三菱倉庫の解体工事
(『常磐橋哀歌』のつづき)
●さて、日本橋川関連で気になるモノがもう一つ。江戸橋南詰にある、三菱倉庫本社ビルです。「日本橋が洗われたらしい…1」でも触れたように、外壁をある程度保存しつつ、敷地内に高層ビルを新たに建てるとのこと。工事の進捗はと江戸橋に近づくと…。
あらら、早くも塔屋が消え失せている! 見慣れた場所に、あるべきものが無くなったときの違和感は、これまで何度も体験してきましたが、今回はモノがあの強烈な塔屋だっただけに、まるで空が広くなったような感じすら受けました。

●江戸橋をくぐって、右手を仰いだ瞬間、あらららら、と「ら」が二つ増えるくらいの落胆が襲ってきました。外壁を残しているのは東西の部分だけで、河畔の倉庫としてもっとも重要なディテールである、かつてクレーンの付いていたあの部分が、ごっそり解体されてしまっている!
●「日本橋の本社を高層オフィスビルに建て替え、三菱倉庫」(日経不動産マーケット情報)に掲載された完成予想図を見ても、道路側も中央部分は外壁を残さないようですから、これは既定の方針だったのでしょう。
ううん、かつての川とのつながりが髣髴できて、よいものだったのですが…。もちろん、完全になくなってしまうよりは、はるかにましではあります。
●しかし、本当に皮一枚残して、傷つけずに上手に解体していくものだ…と、改めて感心させられました。首都高から眺めたら、間近なだけにもっと凄い印象でしょうね。
ちなみに上掲の記事によると、竣工予定は26年8月とのことです。

●改修工事が始まって以来の観察対象(とはいいながら、しばらく来られなかったのが何とも)である、亀島川流頭部・日本橋水門の進捗状況も一枚。
右径間の扉体・巻上機室の取り替えが終わり、新旧2径間でしばらく落ち着いていましたが、今や左径間の工事たけなわ。グリーンの旧扉体から、保護色のようなライトグレーの新扉体に塗装も替えられるのは、先に工事の終わった亀島川水門と同様ですね。
【撮影地点のMapion地図】
(24年6月3日撮影)
(『6月3日の芝浦運河地帯…1』につづく)

にほんブログ村

あらら、早くも塔屋が消え失せている! 見慣れた場所に、あるべきものが無くなったときの違和感は、これまで何度も体験してきましたが、今回はモノがあの強烈な塔屋だっただけに、まるで空が広くなったような感じすら受けました。

●江戸橋をくぐって、右手を仰いだ瞬間、あらららら、と「ら」が二つ増えるくらいの落胆が襲ってきました。外壁を残しているのは東西の部分だけで、河畔の倉庫としてもっとも重要なディテールである、かつてクレーンの付いていたあの部分が、ごっそり解体されてしまっている!

ううん、かつての川とのつながりが髣髴できて、よいものだったのですが…。もちろん、完全になくなってしまうよりは、はるかにましではあります。

ちなみに上掲の記事によると、竣工予定は26年8月とのことです。

●改修工事が始まって以来の観察対象(とはいいながら、しばらく来られなかったのが何とも)である、亀島川流頭部・日本橋水門の進捗状況も一枚。
右径間の扉体・巻上機室の取り替えが終わり、新旧2径間でしばらく落ち着いていましたが、今や左径間の工事たけなわ。グリーンの旧扉体から、保護色のようなライトグレーの新扉体に塗装も替えられるのは、先に工事の終わった亀島川水門と同様ですね。
【撮影地点のMapion地図】
(24年6月3日撮影)
(『6月3日の芝浦運河地帯…1』につづく)

にほんブログ村
日本橋が洗われたらしい…1

●2月13日は、用事があってマリーナへ。用足しと艇の掃除が済んだらすぐに帰るつもりだったのですが、この時季としては暖かで、しかも好天だったこともあってムズムズしだし、やっぱり小1時間でも走ってこようと、もやいを解くことに。事実上の本年初出航です。
風は少しあったので、隅田川など広いところへ出ると、さすがに寒風が身に沁みますが、お天気とあって水辺の人出も多く、おなじみ永代橋も陽射しに輝いて、ディテールもくっきりのいい表情です。

