7月10日の水路風景…5

(『7月10日の水路風景…4』のつづき)

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有明西運河ではおなじみ、海上保安庁バースにもやうHL05「海洋」。アンカーレセスや舷窓の下など、開口部からの錆垂れが目立ち、ちょっと痛々しいですね。

最近とみに多くなった、領海警備から帰ってきた巡視船などはこの比でなく、舷側全体がべったりと錆色でおおわれて、任務の厳しさを感じさせたものです。汚れの目立つ白い船体色で、美しい外観を維持してゆくのは並大抵のことではないでしょう。特に近年は海保も多忙ですから、手の回りかねるところがあるのかもしれません。

194022.jpg有明西運河を出て針路そのまま、豊洲、晴海の突端を右に見て進んでゆくと、晴海のH-2バースに「日本丸」が休んでいました。

新しいと思っていた2代目「日本丸」も、就航からもう32年目。もはや大ベテランの域に達しているといってよいでしょう。横浜で保存されている初代は、57年目にしてバトンタッチしたそうですから、その伝からすると、まだ25年は現役に留まるのでしょうか。

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月島沖で取舵に当てようとしていたら、ちょっと待て! 右手にまたも新顔を発見。

水産埠頭である月島F-5バースに憩う、海洋大学の漁業練習船「神鷹丸」。これも去る4月に引き渡されたばかりの、ピカピカの新造船です。ブルーの帯が全体をキリリと引き締めていて、いならぶフネブネの中でも非常に目立ちます。

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194025.jpgこの「神鷹丸」は4代目で、旧水産大学時代から引き継がれた伝統ある船名。1,000tに満たない小兵ながら、はるか遠洋に出かけて調査や実習を行う任務上、乾舷も高くちょっと肥えた船型で、見た目にも安定がよさそうですね。

フネブネの姿を楽しみながら港内を横切って、竹芝運河から芝浦運河地帯へ入りましょう。一つ、様子を見ておきたい物件があるのです。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…6』につづく)

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タグ : 東京港 有明西運河 竹芝運河

7月10日の水路風景…4

(『7月10日の水路風景…3』のつづき)

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194017.jpg近づいてみて、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の「かいめい」とわかりました。今年の3月に引き渡されたばかりの新鋭船です! 全長100.5m、5,747総t(JAMSTEC海底広域研究船『かいめい』より)。

海底資源など調査対象は水面下はるか深海底とあって、船尾の作業甲板はクレーン類の洪水といったおもむき。右端に写っている、「双暗車注意」のステンシル表記もシビレます。

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船橋直後のレセスに収まり、鮮やかなオレンジ色がひときわ目を引く装載艇は、ノルウェーはハーディング製の救命艇。

マッコウクジラのようなつるりとした頭を持つ全閉囲型で、スコヤを当てたようなバーチカルステムが、いかにも最新型といった感じがします。平水で何ktくらい出るのかなあ。これが川を走ってきたら、えらく注目を集めるでしょうね。

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194020.jpg船首側から。高い乾舷に、外洋で長期にわたり調査をするフネらしさが感じられ、頼もしい雰囲気。船橋のスタイルも独特で、マスト基部に観測室らしい部屋を重ねているのが、檣楼っぽくてなかなか格好がよろしい。作業甲板を広く取るためか、煙突を左舷側に寄せて配置しているのも面白いですね。

新型船に出会えてすっかり気分がよくなり、舵を切りながら鼻歌も出ようというもの。有明西運河を通って、港内の西側へと向かうことにしました。
撮影地点のMapion地図

(28年7月10日撮影)

(『7月10日の水路風景…5』につづく)

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タグ : 有明西運河 東京港

ゲートブリッジの開通した日…5

(『ゲートブリッジの開通した日…4』のつづき)

87021.jpg前後しますが、鉄鋼埠頭の南端部、かつてゲートブリッジの中防側下部トラスが組み立てられたあたりまで、ご覧のクレーン君が出張ってきていたので、冬空を背景に一枚。

そう大きくない引込み式クレーンですが、バックが抜けるような青空のせいか、より堂々として見えます。



87022.jpg接岸している本船の中でも、特に惹かれたのがこれ。船名は「こうゆう丸」とあります。直線的な舷側のラインに、グリーンの塗装も素敵でしたが、船橋(下写真)の造作が珍しく、しげしげ見入ってしまいました。

ホールドの全長を稼ぎながら、船橋構造物の容積も確保できるという、一石二鳥の効果を狙ったようですね。蛇腹状に折りたたんだハッチをガードするという、副次的な効用もあるでしょう。その上見た目もスマートですから、乗組みの方も鼻が高いのではないでしょうか。

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87024.jpgおなじみ橋梁過密水路・有明西運河に入り、東京港の西側へ。

この日は他艇と行き会いませんでしたが、もろに向かい風とあってまあ寒いこと。目の周りしか露出していないにもかかわらず、寒風は容赦なく侵入し、肌に突き刺さってきます。


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有明西運河北端には、レインボーブリッジのアプローチである桁橋区間が渡っていますが、ここ、くぐるときによ~く見てみてください。曲がった桁の真ん中あたりに、「桁下高24.6m」と書き込まれているのがわかりますね。

