8月13日の川景色…4

(『8月13日の川景色…3』のつづき)

209096.jpgこちらの帰り道の落ち穂拾い。たまには、あけぼの水門もちゃんと(何がちゃんとなのかは略)スナップしておこう。「江東5大水門」の一つなのですから。

見通しが悪く、人目も乏しいせいか、東雲水門や辰巳水門に見られるようなスローガンも掲げられておらず、また東京の水門では珍しく、名前がひらがな表記です。格子に覆われてわかりづらいものの、魚のような帆のような、何かをモチーフにした絵柄が描かれている「お絵かき水門」でもあります。

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ここを古賀オールのバージが、手に汗握る思いですり抜けているんだよなあ‥‥。水門をくぐった北側では、鋼管矢板の打ち込み作業中でした。新しい護岸か、テラスでもできるのかしら。

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綾瀬川下流部を通ったとなれば、見逃せない堀切菖蒲水門。最近見学会も催され、多くの参加者があったとのこと。都内の水門の中でも、巻上機室、扉体ともに類を見ない変わり型、維持はその分大変かと思いますが、頑張っていただきたいものです。

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ちょうど陽をさえぎった雲の下で、新イグアナクレーンにご機嫌伺い。

‥‥いや、もう代替わりしてだいぶ経つのですから、「新」は取った方がいいかな。レールをつなぐお仕事がここで続くかぎり、変わらぬ姿で踏ん張っていてほしいもの。

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そして古賀オール、第三工場ヤードクレーン! 都内の運河畔にある荷役設備が数えるほどになった今も、万丈の気を吐くこの揺ぎ無さ! 古賀さんがホームグラウンドである運河地帯に在ってくれることに、ただ感謝のほかありません。

(29年8月13日撮影)

(この項おわり)

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4月16日のさくらしべ降る水路…1

えらく気取ったお題にしてみましたが、半ばは桜の見ごろを逃した悔しさであります。

先週9日は満開のタイミングだったにもかかわらず、雨時々曇りですっかりやる気を削がれ、今週16日も芳しくない予報と、毎日曜日の悪天候にくさっていたところ、どうやら持ち直して出港と相成りました。

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昵懇のM艇長ご一家と一緒に、急上昇する気温で靄にけぶる運河上へ出てみれば‥‥。海洋大のカッターピンネースが、新砂水門前で帆走準備をしているシーンに出くわしました。

チャージの指揮の下、漂泊しつつマストを立て、索具を張りときびきび動く艇員の皆さん。南風の強い日だったので、沖に出ればだいぶガブったでしょうが、セイリングにはもってこいだったかもしれません。

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204_003.jpgM艇長は初見の新イグアナクレーン。緑の塗色が、周りの新緑と似合ってよい感じです。さてこの右側、都市計画運河橋梁をくぐった向こう、西岸にある一群の桜はどうでしょう。

ああ、やっぱり‥‥と口をついてしまいますが、ほとんど散って葉桜になる前、残った蘂(しべ)の赤味が目立つ、ちょっと寂しい感じ。でも、どこかに少しは名残り咲き(?)があるかもと、探しつつ微速で進むことに。


204005.jpg汐浜運河に入ると、花筏‥‥とまではいかないものの、一面に花びらが途切れなく浮かんで、見つめていると無限に続く地紋のようです。

この日は水のコンディションも良好で、透明度もそこそこあったため、ときおり跳ねる魚の水音に加え、たゆたう花弁も日ごろに増して風情があり、よいものでした。



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平久川から大横川に入ったところで、同乗ご一同から「あっ、あそこあそこ!」と声が上がりました。汐見橋西詰の角にある一本、まだ花を落としておらず、結構な咲きぶり!

いや、ようやくの感がありましたが、風が吹くごとにざあっと散る花吹雪とともに、破顔して見入ったものです。やはり水路の桜は、好天下でこそと改めて思ったものでした。
撮影地点のMapion地図

(29年4月16日撮影)

【29年4月24日】読者の方のご指摘で、1枚目の写真の艇はカッターでなく、ピンネースということがわかりました。お詫びして訂正いたします。ご指摘ありがとうございました。
ちなみに、カッターは6~12挺櫂で外板鎧張りの複座艇、ピンネースは12~14挺櫂で外板二重張りの複座艇(『端艇と帆走』成山堂書店・昭和46年発行より)を指すそうです。

(『4月16日のさくらしべ降る水路…2』につづく)

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2月19日の川景色…2

(『2月19日の川景色…1』のつづき)

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曙北運河を南下し、新イグアナクレーンの横に出たので、正横から側面の姿を一枚。一見、きれいに前後対称形のようですが、トラスの三角をたどってみると、岸壁側の方がわずかに長いようです。

塗色以外、遠目には旧クレーンとほとんど変わりはないものの、運河の新顔を折りにふれて眺めるのは、やはり楽しいものです。

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ぐっと岸壁に寄せて、真下に入ってみました。これができるのも、十分な水深が確保されている、揚搭設備ならでは。同乗の方にも思いのほか好評で、「レールになった気分!」との感想もいただきました。

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しつこいようですが、もう一枚。よく見ると、夜設としてライトが備えられているのですね。

