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ひょうたん島周遊船…6

(『ひょうたん島周遊船…5』のつづき)

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南岸、城山の山裾をアップで。ご当地特産、青石の石垣の積み方が豪快というか、野趣にあふれた滋味があって、珍しく見入りました。船長の説明では、この「く」の字を縦に重ねたようなパターンが、江戸時代の古い石垣なのだとか。

阿波青石は節理の関係で、板状に割れやすい性質を持っているそうです。石垣にはいま一つ適していないように思えますが、この護岸はその性質をうまく利用したものなのですね。

239177.jpg城山の対岸、こちらのパターンは最近の施工によるもの。芯はコンクリート堤防でしょうから、石垣というより化粧板ですね。

汽水域なので湛水線付近には貝がつくのですが、石材の質感や積み方がよいせいでしょうか、かえって味わいがあるくらいです。


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南岸に視線を戻すと、城山の山裾が途切れて平地が見えたあたり、桟橋状のテラスに挟まれて、広々とした間口の雁木(階段)が。

往時のものではないのでしょうが、気軽に水面まで降りられる場所があるのってよいものです。カヤックなどのエントリーにもよさそうですね。

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公園の東は助任橋、国道11号線の新助任橋が隣接して架かっているのですが、どちらもまあ低いこと。すり抜け好きな性癖がくすぐられますだ。

写真は新助任橋で、幅があるだけにその圧迫感もひとしお。船長の「頭を下げてください!」との声を聞きながら、脳内では「うひょひょひょ」と一人盛り上がっておりました。

239180.jpg橋桁が頭上低く飛び去って顔を上げると、針路中央にマンションが一つそびえる他は、青空が広がる爽快な川景色。

テラスはふたたび途切れたものの、堤防の一面に青石の化粧板が施され、よい雰囲気です。マンションのあるあたりはちょうど二又になっていて、左からくる大岡川との合流点。船は右に舵を切って、ひょうたん島の東端部を南下します。
撮影地点のMapion地図

(元年9月14日撮影)

(『ひょうたん島周遊船…7』につづく)

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タグ : 助任川ひょうたん島周遊船徳島市

ひょうたん島周遊船…5

(『ひょうたん島周遊船…4』のつづき)

239171.jpg三ツ合橋をくぐって、助任川に入りました。屈曲を過ぎると両岸の家並が低くなり、空が広くなった感じ。地表高が新町川より低いのでしょう、堤防が積み増されているのがわかります。

正面奥に、徳島城址のある城山が見えてきました。鳴門市もそうでしたが、水辺近くに独立丘がぽこり、ぽこりと顔を出すご当地の風景、よいものですね。

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239173.jpg助任川に入って初めての橋、前川橋とその向こう、西の丸橋はともにコンクリート生地のままの地味なRC桁橋ですが、桁下高がぐっと低くなって、すり抜け愛好家としてはそそるものが。

西の丸橋を過ぎたあたりから、両岸にテラスが復活。右手、南岸は徳島中央公園の北西端。徳島駅のすぐ北に当たり、敷地内に県立中央武道館、市立内町小があります。

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そして左手、北岸のテラスは助任川河岸緑地。堤防から河道内へ、前進した形で設けられたテラスです。派川の落とし口らしい、テラスを途切れさせたスペースを利用する形で、ポンツン桟橋が縦に設けられていたのを発見。

文学書道館・寂聴桟橋が出来る」によると「文学書道館 寂聴桟橋」と名付けられているそう。ご当地出身の瀬戸内寂聴氏の名を冠した船着場なのですね。記事によれば、ひょうたん島周遊船のコースには入っている書き方でしたが、定期的に立ち寄るわけではないようです。今回も特にアナウンスはなく、通過でした。

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ふたたび右手、城山が山裾を河水に接し、もくもくとした木々が水面にかぶさるさま、いいですねえ! 江戸川の名勝・国府台をスケールダウンしたような川景色で、どこか箱庭的な魅力を感じたものでした。
撮影地点のMapion地図

(元年9月14日撮影)

(『ひょうたん島周遊船…6』につづく)

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タグ : 助任川ひょうたん島周遊船徳島市

ひょうたん島周遊船…4

(『ひょうたん島周遊船…3』のつづき)

239166.jpg佐古大橋をくぐってすぐ、JR高徳線の橋が見えてきました。天地のある桁なので視界を圧するものがありますが、ディーゼルカーが走る路線とあって、架線や架線柱が見当たらず、空が向こうに抜けているのがすごく新鮮でした。

