3月6日の水路風景…6
(『3月6日の水路風景…5』のつづき)

●新日の出橋をかわった瞬間、レンズを向けて仰ぎパシャパシャとした中の一枚。以前もほぼ同じ角度で撮ったものを載せたことがありますよね。すき間といっていい空間から、ほんの一瞬でかいま見る表情が、ディテールが圧縮され濃厚に感じるせいか、何とも素敵に思えて。
●水門をくぐったところで、久しぶりにこちらも記録。なんべん見ても、う~ん‥‥と言葉少なになってしまうような、いわくいいがたい掲げ方ではあります。
「日の出水門のウラ事情」で紹介してから数えても早や12年、作者の子供たちも立派に成人したはず。よい思い出になっていることを祈るばかりです。

●芝浦運河に入って北上。新芝浦橋は改架工事中で、従来の橋はすでに撤去され、錆び色の仮橋が架かっていました。仮橋は車道はなく、人道橋だけなのですね。
橋脚なしの一径間でヤッと渡る、薄手の箱桁を持つスマートな橋(『9月20日の水路風景…5』参照)で、そんなに古くなかったのですが、もう架け替えとは。
●新芝浦橋の手前東岸、一群の河津桜(かな?)が満開で、ささやかながら桜並木になっており、水辺が春めいた雰囲気に。
右手のポンツン桟橋は「Lounge CRIB」の私有桟橋。気軽に着けてお食事でも‥‥といきたいところですが、こちらのお店は貸切専用パーティスペースで、常時営業をしているわけではないそう。

●新芝浦橋が撤去された、西側橋台の断面を拝見。残された落橋防止の金具類、あとは管路がいくつか顔を出していて、うららかな陽を浴びていました。
‥‥しかし、裸の橋台を目にするのは何度目だろう。水路を徘徊してたまたま出会っただけとはいえ、結構な数の橋を見送ってきたなあと、ここでもしみじみしたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年3月6日撮影)
(『3月6日の水路風景…7』につづく)

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●新日の出橋をかわった瞬間、レンズを向けて仰ぎパシャパシャとした中の一枚。以前もほぼ同じ角度で撮ったものを載せたことがありますよね。すき間といっていい空間から、ほんの一瞬でかいま見る表情が、ディテールが圧縮され濃厚に感じるせいか、何とも素敵に思えて。

「日の出水門のウラ事情」で紹介してから数えても早や12年、作者の子供たちも立派に成人したはず。よい思い出になっていることを祈るばかりです。

●芝浦運河に入って北上。新芝浦橋は改架工事中で、従来の橋はすでに撤去され、錆び色の仮橋が架かっていました。仮橋は車道はなく、人道橋だけなのですね。
橋脚なしの一径間でヤッと渡る、薄手の箱桁を持つスマートな橋(『9月20日の水路風景…5』参照)で、そんなに古くなかったのですが、もう架け替えとは。

右手のポンツン桟橋は「Lounge CRIB」の私有桟橋。気軽に着けてお食事でも‥‥といきたいところですが、こちらのお店は貸切専用パーティスペースで、常時営業をしているわけではないそう。

●新芝浦橋が撤去された、西側橋台の断面を拝見。残された落橋防止の金具類、あとは管路がいくつか顔を出していて、うららかな陽を浴びていました。
‥‥しかし、裸の橋台を目にするのは何度目だろう。水路を徘徊してたまたま出会っただけとはいえ、結構な数の橋を見送ってきたなあと、ここでもしみじみしたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年3月6日撮影)
(『3月6日の水路風景…7』につづく)

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3月6日の水路風景…5
(『3月6日の水路風景…4』のつづき)
●晴海の客船ターミナルから真西に直進、芝浦東運河を目指しました。運河入口の北岸角には、「日本塩回送埠頭倉庫」と大書きされた南上屋と、緑色の曳船「大山丸」が見えます。
あっ、上屋の周囲、よく見ると足場が立ち上がりつつある‥‥いよいよ解体でしょうか。クレーンの痕跡を残しているあたり時代を感じさせ、かつての港風景を思い起こさせる建屋だったのですが。

