12月10日の川景色…5

(『12月10日の川景色…4』のつづき)

214046.jpg堀割区間も終端近く、しんしんと沁み入る冷気を我慢しながら、水道橋の下流まで来ると、結構な大きさのクレーン船が。

擁壁の更新・補強は終わったはずですが、まだ残工事があるのかな。「(株)菊鷹産業」とロゴの入ったクレーンを横目に通り過ぎようとすると‥‥。


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おお、格好良い豆曳船が! 姿勢を低く抑えた甲板室、黒一色の舷側となかなかの雰囲気。

驚かされたのがトランサムの表記で、船名の「第二つくば」の下、原籍港が「茨城県神栖」! えええ、利根川~江戸川経由で自力回航してきたのかしら? まさかそんなことはありますまいが、川舟趣味者としては妄想してしまいますよ、ええ。

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三崎町中継所の前では、おなじみの顔「第36中島丸」が休んでいました。中島さんの兄弟たちの中では、確か最小クラス。こじんまりとよくまとまった、均整の取れた外観が魅力。

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そうそう、新常盤橋のすぐ上流に架けられた人道橋、「竜閑さくら橋」という名前に決まったようですね(『新しい橋の名称が「竜閑さくら橋」に決定しました千代田区HPより)。

供用開始は、平成30年春を予定しているとのこと。動輪のエンブレムが間近に眺められ、電車、高架下とも堪能できるスポット、その筋の皆さんにとっては、楽しい橋になることでしょう。

214050.jpgその新常盤橋をくぐりながらシャッターを切ったところ、何やら光のタマのようなものがいっぱい散りばめられて写り、一昔前の、昼の奥様向けメロドラマのオープニングを思わせる一枚に(笑)。

し、心霊写真じゃないですよね? まあ、単にレンズが汚れていて、ホコリが写り込んでしまっただけのような気が‥‥。いかに手入れを怠っているかがわかってしまったという、お粗末な次第でありました。
撮影地点のMapion地図

(29年12月10日撮影)

(『12月10日の川景色…6』につづく)

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タグ : 神田川 日本橋川 曳船 高架下水路

11月26日のフネブネ…3

(『11月26日のフネブネ…2』のつづき)

214011.jpgええと‥‥その‥‥言葉がありませなんだ(とはいうものの、色々と去来するものが脳内をぐるぐる)。

4年前、「8月20日の旧江戸川…2」および、3年前「10月4日の旧江戸川…4」掲載の記事と写真をご覧いただければ、船頭の気持ちをわかって下さる方もおられるはず‥‥。


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ここからも毎度おなじみ、旧江戸川流頭部も間近い、造船所街(?)で拾った船影。

豆曳船「8号すみだ」。どこか飄々とした雰囲気のサイドビュー。比較的きれいな上部構造と、錆が浮き塗料も剥離した舷側が対照的ですね。

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214014.jpg上架中のフネブネ3題。上は東京港埠頭(株)の清掃船「第二清海丸」。水線下もずいぶん角張っているのですね。

右写真、2隻のうち右は、水辺ラインの水上バス3隻のうちのどれかですが、船名がわかりません。左は都のコンベア清掃船「第二みどり丸」。コンベアの水線下は初めて見た気が。1軸で、こちらも角張ったラインが印象的です。

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こちらは臨港消防署の消防艇「はるみ」。「3月16日の川景色…5」で触れましたが、26年に旧江戸川河口で遡上しているのに出会ったことがあります。おそらくその折も、こちらに入渠する道々だったのでしょうね。
撮影地点のMapion地図

(29年11月26日撮影)

(『11月26日の今井水門』につづく)

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タグ : 旧江戸川 曳船 清掃船 水上バス

隅田川上流のフネブネ

(『10月9日の岩淵水門』のつづき)

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流頭部より隅田川を下った道々で、出会ったフネブネのスナップです。まずは岩淵水門のすぐ下流にもやう、国交省の「かもめ」。

バウドアを備えた角ばった船体は、揚陸艇を思わせますね。ご覧のとおりえらくアップトリムで、これが常態とは思いますが、はた目にも不安を覚えるスタイルではあります。

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「かもめ」のすぐ下流には、同じく国交省の清掃船、「ちどり」と「水明号」の2隻のカタマランが。

