曇り空のフネブネめぐり…2
(『曇り空のフネブネめぐり…1』のつづき)
●「7号地はしけ溜」をでて曙運河を南下、14号地貯木場の入口、千石橋の西にある船溜で見かけたオレンジ色の作業船。すべてが暗く写ってしまう曇り空の下だと、明るい暖色系の船体は目を引きますよね。
船尾にコンソールや機関をまとめ、胴の間を広くとってあるところから、長尺材の輸送にたずさわる船でしょうか。「三号善〇丸」と、惜しいことに一文字が隠れて読めませんでした。
●辰巳埠頭、墨田川造船の浮きドック・艤装桟橋前へ。このところしつこく観察し続けている、巡視船「みかづき」の艤装進捗であります。
8月15日とくらべると、船橋上に空中線が何本か設けられ、後部マストとその周りの手すりが塗装済み、また船橋の塗装と電光掲示板の設置など、各部に進捗がうかがえますね。
●船橋横では職員の方が作業中だったので、お邪魔にならないよう遠巻きに鑑賞。ディテールが増えたことで、ずいぶん生き生きとした風貌になった気がします。
●12号地貯木場を北から見て。北半部は業務船溜で、クレーンのジブが林立する独特の景観。好天であれば、色とりどりのジブが、作業船好きのココロをそそらせてくれる風景でもあります。
そういえば、一般艇立入禁止ということもあり、コンクリ柵に近寄って中をうかがったことはありませんでした。フネブネめぐりのタネが転がっているかも。寄り道してみましょう。
●前回に引き続き「東京港史」から引用すると、この貯木場「12号地木材整理場」と記載されていました。広さ70万平米、南に木材投下泊地、東には14号地・新木場の木材団地と貯木場が隣接していることから、荷受直後の整理や一時貯留に使われたのでしょう。
おっ、柵沿いに台船でなく、小型艇が固まっているところが見えますね。これはイケそうと、さらに近づいてみることに。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年9月21日撮影)
(『曇り空のフネブネめぐり…3』につづく)
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●「7号地はしけ溜」をでて曙運河を南下、14号地貯木場の入口、千石橋の西にある船溜で見かけたオレンジ色の作業船。すべてが暗く写ってしまう曇り空の下だと、明るい暖色系の船体は目を引きますよね。
船尾にコンソールや機関をまとめ、胴の間を広くとってあるところから、長尺材の輸送にたずさわる船でしょうか。「三号善〇丸」と、惜しいことに一文字が隠れて読めませんでした。
●辰巳埠頭、墨田川造船の浮きドック・艤装桟橋前へ。このところしつこく観察し続けている、巡視船「みかづき」の艤装進捗であります。
8月15日とくらべると、船橋上に空中線が何本か設けられ、後部マストとその周りの手すりが塗装済み、また船橋の塗装と電光掲示板の設置など、各部に進捗がうかがえますね。
●船橋横では職員の方が作業中だったので、お邪魔にならないよう遠巻きに鑑賞。ディテールが増えたことで、ずいぶん生き生きとした風貌になった気がします。
●12号地貯木場を北から見て。北半部は業務船溜で、クレーンのジブが林立する独特の景観。好天であれば、色とりどりのジブが、作業船好きのココロをそそらせてくれる風景でもあります。
そういえば、一般艇立入禁止ということもあり、コンクリ柵に近寄って中をうかがったことはありませんでした。フネブネめぐりのタネが転がっているかも。寄り道してみましょう。
●前回に引き続き「東京港史」から引用すると、この貯木場「12号地木材整理場」と記載されていました。広さ70万平米、南に木材投下泊地、東には14号地・新木場の木材団地と貯木場が隣接していることから、荷受直後の整理や一時貯留に使われたのでしょう。
おっ、柵沿いに台船でなく、小型艇が固まっているところが見えますね。これはイケそうと、さらに近づいてみることに。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年9月21日撮影)
(『曇り空のフネブネめぐり…3』につづく)
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曇り空のフネブネめぐり…1
●連休中の9月21日は、雨こそ降らなかったものの、ご覧のとおり重苦しい曇り空。写真を撮ってもサエないしとテンションもだだ下がりの中、せっかく出たこともあり何とか楽しみたいものと、フネ見物にしぼって、近場を徘徊してみようと思い立ちました。
まず手始めに、オリンピックのために新築された屋内水泳場、「東京アクアティクスセンター」が間近に威容を誇る、曙運河の貯木場跡を利用した業務船溜へ。
●運河上を長々と縦断する、京葉線の高架(いや、橋かな)をくぐって船溜に進入。北端近く、砂町運河寄りは台船が多い印象で、こんな鋼管を俵積みした船も。ああ、光量が少ないと黒くつぶれてしまうなあ。