●芝浦東運河といえば、まず目に入ってくるのが日の出水門と、その直前で水門をオリに入れたような格好で架かる、新日の出橋。扉体が淡い色だとやっぱり、橋の構造に埋もれて目立ちませんね。閉鎖時の安全を考えても、視認性のよい赤で塗った方がよいような(『赤水門で赤信号』参照)‥‥と、通るたびに同じようなことをつぶやく赤水門原理主義者。

●そうだ、港湾局専用線日の出・芝浦線の遺構、橋台跡を撮っておこうと日の出側にカメラを向けたら‥‥あらら、思い切り落書きされちゃったんですね。おいたわしや。あそこまでわざわざ降りて、スプレーする胆力には感心しますが。
芝浦側の橋台も‥‥何枚か撮ったのですが、ブレてしまいました。ごめんなさい。

●新日の出橋の下から、日の出水門の堰柱に設けられた信号を見て。橋の隣接など見通しの悪い水門で、複数の信号を設けたり、また信号の設置場所を工夫しているのは他でも見られますが、この設置方法はちょっとそそるものがありますよね。
閉鎖されたときだけ赤色が点灯する、単色の灯器を各径間に一つづつ、しかも手で触れられそうな低い位置というのは、あまり例がないように思えます。ゼブラ塗装の背面版も渋くていいですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年3月6日撮影)
(『3月6日の水路風景…6』につづく)

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あっ、上屋の周囲、よく見ると足場が立ち上がりつつある‥‥いよいよ解体でしょうか。クレーンの痕跡を残しているあたり時代を感じさせ、かつての港風景を思い起こさせる建屋だったのですが。

●芝浦東運河といえば、まず目に入ってくるのが日の出水門と、その直前で水門をオリに入れたような格好で架かる、新日の出橋。扉体が淡い色だとやっぱり、橋の構造に埋もれて目立ちませんね。閉鎖時の安全を考えても、視認性のよい赤で塗った方がよいような(『赤水門で赤信号』参照)‥‥と、通るたびに同じようなことをつぶやく赤水門原理主義者。


芝浦側の橋台も‥‥何枚か撮ったのですが、ブレてしまいました。ごめんなさい。

●新日の出橋の下から、日の出水門の堰柱に設けられた信号を見て。橋の隣接など見通しの悪い水門で、複数の信号を設けたり、また信号の設置場所を工夫しているのは他でも見られますが、この設置方法はちょっとそそるものがありますよね。
閉鎖されたときだけ赤色が点灯する、単色の灯器を各径間に一つづつ、しかも手で触れられそうな低い位置というのは、あまり例がないように思えます。ゼブラ塗装の背面版も渋くていいですね。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年3月6日撮影)
(『3月6日の水路風景…6』につづく)

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船橋港の水門と水路めぐり…8
(『船橋港の水門と水路めぐり…7』のつづき)

●海神水門の右手、東側にはご覧のような水面が広がり、船溜になっていました。北岸は石垣の法面で、漁舟が思い思いに杭を打ち、艫を並べて槍付けしており、南岸や奥は基礎護岸上に船台を設け、上架されている舟もあったりして、埋め立て前の漁村風景がそのまま封じ込められたような、別天地のおもむきでした。
奥の方には橋も見られたので、こちらも小河川か澪筋の名残かしら。奥まで探索してみたかったのですが、残念なことに写真右の上架艇から、左手にかけてロープが張られており、よそ者の進入を阻んでいました。
●船橋の水路初訪の一つ目は、大満足の結果に終わり、勢いを得てお次の水門・水路へと向かうことに。栄水門を出て東航しましょう。
左手に伸びるコンクリート堤防、凹凸や目立った継ぎ目のない、胸のすくような一直線。向こうに高い建物が見えないのも手伝い、スクエアぶりが際立って見えます。

●これがお隣の水路の入口、日の出水門と日の出排水機場。例によって、水門の諸元を「管内概要」の一覧から引用すると、純径間12m、敷高A.P.-3m、昭和46年竣工とのこと。
向こうには大きな工場建屋や倉庫も見えて、沿岸の建物も楽しめそうですね。