202049.jpg通りがかれば必ずカメラを向けます、ええもう(真顔)。変わらず素敵な古賀オールさん。快晴の下で眺めると、魅力もいや増して写し甲斐もあろうというもの。

この日は、乾舷に高低のあるバージ二隻が、横抱きにもやっていました。頼もしささえ感じる肥えた船型に、重い巻取鋼板を満載している様子を想像するだけで、楽しくなるものが。貴重な艀輸送、頑張っていただきたいものです。

202050.jpg新砂水門はご存知のとおり、新水門の工事中で、警戒船により管制される交互通航。通航量も結構なものなので、乗り組みの方も気が抜けないでしょう、ご苦労さまです。

カメラを向けていたら、鋼製艇らしい進入艇が。遠目には保安庁船艇のようなスタイルです。墨田川造船に向かうのかな? 行き足を止めて、入ってくるのを待つことにしました。
撮影地点のMapion地図

(29年2月19日撮影)

(『2月19日の川景色…3』につづく)

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イグアナ讃歌…2

(『イグアナ讃歌…1』のつづき)

199006.jpg木立ちの北端が視界の左に去ってゆくにつれて、岸壁の奥が開けてきました。
あっ!

見慣れたグレーのトラス、間違いない! イグアナクレーンは健在で、緑のそれは新しいイグアナクレーンだったことが判明。いや~、ホッとしたと同時に、これから「旧」イグアナクレーンとお別れしなければならないと思うと、複雑なものもあったのですが‥‥。

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新旧2基が仲良さげに並んで、四肢をふんばった姿を汐見運河の水面に映している情景が目に入ると、今しか見られない、貴重極まりないこれを、全力で眺めてやろうという気持ちが湧き上がってきました。次に訪れたときには、もう旧クレーンがなくなっている可能性が高いのですから。

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幸い、周りに他の艇はいないようだし、思うさま鑑賞できそう。最微速で流しつつ、近寄りながらまずは汐見運河東口をそのまま航過、側面を眺めてみましょう。

しかし、見れば見るほどそっくりですね。用途や移動用レールの都合から、形が似てしまうのはわかるにしても、四肢の取付角といい、トラスの斜材のピッチや数といい、一見したかぎりでは、同じ図面から起こされたように感じられるほどです。

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近寄ってみて驚かされたのは、今まさに組立作業の真っ最中であったこと。写真は脚の付け根をズームでたぐったところですが、高所作業車のゴンドラに作業員の方が見えますね。

足場や重機の存在から、組立の途中であることはわかっていたものの、休日であるこの日も作業を続けていたとは思いませんでしたから、びっくりしました。それほど完成が急がれているのか、単に平日は荷役の邪魔になるため、組立ができないのか‥‥。

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ほぼ側面から。グリーンの塗装、薄雲を刷いた空をバックにしても、よく映えて目立ちますね。

この時点で気づいた新旧の違いといったら、運転室の背面にある換気扇のフードらしいものと、何かの配管のあるなしくらい。いや、これほど似ているということは、旧クレーンがそれだけ理にかなった、他をもってして代えがたい形だったのだと思わざるをえません。
撮影地点のMapion地図

(28年11月20日撮影)

(『イグアナ讃歌…3』につづく)

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タグ : 曙北運河 汐見運河 イグアナクレーン

イグアナ讃歌…1

199002.jpg先日こちらで触れた、11月20日のお話をしたいと思います。出港は少し遅め、11時ごろになりましたが、気温もこの時季としては高めの静穏な好天に恵まれ、楽しく近場回りをしてきました。

運河から仰ぐ空は、絵筆でさっと刷いたような雲も爽やかな秋晴れ、川面も空を映し青く、河水を分けて進むだけで、快い気分になるほどです。


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天高く、水清くなる季節とくれば、水鳥たちの渡ってくるころでもあります。オオバンやキンクロハジロなどが群れをなして、クウクウ、ガアガアと賑やかに鳴き交わす姿を、道々眺める楽しみが増える時季でもあるわけです。

コンクリートの柵列の、陽射しでぬくもった天端で、平たくツブれて暖を取る鴨さん二羽をスナップ。ええと、カルガモとキンクロのメスかしら。

199003.jpgまずは曙北運河に入って北上。10月30日に見た、イグアナクレーンの一件が、頭から離れなかったためであります。

相変わらず端正な美しさを見せる、古賀オールのクレーン群に魅せられながらも、少々不安なひととき。もしかしたら、レールの艀輸送が廃止と決まり、クレーンも撤去されてしまっているのでは‥‥と、この時点ではどうも悪い方へ考えがちだったからです。

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さらに前進し、左手の木立の影から顔を出したのは‥‥・。 
!!!!

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新しいイグアナクレーン? 
やはり、10月30日に見た緑色のトラス部材は、組み立て前のこの一部だったのか?


イヤイヤ、早合点はいけないと、一つ深呼吸。形があまりにもそのまんまですから、単に塗りなおしただけ、という線も否定できないでしょう。角をかわって、解体中の旧イグアナクレーンでも見えてくれば、この点は確定できるはずです。
撮影地点のMapion地図

(28年11月20日撮影)

(『イグアナ讃歌…2』につづく)

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