北十間川樋門の閘門化は成るのか?
●例によって、大事なことに気づくのがあまりに遅過ぎて汗顔の至りでありまするが、船頭的にはこの上ない慶事になりうるということもあり、まあ自分向けの記録ということで。
●6月下旬に、スカイツリー周辺の北十間川が、どのくらい変貌を遂げているか陸路見物に行ったのですが、その後、この計画について何かウェブ上にアップされていないかしらと検索してみると、それらしきものを発見。
「北十間川水辺活用構想」(墨田区公式ウェブサイト)
●PDFへのリンクがいくつか並んでいたので、一つづつ読んでゆくと…うをおおお!コレハ!
「機能導入方針」に、北十間川樋門を閘門に改造する計画図が出ている!
しかも、しかもマイタゲートだ!
扉体から降り注ぐ滴に悩まされないマイタゲートは、閘門バカのあこがれ! いや、別にローラーゲートが嫌いというわけじゃないんですが、それはともかく(取り乱している)、もし、これが実現すれば、何十年ぶりかに都内に、マイタゲート閘門が出現することになる!

●あの、うだつの上がらなかった(ごめんね)北十間川樋門が、

●こんなステキなマイタゲートに!

●マイタゲートに!!

●マイタゲートに!!!
●6月に工事の様子を見に行った際も、写真のような浮き橋が設けられていたのを目にして、「やはり、艇では入れないんだろうなあ…」と凹んでいた矢先、この計画を知ったものですから、有頂天になったのも無理はありますまい。
しかし、頭を冷やして考えてみると、テラスの整備状況や水路の狭さから、「来るもの拒まず」的な従来通りの自由通航は、もしかしたら望めないかも、との不安が頭をもたげるようになりました。通航は要予約か、または登録された業務船オンリー…。まだ緒についてもいない閘門に、あらぬ不安を覚えるのも病的ではありますが。
●まあ、このPDFのプロパティをのぞいてみると、最終更新が2007年10月になっていたので、気づくのが遅きに失したどころか、計画そのものがしぼんでいる可能性も無きにしもあらず。それでも閘門バカとしては、期待に胸をふくらませざるをえません。
もし実現したら、万難を排して通ってみたい!
取らぬ狸の皮算用(ちょっと意味が違うかも)に、力みかえる今日このごろの船頭であります。

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●6月下旬に、スカイツリー周辺の北十間川が、どのくらい変貌を遂げているか陸路見物に行ったのですが、その後、この計画について何かウェブ上にアップされていないかしらと検索してみると、それらしきものを発見。
「北十間川水辺活用構想」(墨田区公式ウェブサイト)
●PDFへのリンクがいくつか並んでいたので、一つづつ読んでゆくと…うをおおお!コレハ!
「機能導入方針」に、北十間川樋門を閘門に改造する計画図が出ている!
しかも、しかもマイタゲートだ!
扉体から降り注ぐ滴に悩まされないマイタゲートは、閘門バカのあこがれ! いや、別にローラーゲートが嫌いというわけじゃないんですが、それはともかく(取り乱している)、もし、これが実現すれば、何十年ぶりかに都内に、マイタゲート閘門が出現することになる!

●あの、うだつの上がらなかった(ごめんね)北十間川樋門が、

●こんなステキなマイタゲートに!

●マイタゲートに!!

●マイタゲートに!!!

しかし、頭を冷やして考えてみると、テラスの整備状況や水路の狭さから、「来るもの拒まず」的な従来通りの自由通航は、もしかしたら望めないかも、との不安が頭をもたげるようになりました。通航は要予約か、または登録された業務船オンリー…。まだ緒についてもいない閘門に、あらぬ不安を覚えるのも病的ではありますが。
●まあ、このPDFのプロパティをのぞいてみると、最終更新が2007年10月になっていたので、気づくのが遅きに失したどころか、計画そのものがしぼんでいる可能性も無きにしもあらず。それでも閘門バカとしては、期待に胸をふくらませざるをえません。
もし実現したら、万難を排して通ってみたい!
取らぬ狸の皮算用(ちょっと意味が違うかも)に、力みかえる今日このごろの船頭であります。

