下瀬閘門跡を訪ねて

(『酒田港の官船2隻』のつづき)

183101.jpg酒田港を訪ねた第一の目的は、最上川本流と酒田港の間にかつて存在した、下瀬閘門の跡をぜひ見ておきたかったからです。

この閘門を知ったのは、以前入手した古い絵葉書の写真から。この絵葉書こそ、私が最上川舟運を意識したきっかけでもあります。今回の小旅行は、この一枚から始まったといってもいい過ぎではありません。まずはその絵葉書からご覧いただきましょう。
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タグ : 下瀬閘門 閘門 最上川 酒田港 絵葉書・古写真

山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…7

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…6』のつづき)

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ふたたび近寄って、斜め前から仰いだ前扉室ゲートの偉観。この角度から眺めると、いかにも骨太でがっしりとして、径間5mとは思えないほど大きく見えますね。

こちらの扉体は、スキンプレートにくっきりと湛水線の汚れが付き、後扉室のそれとは対照的です。汚れ具合から見て、堰起立時は前扉室ゲートを常時閉としているのでしょう。

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法面を登って、看板をズームでたぐってみると、一つ気づかされたことがありました。看板の下、一枚一枚をつないだ黒いコードのようなものが‥‥。もしかして、アンドン式の電飾看板なのだろうか!?

そういえば、看板もアクリルっぽいような‥‥。ただでさえ強烈なこれが、夜目にも鮮やかに煌々と輝くさま! 想像するだにめまいのする光景です。これはむしろ、東京や大阪など大都市圏のの閘門で、ゼヒ見習っていただきたい装備ですのう‥‥。

183083.jpg一つ積み忘れ、前扉室の戸当たりも後扉室同様、水底に白線がくっきり見えていました。これで、単に浅いから見えているのでなく、通航船に向けた警戒標識として、意図的に目立つようにしていることが濃厚になってきました。

閘門によっては、標識や電光掲示をお祭りのように並べ立て、通航船にあれこれと注意を促すことが少なくありませんが、さみだれ大堰舟通しは、強烈看板にリソースの大半を割いた(?)ためか、閘室周りの標識類はいたってシンプルです。

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最後に橋上から、肝が縮む管理橋と全扉室ゲートを振り返って、後ろ髪引かれる思いをずるずる引きずりながら、さみだれ大堰舟通しとお別れ。

山肌迫る三大急流の一つに、足元を洗われつつ屹立し続ける二人の小巨人! いずれ機会があったら、通閘中の光景や、看板に灯の入った夜景も拝んでみたいものです。

183085.jpg橋から上流を見ていたら、水鳥の大艦隊(笑)を発見。西岸の水際に降りて一枚撮ろうとしたところ、ちょっと踏み出しただけで、ギャアギャアと大げさに鳴き騒いで逃げ散るありさま。トリ好きなのにぃ(泣)。

さみだれ大堰を後に、次の目的地に向かうとしましょう。その前に、せっかくここまで来たのだから、往路にちらりと見えた物件にも、欲張ってちょっと寄り道してみることにしました。

(27年11月22日撮影)

(『北楯頭首工と北楯堰…1』につづく)

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タグ : さみだれ大堰 さみだれ大堰舟通し 閘門 最上川

山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…6

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…5』のつづき)

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いやもう、これ!
舟 通 し 閘 門

巻上機室を幅いっぱいまで使って、掲げられた看板! 赤地に白抜きというのも効いていて、午前中の陽光に照らされ、実に鮮やかに見えました。

しかし、何ていえばいいんでしょう。強烈な自己主張というか、設備の宣伝これ努めているというか‥‥まあ、ハートをわしづかまれたわけであります。かつてこれほどまでに目立つ看板を掲げた閘門が、あったでしょうか! 「こっちの方がもっと強烈!」という閘門をご存知の方は、ぜひ船頭までご一報いただきたいものです!

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この看板の存在を知ったのは、Googleストリートビューでした。さみだれ大堰に閘門があることは以前から承知していましたし、舟下りと合わせて訪ねようとは考えていたものの、初見したときの衝撃は大きく、脳内での存在感が5割増し(当社比)に急速膨張。惹かれる想いも、より強くなったのであります!

183078.jpg正面からに近い姿を眺めたくなり、魚道の呑口付近へ。これだけ大きな目立つ看板を、しかも上流側のみ掲げた意図は、どのあたりにあったのでしょう。

一つ思いついたというか、妄想したのは、この堰の200m余りに及ぶ広大な径間と、ゴム堰という、水面上に構造物がほとんどない形式であること。下流側からはともかく、上流側から見ると堰が目立たないので、通航船を閘門へ誘導する意味で、看板を派手にしたのではないでしょうか。

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ほぼ正面から、いいお顔を。強烈看板、狭径間、ノッポと三拍子そろった多彩かつ濃厚な魅力を、まさに丸かじりで堪能できるアングル! 
いや~、よくぞ閘門好きに生まれけりですわ!

