2月6日の旧江戸川…3
(『2月6日の旧江戸川…2』のつづき)

●妙見島の北端に達して、西岸がのぞけた瞬間、まあ、驚きました!
新川東水門が撤去されている!
「令和2年度川走り納め…9」でも触れた記事では、耐震補強とありましたから、その語感から勝手に想像して、堰柱周りは残ると思っていたのですが。まさか全面建て替えだったとは‥‥。

●近づいて上流側から見たところ。両端は鋼管矢板でなく、厚みのあるコンクリート擁壁が堤防から前進して設けられているのがわかります。
写真奥に見える、水面から堤防を越えて伸びる数本の管路は、新川への導水用でしょうか。水門が再建されるにしても、やはりその奥に閘門を設け、新川を走れるようにしていただきたいなあ‥‥と相変わらずの妄想。

●ほんの少しだけ新中川にも寄り道。設備更新中の今井水門も、進捗が気になりますからね。令和2年12月とくらべて、1~3径間が工事中なのは同じでしたが、堰柱間に桁が渡され、巻上機が備えられていました。
右写真は水門前にいたクレーン船。ジブの紅白の塗色が、吸い込まれそうな青空に映えて、まあキレイなこと。冬の水路から仰ぐ青空ほど美しいものはないと、毎度のことながらしみじみ思う加齢船頭であります。
●‥‥さて、旧江戸川に戻ったところで、ちょっと前から視界にチラチラ入っていた、違和感ありまくりなモノについて触れたいと思います。
最初、視界の端にあったときは、愚かにも船堀のタワーだと思い込んでいたのですが、それにしては頭でっかちだし、何より場所的におかしい。今井橋の向こうに屹立した姿を認識するに至り、(ようやく)その異様な圧が半端ないことに気づいたのでありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年2月6日撮影)
(『2月6日の旧江戸川…4』につづく)

にほんブログ村

●妙見島の北端に達して、西岸がのぞけた瞬間、まあ、驚きました!
新川東水門が撤去されている!
「令和2年度川走り納め…9」でも触れた記事では、耐震補強とありましたから、その語感から勝手に想像して、堰柱周りは残ると思っていたのですが。まさか全面建て替えだったとは‥‥。

●近づいて上流側から見たところ。両端は鋼管矢板でなく、厚みのあるコンクリート擁壁が堤防から前進して設けられているのがわかります。
写真奥に見える、水面から堤防を越えて伸びる数本の管路は、新川への導水用でしょうか。水門が再建されるにしても、やはりその奥に閘門を設け、新川を走れるようにしていただきたいなあ‥‥と相変わらずの妄想。


右写真は水門前にいたクレーン船。ジブの紅白の塗色が、吸い込まれそうな青空に映えて、まあキレイなこと。冬の水路から仰ぐ青空ほど美しいものはないと、毎度のことながらしみじみ思う加齢船頭であります。

最初、視界の端にあったときは、愚かにも船堀のタワーだと思い込んでいたのですが、それにしては頭でっかちだし、何より場所的におかしい。今井橋の向こうに屹立した姿を認識するに至り、(ようやく)その異様な圧が半端ないことに気づいたのでありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年2月6日撮影)
(『2月6日の旧江戸川…4』につづく)

にほんブログ村
令和2年度川走り納め…9
(『令和2年度川走り納め…8』のつづき)
●旧江戸川に出ました。暗く撮れてしまいましたが、左手にはおなじみ、三共油化の桟橋にもやう独航艀が。船名は「三栄丸」。
中川の独航艀船隊を見た後だと、操舵室や船尾の甲板室の高さが目につきます。中川にくらべ、橋の桁下高に余裕のあるのが実感できますよね。
●妙見島の北端に近づいたあたり、新川東水門に目をやって、「ええっ!」と声を上げてしまいました。堤防の高さまで打ち込まれた鋼管矢板に、新川東口がぐるりと取り囲まれてしまっている!
水門の設備更新だけなら、ここまで手厚いやり方はしないように思えたので、いよいよ水門の全面撤去かしらと、勘ぐっても無理のないことでしょう。

