新川畔をお散歩…8
(『新川畔をお散歩…7』のつづき)
●新川口児童遊園の入口には、河畔整備の予定や竣工後のイメージ画が貼られていました。左下には、新川さくら館の完成予想図も見えますね。
先ほど見た看板と同様、この付近の工事は平成24~25年度となっており、「緑道等整備」は25年度以降とありました。この1~2年内に、全区間の整備がほぼ完了するのでしょう。
●新川口橋を北詰から。ああ、銘板や側面を撮っておくべきだった…。橋の下は埋め立て区間ではありますが、外観からして閉塞後の竣工でなく、確実に舟航時代を知っている橋ですよね。
橋を渡る道路は結構な交通量で、バスも走っていました。バス停の名前はもちろん「新川口」! 「青べか物語」の昔を思わせるような、旧来の地名が残されているのは嬉しいことです。

●新川口橋の上から東に目をやると、樋門と新川東水門が重なって見えました。手前の空き地には暗渠の点検口なのか、地面から突き出た土管にマンホールが。
埋め立てられた旧河道は、高い柵に囲まれて、入って観察するには具合の悪い状態。橋と樋門の間には、柵に挟まれるようにして舗装された人道が通っていて、自転車が盛んに走り抜けてゆきました。

●樋門に銘板でもないかしらと、柵の周りをウロウロしてみたものの、ついにそれらしいものは発見できず…。仕方なく、人道から柵にカメラを突っ込んで、樋門越しの新川東水門を一枚。
扉体の上がり具合からして、ほんの細目にしか開いていないのでしょうが、暗渠からの流量は結構なものでした。旧江戸川と新川の、水位差が実感できます。

●最後はやはり、新川東水門の全景でシメたいものと、高い護岸によじ登り、柵にしがみつくようにして一枚。扉体や巻上機室は更新されたものの、この水門も舟航時代を知っている構造物の一つ。撤去された新川西水門と、同時代の竣工なのですね。
ほんのつまみ食い程度ではありましたが、新川初訪、大いに楽しめました。貸し自転車でもあったら、次回は全区間を見て回りたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(この項おわり)

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先ほど見た看板と同様、この付近の工事は平成24~25年度となっており、「緑道等整備」は25年度以降とありました。この1~2年内に、全区間の整備がほぼ完了するのでしょう。

橋を渡る道路は結構な交通量で、バスも走っていました。バス停の名前はもちろん「新川口」! 「青べか物語」の昔を思わせるような、旧来の地名が残されているのは嬉しいことです。

●新川口橋の上から東に目をやると、樋門と新川東水門が重なって見えました。手前の空き地には暗渠の点検口なのか、地面から突き出た土管にマンホールが。
埋め立てられた旧河道は、高い柵に囲まれて、入って観察するには具合の悪い状態。橋と樋門の間には、柵に挟まれるようにして舗装された人道が通っていて、自転車が盛んに走り抜けてゆきました。

●樋門に銘板でもないかしらと、柵の周りをウロウロしてみたものの、ついにそれらしいものは発見できず…。仕方なく、人道から柵にカメラを突っ込んで、樋門越しの新川東水門を一枚。
扉体の上がり具合からして、ほんの細目にしか開いていないのでしょうが、暗渠からの流量は結構なものでした。旧江戸川と新川の、水位差が実感できます。

●最後はやはり、新川東水門の全景でシメたいものと、高い護岸によじ登り、柵にしがみつくようにして一枚。扉体や巻上機室は更新されたものの、この水門も舟航時代を知っている構造物の一つ。撤去された新川西水門と、同時代の竣工なのですね。
ほんのつまみ食い程度ではありましたが、新川初訪、大いに楽しめました。貸し自転車でもあったら、次回は全区間を見て回りたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(この項おわり)

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新川畔をお散歩…7
(『新川畔をお散歩…6』のつづき)

