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休航90日(涙)

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ええ‥‥お気づきとは思いますが。水路バカとしてまことに忸怩たることながら、行事、怠惰、長梅雨ほかもろもろの事情が十姉妹かゴンズイ玉のように詰まり、
4月28日以来出港できておりませなんだ(泣)。

で、台風接近との報に接し、荒天に備えて点検くらいせねばと、昨日26日夕方ようやく我が艇におもむきましたところ‥‥。

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水線下にフジツボがびっしり。
いやもう、天罰てきめんであります。滞在時間が限られていたので、フジツボをスクレーパーでかっぱいてやることはできませんでしたが、せめてもとホースで水をかけ、約3カ月分のホコリを落としてやりました。作業しながら我が艇に心から詫びたのは、いうまでもありません。

素人の頭だと、雨量が多い年は海水の濃度が薄まり、貝類や甲殻類の活動は低調になるように思われたものですが、事実は全く逆なのですね。長期間動かさなかったこともあるものの、ここまで貝が付着したのを見たのは初めてで、今年は当たり年なのかもしれません。

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台風が近づいていることもあり、明日の日曜日が雨にたたられる可能性は高く、そうであれば欠航日数はさらに上積みされることになり、致し方ないこととはいえ憂鬱になります。

写真は艇の点検を終えてから、ぶらぶらしながらのスナップで、新砂水門を遠望したところ。扉体や可動橋の赤が西日に輝いて、目に沁みるよう。久しぶりの晴天とあって、強烈な陽射しが快く、目に入るものすべてが鮮やかに見えます。

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帰り道には、ちょっと楽しいことがありました。築地大橋を初めて渡ったのです。

晴海から入って、朝潮運河や月島を渡る高架道路へ。透明の防音壁に三方を囲われた、高層ビルをかすめて伸びる道は、子供のころに絵本や雑誌の口絵で見た、近未来の都市を描いた風景のよう。大いに盛り上がりました。

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“ガラスのトンネル”が途切れたところで、ご本尊、築地大橋を渡橋。防音壁を抜けると同時に、夕日に輝く断雲をバックにして、おなじみのアーチ構造が左右にそそり立つという、ドラマチックな光景が広がりました。

頭上を渡る梁などの構造がない分、他の下路式橋とくらべて重厚さには欠けるものの、頭上の視界が開けていることが新鮮ですね。まだ一部車線のみの供用ということもあり、仮設のガードレールが目立ってはいましたが、楽しい初渡りとなりました。

(元年7月26日撮影)

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タグ : 新砂水門 砂町運河 隅田川

平成最後の川走り納め…1

229001.jpg12月30日、30年の川走り納めとして近場をうろついてきました。平成は翌31年も続きますが、3月一杯までですから実にこれが、平成最後の川走り納めということになります。

陽射しに輝く「ファスナーの船」の銀色のお尻を眺めながら、勇躍出港。ついに年内は、この艇が走っているところに出くわせず終わったなあ‥‥。

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眼を射る冬の低い陽光。抜けるような青空が、地表近くから上空にかけて描くグラデーションの美しさ。逆光を透かして見る新砂水門のシルエット!

229003.jpg前回が曇りだっただけに、好天のありがたさが武者震いするほど我が身に染み入ってきます。求めて止まなかった冬の晴天、平成最後の川走り納めは、まさに水路日和!

白旗を振って誘導してくれる警戒船に手を振って、新砂水門の工事区間を通過。北西の風5~6mと少し強めですが、気持ちのよいお散歩になりそうです。

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荒川河口の橋梁群をくぐろうとしたら、中央径間を巨大な額縁にして、湾奥を望んだ風景がまるで一幅の絵のようでした。

左に長く伸びる房総の山々、東京湾横断道路の風の塔、そして若洲の風車やゲートブリッジと、澄んだ空気のお陰で一望のもと。写真がまずいので伝えきれないのがもどかしいのですが、舵を戻して中央径間と正対したとき、一瞬スロットルを引いて見入ってしまったほどでした。

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くぐり終わってから振り返り、橋梁群の顔たる、京葉線・荒川橋梁の中央径間を仰いで。

褪色と傷みが目立ってきましたが、ガット船が出入りする、曲がりなりにも本船航路ゆえの桁下高は、河川に架かる橋では珍しい堂々たるもの。その恩恵にあずかって、運河内のマリーナはマストを持つヨットが繋留できるわけであります。
撮影地点のMapion地図

(30年12月30日撮影)

(『平成最後の川走り納め…2』につづく)

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タグ : 砂町運河 荒川 新砂水門

11月26日のフネブネ…2

(『11月26日のフネブネ…1』のつづき)

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ご存じのとおり、新砂水門は工事中のため交互通航です。もともと通航量の少なくないところではありますが、この日は特に輻輳していて、水門右手で漂泊しつつ待つこと約20分。

工事区間と水門を抜け、単縦陣で徐航しつつ西行するフネブネを、一隻づつ眺めながら過ごす楽しさ。観閲式か何かのようで、ちょっと独特なひとときではあります。

214007.jpg荒川河口に出ると、この日は南風が強くなるとの予報どおりになり、当然のごとく結構な波浪ぶり。右から襲う横波のスプレーに堪え、濡れながら河道中央で針路180°に切って、少し息をつけました。

写真は目の前を横切って南下する独行艀「第十二富士宮丸」。船首で波しぶきが上がり、ズシン、ズシンという音が聞こえてきそうです。

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下るにつれて河口波がかえって盛り上がり、だいぶガブられましたが、葛西臨海公園の水路に入ればもう穏やか。狭水路のありがたさをしみじみ噛み締めるときではあります。