●矢板の高さがこれだけあって、錆色の面積も広大なので、近づくと結構なインパクト。扉体をすっかり下した水門の姿も珍しいですが、何か悪いことをして捕まったようでもあり、ちょっと哀れな感じも。
検索してみたところ、「新川東水門・樋門導水設備を設置」(建通新聞)一昨年7月23日付の記事がヒットしました。引用すると、
「東京都建設局江東治水事務所は、新川東水門・樋門の耐震補強工事に伴う導水設備工事を進める。財務局が8月中旬に技術実績評価型総合評価方式による希望制指名競争入札を公告する予定。」
なるほど、水門の向こうにある導水樋門(『新川畔をお散歩…8』参照)周りまで含む、耐震補強と導水施設の工事をするわけですか。水門とともにあった船溜風景も、大きく変化しそうですね。
●さらに下って妙見島東水路に至り、二度びっくりさせられるとは。妙見島の老舗マリーナ、ニューポート江戸川が何と、コンクリート堤防の向こうになり、クラブハウスやヤードに並んだ艇たちが、見えなくなっていました。
まあ、堤防の向こうにヤードがある川のマリーナというのも、決して珍しいものではありませんが‥‥。見えるのがこのクレーンと桟橋のみというのも、以前を知っているとなお、結構な衝撃であります。

●少し陽が差してきて、クレーンを照らしました。トラスでないスケルトンの構造はなかなかスマートで、水門同様の威容を感じさせるものが。
しかし、これで妙見島は堤防で完全に囲繞され、現代の輪中といってよい状態になりましたね。ますます、「和製フォート・ドラム」の異名にふさわしい外観になった気が(笑)。ここまで手厚くするのは、何より東京周辺では珍しい、人の住む川中島ということもあるでしょう。また水門で守られていない河川は、堤防を完全にするこの手しかない、ということを実感させられたことではありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年12月29日撮影)
(『令和2年度川走り納め…10』につづく)

にほんブログ村

中川の独航艀船隊を見た後だと、操舵室や船尾の甲板室の高さが目につきます。中川にくらべ、橋の桁下高に余裕のあるのが実感できますよね。

水門の設備更新だけなら、ここまで手厚いやり方はしないように思えたので、いよいよ水門の全面撤去かしらと、勘ぐっても無理のないことでしょう。

●矢板の高さがこれだけあって、錆色の面積も広大なので、近づくと結構なインパクト。扉体をすっかり下した水門の姿も珍しいですが、何か悪いことをして捕まったようでもあり、ちょっと哀れな感じも。
検索してみたところ、「新川東水門・樋門導水設備を設置」(建通新聞)一昨年7月23日付の記事がヒットしました。引用すると、
「東京都建設局江東治水事務所は、新川東水門・樋門の耐震補強工事に伴う導水設備工事を進める。財務局が8月中旬に技術実績評価型総合評価方式による希望制指名競争入札を公告する予定。」
なるほど、水門の向こうにある導水樋門(『新川畔をお散歩…8』参照)周りまで含む、耐震補強と導水施設の工事をするわけですか。水門とともにあった船溜風景も、大きく変化しそうですね。

まあ、堤防の向こうにヤードがある川のマリーナというのも、決して珍しいものではありませんが‥‥。見えるのがこのクレーンと桟橋のみというのも、以前を知っているとなお、結構な衝撃であります。

●少し陽が差してきて、クレーンを照らしました。トラスでないスケルトンの構造はなかなかスマートで、水門同様の威容を感じさせるものが。
しかし、これで妙見島は堤防で完全に囲繞され、現代の輪中といってよい状態になりましたね。ますます、「和製フォート・ドラム」の異名にふさわしい外観になった気が(笑)。ここまで手厚くするのは、何より東京周辺では珍しい、人の住む川中島ということもあるでしょう。また水門で守られていない河川は、堤防を完全にするこの手しかない、ということを実感させられたことではありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和2年12月29日撮影)
(『令和2年度川走り納め…10』につづく)

にほんブログ村
平成最後の川走り納め…5
(『平成最後の川走り納め…4』のつづき)

