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アニメ「名探偵コナン」に「水路編」があったとは!

つい先日のことです。検索中に、アニメ「名探偵コナン」のストーリー紹介がいくつかヒットし、ハテ、と思って読んでみると、どうも「隅田川夜桜ルート(前編)」「隅田川夜桜ルート(後編)」(読売テレビ名探偵コナン)の二本が、都内の水路を舞台にしているらしいことに気づかされました。

リンク先によれば、昨年3月の放映とのことですから、毎度のごとく気づくのが遅すぎるのですが‥‥。日本橋から出る花見船が舞台の一つであることや、低い橋の裏に、電磁石でアタッシュケースを貼り付けるトリックがあることを知るに至り、花見とくれば大横川、低い橋とくれば江東内部河川と、もう単純なおつむは、都合のよい方へしか考えが及びません

さらに検索すれば、すでにDVD化されているとのこと!いやもうゼヒ見たい!スグ見たい!と、横っ跳びに購入決定。

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お目当ての2話が収録されている、PART22・VOl.4を、発覚の翌々日とものすごい勢いで入手。さて、拝見してみると、まあその濃さ(?)は予想以上でした!

毛利探偵が犯人の指示で乗るお花見船が出航するのは、今をときめく日本橋船着場。水上から見る高架下水路の情景を、「映画に出てきそう!」と賞賛しきりのカップル! もう出だしからしてベクトルがあさっての方向(いや、いい意味で)で、脳内の機関回転数が急上昇する思いであります!

タイトルにある隅田川は、わずかに永代橋付近の夜景くらいで、船は大島川水門をくぐり、桜満開の大横川に突入。ここで「やっぱり!」とヒザを打ちながら見入っていると、船頭さんから「満潮時にはくぐれない橋もある」との説明があり、橋が低い区間であることを強調。ぐぐぐ、タマランですな! 

153022.jpgちなみに、後編に出てくるパンフレットに載せられたコースは、日本橋川→隅田川→大横川→平久運河(作中では『平久川』)→汐浜運河→豊洲運河→隅田川派川→隅田川→亀島川→日本橋川‥‥という、低い橋や復興橋、狭水路に水門も楽しめるという、なかなかどうして通好みのコース。

せっかくだからと、静止画像でよ~く見てみると、図中のくぐる橋に番号が付されて、それぞれ名前も載せられている細かさ! 制作された方のこだわりが思われて、感激が深いものになりした。

ディテールをあまり羅列するのも気が引けるので、お話を追うのはここまでとしますが、気が収まらないのであともう少し。
平久水門や大島川水門が、それとわかるくらいきちんと描かれていた(佐藤師匠へご注進に駆け込みたくなるくらい)のにも興奮させられましたが、何より、コナン君や佐藤刑事の口から、

「‥‥豊洲運河だ!」
「この東富橋だよ!」
「それは時雨橋です。‥‥石浜橋はすぐ後ろに水門があります!」


‥‥など、など、ハートをわしづかみにするようなセリフの連続! 
コナン君たち、凄い水路通です。
その強烈なたたみかけられ方に、おっさんはただただ、涙するばかりでございましたよ。

153023.jpg細をうがっているのは水路だけではなく、橋の取り付け道路が急勾配になっているところ、テラスや護岸、それに橋の高欄(!)のディテールなど、陸から見た江東らしさも、随所に表現されていました。

現地を綿密に取材された上で、実に丁寧につくられていることが感じられ、これも感動。水路バカでさえそう思えるのですから、地元の方から見ても、ほとんど違和感のないレベルではないでしょうか。

個人的にも大好きな江東、それも狭水路や低い橋がお話の舞台となるだけでも嬉しいのですが、あまりの素晴らしさに、この水路群に注目されたきっかけや、これほどまでにこだわられたあたり、機会があったら理由を知りたくなりました。

ひとつ気に入ったのは、作中で船頭さんが毛利探偵にかけた、「普段下げない頭、いい経験だと思って目いっぱい下げていったらいい」というセリフ。今度さっそく、低い橋をくぐるときに使ってみよう! ええ、自分に。独り言で。それアブナイ人や。

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タグ : 平久水門大島川水門平久川大横川江東内部河川名探偵コナン小学館読売テレビ

3月23日の水路風景…1

(『汐浜運河の浚渫船団』のつづき)

149011.jpg汐浜運河から、平久川を経て大横川へ、桜の様子見と舵を切りました。春の陽を浴びて、穏やかな水面に姿を映す水門、のんびりとした表情ながら、十字流のヌシたる風格も感じさせます。

桜の時季には早いとあって、誰もいない静かな平久川を遡上し、大横川との変則十字流にさしかかると‥‥。



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あっ、平野橋のあたり、何か工事をしている!