操舵室と船体を塗り分けた、カラフルな「水明号」、機械然とした「ちどり」、同じカタマランとはいえ、対照的な外観が目を楽しませてくれます。

212038.jpg石神井川に入ってみようかな、と思っていたら、風向きの関係か河口にえらい量の浮流物が滞留しており、ペラに巻き込んだらことと断念。

代わりに河口を半ばさえぎって停まっていた押船、「12東庄丸」を一枚。バージの高さに合わせて操舵室が上下する、伸縮式のからくりが魅力の一つ。3年前にも勝どきマリーナで会いましたよね。

212039.jpg尾竹橋の上流まで下ってきたら、おお、堀船清掃作業所に向かう、ゴミ運搬のプッシャーバージが遡上してきました!

ここは腰を据えてじっくりものしてやろうと、スロットルを引いて艇を流し、上ってくるのを待つことに。静かな川面に、ディーゼルの爆音が迫ってくるのを聞きながら過ごすひととき。いや、いいものです。

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押船は「第十八中島丸」、バージは「第六六号」、神田川でもおなじみの中島運輸。

押船の船首を支点にして、バージがゆらり、ゆらりとピッチングするたび、「へ」の字を作るのも面白く、引き波の揺れを快く感じながら、まめまめしく働くその姿を見送ったのでした。
撮影地点のMapion地図

(29年10月9日撮影)

(『10月9日の川景色』につづく)

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タグ : 隅田川 清掃船 曳船

庄川峡の船旅…3

(『庄川峡の船旅…2』のつづき)

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(庄川峡)漫々たる碧流を水鳥のごとく快走する遊覧船
宛名・通信欄比率1:1、大正7年4月以降の発行(昭和10年8月27日の記念印あり)。


前々回に紹介した「庄川流材写真」にも出ていますが、ダム竣工間もないころに活躍していた船影を絵葉書で見てみましょう。上流側から見た小牧港の光景、4隻の船が写っていますが、少なくとも手前の2隻は略同型で、曳船タイプなのがわかります。

上流で集められた原木を筏に組み、あるいは艀に載せて連ね、堰堤のチェーンコンベアまで曳いてくる仕事は、原木業者に対する補償の一環でもありましたから、現在と異なり、曳船タイプで数を揃えたのはうなずけるところであります。

船橋の後ろにオーニングを張って客扱いをしているさま、夏は涼しげでよいですが、甲板室の狭さから考えると、収容力は限定的だったことと思います。また煙突の白線の数で、船の通番を判別していたらしいこともうかがえますね。桟橋のポンツン、四角い台船でなく、船首尾のある艀を利用しているあたりも面白いものが。

211117.jpg遠ざかりゆく小牧ダムのゲートたちを、振りかえって一枚。2本のワイヤーで操作される黒いラジアルゲートが並ぶさま、昭和初期竣工のダムらしい、風格に満ちた眺め。

落差75m、竣工当時は国内に比類なき大型ダムとして威容を誇ったここも、今や90歳になんなんとする高齢。河川用ダムとしては初めて、登録有形文化財に指定されたのも納得できます。

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前方に目を転じれば、光に満ちた谷間の向こうへ羊腸と続く川面! 山並を縫って分け入ってゆく面白さ、ダム湖の河川ならではの醍醐味といえるでしょう。

しかも、一周して元の場所にただ戻る(我々は大牧で降りずに戻ってくるのですが)のでなく、目的地を目指して文字どおり遡上する、立派な河川航路なわけですから、興趣いや増そうというものです。

211119.jpg進行方向右手を、見え隠れしつつ国道156号線・飛騨峡合掌ラインが通っているのですが、まず目を奪われたのがここです。

分厚いロックシェッドに、浅い谷を短い桟道で渡る区間に設けられた、それを支える堅牢そのもののラーメン構造‥‥。ここに道を通すことの難しさと、環境の厳しさが感じられる眺めでした。


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上流へ続く区間も同じく、ごくわずかな地上部分も落石防止の柵や壁で手当てされ、ほとんどをロックシェッドで覆われた、風光を愛でることすらままならない構造。

