お花見水路のフネブネ…2
(『お花見水路のフネブネ…1』のつづき)
●こちらでは4月7日に出会ったフネブネを。
すでに使われなくなって久しい、木材投下泊地を横切っていたら、西端あたりでドルフィンにもやい、しきりにグラブ付きクレーンを動かして、荷役をしているグレーのガット船を発見。
右に避けてから振り返ると、左舷に土運船が横付けしていて、砂らしい積荷を移しているところでした。船名は「第八末広丸」。

●辰巳埠頭に沿って東進すれば、おなじみ墨田川造船の浮きドック前。2月10日に船台前で見かけた巡視艇「うみぎり」が、こちらに移動していてマスト周りの艤装中でした。
船橋、甲板室は以前同様未塗装でしたが、マストは塗装してから組み立てるようですね。出かけるたび、こうして工事が進んでゆくさまをつぶさに観察できるのは、嬉しいものです。

●そうそう、この浮きドックですが、最近墨田川造船のオフィシャルサイトを初めて(!)拝見したところ、自家建造なのですね!
「建造実績」→「その他の船」をクリックすると、「40メートル型浮ドック『すみだ100』」とあるじゃないですか。長年なじんでいながら、来歴と船名をようやく知ったというお粗末です。

●名前を知った嬉しさに、さっそく使わせていただきます。「すみだ100」のすぐ東、新木場貯木場の入口である水路、千石橋北詰の船溜。白い船体に山吹色のジブも鮮やかな、揚錨船が休んでいました。
護岸上には満開の桜が花びらを静かに散らし、のどかな、実にいい雰囲気です。業務船と桜、好天に恵まれたこの日のラストを飾るような水路風景を、楽しく眺めながら帰路についたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月7日撮影)
(この項おわり)

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すでに使われなくなって久しい、木材投下泊地を横切っていたら、西端あたりでドルフィンにもやい、しきりにグラブ付きクレーンを動かして、荷役をしているグレーのガット船を発見。
右に避けてから振り返ると、左舷に土運船が横付けしていて、砂らしい積荷を移しているところでした。船名は「第八末広丸」。


船橋、甲板室は以前同様未塗装でしたが、マストは塗装してから組み立てるようですね。出かけるたび、こうして工事が進んでゆくさまをつぶさに観察できるのは、嬉しいものです。

●そうそう、この浮きドックですが、最近墨田川造船のオフィシャルサイトを初めて(!)拝見したところ、自家建造なのですね!
「建造実績」→「その他の船」をクリックすると、「40メートル型浮ドック『すみだ100』」とあるじゃないですか。長年なじんでいながら、来歴と船名をようやく知ったというお粗末です。

●名前を知った嬉しさに、さっそく使わせていただきます。「すみだ100」のすぐ東、新木場貯木場の入口である水路、千石橋北詰の船溜。白い船体に山吹色のジブも鮮やかな、揚錨船が休んでいました。
護岸上には満開の桜が花びらを静かに散らし、のどかな、実にいい雰囲気です。業務船と桜、好天に恵まれたこの日のラストを飾るような水路風景を、楽しく眺めながら帰路についたのでした。
【撮影地点のMapion地図】
(31年4月7日撮影)
(この項おわり)

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巨大作業船のポンドにて

地元漁船でも繋留しているかしらと、クルマを降りてほてほてと橋を渡ってみたら‥‥おお!
【撮影地点のMapion地図】

●漁船どころか、各種巨大作業船から台船、土運船やらとお祭り状態(船頭の脳内が)!
何気ない寄り道で、まさかの大当たりを引き当てた気分! 「うひょひょひょ」と嬉しく拝見したのは、いうまでもありませなんだ。

●右手に接岸する、巨大クレーンを搭載した一隻から堪能。紅白のスパッドを高々と上げていることから、グラブ式浚渫船と推察。
クレーンのお尻の幅だけで、左にもやっている青い本船、2隻分はありそうですね。残念ながら船名はわかりませんでしたが、左手前の曳船は、船首に「春日」と書かれていました。

