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7月22日のフネブネ…2

(『7月22日のフネブネ…1』のつづき)

221091.jpg京浜運河から港内へ出て、スロットルを倒しプレーニングで隅田川を目指しました。河口にさしかかったら、月島埠頭F5バースに見慣れない船が。

飛ばしながらチラチラ見ていたら、漢字で船名が大書きされているし、船尾の国旗がどうも台湾のようです。珍しく思って行き足を落し、転回して近づきながら眺めることにしました。


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舷側に書かれた英文でもわかるように、こちらでいう水産学校か何かの漁業訓練船のようです。船尾にはスリップウェイが設けられていて、網やら仕掛けやらを展張・回収できるようになっています。船名は「漁訓貳號」、船籍港は高雄とありました。

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船尾から微速で航過しつつ眺めて、船首側に出ました。大きさの割に舷側が高く、ステムもぐっと反っていて、外洋をフィールドに長期航海する船の雰囲気十分。船首甲板に、見張り台のついたマストが設けてあるのもいいじゃないですか。

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船橋のアップ。回廊を2層に設けており、船型にくらべて少しかさ高で、トップヘビーな印象ではありますが、格好良いですね。前面には「行政院農業委員會漁業署」と、所属の官庁らしい表記がありました。

221095.jpg台湾船ですから当然正字‥‥向こうさんでいう繁体字ですが、この書体の渋くて目を引くこと。

初めて出会った船ですが、例えば年に1回とか、定期的に寄港しているのでしょうか。長途の航海とあれば、訓練生や乗り組みの皆さんも、東京での上陸を楽しまれたことでしょう。
撮影地点のMapion地図

(30年7月22日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 東京港

進入灯とガット船

(『7月22日の第二航路』のつづき)

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第一航路を横断して、羽田空港の北、城南島との間の水路へ入りました。ほんの短い水路にも運河名が付けられている都内では珍しい“無銘水路”でもあります。

ここの見どころといえば、やはり空港から伸びる進入灯(航空機の着陸誘導灯)のトラスです。滑走路をバックにした開けた風景の中、アラートオレンジに塗られた桁が水面上に伸びるさま、独特の雰囲気があってよいものです。

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タイミングもよろしく、脚を出した飛行機が轟音とともに頭上をかすめて、飛び去ってゆきました。進入灯前ならではの大迫力、陽光にギラリと反射させる巨体を仰いで、ここを通ってよかったと一人喜ぶおっさん。

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進入灯に軸線を合わせて、まさに着陸せんとする飛行機の緊張感あふれる姿、のん気に眺めているのが申しわけなくなるような、ピリピリとした一瞬。ともあれ、四周さえぎるもののない中で着陸シーンを堪能できる、これも水面ならではの贅ではあります。

221024.jpg戻したスロットルをふたたび倒して前進、京浜運河南端の丁字流を目指して西航。

進行方向右手の城南島には、建材埠頭などがあって、ご覧のように砂を満載した数隻のガット船が見られました。本船としては小粒の彼ら、塗色も形もさまざまでバラエティに富み、眺めていて楽しいものです。


221025.jpg今回最も目線を吸い寄せられ、かつ気に入ったのが、「第八住若丸」の船名を大書きしたこの書体。

ペンキのレタリングですから、墨痕鮮やか‥‥というと語弊がありますが、遠目にも筆運びの強弱を感じさせるような、すぐれたデザインの書体に惹かれたのです。しかも、ブルワークにちまちま、という感じでなく、船名を誇らんばかりに大きく書いてあるのも好ましく思いました。

(30年7月22日撮影)

(『7月22日の海老取運河』につづく)

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タグ : 東京港

7月22日の第二航路

(『7月22日の辰巳埠頭…2』のつづき)

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221017.jpg辰巳埠頭西端から南下し右へ、第二航路へ出ると、鉄鋼埠頭の南端に遠目にも鮮やかな塗装のグラブ式浚渫船が、2隻並んでもやっていました。こちらは1隻目、掲げられた船名は「第六十八愛夢丸」、森崎建設工業のサイトによると2552総t、クレーンの能力は500t吊とのこと。

右写真、甲板上に置かれたグラブの巨大さと、鋭い爪の禍々しさに惹かれてアップで。

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その西側、2隻目は兼子建設の「第十一若栄丸」、415t吊。一見して変わっているなと思ったのは、船尾にはまっている押船が2隻で、しかもずいぶん小さいこと。

同社ウェブサイトによれば、押船は「第12若栄丸」「第13若栄丸」の2隻で、1隻の排水量はわずか19総tというかわいらしいもの。しかし主機の出力は1600PS、2隻合計3200PSと、なりに似合わずさすがに強力ですね。

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浚渫船見物を楽しみながらゆるゆる西航していたら、ほぼ正面から吹き流しと赤旗を掲げた通船が現われ、汽笛を連続吹鳴しながら近づいてきました。船名は「第2たかお」。