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東横堀川閘門…2
(『東横堀川閘門…1』のつづき)
●右手に伸びる閘門の操作棟は、壁面を石材張りにした、昔の駅舎を思わせるなかなか立派な建物で、街中の風景によくなじんでいます。
これで、ゲート型式がローラーゲートだったら、堰柱など上部構造の造作にも意が用いられたのでしょうが、扉体がラジアルゲートとマイタゲートでは、操作棟しかいじりようがなかった、といったところでしょうか。
●東横堀川閘門を製造した会社、栗本鐵工所のサイト「東横堀川水門」には、本閘門のデータや図面が掲載され、なかなか面白く読める記事なのですが、その中「水門扉形式の選定・規模」の項に、「ローラゲートは堰柱が必要で景観を損なう上に、通船時ゲートからの雫が不快である」と書かれており、大いにうなずいたものです。
別にローラーゲートが嫌いと言うわけではなく、写真に撮ったときの存在感や、扉体の保守のしやすさ、高水時の抗堪性などから見て、むしろ大好きで、興味を引かれる存在ではあるのですが、唯一、閘門のゲートとしたときの、あの扉体から降ってくる水たれは、艇に乗る側から見ると、実に困りもの。
次に東京近辺に閘門を造るときは、ぜひ大阪を見習って、ご一考いただきたいものですねえ…。
●で、眼前に控える次なるご馳走、マイタゲートですが。
船長さんによると、「今日は水位差があまりないので、すぐ開いちゃいますね」とのことでしたが、マイタゲートを船で通るのは初めてなので、楽しみにして来たのです。
…あっ、開き始めた!

●扉体が二つに割れて…。
開く。

●ひらく!
●いや~、ローラーゲートと違って、派手な水しぶきを上げるでもなく、ゆるゆると水面に渦を作るくらいで、ひたすら地味なのですが…。観音開きの扉がひらくのって、「開いた」という実感がすごく深いことに気づかされました。
閘門バカの憧れ、マイタゲート(しかも最新型で、大径間の!)のある街、大阪! もうそれだけで、全てが輝いて見える…。
●おまけ。
船が側壁にもやっていたとき、ふと横の階段を見ると、ざぶり、ざぶりと襲い来る船の引き波を 身を硬くしてやり過ごしていたカニさんの姿が。
神田川・日本橋川でも、水質が向上するにつれて、カニの姿を見かけることが多くなりましたが、こちら大阪でも同様のようですね。
(21年9月12日撮影)
(『浪花濃厚水路…4』につづく)

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これで、ゲート型式がローラーゲートだったら、堰柱など上部構造の造作にも意が用いられたのでしょうが、扉体がラジアルゲートとマイタゲートでは、操作棟しかいじりようがなかった、といったところでしょうか。
●東横堀川閘門を製造した会社、栗本鐵工所のサイト「東横堀川水門」には、本閘門のデータや図面が掲載され、なかなか面白く読める記事なのですが、その中「水門扉形式の選定・規模」の項に、「ローラゲートは堰柱が必要で景観を損なう上に、通船時ゲートからの雫が不快である」と書かれており、大いにうなずいたものです。
別にローラーゲートが嫌いと言うわけではなく、写真に撮ったときの存在感や、扉体の保守のしやすさ、高水時の抗堪性などから見て、むしろ大好きで、興味を引かれる存在ではあるのですが、唯一、閘門のゲートとしたときの、あの扉体から降ってくる水たれは、艇に乗る側から見ると、実に困りもの。
次に東京近辺に閘門を造るときは、ぜひ大阪を見習って、ご一考いただきたいものですねえ…。
●で、眼前に控える次なるご馳走、マイタゲートですが。
船長さんによると、「今日は水位差があまりないので、すぐ開いちゃいますね」とのことでしたが、マイタゲートを船で通るのは初めてなので、楽しみにして来たのです。
…あっ、開き始めた!

●扉体が二つに割れて…。
開く。

●ひらく!

