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10月22日の水路風景…2

(『10月22日の水路風景…1』のつづき)

306020.jpg前後しますが、第一航路を南下した際振り返ってのスナップ。

清々しい秋晴れ、行逢船もないとあって、ついつい行き足もつこうというもの。広い水面で若干の波立ちはありますから、さすがに運河のようなデッドフルというわけにはいきませんが、艇体とエンジンの健康のため、回せるときはできるだけ回しておきたいですからね。

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天王洲南運河に入るため減速したところで、おなじみ品川埠頭のクレーン群を一枚。好天しかも空気が澄んでいることもあり、紅白の塗色が目に染みる鮮やかさ。いいですねえ。

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ここでふと、「ジブの先端って、どんな形をしているんだろう?」と思い、ズームでたぐってアップで。さんざん前を通っておきながら、よく知らない部分があるのはいつものことですが。

先端にはTの字状に取り付けられた、足場みたいなスペースがあるのですね。ジブ上の柵が設けられた通路と合わせ、メンテナンス時以外は人が入らないところでしょうが、見ているだけで足がすくみそうな高さ‥‥。

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天王洲南運河に戻って、これもおなじみ古川組のヤード前で、揚錨船「赤間丸」‥‥あれれ? 一昨年7月に見かけたときは、「第2赤間丸」だったのに‥‥。

帰宅してから、写真でよくよく見くらべてみましたが、同一船体のようです。「第1」が廃船か改名になって、「第2」を名乗る必要がなくなったのかしら。

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天王洲水門をくぐった直後、陽が降り注いでマストが白く輝いているのに惹かれ、「雲鷹丸」を一枚。角度がいまいちになってしまいましたが、3檣バークの帆装は佳きもの。展帆しているところを見たくなります。旧水産大学‥‥現海洋大品川キャンパスの保存船で、明治41年生まれと御年実に115歳。

陸上保存とはいえ、旧商船大の明治丸と並んで、都内に2隻も明治生まれの古豪帆船があるのは、まことにありがたいことではあります。現存している三連成汽機装備(現在は撤去されているようですが)の船としても貴重ですよね。
撮影地点のMapion地図

(令和5年10月22日撮影)

(『10月22日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 東京港天王洲南運河天王洲運河

9月18日の晴海埠頭

(『朝潮運河・新しい船着場と橋…2』のつづき)

304036.jpgこれも前後しますが、道々に晴海ターミナルの解体の様子を見てゆくことにしました。結構ツライものがあるので、あまり艇を寄せず、一航過しながらスナップしたにすぎません。

6月初旬の「晴海ターミナル惜別…1」からだいぶ間が空いたので、もう建物の痕跡は拝めないだろう、と思いながら、近づきつつ遠目に眺めた印象‥‥ううん、ほぼ更地といっていいかも。

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304038.jpgさらに近づいて。二段だけ残された養生のパネルが、陽光に妙に白く反射して、またそれがもの悲しさをいや増したり。

左手には、まだ建物の基礎部分がガレキとして残っているのが見えますね。更地は語弊があったようです。しかし、前回の同角度からの写真とくらべると、すっかり変り果て小さくなった姿を目の当たりにして、やはりぐっとくるものが‥‥。

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遠目に見て、一番目立ったのがこれら、重機群の鮮やかなオレンジバーミリオン(?)。これほどの台数が携わっているのなら、一切が片付いて本当の意味で更地になるのも、遠いことではないでしょう。

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沈みがちな気持ちを奮い立たせながら直進、H-3バースにもやう漁業調査船「開洋丸」の威容を仰いで。水産庁のファンネルマーク、いつ見ても素敵です。煙突が右舷に寄せてある特異なスタイルなので、反対から見た印象はかなり変わったものになるのでしょうね。

(令和5年9月18日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 春海運河東京港

9月18日のフネブネ…2

(『9月18日のフネブネ…1』のつづき)

304011.jpg晴海埠頭H-3バースでおなじみの船影、水産庁の漁業調査船「開洋丸」をスナップ。この煙突周りを切り取ったところ、すごく魅力的じゃないですか。

「水」の字を意匠化した水産庁の庁旗を、そのままファンネルマークとしてあしらったデザインの佳さもさることながら、本船の信号符字が、開口部のない舷側にゴシックで大書きされているのも格好よく、引き締まった感じに。新たなチャームポイントを見つけた気分でした。

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永代橋下流、プレーニングする警備艇「あじさい」。この直前、水辺ラインの水上バス「こすもす」と行逢するシーンを動画(こちら)で撮っていて、その際は徐航していたのですが、何を思ったのかいきなり猛然と増速、すっ飛ばしていきました。