何分、橋の規模にくらべて字が小さいので、気をつけていないと見落としてしまいそうではあります。ここはすぐ西側の岸壁に保安庁船艇が接岸する、曲がりなりにも本船航路(!)ですので、このような注記が必要と見られたのでしょう。
撮影地点のMapion地図

(24年2月12日撮影)

(『ゲートブリッジの開通した日…6』につづく)

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タグ : 有明西運河 東京港

11月21日の臨海大橋…4

(『11月21日の臨海大橋…3』のつづき)

45016.jpgそろそろお暇しようとスロットルを微速に入れると、今度は台船を曳いたオレンジ色の曳船が、橋をくぐって航路上に出てきました。船名は第十一天洋丸。

台船の積み荷は、巨大なアンカーのようです。先ほどの「神宝」と協力して、台船やクレーン船を固定するための投錨作業でもするのでしょうか。


45017.jpg沖合はるかには、おなじみ東京都の浚渫船、雲取の姿も。

動いているかどうかはわかりませんでしたが、両舷に土運船、おそらくしゅんかい1号・しゅんかい2号を接舷しています(『6月7日のフネブネ』ほか参照)。荒川と江戸川の河口も近く、もとより遠浅であった湾奥のここは、絶えざる航路整備が必要なのでしょう。

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以前も紹介しましたが、やはり断面を撮っておこうと、離れ際に一枚。

中央径間の桁がはめこまれてしまったら、拝めなくなる光景ですからね。

45019.jpg有明西運河に入ったら、これもおなじみビックサイト通いの水上バス、「いりす」と反航。実質1時間1本程度の便のはずですが、ご縁があるのか、よく出会います。

遠くから狙ったせいか、橋梁過密運河らしい眺めが味わえました。(過去ログ『有明西運河…1』ほか参照)


45020.jpg有明西運河を出て右折、東雲運河へ。ゆりかもめの高架が載る二層構造の橋、有明北橋をくぐろうとすろと、ちょうど電車が通過。

暖かい時季はウェイクボードを楽しむ艇で賑わうここも、本日は船影なし。雲はますます厚く、風を受けると寒さが身に沁みて、冬が近いことを感じさせます。
撮影地点のMapion地図


(22年11月21日撮影)

(『11月21日の東雲水門』につづく)

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タグ : 東京港臨海大橋 有明西運河 東雲運河 曳船 台船 浚渫船 水上バス

揚陸艇発見!

(『8月29日の臨海大橋』のつづき)

38006.jpg臨海大橋を後にして、中防に沿ってケーソン造りの浮きドック群(『3月14日の臨海大橋…2』参照)や、写真のような杭打船たちの姿をカメラに収めて楽しみつつ、有明西運河へ向かおうとすると…。

有明西埠頭の方から、明灰色に塗られた平べったいシルエットの船が、こちらに向かってくる模様。むむ、もしかして珍客かもと色めき立ち、お二方に声をかけて、しばしお待ちいただくことに。

38007.jpgおおお、やはり米海軍の揚陸艇(LCM)だった! この手の艇にはまず出会えない東京港で、しかも航行中に出くわせる嬉しさときたら! うひょひょひょ(笑)。

夢中でシャッターを切りまくる船頭に、鉢氏は「あんなに遠くから、よくわかりましたねえ…」と、半ば呆れ顔。
わからいでか!(←心の声)
いや、何分好きなもので、ピンとくるものがあるのです、ハイ。

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平べったく幅広な船体に、空母のような片寄せたブリッジ、それにバウだけでなく、スターンにもランプを持つという独特のシルエット。近場の業務輸送を担当する海軍の裏方さんらしい、小粒ながら頼りがいのありそうなスタイル、そそられます。

帰宅してから、月刊「世界の艦船」の米海軍特集号・06年1月号を開いてみると、クラス名はLCM-1610級、排水量375t、1959~87年に就役、積載量134tとありました。ふむふむ、なりの割にはたくさん積める、まさに山椒は小粒のなんとやらですね。

38009.jpgカメラのモニターで後姿を見送っていると、画面右から白波を蹴立てて、警察の警備艇が追い付いてきました。エスコートというわけですか。この後にもう1隻、計2隻の手厚い警護ぶり。

上の2枚の写真でもわかるように、積み荷は消防車のようですね。確か、この前日か前々日のニュースで、消防関連のイベントに、米軍基地の消防車も出展されたとの報道を見ましたから、そこから撤収した消防車かもしれません。

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揚陸艇で一人盛り上がるゲスト不在ぶりで醜態をさらした(?)あとは、高橋梁密度運河・有明西運河に入り、頭上を飛び去る橋たちの作る影でこま切れに涼みながら、東京港の西側へ。

まだ風も穏やかで、この調子ならレインボーブリッジもゆっくり眺められそう。高架下・橋梁愛好家であるお二方に、楽しんでいただけるかどうか…。
撮影地点のMapion地図

(22年8月29日撮影)

(『超弩級橋の裏側まつり』につづく)

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タグ : 杭打船 揚陸艇 軍艦 東京港 有明西運河