初めて見たとき、「舟通し閘門」なる文言に、「『重複が重なっている』みたいだな!」と、茶々を入れたくなったものです。しかし冷静に考えてみると、閘門でない舟通しもあるわけですから、間違いではないという結論に達しました。だから何だというレベルではありますが。

183080.jpg閘室を上流側からたぐった一枚。どこから観察しても、バイパス(注排水)設備は見当たらなかったので、扉体を細めに開けての注排水方式と思われます。

下流側、すぐに護岸が出っ張っているところを見ると、通航船目線での使い勝手はどうでしょう。そういえば、芭蕉ラインほかの船社は、修繕時の上架など、ここを通って下流側に行く用事はあるのかなあ。ガイドさんに聞いておけばよかった‥‥。


(27年11月22日撮影)

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…7』につづく)

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山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…5

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…4』のつづき)

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橋の上から上流側、前扉室を眺めて。こちらの方が橋と隣接していない分、ノッポぶりがより際立っていますね。しかし‥‥。

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この管理橋の怖さったら! 眺めているだけで、肝がキュンキュン縮むというか、下腹がスースーするというか。大丈夫だとわかっていても、何の支えもなくこの高さに架かっているその頼りなさ、渡れといわれたら、尻込みしてしまうでしょう。

183073.jpg橋の上から閘室を見下ろして。壁一枚を隔てて、魚道が並行しているさまがわかります。この位置から見ても、繋留設備やインターホン、セルフ操作のための機器などは見当たりませんでした。

ん? 二つある梯子の脇に、二本のレールを介した小さな箱状のものが、それぞれ一つづつあるのを発見。ポンツンのように、水面が動くのにつれて上下する構造とわかりますが、繋留設備なのか、それとも操作関係のものかしら?

183074.jpg少し移動して、気になる部分をズームでたぐってみました。箱の横にローラー状のものがあったので、やはりレールに挟まれて上下するようです。

箱の天板には、ちょっと頼りなげな輪っかが見えますね。これがアイとすれば、水面と一緒に上下する繋留設備で間違いないでしょう。一見したところずいぶんきゃしゃで、ボートフックで引っ張ったら、ぐにゃりといきそうに思えます。



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橋から水際に降りて、前扉室ゲートを仰いだところ。山並みをバックにそそり立つノッポの閘門、いいなあ。

ロケーションや個性豊かなスタイルもさることながら、この閘門につくづく惚れ込んだ決定打は、前扉室ゲートに掲げられたあるものでした。次回お目にかけましょう。

(27年11月22日撮影)

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…6』につづく)

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山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…4

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…3』のつづき)

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下流側から閘室をのぞいてみました。側壁には千鳥にフェンダーが配され、奥の方には梯子も2基ありますが、ここから見たかぎりではアイやチェーンなど、繋留設備は設けられていないようです。操作用把手も見えないので、セルフ操作式ではないような‥‥ん? 左の堰柱に、ロッドのようなものが伸びていますが、先端が魚道の吐口に隠れて見えませんでした。残念ながら正体はわからずじまい。

しかし、ゲートの真横に魚道の吐口が来ているあたり、堰上げたら相当な流れが渦を巻くわけで、通航船にとってはありがたくないレイアウトではあります。

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183068.jpg管理橋の上からも閘室を観察してみたくなり、ふたたび橋上へ。真横から見た一対のゲート、左手の前扉室がセオリーどおり、わずかながら高く造られているようです。閘室の有効長はどのくらいでしょう、20mほどでしょうか。芭蕉ラインのフネブネは、何とか通航できそうではありますね。

銘板を探してみると、ありました。後扉室の西側堰柱、橋の上から見える位置です。「最上川中流堰舟通しゲート」、径間5m、高さ4.4m。残念、閘室の寸法はなしですか。ノッポのゲートが堂々としているので、かなりの大きさに見えてしまいますが、径間の数字からすれば、小型閘門といってよい規模なのがわかりますね。

堰の径間の方は、41.9mと破格の広さ。しかし、銘板では閘門、堰とも「最上川中流堰」を称していますが、これが正式名称で、さみだれ大堰は通称なのかしら?

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橋上から、後扉室ゲートの巻上機室を一枚。ガラスブロックをはめ込まれた左右の明かりとり窓が、どこか泣きべそをかいているように見えて、ユーモラスな表情です。

183070.jpg橋の上から、扉体をのぞき込んで。下流側とは対照的に、フラットなスキンプレートが視界いっぱいに広がりました。清掃されているのか表面はきれいで、湛水線も見られませんね。

何より、水面からの高さが結構あって、肝が縮み上がるようです。水深が浅いせいか、はたまた目立つように塗り分けてあるのか、戸当たりが水底に白く透けて見えるのが印象的でした。

(27年11月22日撮影)

(『山間のノッポ閘門! さみだれ大堰舟通し…5』につづく)

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