旧江戸川を遡上し、妙見島の東岸を眺めながら進んでいけば、おなじみの油槽船「第三新興丸」のもやう姿が。妻板が前傾した個性的な操舵室、塗装も割ときれいでお変わりないようです。

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これもおなじみ三共油化の桟橋ですが、船はいつもと違いました。黒光りした塗装も美しく、まろやかなカーブを描く魅力的な船尾を見せてくれたのは、横浜籍の「第八ながと丸」。いや、いいですねえこの、曲線美といっていい過ぎでないおいど! 甲板上では乗り組みさんが作業中でした。

214010.jpgその前にもやっていたのは、ここで何度か見かけた「第十一長榮丸」。でも、満載状態は初めて目にしたような。「10月30日のフネブネ」のときと、くらべてみてください。

いや~、船足を一杯に沈めると、ギリギリっぷりが予想以上に凄まじいですね。いつもの空船状態とまったく違う、油槽船本来の姿に触れた思いがしました。
撮影地点のMapion地図

(29年11月26日撮影)

(『11月26日のフネブネ…3』につづく)

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タグ : 荒川 旧江戸川 砂町運河 新砂水門 妙見島 独航艀

8月13日の新砂水門

(『8月13日の巡視船艇』のつづき)

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昼食にいったん戻り、午後一番はまず、新砂水門を通ってみることにしました。すでに何度か触れたように、新しい水門の建設工事が続いており、前後の区間を含め交互通航が実施されています。

幸い雲もだいぶまばらになってきて、明るい表情の水門を眺めながらの通航待ち。右手に見える警戒船から白旗が振られ、水門の電光掲示板に緑の〇が出たところで、先に待っていたクルーザーに続航。警戒船に手を振って水門をくぐります。

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馴染みの風景ですが、すでに更新のタイムリミットが切られたとなれば、数年のうちに見られなくなるのは必定、まめにスナップしておくにしくはなし。

209048.jpgそうそう、扉体が閉まったところ、いまだに見たことがないんですよねえ。平日の点検運転日に、一度訪ねてみたくなります。

ここで警戒船から、スピーカーで「ブログ読んでますよ!」と声がかかり、びっくりするやら嬉しいやら! 暑気厳しい折、どうかお身体にお気をつけて、ご安全に。


209049.jpg水門の径間を出た直後、鋼矢板囲壁の手前にもやっていた、ユンボ搭載の浚渫船が見えました。船名は「港907号」。

先日、橋の上から見て間なしというのもあるのでしょう、全く逆の視点からの眺めは、いつもより際立って新鮮に感じられたものでした。当たり前といえばそうですが、不思議なものです。


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狭窄部を振り返って。これも今しか見られない水路風景、あだやおろそかにはできますまい。我が艇のような木っ端ブネでも、ちょっと狭いなと感じられるくらいですから、ガット船の通航時はさぞ緊張させられることでしょう。
撮影地点のMapion地図

(29年8月13日撮影)

(『8月13日の上平井水門』につづく)

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タグ : 新砂水門 砂町運河 浚渫船

新砂水門を俯瞰する…3

(『新砂水門を俯瞰する…2』のつづき)

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クルーザーが狭窄部を抜けたところで、ようやく、やっと最初に目指していたものを眺め始めたというていたらく。ズームでたぐり改めて観察してみると、鋼矢板で囲まれ、水を抜かれた現場がひときわ存在感を放つ角度ではあります。水門の正面に立ち塞がるような格好というのも、インパクトを増しているのでしょう。

左側の護岸上には、大型のクレーンが2基、現場にジブをもたげて在り、鋼矢板上に設けられた足場にも、数台の重機など車輌が見えますね。

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現場をアップで。向こう側、水門の対面には浚渫船が1隻、囲壁に横付けしています。望の大潮を2日後に控えているとあって、ちょうど写真を撮ったころが満潮時、推算潮位は191㎝。吹き寄せやちょっと高い引き波があれば、易々と水がなだれ込みそうなギリギリ感! もちろんポンプは、十分な能力が備わっているのでしょうが‥‥。

新しい新砂水門が建設される?」でも、国土地理院の空中写真で紹介しましたが、現新砂水門の建設時も、ほぼ同様の工法で基礎工事を行っていたわけです。現水門の竣工から40年余りを経て、新水門の工事をリアルタイムで目にできること、馴染みの水門ということも手伝い、興味も一段とそそられるというものです。

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新砂水門を初通航した20ン年前‥‥そのどっしりとした、巌のごとき風貌に、まさか引退する日が来るとは想像もしていませんでしたが、彼も形あるもの、船頭同様、よわいを確実に重ねていたのであります。数年後には、この水門風景も過去のものになるんだなあ。

208014.jpgさて、暑い中せっかく訪ねたこともあり、水門以外も物見高く見物してから帰りましょう。高欄の外側に身を乗り出すと、何ていうんでしょう、傘をかむった二段のランプケースが。火屋の黄色がそのまま灯火の色なら、橋脚の位置を示す標識灯、「橋脚灯」と思われます(海上保安庁作成のPDF『航路標識の基本ルール』16ページに詳しく載っています)。

この灯火は海上橋梁に設けられるもので、河川のそれには設置義務はないはずですから、荒川河口橋は海に架かる橋として扱われていることになります。本船航路、すなわち砂町運河に出入りするガット船が通る橋なので、このやり方もうなずけますね。


208015.jpgのぞき込んでみると、腹がスースーするようなはるか下に、錆色の防護工が見えました。コレ、艇から間近に眺めると、何かとぶつかってひしゃげた様子が、いかにも恐ろしげなんですよね。

最近の大型橋梁で、これを設ける例は珍しいと思いますが、やはり輻輳水域であり、何より本船の通航があることから、対船舶という意味で、特に設けられたのでしょうか。

(29年8月6日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 荒川 砂町運河 新砂水門