4月29日の内部河川…5

(『4月29日の内部河川…4』のつづき)

171021.jpgテラス造成が急ピッチで進む、横十間川南半部の様子を少し。北十間川との丁字流近くは、すでに護岸に化粧板も張られ、仕上げを待つばかりまでになっていましたが、ここ天神橋近くは台船やバージがいくつか接岸し、工事たけなわといった雰囲気です。

右手は工事も終わりに近づきつつあるようでしたが、左手は基礎工事を済ませ、鋼矢板を打ち込んで間がないようです。よく見てみると‥‥。

171022.jpgどうやら、コンクリートを流し込んだばかりのようで、鋼矢板の天端ひたひたまで満たされたグレーの表面が、まだ水気を含んで光っていました。

一番奥に水位低下化前からあるコンクリート堤防、その前にアルミ柵を設けた現テラス、一番手前に造成中のテラスが来てと、水面を狭めて、ひな段のように「陸地」を前進させてきたことがわかる角度です。


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そして、今回最も衝撃的だったシーン。

小名木川に入り、扇橋閘門に向かって西進、小名木川橋の東側から南岸を見ると、何やらパネルで囲まれた解体現場が‥‥。

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そう、水位低下化水域で唯一、艀輸送で操業されていた工場であり、都内でも希少な実用水運に関わってきた企業、東京製粉がついに撤退されたのです!

数ヶ月前から、複数の方より「東京製粉がやめるようだ」との話は耳にしていましたので、覚悟はできていましたが、サイロ解体の現場を目の当たりにすると、何ともいえない寂しさが身に沁みてきました。

最後のバージ便は、いつだったのでしょうか。美しく整備されたテラスはよいものですが、こうして解体されるサイロとともに眺めてみると、テラス整備が撤退を速めたようにも感じられ(直接伺ったわけではないので、真相はわかりません)、もの悲しい風景に見えてしまいます。

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近くで見上げてみると、サイロの一つが無造作に喰いちぎられたように破れているあたり、寂しさを加速させるものが。

両隣をマンションに挟まれて以来、操業にはさぞ気を遣われたことでしょう、お疲れさまでした‥‥。都内からまた一つ、実用河川舟運の風景が消えたことになりますね。

そうそう、実用舟運といえば‥‥。扇橋閘門は、水位低下化後も内部河川沿岸で操業を続ける、水運を利用する企業のために設けられた通船施設でありました。今回、東京製粉が止められたことで、扇橋閘門も実用閘門としての歴史に終止符を打った、と見て差し支えないと思われます。

非常時の防災施設という見方をするにしても、清掃船や工事の業務船をのぞけば、平時に通るのはまず不定期の観光船(と、船頭のようなモノ好き)のみで、もはや水路観光の通船が業務の主体になった、といっても外れてはいないでしょう。

その観光船たちは幸い、増加の一途をたどっています。江東の2閘門や水位低下化区間が多くの人々の目に触れ、長きに渡った水防整備への理解が、より進むことを願ってやみません。
撮影地点のMapion地図

(27年4月29日撮影)

(『4月29日の内部河川…6』につづく)

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タグ : 横十間川 小名木川 江東内部河川 水位低下化河川 台船 東京製粉