ちなみにこの貯木場、「東京港史」(昭和47年、東京都発行)をひもとくと、貯木施設現況表(46年2月現在)に「7号地はしけ溜」と記載されていました。当時から、艀船のたぐいが船溜として利用していたのでしょうか。ちなみに類別上は、正規の貯木場でない「仮貯木場」、面積は195,200平米とのこと。当時は貯木場が足りない時代でしたから、このあたりも原木がたくさん浮かされていたことでしょうね。
●台船の列に沿って奥へ進むと、曳船の姿が。「第十一栄進丸」、こちらは運河上でも何度か出会っている顔なじみ。操舵室上のハッチに張られた、三度笠のようなオーニングが飄々とした味を出していて、昔ながらの曳船スタイルとともに好きな船です。
●南側には、押船を中心とした業務船群が。伸縮式の操舵室を備えた、「第7三福丸」ほか、曇り空もあいまってディテールがつぶれてしまいましたが、肩を寄せ合い黒々とうずくまる風情もまた佳し。
そうそう、向こうに見える半円形の建物、東京辰巳国際水泳場ですよね。なぜ屋内水泳場を隣接してもう一つ造ったのか、素人目には首を傾げたことではありました。
●静かな船溜の雰囲気を楽しんでいると、時ならぬ爆音がしたので振り向くと、東側の水路をすごい勢いですっ飛ばしてゆく警備艇の姿が。
あの、もそっと減速していただいた方がよろしいような‥‥。遠いのと、暗さもあって解像度が落ちているらしく、船名はわかりませんでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年9月21日撮影)
(『曇り空のフネブネめぐり…2』につづく)
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まず手始めに、オリンピックのために新築された屋内水泳場、「東京アクアティクスセンター」が間近に威容を誇る、曙運河の貯木場跡を利用した業務船溜へ。
●運河上を長々と縦断する、京葉線の高架(いや、橋かな)をくぐって船溜に進入。北端近く、砂町運河寄りは台船が多い印象で、こんな鋼管を俵積みした船も。ああ、光量が少ないと黒くつぶれてしまうなあ。
ちなみにこの貯木場、「東京港史」(昭和47年、東京都発行)をひもとくと、貯木施設現況表(46年2月現在)に「7号地はしけ溜」と記載されていました。当時から、艀船のたぐいが船溜として利用していたのでしょうか。ちなみに類別上は、正規の貯木場でない「仮貯木場」、面積は195,200平米とのこと。当時は貯木場が足りない時代でしたから、このあたりも原木がたくさん浮かされていたことでしょうね。
●台船の列に沿って奥へ進むと、曳船の姿が。「第十一栄進丸」、こちらは運河上でも何度か出会っている顔なじみ。操舵室上のハッチに張られた、三度笠のようなオーニングが飄々とした味を出していて、昔ながらの曳船スタイルとともに好きな船です。
●南側には、押船を中心とした業務船群が。伸縮式の操舵室を備えた、「第7三福丸」ほか、曇り空もあいまってディテールがつぶれてしまいましたが、肩を寄せ合い黒々とうずくまる風情もまた佳し。
そうそう、向こうに見える半円形の建物、東京辰巳国際水泳場ですよね。なぜ屋内水泳場を隣接してもう一つ造ったのか、素人目には首を傾げたことではありました。
●静かな船溜の雰囲気を楽しんでいると、時ならぬ爆音がしたので振り向くと、東側の水路をすごい勢いですっ飛ばしてゆく警備艇の姿が。
あの、もそっと減速していただいた方がよろしいような‥‥。遠いのと、暗さもあって解像度が落ちているらしく、船名はわかりませんでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年9月21日撮影)
(『曇り空のフネブネめぐり…2』につづく)
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6月7日の辰巳埠頭
●久しぶりの出港となった6月7日。まず荒川を岩淵まで上がり、隅田川に入って、12年ぶりに石神井川を訪ねる心づもりだったのですが‥‥まあ、その顛末は後ほど触れるとして、あけぼの水門をくぐり南下。
先日、墨田川造船でトランサムのみ拝んで姿を消した、「みかづき」の艤装中のシーンを期待して、辰巳埠頭の艤装桟橋と浮きドックのある一角を、最初の目的地としたのであります。
●曙運河を出て、右へ舵を切ると‥‥おお、入渠中の艇がいますね! 巡視艇ではなく、警察船艇のような雰囲気です。近づいてみましょう。こちらに来るのも久しぶりで、新顔を見られるとなれば、自然に顔もほころぶというもの。
●ほぼ真後ろから。トランサムの船名は「ぼうそう」、定繋港は東京。塗装から間もないのでしょう、グレーの舷側色も、船底色も鮮やか。ピカピカに磨かれて金色に輝いている真鍮のペラは、3軸でした。走りもきっとパワフルでしょうね。
●左舷に回って、ドックの開口部からのぞいた舷側の文字を読むと‥‥どうやら、千葉県警の警備艇みたいですね。嬉しい出会いではありました。
期待した「みかづき」ですが、影も形もなし‥‥う~ん、残念。以前の経験から考えて、結構な期間を艤装に費やすであろうとみていたので、もういなくなるとは!
