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3月6日の水路風景…4

(『3月6日の水路風景…3』のつづき)

277016.jpg一文字隠れてしまいましたが、鉄鋼埠頭、日鉄物流の建屋に掲げられた標語が気に入ってスナップ。

総意で誓おう製品愛護」という、語感もよく、かつ簡にして要を得た標語もさることながら、書体も私好みで惹かれるものがあります。この手のスローガンも、だんだんPCに入っているモリサワ書体に駆逐されていくんだろうなあ‥‥。

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有明西運河に入り、測量船たちがもやう海上保安庁バースを左手に見つつ北上。この日の繋留船は「海洋」一隻でした。背後ではゆりかもめの2列車、上下線が離合するところで、タイミングをはかって一枚。

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すでに先月触れましたが、解体が決まり廃止、閉鎖された晴海埠頭の客船ターミナル前まで来て、改めて感慨を覚え、しばし艇を止めてぼんやりと回想。

海自、海保、各国来航艦艇の公開はもとより、特に用がなくとも訪れては、デッキから港湾風景を眺めたものでした。背後の変貌ぶりは今さら触れるまでもありませんが、レインボーブリッジが架けられ、豊洲埠頭が再開発され、晴海・豊洲大橋が建設され‥‥と、発展し変わりゆく東京港の表情を、ワクワクしながら見入った場所でもあります。

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277020.jpgデッキまでは結構な頻度で上がっていたものの、このトップにある展望台を訪れたのは、なぜか一度きり。しかも雨の日だったことを思い出すなど。

来航船艇を正面から撮ったことを回想しながら、南西面に回って一枚。ステンレスのオブジェがキラキラしていた前庭、ユリカモメの可愛らしい群れ越しに眺めた第一航路‥‥楽しかった光景が次々と思い出されて、微速で流しながらしみじみとしたものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和4年3月6日撮影)

(『3月6日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 有明西運河春海運河東京港測量船晴海客船ターミナル

8月22日の水路風景…4

(『8月22日の水路風景…3』のつづき)

270016.jpg第一航路を終端まで北上、晴海埠頭が見えてくると、そこには先月とほとんど変わらない「晴海の堅陣」が。

オリンピックの閉会式を見て、「ああ、これであの巡視船たちともお別れだな‥‥」などとたそがれていたのですから、うかつにもほどがあります。パラリンピックがあることを、すっかり忘れていたのでした。



270017.jpg有明西運河に足を向けてみたら、こちらは変化がありました。測量船が一隻だけ、戻ってきていたのです。「海洋」ですね。

このバースが、元のとおり測量船が並ぶようになったら、五輪も終わったと実感するんだろうなあ、と思っていたので、その伝でゆけば少しだけ、日常に近づいたことになりますね。

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「海洋」の後ろに接岸していたのは、巡視船「みなべ」。南方熊楠が後半生を過ごしたことでも知られる、田辺海上保安部からの来航。油船でしょうか、「優光丸」という船を横付けして、監視取締艇「ありえす」とともに補給作業中でした。

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先ほど通り過ぎたPWCフリートを追ってゆくような形で、警備艇「すいせん」がプレーニングで航過。勇壮ないい後姿がものにできましたが、この噴流ですから引き波も結構なもので、護岸からの反射波とダブルパンチ。まあガブられました。

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有明西運河を出ると、第一航路から3隻の巡視艇が、単縦陣で入港してくるところに出くわしました。そのうちの一隻、「ひめざくら」をスナップ。何度も似たようなことをいって恐縮ですが、簡素な居住設備しか持たない小型艇が、遠路姫路より駆けつけてくれた‥‥というだけで、視線が熱を帯びてしまうのでした。


(令和3年8月22日撮影)

(『8月22日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 有明西運河東京港巡視船巡視艇警備艇

7月23日の水路風景…2

(『7月23日の水路風景…1』のつづき)

269076.jpg有明西運河の南口、あけみ橋が視界に入ってきたときのことです。耐震補強工事をしているのか、橋脚の一本に台船が取り付き、左手には警戒船が見られました。

ふと気になったのは、径間中央あたりの高欄に掲げられていた、一対の黄色い縦長の看板。通航船向けメッセージとしてはサイズが小さすぎるようだし、航路幅を示す矢印でも書いてあるのかしら、と思っていると‥‥。

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イヤ、結構字数が多いですね‥‥。内容は了解しているであろう作業船向けとはいえ、この高さにこのサイズでこの字数はないだろうと、異様の感に打たれたことではありました。

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有明西運河の橋梁過密区間を抜けて、晴海の巡視船群を遠望したあたり。むくむくと湧き上がる雲塊が見事で、舵を握りながらほれぼれと仰いだものでした。

昨日22日と同様暑さは実に厳しく、塩タブレットをかじり、お茶をがぶ飲みしながらしのぐありさまでしたが、巡視船艇とともにこういう爽快な夏空を見ると、本当に出てよかったと思えたものです。

269079.jpgお台場周辺の警備ぶりを拝見していたとき、本船の入港がありました。船名は「興山丸」、ファンネルに書かれているとおり、宇部興産海運の運航するセメント運搬船です。

詳しいスペックは「セメント専用船 興山丸」(宇部興産海運株式会社)をご覧ください。14,902総t、全長160.9mの威容、あたりを払う迫力ですね!