●西水路を出て振り返った妙見島北端。工場など建物が堤防に迫っているので、南端ほど“要塞感”はありませんが、そのシルエットはちょっと軍艦島を思わせるものが。
本流に出て少しスロットルを開け、扉体の色褪せが進んだ新川東水門に見送られながら、さらに遡上。見ておきたいものもあって、久しぶりに新中川を通しで走ってみようと思ったのです。

●瑞穂大橋越しに見た、更新工事中の今井水門。ここの進捗を見ておきたかったんですよ。従来の扉体は右2径間を残すのみ、左2径間はすでに更新が完了しているようですね。
瑞穂大橋の側面には、黄色い地のよく目立つ横断幕が。ははあ、通航できるのは右2径間のみなので、交互通航というわけですか。

●警戒船の指示を待っていたら、すぐに旗で進入をうながしてくれたので、微速前進。左の更新成った径間に近づいてみたいのですが、どうもかなわなそうな雰囲気なので、遠くから眺めるにとどめました。
扉体はどうやら、ギリギリ水面上にあって、通水はしているようですね。巻上機室から堰柱に扉体まで、全体的にグレー系でまとめられ、スッキリした外観ですがちょっとメリハリに乏しい感じも。扉体は改めて別の色に塗られるのかしら。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月30日撮影)
(『平成最後の川走り納め…6』につづく)

にほんブログ村


本流に出て少しスロットルを開け、扉体の色褪せが進んだ新川東水門に見送られながら、さらに遡上。見ておきたいものもあって、久しぶりに新中川を通しで走ってみようと思ったのです。


瑞穂大橋の側面には、黄色い地のよく目立つ横断幕が。ははあ、通航できるのは右2径間のみなので、交互通航というわけですか。

●警戒船の指示を待っていたら、すぐに旗で進入をうながしてくれたので、微速前進。左の更新成った径間に近づいてみたいのですが、どうもかなわなそうな雰囲気なので、遠くから眺めるにとどめました。
扉体はどうやら、ギリギリ水面上にあって、通水はしているようですね。巻上機室から堰柱に扉体まで、全体的にグレー系でまとめられ、スッキリした外観ですがちょっとメリハリに乏しい感じも。扉体は改めて別の色に塗られるのかしら。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月30日撮影)
(『平成最後の川走り納め…6』につづく)

にほんブログ村
10月4日の旧江戸川…3
(『10月4日の旧江戸川…2』のつづき)

●午前中の陽を浴びて、まだまどろむような風情の新川東水門。
通航船は引きも切らないので、川面は引き波で少しざわつき気味ですが、向こうにある船溜の雰囲気も手伝ってか、あくびの出そうなのんびりとした空気を発散していました。
●視界がぐっと開ける新中川との合流点といえば、東岸にある三共油化の桟橋。この日も二隻の独航艀がもやい、乗り組みさんの姿も見られました。
船影はたびたび紹介(『10月11日の旧江戸川…2』ほか参照)しているので、少し引いた位置の下流側、真後ろから一枚。今日のしんがりは、船籍港伊東市の「新川丸」。黒くつややかなクルーザー・スターンが素敵です。
●ちょっと色気が出て、ほんの少し新中川へ寄り道してみる気になりました。
瑞穂大橋を前にしたとき、ちょうどこの角度の空だけ、雲一つなく、薄靄でグラデーションのかかった本当にきれいな青空! この季節を待っていた! と、諸手を挙げて叫びたくなるような美しさでありました。週末ごとの悪天候、長かったですからねえ。

●川面が光で満ちていれば、橋の裏側もおのずと明るくなるもの。仰ぐ梁の一本一本、アイやボルトの一個一個まで輝いて見えますわい。佳き哉、よきかな。

●そして合流点のヌシ(?)、今井水門。いつもながら、この径間数は見ごたえがあるというか、圧倒されるというか。すべての扉体が全開になっているのを目にしたのは、数年ぶりかもしれません。
【撮影地点のMapion地図】
(27年10月4日撮影)
(『10月4日の新中川…1』につづく)