閘門バカの憧れ、マイタゲート(しかも最新型で、大径間の!)のある街、大阪! もうそれだけで、全てが輝いて見える…。

船が側壁にもやっていたとき、ふと横の階段を見ると、ざぶり、ざぶりと襲い来る船の引き波を 身を硬くしてやり過ごしていたカニさんの姿が。
神田川・日本橋川でも、水質が向上するにつれて、カニの姿を見かけることが多くなりましたが、こちら大阪でも同様のようですね。
(21年9月12日撮影)
(『浪花濃厚水路…4』につづく)

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東横堀川閘門…1
(『浪花濃厚水路…3』のつづき)
●葭屋橋をくぐって、東横堀川に進入。今橋の下からは…もう、目前に迫ったご馳走が見えるじゃないですか(ニヤリ)。
その向こうにチラリと見えるコンクリートアーチ、昭和4年竣工の高麗橋も、味のあるいい橋なんですが、奥に待つ一大イベントにすっかり意識を奪い取られ、お座なりな写真しか撮れませんでした…。
●ご馳走の名は、東横堀川閘門(通称は『東横堀川水門』のようですね)。東横堀川と、道頓堀川の防潮および水位維持のために設けられた、前後で仕組みの異なる扉体を持つ、珍しい閘門です。
閘室手前の支柱には、通航船舶への注意書きが。通航3日前までに、所定の書式でFAX申請必須、水上バイク通航禁止と、東京にくらべるとずいぶん厳しいですね。年末年始以外は無休なのはよいのですが、プレジャーボートにとって、敷居の高い閘門といえそうです。
●うひょひょ、こりゃスゴイ! 手で触れられそうなほど、間近で拝むことができた、下流側扉体の駆動部分。
巨大なシリンダーやアームは、まだ塗装がキレイで、思ったほど重々しい雰囲気ではありませんでしたが、これだけの質量のものがこね回されて動くとなると、相当な迫力でしょう。
●船が閘室に入り、側壁に接舷すると、船長さんからコメントが。
「皆さん、後ろをご覧ください。歓迎の放水です!」
いっせいに振り返り、歓声を上げる乗客の皆さん。おお、両岸から二条の噴水が。
「…というのはウソで、扉が水の中から上がってくるときに、船が入ってこないように水を出すんですけどね!」

●おおお、潜水艦の浮上シーンのよう…。
警告放水をバックに、青い巨大な扉体が、スリットからの排水を白く見せながら、水面に姿を現しました。
サブマージブル・ラジアルゲートが動くのを、こうして見るのは初めてだったのですが、水中から巨大なモノが浮かび上がってくるシーンの迫力は、想像以上ですね。
…しかし、ご覧のようなビルが建ち並ぶ都心部に、いかつい鋼鉄の腕を常時露出させ、扉を動かす巨大メカがあること自体が素晴らしい。ここで、閘門の運転を目にした子供たちの中から、将来の技術者や土木趣味者が育ってゆくに違いない…。そう思わせる魅力がありました。
【撮影地点のMapion地図】
(21年9月12日撮影)
(『東横堀川閘門…2』につづく)

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その向こうにチラリと見えるコンクリートアーチ、昭和4年竣工の高麗橋も、味のあるいい橋なんですが、奥に待つ一大イベントにすっかり意識を奪い取られ、お座なりな写真しか撮れませんでした…。

閘室手前の支柱には、通航船舶への注意書きが。通航3日前までに、所定の書式でFAX申請必須、水上バイク通航禁止と、東京にくらべるとずいぶん厳しいですね。年末年始以外は無休なのはよいのですが、プレジャーボートにとって、敷居の高い閘門といえそうです。

巨大なシリンダーやアームは、まだ塗装がキレイで、思ったほど重々しい雰囲気ではありませんでしたが、これだけの質量のものがこね回されて動くとなると、相当な迫力でしょう。

「皆さん、後ろをご覧ください。歓迎の放水です!」
いっせいに振り返り、歓声を上げる乗客の皆さん。おお、両岸から二条の噴水が。
「…というのはウソで、扉が水の中から上がってくるときに、船が入ってこないように水を出すんですけどね!」

●おおお、潜水艦の浮上シーンのよう…。
警告放水をバックに、青い巨大な扉体が、スリットからの排水を白く見せながら、水面に姿を現しました。
サブマージブル・ラジアルゲートが動くのを、こうして見るのは初めてだったのですが、水中から巨大なモノが浮かび上がってくるシーンの迫力は、想像以上ですね。
…しかし、ご覧のようなビルが建ち並ぶ都心部に、いかつい鋼鉄の腕を常時露出させ、扉を動かす巨大メカがあること自体が素晴らしい。ここで、閘門の運転を目にした子供たちの中から、将来の技術者や土木趣味者が育ってゆくに違いない…。そう思わせる魅力がありました。
【撮影地点のMapion地図】
(21年9月12日撮影)
(『東横堀川閘門…2』につづく)

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