さらに気になったのはその向こう、田宮川との合流(で、いいの?)地点。橋脚越しに眺めても、目線がひゅっと吸い寄せられるものがあります。

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この、エッジの立った鋭角のスクエアっぷり! 角地に建つお宅が、どこかメルヘンチックな外観なのも手伝って、すごく目立ちますよね。合流点や分流点の先端、地域によっては「鼻」と呼ばれる場所をずいぶん見てきましたが、ここは間違いなく5指に入る印象深さでした。

ちなみに左手の橋は宮古橋で、田宮川自体は向こうに抜けていないものの、見たかぎりでは十分な水深がありそう。可航距離はどのくらいあるのかしら。

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今度は右手に強烈物件。実車をそのまま、鋼材で組んだ架台上にポン、と載せて看板代わりにしたもの。最近この手の看板は見かけなくなったこともあり、思わず二度見してしまいました。

クルマの側面には「JSK」と書いてありました。Googleストリートビューで反対側を見たら、民間車検場みたいですね。

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そして正面に向き直ると‥‥おお、三つ又の橋、三ツ合橋だ! この橋は「徳島の橋」で読んでから、ぜひ見てみたかった橋の一つなんですよ。中央区役所前の震災復興橋、三吉橋(『川跡の首都高をゆく…3』参照)と並ぶ珍しい三つ又の街場の橋ですからね。丁字形でなくY字形であることに、グッとくるわけです。やはり名前に「三」が入っているのも、どこか微笑ましいものがあります。

ここは水路も三叉流で、左手が新町川の上流、右手は助任川になります。これが撫養航路のコースであれば、左に折れて先ほど訪ねた蛭子公園の閘門を通り、吉野川本流に出るというわけ。今回はひょうたん島周遊コースとあってもちろん右へ向かい、新町川といったんここで別れ、助任川に入ります。

239170.jpg中央部のアップ。橋上に信号を備えた交差点があるのがいいですね。形は正確にいえば、北側、東西方向の桁が少し開き気味になった、変形Y字というべきでしょう。

竣工年は昭和50年4月、三つ又かつ今の名前になったのは、先代の昭和8年竣工の橋からだそう。現存していれば、三吉橋と近い世代の橋だったのですね。
撮影地点のMapion地図

(元年9月14日撮影)

(『ひょうたん島周遊船…5』につづく)

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タグ : 新町川ひょうたん島周遊船徳島市

ひょうたん島周遊船…3

(『ひょうたん島周遊船…2』のつづき)

239161.jpgお次の春日橋、遠目には地味なRC桁橋に見えたのですが、間近にすると桁側面にスダレ状のものがびっしり。これもイルミネーションですね。昼の顔は世を忍ぶ仮の姿‥‥といったところでしょうか。

この橋の両岸、右手は藍場町、左手は西船場町と、舟運華やかなりしころをしのばせる地名で、大いに惹かれるものがありました。

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下路式橋好きではあるので、斜張橋の登場にちょっと色めき立ちました。桁側面に掲げられた橋名プレートには「あいせん橋」とあります。しかし、せっかくの主塔が橋詰の木立で半ば隠れてしまって、鑑賞には具合がよくありません。人道橋のようですね。

検索したら、施工会社のサイトがありました。「あいせんはし」(株式会社アルス製作所)。橋長46m、昭和58年竣工とのこと。

239163.jpgあいせん橋と仁心橋の間、南出来島町2丁目あたりでしょうか、小さいながら護岸に掘り込まれ、ポンツン桟橋がありと設備の整った、小ぎれいな船着場が。

ひょうたん島周遊コースでは、今のところ途中着桟はないようですが、市の方では水上コミューター的な運航も視野に入れている、ということでしょうか。


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仁心橋をくぐってすぐ左手、4径間の樋門を発見。地図によれば樋門の向こうは佐古川ですから、佐古川樋門とでもいうのでしょうか。街場の水門らしく、さっぱりと小ぎれいですね。

察しのいい向きは光線でお気づきでしょうから、急いで白状しておきますとこの一枚、9月15日の午前中に撮りました。つまり、同じコースを2回乗ったというわけで‥‥。今後も15日撮影のものは、そのつど注記します。

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船は変わらずハイスピードで飛ばし、すぐに次の橋、国道192号線佐古大橋が近づいてきました。桁側面に弧状の凹部をあしらったブルーの化粧板で飾り、親柱もひときわ高く、中央の橋名板も一文字づつで大き目と、国道の橋相応の心配りが感じられました。

