼鉄の腕を常時露出させ、扉を動かす巨大メカがあること自体が素晴らしい。ここで、閘門の運転を目にした子供たちの中から、将来の技術者や土木趣味者が育ってゆくに違いない…。そう思わせる魅力がありました。
撮影地点のMapion地図

(21年9月12日撮影)

(『東横堀川閘門…2』につづく)

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タグ : 東横堀川東横堀川閘門大阪水上バス