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304014.jpgほぼ同位置で、タイミングよく三崎町中継所通いのバージ便が来たので、こちらも嬉しくスナップ(動画はこちら)。

こちらも顔なじみ、曳船「第33中島丸」。長年見慣れた姿とはいえ、最後の不燃ゴミ輸送河川航路を担っている立役者となれば、おだやおろそかにはできません。ズームでぐぐっと追いかけて、永代橋をくぐる雄姿も一枚ものしたのでした。

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(令和5年9月18日撮影)

(『9月18日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 東京港隅田川派川隅田川曳船警備艇

7月9日のフネブネ…2

(『7月9日のフネブネ…1』のつづき)

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辰巳埠頭に沿って西航すると、いつもの面々の元気な姿が。「あおがしま丸」、「新生丸」と、好ましいサイズ感の離島航路のフネブネを眺めるのは、楽しいものです。

301007.jpg今回この2隻を紹介したのは、ハッチカバーの上に裸積みされたクルマが、いかにも島通い、といった雰囲気を醸していたからです。

いつも気になってしまうのは、これから外洋に出て常にスプレーを浴びるわけですから、海水でクルマが傷んでしまわないかしら、ということ。降ろしてから、真水で念入りに高圧洗浄してあげたくなりますよね。


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品川埠頭北端。いかついアンローダーが目印のここに、接岸している船が、アンカーが水面に接しそうなくらい満載しているのに目を引かれ、スナップしてみたもの。「勇青昇」、以前何度か出会っていますが、こんなにずっしりと喫水を沈めた姿は初めてかも。

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ずっしりスタイルが気に入って、帰路も一枚。おおお、船首側から見た方が、満載感が当社比5割増しといったところ、危険な匂いすらしそうで惹かれるものが! いいですねえ。

301010.jpg京浜運河に入ってすぐ、新幹線大井車庫線のトラス下にある業務船溜も、バラエティー豊かな仕事ブネの表情が堪能できる、楽しいところ。観光船から通船、曳船と数ある船艇の中で惹かれたのは、やはり豆曳船でした。

「第62号縄定丸」! エンジンケーシングからパイプ一本きりの舷側排気、箱状のイスをポン置きしただけの操舵席と、質実剛健も極まった造作にシビレますわ!
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 東京港京浜運河曳船

7月9日のフネブネ…1

301001.jpg諸々手塞がりで、5月21日以来、実に49日ぶりの出港であります。晴れたと思ったら曇り、午後はパラパラ雨が降ったり止んだりと不安定な天気かつ、35℃を越える猛暑日でしたが、楽しく徘徊してきました。

朝、桟橋に立つと驚きの光景が。足元の水面が一面、銀色の鱗をひらめかせ、水音を立てて跳ねる無慮大数の魚群でまあ息を呑むほど。作業の手を止めて、ほれぼれと見入ってしまいました。

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今回は道々出会ったフネブネから先にまとめましょう。曙運河を出て、南の強風で白波の立つ辰巳埠頭に沿って右へ舵を切ると‥‥おお、墨田川造船辰巳に、久しぶりの艤装艇がいますね!

作業中のようで、船橋下の扉が開いて人が出入りしており、桟橋上の建屋にも人影が見えます。迷惑にならないよう、距離を取って遠巻きに眺めさせてもらいましょう。

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上構はマストやクレーンをのぞき生地のまま、喫水も浅くアップトリムで、竣工までまだだいぶかかりそうですね。

ハルナンバーはPC130、船名は「はやなみ」。同じ墨田川造船で、平成5年に建造された35m型に同名の「はやなみ」がいましたよね。

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右舷前方から。Wikipedia「かがゆき型巡視艇」によると、同型の最新艇がこの「はやなみ」だそう。昨年8月にここで見た「たかつき」の妹分というわけです。

毎度のことながら、真新しい塗装の新造艇を目にするのは気分のよいものです。南風でリーウェイする艇を当て舵で押さえながら、上機嫌で前進したのでした。

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辰巳埠頭に沿って西航していると、最初に目に入ったのがこの船。ガット船ですね。驚いたのが「第貮百三十六鳳生丸」という、インフレナンバーも極まったような、しかも漢数字という強烈な船名。

検索してみると鳳生汽船株式会社のサイトがヒット。ううむ、この船社所属のガット船は、おしなべて漢数字のインフレナンバー船なんですなあ。ちなみに「鳳生丸」船隊、過去にも平成24年2月に「第百十六鳳生丸」、25年11月に「第百三十六鳳生丸」に出会っていますが、今回が一番大きな数字でした。この調子で全隻コンプリートできるかしら?

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日のフネブネ…2』につづく)

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タグ : 巡視艇東京港