●さくら館周辺を離れて、最後にやってきたのは新川の東端近く、西側を見たところで、遠くに環七を望む地点。こちらの河畔は工事たけなわで、対岸に一部完成している護岸も見られますが、まだ道半ばといった感じですね。
並木や柵のない分、河道と両岸の道路が一体となって、かえってかつての運河らしさを感じさせる、開けた風景が楽しめました。閉塞水面とはいえ、ここも江東区同様の水位低下化河川。少し前までは両岸に、コンクリート堤防が高々と連なっていたのでしょうか。
●河道を塞いで、重機を乗せた台船が浮かんでいました。ジブにホースがぶら下がっているところを見ると、鋼矢板の外側から排水する、ポンプだと思われます。
近くに立てられていた看板には、「護岸の耐震補強をする工事を実施しています」とあり、工期は25年4月15日ごろから、26年1月30日ごろまでとのこと。
●打ち込まれたばかりの鋼矢板の上では、カワウ君が数羽、この暑さにすっかりバテた体で、口を開けてハァハァしていました。
この向こう、水面上にはカルガモが群れをなして泳いでおり、トリにとって環境が悪くないことがうかがえます。旧江戸川の水の落とし口だけあって、餌となる魚が豊富なのかもしれません。
●壁面にうがたれた丸い穴から、ザブザブと音を立てて結構な量の水が流れ込むここが、流れの上でいえば新川の最上流部。水はいうまでもなく、旧江戸川からのものです。
船溜の奥にある樋門(『新川東水門と船溜…2』参照)からここまでは埋立てられており、水はコルゲート管の暗渠をくぐって流れ込んできます。ちなみにこの直上は小公園「新川口児童遊園」となっていました。

●ちょっと驚かされたのが、この石垣風に囲った植え込みというか、島のような構造物。ちょうど吐口からの水を制するように、大小4個の円形の「島」が、木々を茂らせて鎮座していたのです。
流水の妨げにしかなっていないそのさま、修景としてはあまりに中途半端な造作に、すわ、何かの遺構か? と一瞬色めきだったくらい。まあ、よく見れば、まず遺構の線はありえませんよね! 流速の減勢を兼ねた、もと花壇といったところでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…8』につづく)

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●さくら館周辺を離れて、最後にやってきたのは新川の東端近く、西側を見たところで、遠くに環七を望む地点。こちらの河畔は工事たけなわで、対岸に一部完成している護岸も見られますが、まだ道半ばといった感じですね。
並木や柵のない分、河道と両岸の道路が一体となって、かえってかつての運河らしさを感じさせる、開けた風景が楽しめました。閉塞水面とはいえ、ここも江東区同様の水位低下化河川。少し前までは両岸に、コンクリート堤防が高々と連なっていたのでしょうか。

近くに立てられていた看板には、「護岸の耐震補強をする工事を実施しています」とあり、工期は25年4月15日ごろから、26年1月30日ごろまでとのこと。

この向こう、水面上にはカルガモが群れをなして泳いでおり、トリにとって環境が悪くないことがうかがえます。旧江戸川の水の落とし口だけあって、餌となる魚が豊富なのかもしれません。

船溜の奥にある樋門(『新川東水門と船溜…2』参照)からここまでは埋立てられており、水はコルゲート管の暗渠をくぐって流れ込んできます。ちなみにこの直上は小公園「新川口児童遊園」となっていました。

●ちょっと驚かされたのが、この石垣風に囲った植え込みというか、島のような構造物。ちょうど吐口からの水を制するように、大小4個の円形の「島」が、木々を茂らせて鎮座していたのです。
流水の妨げにしかなっていないそのさま、修景としてはあまりに中途半端な造作に、すわ、何かの遺構か? と一瞬色めきだったくらい。まあ、よく見れば、まず遺構の線はありえませんよね! 流速の減勢を兼ねた、もと花壇といったところでしょうか。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…8』につづく)

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新川畔をお散歩…6
(『新川畔をお散歩…5』のつづき)