●中央奥に見えた、櫓をそびえさせた船‥‥。これは船名がわかりました。「ポコム2号」、五洋建設の持ち船です。船名で検索したら、「海上施工:専用船 ポコム2号」(CDM研究会)がヒット。「CDM工法とは」によると、セメント系硬化剤を土中に注入攪拌し、軟弱地盤を改良する工法の一つなのだそう。東京湾岸の埋立てには、なくてはならない立役者といったところですね。
右手の青いクレーン船は「ブルーオーシャン」。ご本尊が巨大すぎるせいで、ずいぶん可愛らしく見えますけれど、自艇で近寄ってみたら、見上げるような大きさなのでしょう。

●こちらも天を衝くような巨大な櫓が‥‥杭打船かしら。シャチのイラストをあしらったブリッジ側面には、「KSC-K75」と大書きされ、櫓には「あおみ建設(株)」の看板が。手前には揚錨船も寄り添っていますね。
検索してみたら、「KSC-K75 詳細データ」(海上技術安全研究所)に記事を発見。サンドコンパクション船、すなわち砂でできた杭を土中に押し込んで、「ポコム2号」同様、地盤を安定させる役目をする船だそうです。
いや~、凄いフネブネをいっぺんに3隻も拝めるなんて、やはり寄り道はしておくものですじゃ!
(28年5月4日撮影)

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11月21日の臨海大橋…3
(『11月21日の臨海大橋…2』のつづき)
●少し戻って、まだ橋の北側で行き足を緩めつつあったころ、中防の東岸より、一隻の船がこちらへ出てくるのが視界の端に見えました。
台船が何隻かもやっている一角から向かってくる船影は、A字形のクレーンを突き出し、黒く平べったい船型です。揚錨船のようですね。

●橋の南側に出て漂泊していると、揚錨船は第三航路をはすに横切る形で、ゆっくりとした足取りで近づいてきました。
船名は「神宝」、ブリッジ側面に「深田サルベージ建設」の文字が見えます。あの巨大クレーン船「武蔵」(『超弩級! クレーンバージ船隊…3』ほか参照)を擁する深田サルベージ船隊の一隻でした。
同社のサイト「船舶明細―神宝」によると、全長26m、153総t、主巻定格荷重40tとのこと。
●二つの突きでたトラスの、ちょうど真ん中あたりに「神宝」をとらえて。
巨大橋の下とあって、その姿は豆粒のようの可愛らしく見えますが、木っ端ブネから見れば見上げるような大きさと、造作もなく持ち上げられてしまう力量を持つ巨人なのです。
●陽光を浴びて輝く、彼方の街並みをバックに、日影に入った「神宝」の船影が浮かび上がり、なかなかの眺め。黒い船体に山吹色のジブがよく映えて、こうして真横から見ると、寸詰まり感のあるスタイルも手伝い、どこかユーモラス。
ファンネルから薄くたなびく排気煙の向こうに、墨田タワー…もとい、スカイツリーが霞んで見えるのも佳し。
●橋脚のあたりに取り付くのかしら、と思っていたら、「神宝」はトラスの近くを素通りして、そろそろとした遅い船足のまま、若洲側へ去ってゆきました。
静かな中、くぐもった爆音を響かせつつ遠ざかる姿を見送って、さて、橋見物の腰を上げましょうか。
(22年11月21日撮影)
(『11月21日の臨海大橋…4』につづく)

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台船が何隻かもやっている一角から向かってくる船影は、A字形のクレーンを突き出し、黒く平べったい船型です。揚錨船のようですね。

●橋の南側に出て漂泊していると、揚錨船は第三航路をはすに横切る形で、ゆっくりとした足取りで近づいてきました。
船名は「神宝」、ブリッジ側面に「深田サルベージ建設」の文字が見えます。あの巨大クレーン船「武蔵」(『超弩級! クレーンバージ船隊…3』ほか参照)を擁する深田サルベージ船隊の一隻でした。
同社のサイト「船舶明細―神宝」によると、全長26m、153総t、主巻定格荷重40tとのこと。

巨大橋の下とあって、その姿は豆粒のようの可愛らしく見えますが、木っ端ブネから見れば見上げるような大きさと、造作もなく持ち上げられてしまう力量を持つ巨人なのです。

ファンネルから薄くたなびく排気煙の向こうに、墨田タワー…もとい、スカイツリーが霞んで見えるのも佳し。

静かな中、くぐもった爆音を響かせつつ遠ざかる姿を見送って、さて、橋見物の腰を上げましょうか。
(22年11月21日撮影)
(『11月21日の臨海大橋…4』につづく)

