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8月11日の運河風景…4

(『8月11日の運河風景…3』のつづき)

238091.jpg近づくにつれて、正面の何物かが鋼矢板であり、流路全幅にわたって打ち込まれ、文字どおり鉄壁の閉塞ぶりであることが判明。

いや~、これはかつてない、なかなか強烈な光景です。ブイのフェンスを設けたりして通航を止めるのは何回か目にしましたが、高々と壁を築かれて視界すら奪われるというのは初めてで、むしろ珍しさに感じ入ったものでした。

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しかし、鋼矢板を打ち込んだということは、少なくとも水を抜く必要があったわけで、何の工事をするのか気になりました。護岸の基礎や河床といったところでしょうか。当然この一列だけでなく、向こうにももう一列が打ち込まれているに違いありません。

238093.jpgこれはやはり、反対側からも見ておきたいものと、鋼矢板を横目に右折して新芝北運河を抜け、芝浦運河へ出て北上。分流点手前の浦島橋には、新芝運河通航止めの横断幕が掲げられていました。

左折✕ ←」の表記がユーモラス。工期は来年3月末までとのこと。さて、新芝運河北口はどうなっているでしょう。


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意外や鋼矢板の姿はなく、ブイ‥‥それも小さなものをつないだ、控え目なフェンスで閉塞されているだけでした。左手の柵には、先ほど浦島橋で見たものと、ほぼ同じ横断幕が掲げられているのも見えます。

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画像が粗くて恐縮ですが、軸線に合わせてからカメラを構え、ズームでたぐってみたのがこの一枚。奥に重機を載せた台船が浮いているのが見え、その手前はオレンジ色のフェンスで区切られていました。

見たかぎり、鋼矢板はあの一列だけみたいですね。これから手前に、もう一列打ち込まれるのでしょうか。なかなか見られない光景だけに、今後の進捗も観察しておきたくなります。
撮影地点のMapion地図

(元年8月11日撮影)

(『8月11日のフネブネ』につづく)

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タグ : 新芝運河 芝浦運河

8月11日の運河風景…3

(『8月11日の運河風景…2』のつづき)

238086.jpg芝浦橋北詰の橋台近くをメモ的に。堆砂というより、コンクリ塊の混じったガレ場といった風情ですが、前後の護岸近くにくらべると、こんもり、といって差し障りのない盛り上がりよう。

こういった底状は、干潮時に通らなければ観察できないので、一枚撮っておこうという気になるわけです。避けるべき浅瀬ですが、浸水など艇に異常があれば、擱座させて緊急避難にも使えるのですから。

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東側から間近に仰いだ芝浦橋、訪ねるたび同じような視点で眺めてしまうのが何とも。ガブリと喰いつかれ、かつ全力で体重をかけてくる、絵に描いたような緊迫感のある構造物‥‥。

高架の日陰になっているので、色褪せは他の橋ほどではありませんが、下端に錆とコケが目立ち始めました。日の射さない部分は湿気やすいのか、それとも高架に溜まった雨水が少しづつ伝ってくるのでしょうか。

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くぐって、西側からおなじみの姿を。ほんのわずかな区間ながら、都内で唯一、鉄道の高架下水路を形成する、ちょっとした珍スポットでもあります。

芝浦界隈の無骨な橋たちが、次々と架け替えられてスマートかつ淡白なものに様変わりしてしてゆく中、濃厚な鉄の匂いと、ハードな魅力を発散し続ける芝浦橋。この地域のかつてを思い起こさせるよすがとして、末永く元気に在ってほしいものです。

238089.jpg新芝運河に入り南端の「ビルの峡谷」を抜けて、新芝南運河との丁字流に出ました。緑濃い橋詰を両岸に従える藻塩橋も、背景の高層ビルを穏やかな水面に映して、なかなかきれい。

水面を見てもわかるように、風がそよとも抜けずまあ暑いこと。屏風のようにビルが並んでいるのですから、無理からぬことではあります。

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新芝運河をさらに北上していると、はるか向こう、モノレールが上空を横切る新芝北運河のあたり、正面に何か茶色い壁のようなものが‥‥。

遠めなのでよくわからないものの、色合いから鋼矢板に見えるのですが。この先で完全閉塞されているのかな?
撮影地点のMapion地図

(元年8月11日撮影)

(『8月11日の運河風景…4』につづく)