雨の降らない日が続いたこともあって、水の透明度も高く、浮流物も少ないので、気持ちの良い川走りが楽しめます。

日本橋水門が更新工事中ということもあり、積んであるものが気になります。扉体にしては厚みもなく、一枚の幅も狭いですから、巻上機室の側壁か何かかしら。

巻上機室の載るガーダーはすでに架設を終え、すでに上屋の工事に取り掛かっているようです。やはり台船に積んであったのは、側壁だったのでしょうか。
足場に隠れてよく見えませんでしたが、扉体はすでに差し込まれたのでしょうか、それとも単なる角落とし?
【撮影地点のMapion地図】

●建て替え決定の報道がされたこともあって、カメラを向けずにはおられない三菱倉庫本社ビル(三菱倉庫/本店ビルを125億円で建替え 物流ニュースのLNEWS)。
水上からではアングルが限られてしまいますが、こちら側からでも十分鑑賞に堪えるこのディテールを、こうして仰ぎ見られるのはあとどのくらいなのでしょう。報道では、外観を保存しながら、とのただし書きがついていますので、あるいは丸の内のいくつかのビルで見られるようなやり方が、採用されるのかもしれません。
【撮影地点のMapion地図】
(23年2月13日撮影)
(『日本橋が洗われたらしい…2』につづく)

にほんブログ村
11月3日のフネブネと川景色…2
(『11月3日のフネブネと川景色…1』のつづき)

●亀島川の第一橋、南高橋の銘板をアップで。11月28日からのタイトルで紹介した、一瞬後のシーンです。
東京に残る数少ない明治生まれの橋、低い陽光を反射する鉄の肌は衰えを感じさせず、頼もしいかぎり。左に見える梁の端部が、船が衝突したのか少し凹んでいるのもご愛嬌。
●亀島川にはだいぶご無沙汰していましたから、どこか変化はないか、キョロキョロと落ち着きなく見回してしまいましたが、左にある曳船の船溜や、特徴ある階段状護岸も変わりないようで、まずは一安心(気づいていないだけかも)。
まあ、今視界に入っているビルのうち、何本かはこの数カ月に建ったものかもしれませんが…。最近のビル工事って、本当にあっと言う間ですからね。
●何度か紹介しましたが、亀島川は前後を水門で守られているため、堤防のかさ上げがなされず、繋留船も少なくないことから、都心では珍しく護岸が階段状になっており、岸に迫る建物も、水路側に出入口を設けているものが見られます。
かつての隅田川河口部、特にここ霊巌島周辺は、芝浦・竹芝などの近代的埠頭が築かれる以前、「プレ東京港」の中心部であった地域で、今でもところどころに港情緒を感じさせる一角が残っていますが、亀島川の階段状護岸もその一つ、艀荷役華やかなりしころを髣髴させるパーツといっていいかもしれません。
●先日、9月19日には表側を見た工事中の日本橋水門を、今度は裏側から。角落しのはまった右側径間(こちらから見ると左側)と、明滅する電光掲示板を横目で見ながら、工事中の雰囲気を満喫。
しかし、こうして眺めている分には、堰柱も扉体も特に痛みは見えずきれいで、新しくするのはもったいないような気もするのですが。
●水門をくぐり、日本橋川に出て左手を見ると、繋留されていた台船に、組み立て済みの橋桁のようなものが。
形からして、扉体の前後に架かる、新しい管理橋でしょうか? 亀島川水門同様、「保護色」の薄いグレーに塗られていました。
【撮影地点のMapion地図】
(22年11月3日撮影)
(『11月3日のフネブネと川景色…3』につづく)

にほんブログ村

●亀島川の第一橋、南高橋の銘板をアップで。11月28日からのタイトルで紹介した、一瞬後のシーンです。
東京に残る数少ない明治生まれの橋、低い陽光を反射する鉄の肌は衰えを感じさせず、頼もしいかぎり。左に見える梁の端部が、船が衝突したのか少し凹んでいるのもご愛嬌。

まあ、今視界に入っているビルのうち、何本かはこの数カ月に建ったものかもしれませんが…。最近のビル工事って、本当にあっと言う間ですからね。

かつての隅田川河口部、特にここ霊巌島周辺は、芝浦・竹芝などの近代的埠頭が築かれる以前、「プレ東京港」の中心部であった地域で、今でもところどころに港情緒を感じさせる一角が残っていますが、亀島川の階段状護岸もその一つ、艀荷役華やかなりしころを髣髴させるパーツといっていいかもしれません。