●気温相応に靄が出て、空は白っぽく冴えないものの、その分水面は穏やか。小型の本船たちが居並ぶ辰巳埠頭も、まだ起き出して間もないような、静かな雰囲気です。
ゲートブリッジをかすめて、砂町南運河経由で荒川に入ろうと、スロットルをぐっと倒しプレーニングへ。結構な距離を走るので、メリハリをつけて効率よくまいりましょう。
(令和2年6月7日撮影)
(『6月7日の砂町南運河』につづく)
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先日、墨田川造船でトランサムのみ拝んで姿を消した、「みかづき」の艤装中のシーンを期待して、辰巳埠頭の艤装桟橋と浮きドックのある一角を、最初の目的地としたのであります。
●曙運河を出て、右へ舵を切ると‥‥おお、入渠中の艇がいますね! 巡視艇ではなく、警察船艇のような雰囲気です。近づいてみましょう。こちらに来るのも久しぶりで、新顔を見られるとなれば、自然に顔もほころぶというもの。
●ほぼ真後ろから。トランサムの船名は「ぼうそう」、定繋港は東京。塗装から間もないのでしょう、グレーの舷側色も、船底色も鮮やか。ピカピカに磨かれて金色に輝いている真鍮のペラは、3軸でした。走りもきっとパワフルでしょうね。
●左舷に回って、ドックの開口部からのぞいた舷側の文字を読むと‥‥どうやら、千葉県警の警備艇みたいですね。嬉しい出会いではありました。
期待した「みかづき」ですが、影も形もなし‥‥う~ん、残念。以前の経験から考えて、結構な期間を艤装に費やすであろうとみていたので、もういなくなるとは!
●気温相応に靄が出て、空は白っぽく冴えないものの、その分水面は穏やか。小型の本船たちが居並ぶ辰巳埠頭も、まだ起き出して間もないような、静かな雰囲気です。
ゲートブリッジをかすめて、砂町南運河経由で荒川に入ろうと、スロットルをぐっと倒しプレーニングへ。結構な距離を走るので、メリハリをつけて効率よくまいりましょう。
(令和2年6月7日撮影)
(『6月7日の砂町南運河』につづく)
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7月22日の辰巳埠頭…1
(『砂町北運河の埋め立て区間を訪ねて』のつづき)
●砂町北運河を離れた後は南に下り、曙運河を通って港内へ出ることに。日中潮位の高い日ということもあって、浅瀬の多い多摩川方面へ行ってみよう、と考えたのです。第二航路経由で向かえば、フネブネの姿も楽しめるでしょう。
写真は恒例、曙運河南口の角に沈む廃曳船の観察。4月29日に見たばかりなので、前回とあまり変わりはありませんが‥‥。
●曙運河を出たところといえば、墨田川造船の浮きドックと艤装桟橋(?)も見どころ。おおお、今日は珍しく入渠船がいるぞ!
