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新芝川河口部の水門たち

(『10月9日の荒川スナップ』のつづき)

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212017.jpgこの日は新芝川の奥まで遡上するつもりはありませんでしたが、領家水門にどこか惹かれていることもあり、ちょっとだけ入っておこうと芝川水門をくぐりました。

むう、仰ぐとさらにまだら感が強調されるなあ。巻上機室、南側のみ長らく無塗装だったのが、このたびようやく塗られたのですね。「調整中」ステッカーと併せ、何か妙な感じが拭い去れない原因の一つが、この巻上機室の塗り残しでありました。

212018.jpg領家水門、健勝のようでお変わりなく‥‥。いや、水門自体はともかく、左側に物流センターのような、大規模な建屋が建造中で、少し落ち着かない雰囲気です。

ここは確か、京セラの工場があったところですよね。足場の側面には、大和ハウスのロゴが掲げられています。検索すると「大和ハウス工業、埼玉県川口市の京セラケミ跡地に物流施設」(日経新聞28年10月22日)という記事が。

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例によって正面からいいお顔を。領家水門を訪ねたときは、晴天率が高いんですよね。相性がいいのかしらと、根拠のない思い込みを脳内でふくらませながら、機嫌よく一枚。

物流センターの工事に伴ってでしょうか、水門左側と、右側のトタン小屋横に茂っていた数本の木は、すべて取り去られていました。領家水門の古風な外観によく似合い、よいアクセントになっていたのですが‥‥。

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水門の正面ばかりで恐縮ですが、新芝川を出て荒川に戻ったところで、新芝川排水機場樋門が発するオーラに惹かれて一枚。

水門としては小物(失礼)にもかかわらず、外観のトンガリ具合は強烈で、近隣の2水門とは真逆の立ち位置(?)といえるでしょう。半ばで折れた巻上機室がどこか、宇宙戦艦ヤマトの艦橋を思わせるSFチックな雰囲気も。扉体が開いたら、何かが発射されそうだなあ(笑)。
撮影地点のMapion地図

(29年10月9日撮影)

(『10月9日の旧岩淵水門…1』につづく)

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タグ : 新芝川荒川芝川水門領家水門新芝川排水機場樋門

新芝川再訪…6

(『新芝川再訪…5』のつづき)

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水面に浮かぶブイ列をアップで見たところ。ブイが回って、はっきり読めないものもありますが、左から1個に一文字づつ「」「」「」「」とありますね。なぜ「進入禁止」でないのかは謎です。

74032.jpgまあ、これが堰や魚のヤナなら、気持ちの上でもあきらめがつくのでしょうが、見てくれもお手軽なフェンスに可航水路を阻まれるというのは、理由があってのこととはいえ、やはりどこか納得できないものがあるのでしょう。こうして目前にするとなおさら、悔しい、残念な気持ちになります。

実は今回が初見でなく、何年か前にクルマで近くを通った際、橋の上から眺めて気づいたのですが、設置された本当の理由は何なのでしょう、ご存知の方がおられたら、ぜひご教示いただきたいものです。

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逆光に浮かび上がる新芝川の華、芝川マリーナ水門と南平大橋。バックの群雲が陽光を反射してキレイ。こうして見ると陽の陰った川景色も、悪くありません。

74034.jpg久しぶりの新芝川、なかなか楽しめました。荒川の川面から、新芝川排水機場と芝川水門をペアで一枚。

あらら、今ごろ晴れてきた…。日ごろの行いが良くないせいかしら。



74035.jpg岩淵で昼食後、帰路は例によって隅田川経由で。岩淵の河川敷では、バーベキューでしょうか、色とりどりのテントが多く張られ、家族連れで賑わっていました。

岩淵水門の中央径間を通って、隅田川を下ります。岩淵水門も元気そうで何より。
撮影地点のMapion地図


(23年9月25日撮影)

(『9月25日のフネブネ』につづく)

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タグ : 新芝川荒川隅田川芝川マリーナ水門芝川水門新芝川排水機場岩淵水門

新芝川再訪…5

(『新芝川再訪…4』のつづき)

74026.jpg今までがまぶしいくらいだっただけに暗さが引き立ち、日が暮れたような、まさにとっぷりといった感じの翳り方。ディテールがつぶれていま一つですが、水鏡に映った「逆さ南平大橋」が見られたので、よしとしましょう。

下の写真は帰路、幸いにも陽が差した瞬間の一枚。スマートながらどこか古典風味な橋の造作に、親柱や橋側灯のデザインもしっくり来て、天地と長さのバランスもよろしく、好きな橋のひとつです。

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74028.jpg南平大橋をくぐるとすぐ左手に、芝川マリーナ水門が登場。堰柱は三色の総タイル張り、前面には銅板レリーフ風にあつらえた装飾が施されているという豪華水門です。扉体が色あせているのが、ちょっと惜しいですね。

船溜を守る水門、というのは東京周辺でも決して珍しくありませんが、それがマリーナとなれば、ぐっと貴重な存在になってくるのではないでしょうか。専用の水門を備えたマリーナというのは、国内にいくつあるのでしょう。