●グリーンの扉体を仰ぎながら、進入とまいりましょう。すでに繋留するフネブネの姿が目に入り、「船いきれ」が感じられるのが嬉しくなります。
●くぐった直後に振り返って。「きけん スピードおとせ!」の看板から、プレジャーの通航が多そうですね。
さてこの水路、暗渠さんぽさんの記事「ダイナミック・チバの暗渠と軍跡 船橋駅前編」によると、旧海岸線から上流部を山谷澪、下流部は本海川と呼ばれているそうです。「船橋市河川一覧表」では、本海川は362mとごく短く、ハテ? と思うところもなくはないのですが、海神川同様、間違いであれば訂正するとして、ここでは仮に本海川でタグをつけさせていただきましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(28年12月31日撮影)
(『船橋港の水門と水路めぐり…9』につづく)

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●海神水門の右手、東側にはご覧のような水面が広がり、船溜になっていました。北岸は石垣の法面で、漁舟が思い思いに杭を打ち、艫を並べて槍付けしており、南岸や奥は基礎護岸上に船台を設け、上架されている舟もあったりして、埋め立て前の漁村風景がそのまま封じ込められたような、別天地のおもむきでした。
奥の方には橋も見られたので、こちらも小河川か澪筋の名残かしら。奥まで探索してみたかったのですが、残念なことに写真右の上架艇から、左手にかけてロープが張られており、よそ者の進入を阻んでいました。

左手に伸びるコンクリート堤防、凹凸や目立った継ぎ目のない、胸のすくような一直線。向こうに高い建物が見えないのも手伝い、スクエアぶりが際立って見えます。

●これがお隣の水路の入口、日の出水門と日の出排水機場。例によって、水門の諸元を「管内概要」の一覧から引用すると、純径間12m、敷高A.P.-3m、昭和46年竣工とのこと。
向こうには大きな工場建屋や倉庫も見えて、沿岸の建物も楽しめそうですね。

●グリーンの扉体を仰ぎながら、進入とまいりましょう。すでに繋留するフネブネの姿が目に入り、「船いきれ」が感じられるのが嬉しくなります。

さてこの水路、暗渠さんぽさんの記事「ダイナミック・チバの暗渠と軍跡 船橋駅前編」によると、旧海岸線から上流部を山谷澪、下流部は本海川と呼ばれているそうです。「船橋市河川一覧表」では、本海川は362mとごく短く、ハテ? と思うところもなくはないのですが、海神川同様、間違いであれば訂正するとして、ここでは仮に本海川でタグをつけさせていただきましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(28年12月31日撮影)
(『船橋港の水門と水路めぐり…9』につづく)

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赤水門で赤信号
●写真を整理していたら、珍しいシーンが見つかりました。一昨年、平成20年12月に撮ったもので、水門は先日も「日の出水門のウラ事情」ほかで紹介した、芝浦東運河は日の出水門の、しかも赤水門時代。
う~ん、しつこいですが、やっぱり水門は赤くなくちゃあ! いや、個人的な好みはさておき、どこが珍しいかというとですね…。

●水門手前に架かる新日の出橋には、水門の信号が設けられているのですが、それがすべて赤になっている! しかもその手前には、2隻の通船が信号待ち中です。
水門の信号が、赤を示しているというだけでも珍しいのに、信号を守って、実際に停まっている艇がいるシーンには、なかなかお目にかかれません。すっかり嬉しくなって、夢中でシャッターを切ったことを思い出しました。
●右の写真は、上の写真の数秒後に撮った一枚を拡大したもの。(クリックすると、別窓で拡大画像が開きます。)
2隻の通船が肩を寄せ合って、「まだかなあ…」とぼやいている風情なのも微笑ましいですが、注目したのは橋の高欄に掲げられた、電光掲示板の表示。
「一方通行」とありますね。
●右の扉体が少し下がっていたので、「点検のための運転か何かで、水門の扉体を開閉しているから、赤信号で一時通航止めとしたのだろう」と思っていました。しかし、掲示板の表示を見たかぎりでは、ちょっと違うようですね。
台船のような大型の船が、水門をくぐって出てくるとか、何か別の理由があったのでしょうか?