●すでに7月23日からのタイトルにも掲げた写真で恐縮ですが、きれいにほぼど真ん中から写せたのが嬉しかったので、再掲させてください。この浮きドックを初めて目にしてから長いですが、入渠中のところに出くわすのは、初めてだったような。
●入渠している船は「はましお」。巡視艇ではなく、去る4月25日に就役したばかりの測量船(『新型測量船「はましお」 三管本部に就役』海上保安新聞)だそう。
浮きドックの左手には、もう一隻接岸している船艇がいますね。艤装中か、修繕中なのか‥‥こちらもご挨拶してゆきましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(30年7月22日撮影)
(『7月22日の辰巳埠頭…2』につづく)
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●砂町北運河を離れた後は南に下り、曙運河を通って港内へ出ることに。日中潮位の高い日ということもあって、浅瀬の多い多摩川方面へ行ってみよう、と考えたのです。第二航路経由で向かえば、フネブネの姿も楽しめるでしょう。
写真は恒例、曙運河南口の角に沈む廃曳船の観察。4月29日に見たばかりなので、前回とあまり変わりはありませんが‥‥。
●曙運河を出たところといえば、墨田川造船の浮きドックと艤装桟橋(?)も見どころ。おおお、今日は珍しく入渠船がいるぞ!
●すでに7月23日からのタイトルにも掲げた写真で恐縮ですが、きれいにほぼど真ん中から写せたのが嬉しかったので、再掲させてください。この浮きドックを初めて目にしてから長いですが、入渠中のところに出くわすのは、初めてだったような。
●入渠している船は「はましお」。巡視艇ではなく、去る4月25日に就役したばかりの測量船(『新型測量船「はましお」 三管本部に就役』海上保安新聞)だそう。
浮きドックの左手には、もう一隻接岸している船艇がいますね。艤装中か、修繕中なのか‥‥こちらもご挨拶してゆきましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(30年7月22日撮影)
(『7月22日の辰巳埠頭…2』につづく)
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4月29日の巡視艇
●4月29日はぜひ艇上から見たいものがあって、短時間ですが鼻息も荒く出動してまいりました。まずは曙運河を南下、貯木場(今はクレーン船溜りですが)の柵が近づいたところで、舵を右へ。
運河南口角に昔から放置されている廃曳船、ちょうど干潮時とあって、船体まで露出していました。煙突など凸部はだいぶ崩壊したものの、甲板室はまだ原形を保っていますね。
●そして角を曲がり切ったところには、おなじみ墨田川造船の浮きドックと桟橋があります。
今日はどんな船がもやっているかな‥‥と楽しみにしていたら、おお、昨年11月26日に見かけたスリランカのハルナンバー501と、その向こうは3月28日に艤装中だった「いせゆき」でしょうか、2隻がもやっていました。
●2隻のサイドビューを。501、船橋構造の後ろに、天蓋つきのフライブリッジを設けたのですね。船体の線図は国内向けと略同のように思えますが、細かい艤装の違いにお国柄が現れるようで、興味をそそられます。
●「いせゆき」は、上構が生地のままなのは変わりませんでしたが、足場を組んでマストの組み立て中でした。形からして、折りたたむ構造にはなっていないようなので、橋や水門のないここでの艤装が必要なのでしょう。
一方は竣功すれば遠路スリランカへ運ばれるので、ここで2隻並ぶのも最初で最後。国籍は違えど兄弟船、心あらば、こもごも語り合っていることでしょうね。
【撮影地点のMapion地図】
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…1』につづく)
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運河南口角に昔から放置されている廃曳船、ちょうど干潮時とあって、船体まで露出していました。煙突など凸部はだいぶ崩壊したものの、甲板室はまだ原形を保っていますね。
●そして角を曲がり切ったところには、おなじみ墨田川造船の浮きドックと桟橋があります。
今日はどんな船がもやっているかな‥‥と楽しみにしていたら、おお、昨年11月26日に見かけたスリランカのハルナンバー501と、その向こうは3月28日に艤装中だった「いせゆき」でしょうか、2隻がもやっていました。
●2隻のサイドビューを。501、船橋構造の後ろに、天蓋つきのフライブリッジを設けたのですね。船体の線図は国内向けと略同のように思えますが、細かい艤装の違いにお国柄が現れるようで、興味をそそられます。
●「いせゆき」は、上構が生地のままなのは変わりませんでしたが、足場を組んでマストの組み立て中でした。形からして、折りたたむ構造にはなっていないようなので、橋や水門のないここでの艤装が必要なのでしょう。
一方は竣功すれば遠路スリランカへ運ばれるので、ここで2隻並ぶのも最初で最後。国籍は違えど兄弟船、心あらば、こもごも語り合っていることでしょうね。
【撮影地点のMapion地図】
(30年4月29日撮影)
(『クレーン船「富士」との再会…1』につづく)
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