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タグ : 高浜西運河 新芝運河 芝浦橋

2月26日の運河風景…4

(『2月26日の運河風景…3』のつづき)

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高潮位時ということもあり、新幹線のトラスをくぐるときの「レディ・クリスタル」のギリギリっぷりは、ご覧のとおり結構なもの。微速でそろそろとすり抜けてゆく姿、これも一つの見ものではあります。

以下、日が落ちたのでブレているかピンボケと、腕の悪さに加えて悪条件なのでよい写真がありませんが、いくつか道々のスナップを拾ってみましょう。

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203018.jpgおなじみ浚渫船「海竜」にもぐっと寄せていただきました。舷側が視界を占めるほど、思い切り近寄ってもらったのですが、さすがに暗くなってきたので、何とか見られるのはこの一枚くらい。

全高のある艇とあって、もうほとんど全ての橋がすり抜け状態だったのも面白かった点。船尾のデッキも、岸壁からの乗降に備えて高さが取ってあるため、鼻先をかすめる桁裏やリベットが楽しめました。

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そして橋のすり抜けで気づかされたのが、ルーフ両舷肩に備えられた、白色LED照明の意外な効果です。

ご覧のとおり、ハードトップのスペースをいっぱいに使って、描かれたロゴを左右から照らし出し、橋上から見下ろす人たちにアピールするのが本来の目的。これが橋をかすめると、桁裏に反射して構造がぼうっと浮かび上がり、後甲板から眺めているとなかなかキレイで、よいものでした。

これをヒントにして、例えば日本橋川・神田川あたりの夜の便は、艇から橋の裏をライトアップしながら走れば面白いかも、と妄想がふくらみました。特に江戸橋や浅草橋ほかの鋼アーチ、一面のリベットが陰翳をつくって、星空のようで素敵なのではないでしょうか。

203020.jpg芝浦運河の定繋桟橋にもやっていた2番艇「01」。一昨年大晦日の写真とくらべると、船尾右舷のステップは後付けなのですね。運用の結果、追加の必要ありと認められたのでしょう。

外観上の特徴でもあるバーチカルステムですが、沖に出て引き波でピッチングしたとき、通常感じるような衝撃が全くなく、柔らかな乗り心地で効果を実感。なるほど! とうなずかされたものです。

しかしフレア(波をさばくための、上広がりの形)がほとんどないとあっては、わずかな波でも飛沫が盛んに上がり、窓を濡らしてしまうのは、止むを得ないところでしょう。この点オープンボートは難しく、本艇のようなエンクローズドキャブが、必須の船型なのかもしれませんね。

ともあれ、短時間ながら話題の艇に乗せていただくことがかない、「WATER TAXI」の居住性の佳さと、夕刻の運河風景を楽しむことができました。製作スタッフの皆様、船長、ありがとうございました!

(29年2月26日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 京浜運河 芝浦運河 新芝運河 浚渫船

2月26日の運河風景…2

(『2月26日の運河風景…1』のつづき)

203006.jpg船長にお話をうかがいつつ、最前列席から眺める新芝運河。普通の部屋っぽい(?)内装の質感のせいか、大きな窓越しに流れてゆく運河風景が、何だかとても新鮮。

いつもなら、行き足なりの風を顔に受けるという、感覚の先入観が新鮮さを感じさせるのでしょう。よく効いた暖房にヌクヌクしながら、川景色を見られるというだけで特別なことに思えてしまうあたり、何とも安上がりではあります。

203007.jpg
新芝北運河との十字流に入ったところで、撮影のためいったん停止したので、船尾に出てみました。改架成った、新しい鹿島橋を撮っておこうと思って(前回、工事中の光景は『7月10日の水路風景…6』参照)。

見るからに軽快そのものの桁と、がっしりと頼もしそうな橋台。戦前の鈑桁橋がなくなったのは残念ですが、一径間となり間口が広くなったことで、奥の船溜にもやうフネブネも出入りがしやすくなったでしょう。今度自艇で訪ねたら、初くぐりしてみよう。

203008.jpg提案させていただいたのは「一筆書きコース」でしたから、新芝北運河→芝浦西運河→新芝南運河→新芝運河‥‥と、扇の中骨を縫うような形で、高浜西運河へ出るつもりだったのですが!

新芝南運河を、新芝運河との丁字流まで出たところ、テラスの柵にご覧の横断幕が掲げられていました。ありゃりゃ、高浜西運河には抜けられないのかしら?