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前後しますが、第一航路と芝浦をめぐった後、京浜運河北口から出たときのスナップ。「興山丸」がちょうど、芝浦埠頭に接岸するところでした。

高層ビルひしめく都心をバックに、もやいを取る巨大船の後姿! 排気でマストのあたりがうっすら霞むのも風情があって、東京港らしい、実にいいシーンに出くわせたものだと思ったものでした。
撮影地点のMapion地図

(令和3年7月23日撮影)

(『7月23日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 有明西運河東京港

五輪警備下の東京水路!…8

(『五輪警備下の東京水路!…7』のつづき)

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有明西運河では、昨日の「よしの」に代わり、同型であるPM34「ちくご」が接岸中でした。軍港・佐世保からの来航、お疲れさまです。

同型船が同じか近いバースに配置されて、ローテーションで巡回させるとか、何か決まりがあるのでしょうか。

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269038.jpg有明西運河北口、レインボーブリッジの取り付け道路直下から望んだ晴海の堅陣。夏らしい雲が爽快ですね。少なくともH1・H2バースの繋留船艇は、昨日と変わりないようでした。

港内に出ると、監視取締艇・SS35「ぽるっくす」が、豊洲南端に張り付くようにして警備中。この艇、何と宇部から来たんだそう! 独航してきたんでしょうか?

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第一航路に出ようとそのまま港内を進むと、横須賀から来たPC32「はたぐも」(64総t)が警戒に当たっていました。平成24年に墨田川造船で竣工した江戸っ子です。

この日は好天とあって、プレジャーやPWCの航行も少なくなく、警備陣は緊張を強いられたのではないでしょうか。迷惑をかけないよう、航行自粛エリアにはもちろん近づかず、海保船艇が遊弋するところからは、なるべく距離を取って移動しています。

269040.jpg台場の内水面はトライアスロンのコースとなったこともあり、完全封鎖。周囲も航行自粛海域とあって、警戒ぶりが気になります。

第一航路から遠巻きに眺めたところ、昨日見た「あわかぜ」と同型の、水島から来たCL53「きびかぜ」のみ。ほか民間のものらしい警戒船が一隻漂泊していました。

(令和3年7月23日撮影)

(『五輪警備下の東京水路!…9』につづく)

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タグ : 有明西運河東京港巡視艇巡視船監視取締艇

五輪警備下の東京水路!…2

(『五輪警備下の東京水路!…1』のつづき)

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269007.jpg北上し別の水域へ向かおうとしていたら、一隻の巡視船が南下してくるのを発見。針路を東へふくらませ、距離を取りながら眺めていたら‥‥PM56「きたかみ」(650総t)! 釜石海上保安部からの船ですね。

正横に来たところでもう1枚。おや、舷側がすすけたように黒くなっていますね。確か排気は船尾のはず‥‥。もしかして、装載艇である複合艇を、警備のため頻繁に降ろしているせいでしょうか。

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船首に多銃身機銃を構えた、精悍そのものの姿! しばらく留まって、ゲートブリッジをくぐる後姿を見送りつつ一枚ものすると、右に転舵した航跡が白く伸びて、印象的な一枚に。

う~ん、この角度から見ると、船尾排気とあって、トランサムが薄黒くすすけているのに目が行ってしまう‥‥。乗り組みさんのご苦労がしのばれますね。

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「きたかみ」と別れ、10号地の東を目指して北上。フェリー埠頭とビッグサイトの間は停留自粛海域、すなわち速やかに通航しなければならないエリア。ビッグサイトの東は、広い範囲で航行自粛海域です。

フェリー埠頭に沿って入港しつつあるのは、松山から来たPM54「いよ」。奇しくも先ほどの「きたかみ」と同型船です。東北や四国という遠方から、本当にご苦労さまです‥‥。

この後、ビックサイトの東、曙運河、東雲運河と、航行自粛・停留自粛のエリアを見て回ったものの、この時点では警備船艇が見られなかったので、東雲運河から港内へ出ることにしました。

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港内へ出た瞬間の衝撃は次回にゆずるとして、先に有明西運河の様子を。いつもなら3隻並んでいる、測量船たちは警備の都合かすべて引き払っており、巡視船が一隻もやっていました。徳島所属のPM27、「よしの」(335総t)です。

小柄ながら35ktオーバーの俊足を誇る韋駄天の、実にシャープなサイドビュー! いや、こうも次々と、普段目にできない船艇が拝見できる幸せ、一生に一度の目の正月というか、一生分の運を浪費しているような、妙な気分にさせられます‥‥。

(令和3年7月22日撮影)

(『五輪警備下の東京水路!…3』につづく)

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タグ : 東京港巡視船有明西運河