左の護岸上からはクレーンがジブをもたげ、作業艇らしい船影も見られ、右の護岸では、鋼管の基礎か何かを打ち込んでいるようです。閉塞していなければいいけれど‥‥。
撮影地点のMapion地図

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ズームでたぐり寄せてみると、う~んこれは、平野橋の架け替えのフンイキ濃厚。帰宅後検索してみると、「平野橋架替工事」(江東区)がヒット。むむむ、やはり!

記事によると、現在の工事は「平野橋架替工事(その1)」と称し、現橋の撤去と橋台工事を、25年7月12日から27年1月20日の工期で行うとのこと。また一つ、味のある橋が消えてしまうのだなあ‥‥。「平野橋はアーチだった?」で触れた、アーチだか方杖ラーメンの支承跡も、取り去られてしまうのでしょうね。

149014.jpgこれで当分、下流側からの狭水路通航と、茂森橋ほかのすり抜けもおあずけになってしまいそう‥‥と、少々気落ちしつつ舵を左へ。

東富橋のトラスがおりなす造形に少し癒された気持ちになり、桜の塩梅は如何、と眺めた風景は、すでにこちらでご覧に入れたとおりです。



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黒船橋船着場には、例年どおり「和船友の会」の和船船隊が、オーニングをかむった状態でスタンバイ。桜まつりの季節も近いことを感じさせて、お花見はできなくとも、どこかウキウキとした空気を味わうことができました。


(26年3月23日撮影)

(『3月23日の水路風景…2』につづく)

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タグ : 平久川大横川平久水門和船江東内部河川

桜探し散策で…9

(『桜探し散策で…8』のつづき)

27066.jpg大横川との十字流を右折、平久川を下っていると、向こうから楽しそうに漕いで来る3艘のカヤックと、その随伴艇らしきボートが。

さっきは「まさか、直進して茂森橋の方へ?」などと書きましたが、消防艇はその大きさからして、内部河川の深部にもぐり込む確率は低そうだったので、「向こうから大きなフネが来ますよ!」と、カヤックの皆さんにお知らせ。笑って手を振ってくれました。

27067.jpgやはり、こちらに向かって来たようですね。消防艇としては小型の部類なのでしょうが、ここではものすごく大きく見えます。

そうだ、一足先に平久水門を出たところで、待ち構えていよう。消防艇の水門通航シーンは珍しいですから、ぜひ写真を撮っておきたくなったのです。


27068.jpg
おおおお、出てきた!
お馴染みさん・平久水門の通航シーン。何だか、妙に感動してしまう…。

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最微速で、幅を確かめるように、じりじりと出てくる消防艇。いつも隅田川畔にもやっている、日本橋署の「きよす」でしたか。水門で遮られていた爆音が、船尾がかわった瞬間にぐっと高まる快さ。

いや~、しかし、通航シーンって、可航区間の水門にとっては、晴れ姿と言ってよいものですね!
水門が生き生きと、輝いているように見えてきます!

27070.jpg爆音を高めて、こちらも桁下高ギリギリで白妙橋をくぐる「きよす」。いいシーンを見せていただきました、お気をつけて!

働くフネたちにとっては、休日ながらも平日扱いの月曜日、桜そっちのけでフネ三昧の一日だったような…。実はこの後、ダメ押しにもう一回の出会いがあったのです。
撮影地点のMapion地図


(22年3月22日撮影)

(『「きよす」の航跡を追って』につづく)

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タグ : 平久川汐浜運河平久運河平久水門消防艇江東内部河川

平久川


大きな地図で見る

平久川
所在地:東京都江東区冬木~江東区塩浜1
延長:1.2km
最小水深:A.P.-1.8m
最小桁下高:A.P.+3.2m
メモ:仙台堀川(青印)から丁字流で別れ、大横川(赤印)と交差し、汐浜運河緑印)に接続して終わる水路。北端、木場西側の区間は江戸以来のものだが、大正末から進展した埋め立てにつれて平久川も延長され、現在の姿になった。南端部に平久水門(青鋲印、2径間)がある。
通航量は慨して少ないが、大横川西半部が桜の名所であるため、4月初旬ごろの週末は、お花見やイベント参加の艇で輻輳する場合がある。
全体的に橋の桁下高が低く、北半部にある大和橋、鶴歩橋は、ともに桁下高A.P.+3.2mと特に低いこともあり、通過時の潮位には、十分注意して航行したい。
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タグ : 平久川平久水門