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超弩級! クレーンバージ船隊…3
(『超弩級! クレーンバージ船隊…2』のつづき)
●さっきから、全貌を目の当たりにしているはずなのに、艇の位置が西に動くにつれ、視界の情報量がうなぎのぼりに増えてゆく感じ…。
まあ、光線の塩梅がよくなったのですから、当たり前ではありますが、逆光の中で眺めるそれとは、段違いの迫力です。

●質量過剰。ただ、その一言。
もう、皆さんよくご存知でしょうが、各船名と能力を改めて書き留めておくと…。
手前から、寄神建設の「海翔」、4,100t吊。吉田組「第五十吉田号」、3,700t吊。そして深田サルベージ建設「武蔵」、3,700t吊。
三隻の最大荷重を合計すると、11,500t! 自衛隊のイージス護衛艦も、軽々と持ち上げてしまう力量があるわけだ…。さすが、日本起重機船界の三英傑(?)。
●船隊のほぼ真横に来たあたりで、岸壁の角近くにもやっていた自航式の小型クレーン船が動き出し、目の前を横切ってゆきました。
巨船を背景に見ているので、ついうっかり、「小型」などと書いてしまいましたが、木っ端ブネからすれば充分に大きいのは言うまでもなく、黄色く塗られたクレーンも、少なく見積もって100tくらいの力量はありそうです。
●船名は「おやしお」。これも、深田サルベージの持ち船ですね。塗色のせいか、ちょっと古典的なスタイルにも見え、好きなタイプです。
帰宅してから「おやしお」の要目を見てみると、正式には揚錨船…、つまりバージの錨を打ったり、回収したりする役目の船だそうです。クレーンの巻上荷重は80tと、想像したのと近い数字でした。

●ううう…いやもうタマランです!
しつこいですが、トラス君がもう、往時の輝きを失っている(笑)と言っても、言い過ぎではない小さな存在に見える角度。
もう少しガマンすれば、このデカイ人たちは帰るからね、それまでの辛抱だ…などと、慰めてあげたくなるような、そんな気持ちにさせられました。まあ、実際には台風の接近で、二度に渡って作業が延期されているので、トラス先生にとっては、針のむしろが当分続くのかもしれません…。
(この後のカットは、タイトルでご覧ください)
(21年9月6日撮影)
(『超弩級! クレーンバージ船隊…4』につづく)

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まあ、光線の塩梅がよくなったのですから、当たり前ではありますが、逆光の中で眺めるそれとは、段違いの迫力です。

●質量過剰。ただ、その一言。
もう、皆さんよくご存知でしょうが、各船名と能力を改めて書き留めておくと…。
手前から、寄神建設の「海翔」、4,100t吊。吉田組「第五十吉田号」、3,700t吊。そして深田サルベージ建設「武蔵」、3,700t吊。
三隻の最大荷重を合計すると、11,500t! 自衛隊のイージス護衛艦も、軽々と持ち上げてしまう力量があるわけだ…。さすが、日本起重機船界の三英傑(?)。

巨船を背景に見ているので、ついうっかり、「小型」などと書いてしまいましたが、木っ端ブネからすれば充分に大きいのは言うまでもなく、黄色く塗られたクレーンも、少なく見積もって100tくらいの力量はありそうです。

帰宅してから「おやしお」の要目を見てみると、正式には揚錨船…、つまりバージの錨を打ったり、回収したりする役目の船だそうです。クレーンの巻上荷重は80tと、想像したのと近い数字でした。

●ううう…いやもうタマランです!
しつこいですが、トラス君がもう、往時の輝きを失っている(笑)と言っても、言い過ぎではない小さな存在に見える角度。
もう少しガマンすれば、このデカイ人たちは帰るからね、それまでの辛抱だ…などと、慰めてあげたくなるような、そんな気持ちにさせられました。まあ、実際には台風の接近で、二度に渡って作業が延期されているので、トラス先生にとっては、針のむしろが当分続くのかもしれません…。
(この後のカットは、タイトルでご覧ください)
(21年9月6日撮影)
(『超弩級! クレーンバージ船隊…4』につづく)

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