●少し東へ歩いて、三角橋を眺めてみました。ううむ、逆光気味なのに加えて、桜橋が径間を塞いでしまっているので、どうもいま一つ…。この橋、左から右へ勾配がついているのですね。
カメラを構えたのは、右の写真の階段があるところ。一見船着場のようですが、階段の下には鋼矢板が露出し、水際に石組みが沈んでいるので、単なる親水のための階段とみてよいようです。

●やはりぐっと近寄って撮った方がいいかな…。ラーメン構造のがっしりした魅力を堪能。
●桜橋、桁下がずいぶん低いなあ、自分の艇で走れる日が来たら、くぐれるかしら…。などと、あらぬ方へ妄想をふくらませていたら、あっ、あれは!
和船、ここにもやっていたんだ! 雨水が溜まらないよう、橋の下を繋留場所としたあたり、以前訪ねた栃木は巴波川の和船(『雨上がりの巴波川』参照)を思い出しました。幅のある広場橋なら、こういう用途にうってつけですね。
●遊歩道でうろうろしていたら、いつの間にかカルガモさんが寄ってきていました。子育ても終わったせいか一羽で、人懐こいのが珍しいですね。餌付けされているのかな?
都内の水路で出会う水鳥たちは、艇で近づくと逃げる場合がほとんどです。以前、松島で出会った鳥たちのように、もっとスキンシップがはかれると、トリ好きとしては楽しいんですがねえ。
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…7』につづく)

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カメラを構えたのは、右の写真の階段があるところ。一見船着場のようですが、階段の下には鋼矢板が露出し、水際に石組みが沈んでいるので、単なる親水のための階段とみてよいようです。

●やはりぐっと近寄って撮った方がいいかな…。ラーメン構造のがっしりした魅力を堪能。

和船、ここにもやっていたんだ! 雨水が溜まらないよう、橋の下を繋留場所としたあたり、以前訪ねた栃木は巴波川の和船(『雨上がりの巴波川』参照)を思い出しました。幅のある広場橋なら、こういう用途にうってつけですね。

都内の水路で出会う水鳥たちは、艇で近づくと逃げる場合がほとんどです。以前、松島で出会った鳥たちのように、もっとスキンシップがはかれると、トリ好きとしては楽しいんですがねえ。
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…7』につづく)

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新川畔をお散歩…5
(『新川畔をお散歩…4』のつづき)

●新川さくら館を出て、河畔の遊歩道をお散歩してみました。千本桜の木陰も涼しい、素敵な散歩道。まだ一部工事が続いていますが、このあたりの区間はほぼ完成といっていいようです。
●右は上とほぼ同じ場所から、東側を見たところ。看板には「船着場を作っています」と大書きされ、工事は8月10日までとありました。
船着場といえば、ご当地にお住まいのエドルネさんが、和船の試験航行の様子を、4年前にご自身のブログでアップされていましたっけ(『新川散策その① 移り変わる新川橋の景色』参照)。あの舟たち、どこへ行ったんだろう? …と思っていたら、案外近くにいることがわかりました。これは後ほど。
奥に見えるのは、橋というより、水面上に設けられた広いデッキのようですね。行ってみましょう。
●スロープを上がってみると、ちょっとしたテニスコートくらいありそうな広さ。驚いたのが、「桜橋」と銘板があったこと。築地川など、川跡を利用した首都高の上に設けられた、デッキ状の公園を思い出させますが、こちらは橋扱いなのですね。
新川さくら館公式サイトの周辺案内によれば、新川にこのようなタイプの橋はもう一つ、花見橋があり、「広場橋」と呼ばれているようです。
●桜橋の上から、西側を眺めたところ。ほどよく屈曲した河道に、緑濃い桜並木が映えて、もう自艇で走りたくてムラムラするような眺め。
水際には大ぶりの砕石を組んだ法面もあるので、カヤックなどはどこからでもエントリーできそうですね。
●桜橋に隣接して渡っている道路橋は、平成12年2月竣工の三角橋。「エドルネ日記」で何回か拝見したことがあるなあ…。いや、新川の情報は、ほとんどエドルネさんに教えていただいているといってもいいくらいです。
ご覧のとおり、なかなか格好のよい橋ですが、あいにく桜橋がくっつき過ぎていて、こちら側からは鑑賞に具合の悪い状態。東側に出て、もう少し離れたところから眺めるとしましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…6』につづく)