「プレジャーボート、停船してくださーい! 左舷につけまーす!」とスピーカーで伝えてきたので待っていると、第二航路は現在、工事水域があって灯標で指定された航路以外、通れないのだそう。よかったら誘導するとのことなので、お言葉に甘えてお世話になることに。パワフルな噴流に翻弄されながら、航跡をたどってゆく楽しいひとときとなりました。

考えてみれば、大型浚渫船が2隻も出張っているのですから、大規模な工事がおこなわれているのは当然で、うかつなことではありました。

帰宅後に検索すると、恐らくこれかな、というものがヒット。「東京港 臨港道路整備事業(南北線)」(PDF・国土交通省 港湾局)‥‥有明のフェリー埠頭から中防へ向けて、もう1本の海底トンネルが建設されるのですね。都港湾局の「東京港の工事 実施状況」には、まだ掲載されていないようです。

221020.jpg左手では、フライブリッジ付きクルーザーが同様に誘導されて西航中。南風で波が立ちやすい中、警戒船のお勤めは厳しいものがあるでしょう、本当にご苦労さまです。

灯標の列を抜けると、「第2たかお」は右へ回頭し離脱したので、大きく手を振ってお別れしました。ありがとうございました!

(30年7月22日撮影)

(『進入灯とガット船』につづく)

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タグ : 東京港 浚渫船 通船

5月20日の巡視船…4

(『5月20日の巡視船…3』のつづき)

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「やしま」の船尾形状も、「そうや」ほど顕著ではありませんが、緩やかな丸みを帯びたクルーザー・スターン。2隻を一枚に収めて眺めると、違いが分かって面白いものです。

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ヘリ巡視船のしんがりは「だいせん」。つがる型PLHの中でも最若手‥‥とはいっても平成13年竣工ですから、もうベテランといってもいい過ぎではないでしょう。ちょうど陽が射してきて、いい表情が撮れました。

220018.jpg就役17年とはいえ、先の2隻とくらべると、年次が新しいなりの、どこか引き締まった感じを受けました。

目を奪われたのは、左舷にずらりと並んだ装載艇。前から救命艇、高速警備救難艇、複合艇と、色も外観も三者三様で目立ちますね。「だいせん」の担当は日本海側、任務の多様さと厳しさも感じられたものでした。


220019.jpg先輩2隻とも船尾の形を拝見したので、せっかくですからこちらも。トランサムは平面ですが、舷側からの突き合わせは丸みを付けていて、同クラスの先輩たちより優しい感じに。

この角度から眺めても、装載艇の並んださまは目立ちますね。反対舷も3隻ありますから合計6隻、ちょっとした舟艇母船の感があります。

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最後は巡視船ではありませんが、水産庁の漁業取締船「はまなす」。一見して、すごく優美な、どこか古典味を感じさせるラインだなあと、ほれぼれしてしまいました。特に船首楼周り、ブルワークを船首から船橋下まで伸ばしたあたりの、流れるような処理がいいですね。高さを抑えた甲板室と船体の、バランスのよさも好印象です。

装備てんこ盛りの巡視船を眺めた目からすると、船橋やマスト類はずいぶんあっさりとした印象ですが、船橋上には探照灯2基にLRADと、取締船ならではの装備も見えて興味深いものがありました。

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の築地川…1』につづく)

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タグ : 春海運河 巡視船 東京港

5月20日の巡視船…3

(『5月20日の巡視船…2』のつづき)

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「そうや」をいま一度左舷後方から。老体に鞭打ってのご奉公は、同情を誘うものがありますが、こうして相まみえたのも長寿命化工事あればこそ。御身ご大切に、ご安航をお祈りします。

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220013.jpg残念ながら曇ってしまいましたが、次に控える巡視船「やしま」を堪能。ヘリ2機搭載型のはしりたる「みずほ」型の2番船で、登場時は「世界最大の巡視船」とうたわれ、大いに注目したものですが、もう30年以上前になるのですね。

「そうや」とは異なる印象の鋭く、かつ乾舷の大きな船首。「PLH22」のハルナンバー、フレアに合わせてずいぶん斜めにレタリングされているのですね。

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220015.jpg兵装から船橋周り。いかにも長途の航海に耐えそうな、幅の広い船橋が本級の特徴。トップや中段の回廊にはパイプ椅子を並べている最中で、準備に慌ただしい雰囲気です。

右はヘリ格納庫を後方から。海自の「はるな」・「しらね」両クラスが引退してからは、これだけかさのあるオンデッキの格納庫は、大型巡視船でしか見られなくなったもの。手前角の舷側近く、フルート奏者の女性が練習中で、いい音色が聞こえてきました。

(30年5月20日撮影)

(『5月20日の巡視船…4』につづく)

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タグ : 春海運河 巡視船 東京港