しかし、こうして眺めている分には、堰柱も扉体も特に痛みは見えずきれいで、新しくするのはもったいないような気もするのですが。

形からして、扉体の前後に架かる、新しい管理橋でしょうか? 亀島川水門同様、「保護色」の薄いグレーに塗られていました。
【撮影地点のMapion地図】
(22年11月3日撮影)
(『11月3日のフネブネと川景色…3』につづく)

にほんブログ村
三土氏と水路行…4
(『三土氏と水路行…3』のつづき)
●日本橋川を下り、堀留橋に近づいたので、上流側から高欄を撮ってみました。6月9日の事故で、暴走車に突き破られた高欄は、足場こそかかっているものの、もうほとんど補修は終わっているようですね。
歩いて渡ったわけではないので、補修部分の出来具合はわかりませんが、水面上から見た限りでは、オリジナルと変わらないデザインで造られたようです。
●おなじみ、鋼桁橋のラーメン橋台橋の生き残り、一ツ橋まで下ってくると、ここで大野氏から新たな情報が。
「(橋台の)向こうの右側に、復興局の銘板があるの知ってました?」
えっ? それ全然知らなかった! 何度も通っているのに、相変わらずの注意力散漫ぶりでお恥ずかしい。よーし、最微速でバッチリ拝んでやろう!

●とは言ったものの、このあたりは、高架が最も低く頭上を圧し、昼なお暗い区間。一ツ橋の側面ですら、うまく写真に収められない場所なのです。
最微速で流しつつ、シャッターを押しまくること8回、ようやく見られる程度のものが、たった1枚という情けなさですが、石張りの橋台側面に掲げられた銘板をとらえることに成功。
フネからしか見られない場所に掲げられている銘板、というだけでも感動モノですが、銘板の凹部が、鋼桁部と同系の色で鮮やかに塗り上げられているのを目にして、ここも忘れずに補修がされていることがわかり、さらに感動を深くしました。
●今回も、JR・新常盤橋(外濠アーチ橋)の要石に掲げられた、スポーク動輪のエンブレム撮影に挑戦。上流側からくぐって、振り返りざまにカメラを向けるのですから、いつもよりちょっと難しいかも。
結果は…う~ん、前回1月3日よりだいぶマシにはなったものの、あいかわらずのボケブレぶり。しかし、この下に彫り込まれた文字、何て読むんでしょう?
●ただいま更新工事中の、亀島川分流点・日本橋水門も気になる3人。ここもぐっと接近してゆっくり観察。右側径間は巻上機室上屋、扉体ともにすっかり取り去られたようです。
過去ログでも工事の進展を何度か紹介しましたが、同じ亀島川の河口を守る、亀島川水門の場合と同様、片方づつ設備を更新するに違いありません。
【撮影地点のMapion地図】
(22年9月19日撮影)
(『三土氏と水路行…5』につづく)

にほんブログ村

歩いて渡ったわけではないので、補修部分の出来具合はわかりませんが、水面上から見た限りでは、オリジナルと変わらないデザインで造られたようです。

「(橋台の)向こうの右側に、復興局の銘板があるの知ってました?」
えっ? それ全然知らなかった! 何度も通っているのに、相変わらずの注意力散漫ぶりでお恥ずかしい。よーし、最微速でバッチリ拝んでやろう!

●とは言ったものの、このあたりは、高架が最も低く頭上を圧し、昼なお暗い区間。一ツ橋の側面ですら、うまく写真に収められない場所なのです。
最微速で流しつつ、シャッターを押しまくること8回、ようやく見られる程度のものが、たった1枚という情けなさですが、石張りの橋台側面に掲げられた銘板をとらえることに成功。
フネからしか見られない場所に掲げられている銘板、というだけでも感動モノですが、銘板の凹部が、鋼桁部と同系の色で鮮やかに塗り上げられているのを目にして、ここも忘れずに補修がされていることがわかり、さらに感動を深くしました。

結果は…う~ん、前回1月3日よりだいぶマシにはなったものの、あいかわらずのボケブレぶり。しかし、この下に彫り込まれた文字、何て読むんでしょう?

過去ログでも工事の進展を何度か紹介しましたが、同じ亀島川の河口を守る、亀島川水門の場合と同様、片方づつ設備を更新するに違いありません。
【撮影地点のMapion地図】
(22年9月19日撮影)
(『三土氏と水路行…5』につづく)

にほんブログ村