岩勢荒々しく、また崩壊防止の工作を施された山肌は、船から見てこそ興味深いものですが、道路にとっては難物以外の何物でもない地勢であることが、ひしひしと迫ってくる川景色ではありました。

(29年9月24日撮影)

(『庄川峡の船旅…4』につづく)

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タグ : 庄川遊覧船 小牧ダム 庄川 絵葉書・古写真 曳船

「東京エキマチ」Vol.15に…

210028.jpg東京駅構内のみで配布している、フリーペーパー「東京エキマチ」Vol.15に掲載された記事、「日本橋川 マニアック水路の旅」の取材のお手伝いをさせていただきました。

今号の特集は「乗りつぶし大特集」。東京駅周辺の街を採り上げるという、ある種タウン誌に近い本誌の性格上、取材地は日本橋、大手町、京橋といったエリア限定で、水路の紹介も江戸橋~常磐橋に限られていますが、街場として長い歴史を有するこの辺り、探索のタネにはこと欠きませんよね。

特集の他の記事も「エキマチ水路サイクリング」(荻窪 圭氏)で川跡や橋の痕跡をたどり、「ガード下ディープ散歩」でレンガの高架とガード下を訪ねと、その筋の人が読んでも楽しめる内容。

もちろん、美味で鳴らした老舗をはじめとしたタウンガイド、巻末には東京駅構内の詳しい案内図や、周辺地図に路線図も付いてと懇切で、「東京駅のタウン誌」として遺漏はありません。東京駅構内7か所で無償配布しているほか、ウェブサイトのPDFでも読むことができます。ぜひご覧ください。

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取材時のスナップを少しご覧に入れましょう。船は東京湾クルーズの「エスエスNANO2」、過去に水路上でたびたび出会った「エスエスNANO1」の略同型船で、プラ製シートをぎっしり並べた収容力重視のカタマラン。乗り心地も良く、船長の腕と抜群の操縦性で、見どころギリギリまで寄せてくれるなどサービスも満点。上天気も手伝い、お客さんを満載して日本橋船着場を出発。

カメラマンさんの撮影の都合上もあり、右舷の最前列に座らせてもらったのはよいのですが、足元にスピーカーがあったのは失礼ながら盲点ではありました。航行中は当然ながらガイドさんの説明が続くため、ライターさんと会話するのにも大声で‥‥。いや、難しいものであります。

210030.jpg常磐橋の工事現場にさしかかったところ、おお! クレーンが動いていて、ちょうど石材を吊り上げたところに遭遇。貴重なシーンを喜ぶとともに、まだ解体が終わっていないことに驚かされもしました。

クレーンは石材を吊ったまま、我々の方にぐるりとジブを回してきて‥‥イヤ、最微速ながら船は進んでいるのに、えーと、大丈夫かしら?


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石材が真上に! (ブルブル)‥‥ま、まあ、無事生還できたとことですし、めったにないスリリングな体験ができて、よかったと思うことにしました。

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取材区間を過ぎると、ついいつもの調子に戻ってしまい、のんびり(ごめんなさい)川景色を楽しむひととき。

お茶の水橋上流の屈曲区間の向こうから、三崎町中継所に向かう曳船とバージが現われました。こういうとき、最前列はよいもので、力強く河水を分ける曳船の雄姿をバッチリと。幸い基礎護岸のない区間で行逢したので、曳船は大きく面舵を切り、岸ギリギリまで寄せて避けてくれました。

210033.jpgそうそう、「統一デザイン水門」(『源森川水門、竣工間近』参照)に取りこぼしがあったのだった。隅田川に出たとき撮った、清澄排水機場樋門の更新後の姿。いやもう、見事にパターンを踏襲しています。可航水路の水門でないので、すっかり頭から抜け落ちていました。

スタッフのお三方の細やかなお心遣いのお陰で、またお天気にも恵まれ、楽しくお手伝いすることができました。ありがとうございました!

(29年9月9日撮影)

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タグ : 東京エキマチ 日本橋川 神田川 高架下水路 曳船 常磐橋