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74030.jpg見えてきましたよ、例のモノが…。水門のすぐ上流、河道を横断して船艇の遡上をがっちり阻む、丸いブイをロープで連ねたフェンスです。

ブイの表面には、何か書いてあるようですね。もう少し近寄ってみましょう。
撮影地点のMapion地図


(23年9月25日撮影)

(『新芝川再訪…6』につづく)

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タグ : 新芝川芝川マリーナ水門

新芝川再訪…4

(『新芝川再訪…3』のつづき)

74021.jpg斜張橋、稲荷橋(アップはタイトル参照)が近づいてきました。ファン型ケーブルの二面吊り、親柱(?)、高欄などに縦帆をイメージさせるデザインが散りばめられ、立派な橋ではあるのですが…。

ええと、何て表現したらよいのか、「フリルのついた」橋…とでもいうべき微妙な感じの造作と、「稲荷橋」なる、いかにも地場に根差した橋名がどうもしっくり来なくて、印象をより深いものにしているようです。これがそれこそ「ふれあい橋」という名なら、すごく納得するデザインなのですが(笑)。

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ネーミングでは、むしろこちらの方が強烈ともいえる、花の枝橋をくぐって。橋脚の真上に各一対、バルコニーがあるのはいいのですが、これが通航船にとってはくせものかも…と警戒していたら、やはり。上流側には何本も釣り糸が垂れていて、ヒヤリとさせられました。

74023.jpg川の名前を冠した新芝川橋のあたりから、河道は大きく西へカーブします。

90度近い屈曲区間とくれば、普通は見通しの悪さから、対向船を警戒することに頭が行きがちですが、法面の開きで視界がよいこともあって、素直に「曲がる感触」を楽しめる区間なのが嬉しいところです。


74024.jpg両岸の水際近くは、天端をコンクリートで固めた鋼矢板の護岸なのですが、何箇所か謎の部分がありました。鋼矢板の前に、コンクリートブロックらしい法面が、一部崩壊した形で顔をのぞかせていたからです。

これは鋼矢板が打ち込まれる前の、旧護岸なのでしょうか。それとも、鋼矢板と同時に施工されながら、洗掘で崩壊したもの? いずれにせよ、岸にはあまり寄せない方がよさそうですね。

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屈曲をゆっくりと曲がり終わって、さあここで南平大橋を一枚…と勢い込んだとたん、いきなり陽が陰ってがっかり。太陽をさえぎった雲がよほど厚かったのか、あたりが夕暮れどきのように暗くなり、水も黒々と静まり返って、先ほどとはまるで正反対の表情です。

違う水路にいきなり連れてこられたようでもあり、これはこれで面白く感じられました。
撮影地点のMapion地図


(23年9月25日撮影)

(『新芝川再訪…5』につづく)

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タグ : 新芝川

新芝川再訪…3

(『新芝川再訪…2』のつづき)

74016.jpg堤防上に掲げられていた、警告の看板。桟橋などを設けた人は、「河川法に基づき一年以下の懲役又は、五十万円以下の罰金に処せられます。」とかなりコワモテ。この手の看板は各地で見ましたが、写真で一堂に会してみたら面白いかもしれませんね。

文字のサイズが割と小さいので、川を行き来するフネブネというよりは、陸路桟橋を造りに来た(あるいは、すでに繋留してある艇に乗りに来た)人に向けたような感じです。

74017.jpg台風が去ってからまだ間がないということもあり、ここ新芝川でも角材やら枯れ枝の塊りやらと、結構な量の浮流物が流れ下ってきました。

浮流物で一番怖いのは、船外機にはりついて冷却水の吸入を妨げる炭カル袋ですが、写真のような浮き島と化した枯れ枝群にも、かなりの太さの流木が含まれていたりするので、やはり避けるに越したことはありません。

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スローガン付きの橋、領家橋。もはやアピールする相手も皆無となった川面に向けて、7年前と変わらず桟橋設置禁止を訴え続けている、これまたちょっと寂しい姿。「桟」の看板の左下が折れ曲がっているのも7年前のままで、妙に懐かしくなりました。

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一枚板だった一つ下流の山王橋にくらべて、軽快な感じの橋脚。

まじまじ眺めていたら、コンクリートの肌が白くなった湛水線が、橋桁にかなり近いところにあるのに気付きました。何年かに一回は、堤防高の半分くらいまで水位が上がることがあるのでしょうか。排水機場があるとはいえ、やはり堤防は必要なのですね。

74020.jpg領家橋のすぐ上流にある、華奢な感じの水管橋と人道橋(橋名ご教示ください)。水路幅もほど良く、また両岸が緑の法面で開けているせいか、こんな簡素な桁橋でも絵になります。

写真に写ってはいませんが、実は先ほどからチラリ、チラリと、釣り人さんの姿が散見されており…。繋留艇やフェンスがなくなったことも手伝い、通航が頻繁なはずのここも、今や格好の釣り場となっているのですね。
撮影地点のMapion地図


(23年9月25日撮影)

(『新芝川再訪…4』につづく)

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タグ : 新芝川橋の裏側