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●新川さくら館を出て、河畔の遊歩道をお散歩してみました。千本桜の木陰も涼しい、素敵な散歩道。まだ一部工事が続いていますが、このあたりの区間はほぼ完成といっていいようです。

船着場といえば、ご当地にお住まいのエドルネさんが、和船の試験航行の様子を、4年前にご自身のブログでアップされていましたっけ(『新川散策その① 移り変わる新川橋の景色』参照)。あの舟たち、どこへ行ったんだろう? …と思っていたら、案外近くにいることがわかりました。これは後ほど。
奥に見えるのは、橋というより、水面上に設けられた広いデッキのようですね。行ってみましょう。

新川さくら館公式サイトの周辺案内によれば、新川にこのようなタイプの橋はもう一つ、花見橋があり、「広場橋」と呼ばれているようです。

水際には大ぶりの砕石を組んだ法面もあるので、カヤックなどはどこからでもエントリーできそうですね。

ご覧のとおり、なかなか格好のよい橋ですが、あいにく桜橋がくっつき過ぎていて、こちら側からは鑑賞に具合の悪い状態。東側に出て、もう少し離れたところから眺めるとしましょう。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…6』につづく)

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タグ : 新川
新川畔をお散歩…4
(『新川畔をお散歩…3』のつづき)

●河畔にテラスがあるということは、排水機場の吐口が間近に見られる…。というわけで、テラスの端へ行ってみました。
おお、もう目と鼻の先に。少し鉄筋が露出して、星霜を経た味わいがまた佳し。
ぼさっと眺めていると…、あっ!
放水が始まった!

●最初はサラサラと控え目だった流れが、見る間に全開となり大瀑布(?)と化す瞬間に立ち会えて、もう血沸き肉躍るのなんの。…安上がりなカタルシスであります。
●放水シーンの余韻冷めやらぬまま、西水門広場を離れて、新川畔を東へ1.5㎞ほど進んだ、「江戸川区 新川さくら館」へ。
7月1日にオープンしたばかりの区営公共施設で、集会所や多目的ホールのほか、喫茶室を兼ねたお休み処もあるとのこと。有料駐車場もあるので、クルマでも気軽に立ち寄れます。
●ご覧のとおり、郷土博物館と見まがうばかりの徹底した和風テイスト。できたての白壁や瓦が、夏の日差しを反射してキレイでした。
この蔵造りの建物が「お休み処」で、喫茶のほか、地元の産物である小松菜や金魚に関連した食品、グッズなどのお土産も販売している、いわば物産館でもあります。さっそく涼みがてら飛び込んで、ソフトクリームやあんみつをいただき、小松菜を練りこんだお菓子を買ったりと、お土産も物色して楽しんだのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…5』につづく)

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おお、もう目と鼻の先に。少し鉄筋が露出して、星霜を経た味わいがまた佳し。
ぼさっと眺めていると…、あっ!
放水が始まった!

●最初はサラサラと控え目だった流れが、見る間に全開となり大瀑布(?)と化す瞬間に立ち会えて、もう血沸き肉躍るのなんの。…安上がりなカタルシスであります。

7月1日にオープンしたばかりの区営公共施設で、集会所や多目的ホールのほか、喫茶室を兼ねたお休み処もあるとのこと。有料駐車場もあるので、クルマでも気軽に立ち寄れます。

この蔵造りの建物が「お休み処」で、喫茶のほか、地元の産物である小松菜や金魚に関連した食品、グッズなどのお土産も販売している、いわば物産館でもあります。さっそく涼みがてら飛び込んで、ソフトクリームやあんみつをいただき、小松菜を練りこんだお菓子を買ったりと、お土産も物色して楽しんだのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(25年8月4日撮影)
(『新川畔をお散歩…5』につづく)

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