にほんブログ村

●午前中の陽を浴びて、まだまどろむような風情の新川東水門。
通航船は引きも切らないので、川面は引き波で少しざわつき気味ですが、向こうにある船溜の雰囲気も手伝ってか、あくびの出そうなのんびりとした空気を発散していました。

船影はたびたび紹介(『10月11日の旧江戸川…2』ほか参照)しているので、少し引いた位置の下流側、真後ろから一枚。今日のしんがりは、船籍港伊東市の「新川丸」。黒くつややかなクルーザー・スターンが素敵です。

瑞穂大橋を前にしたとき、ちょうどこの角度の空だけ、雲一つなく、薄靄でグラデーションのかかった本当にきれいな青空! この季節を待っていた! と、諸手を挙げて叫びたくなるような美しさでありました。週末ごとの悪天候、長かったですからねえ。

●川面が光で満ちていれば、橋の裏側もおのずと明るくなるもの。仰ぐ梁の一本一本、アイやボルトの一個一個まで輝いて見えますわい。佳き哉、よきかな。

●そして合流点のヌシ(?)、今井水門。いつもながら、この径間数は見ごたえがあるというか、圧倒されるというか。すべての扉体が全開になっているのを目にしたのは、数年ぶりかもしれません。
【撮影地点のMapion地図】
(27年10月4日撮影)
(『10月4日の新中川…1』につづく)

にほんブログ村
3月16日の川景色…5
(『3月16日の川景色…4』のつづき)

●風が川面を走り、さざ波の立つ旧江戸川を遡上して、東西線鉄橋にさしかかったあたり。旧江戸川も、近年護岸の修景やテラス化が急速に進み、鋼矢板むき出しの武骨な表情だった妙見島南端の鼻も、ご覧のとおりお化粧してさっぱりとした感じに。
旧江戸川名物(?)の、堤防を乗り越える排水管も同様、吐口をテラスに隠されて、だいぶおとなしい見てくれになりましたね。4年前、「10月11日の旧江戸川…1」の写真と、くらべてみてください。

●おなじみ新川東水門にもご挨拶。鼻先を突っ込んで、仰いだところで、迫力ある表情をものしてやろうと思ったものの、結果はいま一つ。しかし、だいぶ色あせてきたなあ‥‥。
18年、過去ログ「旧江戸川下流部…2」で訪ねたときは、扉体の色も深みのあるブルーで、遠くから見てもよく目立っていたのですが。今や靄がかった空に、溶け込みそうなくらいです。
【撮影地点のMapion地図】
●帰路、河口近くまで下ってくると、数隻の遡上船に混じって、ひときわ高々と引き波を立てて上ってくる二隻の艇が目につきました。あっ、消防艇だ! こんなところで出会うのは、本当に珍しいですね。
臨港署の「はるみ」(右写真)と「しぶき」、爆音も勇ましく、赤い船体に白い船首波を目立たせて、実に力強い遡上シーン。サイレンは鳴らしていませんでしたから、航行訓練でしょうか。以前旧江戸川で、屋形船の船火事があったことが思い出されました。

(26年3月16日撮影)
(この項おわり)

にほんブログ村


旧江戸川名物(?)の、堤防を乗り越える排水管も同様、吐口をテラスに隠されて、だいぶおとなしい見てくれになりましたね。4年前、「10月11日の旧江戸川…1」の写真と、くらべてみてください。

●おなじみ新川東水門にもご挨拶。鼻先を突っ込んで、仰いだところで、迫力ある表情をものしてやろうと思ったものの、結果はいま一つ。しかし、だいぶ色あせてきたなあ‥‥。
18年、過去ログ「旧江戸川下流部…2」で訪ねたときは、扉体の色も深みのあるブルーで、遠くから見てもよく目立っていたのですが。今や靄がかった空に、溶け込みそうなくらいです。
【撮影地点のMapion地図】

臨港署の「はるみ」(右写真)と「しぶき」、爆音も勇ましく、赤い船体に白い船首波を目立たせて、実に力強い遡上シーン。サイレンは鳴らしていませんでしたから、航行訓練でしょうか。以前旧江戸川で、屋形船の船火事があったことが思い出されました。

(26年3月16日撮影)
(この項おわり)

にほんブログ村