左手はすでに、仁心橋より無装飾の護岸になっていて、右手に続いていたテラスもこの橋の手前でおしまい。質実剛健な、従来の都市河川らしい表情も見てみたいので、楽しめそうですね。
撮影地点のMapion地図

(元年9月14・15日撮影)

(『ひょうたん島周遊船…4』につづく)

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タグ : 新町川ひょうたん島周遊船徳島市

ひょうたん島周遊船…2

(『ひょうたん島周遊船…1』のつづき)

239156.jpg川面を眺めて待っていたら、お客さんを満載した一隻が帰ってきました。円筒断面のフロートを3本並べた、トリマラン(三胴式)の艇です。ポンツンボートというやつですね。

材質はアルミでしょうか、ピカピカのフロートは水上機の浮舟を思わせて、軽快かつ安定した感じ。ブルワークのデザインも小粋で、なかなかスマートです。


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着桟して、お客さんが楽しげに降りた後を一枚。コンソールは右舷後方にあり、操縦者から乗客全員に目が行き届く上、操舵席後方にも扉があって、一人乗務でも離着岸作業が容易と、河川観光艇としては理想のタイプといってよいレイアウト。座席はすべてクッションの入ったソファーで、見るからに座り心地がよさそうです。

この艇、アクアパティオ(Aqua Patio‥‥オフィシャルサイトはこちら)というプレジャーボートのシリーズで、北米のポンツンボート専門メーカー、ゴッドフリー社(Godfrey)の製品。さまざまなバリエーションがあるのですが、一人乗務でも負担が少なく、長さの割に収容力があり、かつ眺望も良好というこのタイプで船隊を揃えたことは、慧眼といってよろしいでしょう。

一つ気になったのは、メーターパネルの中央、GPS魚探の入る四角い部分は見たかぎり、盲蓋のままであること。増水のたび浅場が移動する河川航路では、測深儀としての魚探装備は保安上からも必須と考えているのですが、このあたり何か理由があるのでしょうか。

「鍋川閘門付近の水深が足りず通れない」といわれて、ガックリきたことはこのお話の最初で触れましたが、このことから、少なくともすべての艇が測深の手段を持っていないわけではない、と思われます。逆に、魚探装備艇がないため、少しでも不安要素があれば通航を控えておく、ということも考えられますが‥‥。いずれにせよ確認したわけではないので、単なる妄想であります。

239158.jpg救命胴衣が配られて乗船、桟橋を離れました。およそ5.5km、徳島市街の中心部を囲む新町川・助任川を周回する船旅の始まりです。

まず前方に見えてきた、一径間でヤッと渡る潔い印象の橋は、人道橋でその名もふれあい橋! いや~、この名を冠した橋は方々で見かけますが、久しぶりに出会いました。夜間のイルミネーションで有名だそうです。

都市河川の航路とくれば、スピードも抑え目にのんびりだろう‥‥というのはこちらの思い込みで、しょっぱなからもう飛ばすこと飛ばすこと! 暑い日でしたから風が心地よく、きわめて爽快ではあったものの、写真に収めておきたい身としては、シャッターチャンスが限られて少々厳しいものがありました。

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丸みを帯びた窓枠が素敵な、「谷口写真館」の建物に惹かれて。そういえばご当地、かつてのNHK連続ドラマ「なっちゃんの写真館」の舞台でしたよね。モデルとなったのは立木写真館だそうですが。

美しい法面は、やはり名産の青石でしょうか。このあたり一帯の河畔は両岸ともよく整備されていて、イベント会場としても利用できそうな造りのところが、各所に見られました。実際、徳島市はアニメのイベントに注力していて、毎年数万人のファンが訪れるそうですから、河畔の公園も大いに活用されているのでしょうね。

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国道438号新町橋通り、新町橋をくぐります。手前が昭和54年竣工の新橋、奥が昭和27年竣工の旧橋で、同名の橋が隣接して2本あります。新橋は高欄のデザインがなかなか洒落ていて、桁裏にも軽い装飾が施してありますね。付近はかつて特産物の阿波藍が積み出された河岸で、橋ももちろん江戸時代の創架だそう。

艇は変わらず結構なスピードで飛ばしているのですが、水に接する感触にプレーニング時の固さが全く感じられず、何というかふわりふわりと柔らかい、今まで経験したことのない乗り心地で、実によいものでした。
撮影地点のMapion地図

(元年9月14日撮影)

(『ひょうたん島周遊船…3』につづく)

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タグ : 新町川ひょうたん島周遊船徳島市