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う~ん、しつこいですが、やっぱり水門は赤くなくちゃあ! いや、個人的な好みはさておき、どこが珍しいかというとですね…。

●水門手前に架かる新日の出橋には、水門の信号が設けられているのですが、それがすべて赤になっている! しかもその手前には、2隻の通船が信号待ち中です。
水門の信号が、赤を示しているというだけでも珍しいのに、信号を守って、実際に停まっている艇がいるシーンには、なかなかお目にかかれません。すっかり嬉しくなって、夢中でシャッターを切ったことを思い出しました。

2隻の通船が肩を寄せ合って、「まだかなあ…」とぼやいている風情なのも微笑ましいですが、注目したのは橋の高欄に掲げられた、電光掲示板の表示。
「一方通行」とありますね。
●右の扉体が少し下がっていたので、「点検のための運転か何かで、水門の扉体を開閉しているから、赤信号で一時通航止めとしたのだろう」と思っていました。しかし、掲示板の表示を見たかぎりでは、ちょっと違うようですね。
台船のような大型の船が、水門をくぐって出てくるとか、何か別の理由があったのでしょうか?

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日の出水門のウラ事情
(『芝浦東運河の橋台』のつづき)
●日の出水門の右径間をくぐって、振り返って裏側を一枚。
塗り替えて間もないとあって、きれいではあるのですが…。
…。
…ん? あれは何だ!。

●絵が描いてある…。
幼稚園くらいの小さい子が、クレヨンか何かで描いたとおぼしき絵がプリント(?)されているのですが、失礼ながら、その異様さに息を呑みました。
是非はひとまず措くとして、構造の奥まった影のような場所に、あのような小さい絵を掲げても、その、ちょっと…。しかもですよ…。
●ここはご覧のように、ゆりかもめの高架の影になった場所。海岸通りの日の出橋からも、かなり離れており、この小さな絵を鑑賞するには、ただでさえ、具合のよろしくないところなのです。
公共物である、水門の扉体に描かれた絵となれば、何らかの公募を経て、選ばれて掲げられたものなのでしょう。理由はどうあれ、これは考えてしまいました。下品な勘繰りをすれば、「苦肉の策」のようにも思えますが、これではやってもやらなくても、あまり変わりがないのではないでしょうか。
●これを見て思い出したのは、以前、目黒川水門の裏側に、同じような小さな絵が掲げられていたのを見たときのこと。塗り替えた際、スキンプレート表面に大きなクジラの絵を描いたことで話題となった水門です。
このときも、まあ、何と申しましょうか、困ってしまった覚えがあるのですが、ご覧のようにまだ眺めやすい位置に掲げられているので、日の出水門のそれにくらべると、はるかにマシな扱いをされているように思えてしまいます。

●街中の水門ともなると、色々と大変だなあ…と一人ごちつつ、ちょっと遠回りして様子を見てゆこうと、新芝運河に進入。
ビルの谷間にある区間が多いので、この時季は少々冷えますが、いい具合の狭さと安定した水深で、軽いお散歩にはもってこいの水路です。
【撮影地点のMapion地図】
(4枚目のみ20年3月30日、ほかは21年12月13日撮影)
(『新芝運河に拾う…1』につづく)

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塗り替えて間もないとあって、きれいではあるのですが…。
…。
…ん? あれは何だ!。

●絵が描いてある…。
幼稚園くらいの小さい子が、クレヨンか何かで描いたとおぼしき絵がプリント(?)されているのですが、失礼ながら、その異様さに息を呑みました。
是非はひとまず措くとして、構造の奥まった影のような場所に、あのような小さい絵を掲げても、その、ちょっと…。しかもですよ…。

公共物である、水門の扉体に描かれた絵となれば、何らかの公募を経て、選ばれて掲げられたものなのでしょう。理由はどうあれ、これは考えてしまいました。下品な勘繰りをすれば、「苦肉の策」のようにも思えますが、これではやってもやらなくても、あまり変わりがないのではないでしょうか。

このときも、まあ、何と申しましょうか、困ってしまった覚えがあるのですが、ご覧のようにまだ眺めやすい位置に掲げられているので、日の出水門のそれにくらべると、はるかにマシな扱いをされているように思えてしまいます。

●街中の水門ともなると、色々と大変だなあ…と一人ごちつつ、ちょっと遠回りして様子を見てゆこうと、新芝運河に進入。
ビルの谷間にある区間が多いので、この時季は少々冷えますが、いい具合の狭さと安定した水深で、軽いお散歩にはもってこいの水路です。
【撮影地点のMapion地図】
(4枚目のみ20年3月30日、ほかは21年12月13日撮影)
(『新芝運河に拾う…1』につづく)

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