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左に目を向ければ‥‥ううむ、警戒船が腰を据えていますねえ。せめて「喰われるトラス」・芝浦橋だけでもご紹介できればと、警戒船にお願いして、途中まで入れてもらうことも考えたものの、ここで船長からご意見が。

船長によると、新芝運河~高浜西運河の接続部は浅く、本艇での通航は不可とのこと。なるほど、小さな私の艇では余裕しゃくしゃくでも、この艇の上部構造や船体規模を考えたら、ずっと喫水は深いに違いありません。安全第一、ここは大事を取っておきましょう。

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ふたたび芝浦西運河に戻ったところで、ちょうど視界に入った、好みのタイプの曳船を一枚。塗色は色褪せて錆が浮き、もう長い間動いていないようですね。

さまざまな意味で厳しい都内の内水では、貴重となった寂寥感あふれる風景。もやわれたまま、静かに朽ちつつあるフネブネがそこここで見られたのは、ついこの間のことのように思えたのですが、今や珍しく感じられるほどになりました。

(29年2月26日撮影)

(『2月26日の運河風景…3』につづく)

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タグ : 新芝運河 新芝北運河 芝浦西運河 曳船

2月26日の運河風景…1

203001.jpg先日「最近のお手伝い4題」でお知らせしたとおり、月刊「散歩の達人」4月号の取材お手伝いで、芝浦運河地帯に出かけてきました。その折のスナップをいくつかご覧にいれます。

14時30分に田町駅で降り、少し早めに着いて運河畔をお散歩。新芝橋から見下ろす愛しの狭水路・新芝運河、本日もお元気そうで何より。右手に見える船着場が今回の出発地点、すでに幟が立っていますね。

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いつもは水面から眺めているテラスを、自分の足で踏みしめるのは新鮮なもの。調子に乗ってずんずん歩いていたら、いつの間にか船着場に船が接岸している! 

達着シーンをものしようと思っていながら、テラス散歩に浮かれすぎて失敗。そういえば集合時間も迫ってきたし、船着場に急ぎましょう。

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「TOKYO WATER TAXI」、一昨年の大晦日「27年度川走り納め…14」で就航間もない姿を初見して以来。ハルナンバーは00ですから、ネームシップというか、一番艇ですね。

女性の船長が船尾から出てきて、もやいを取っていたのでご挨拶。間なしに編集者のSさんはじめ、ライターさん、カメラマンさんと取材チームも揃い、打ち合わせをしてから出航、まずは新芝運河を南下することに。
撮影地点のMapion地図

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乗り込んでみると、室内は天井高も十分取られ、通路幅もあり移動もスムーズで、スペースベースの考え方で造られていることがわかりました。大きな窓はすべてハメコロシですが、安全や飛沫の打ち込みを考えればこの方がよいのでしょう。通路が広いこともあり、船尾の解放デッキにはすぐに出られるので、閉塞船室が苦手な船頭もだいじょうぶ(笑)。

座席配置は右舷が船首を向いたクロスシート2列、左舷側が壁に沿ったロングシート。船首側中央にあるコンソールは、Hポールで仕切られたのみの解放タイプ。右手前にちらりと見えるのはお手洗いの扉で、この船首側には壁付のエアコンがあり、暖房もよく効いて室内は暖か。夕刻ということもあり風は冷たかったので、これはありがたかったものです。

203005.jpgよそのフネに乗せていただくと、やはりコンソール周りが気になるもので、失礼して最前列に腰かけ興味深く拝見。まず目を引かれたのが、小なりといえどスポーク/グリップ付きのステアリングにしていたこと。きっと初めてのお客さんは、「船らしさ」を感じて喜ばれるのではないでしょうか。

左端の小さな黒い突起は、バウスラスターのジョイスティック。風圧測面積が大きく、カディからの出入りも難しいこの手の艇では、離着岸時に必須の装備でしょう。

液晶モニターは右が船尾方向の監視カメラ、中央がGPS魚探。特に面白く思ったのが魚探で、水深や針路などをビジュアル表示せず、文字のみとしていたこと。客扱いをしながらチラチラ目を落とすとなれば、大きな文字で示された方が、読み取りやすく合理的かもしれないなあと、大いに感心したことではありました。

(29年2月26日撮影)

(『2月26日の運河風景…2』につづく)

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タグ : 新芝運河