9月18日のフネブネ…1
(『またも"フジツボの当たり年"か?』のつづき)
●9月18日の近場徘徊で出会った、フネブネから先にご紹介しましょう。
砂町運河を西航する曳船。肥えた船型に比してトルクがあるタグとて、豆曳船といえど引き波も重厚かつ盛大で、木っ端ブネなど翻弄されてしまいますが、それがまた楽しいものでもあり。船名は「第1三福丸」。

●汐見運河を西へ歩かせていると、京葉線高架の向こう、墨田川造船の桟橋に艤装中の艇が。拝見してゆきましょう。
建屋をのぞかせていただくと、建造中の艇が一隻。船体と甲板室を組立中でした。トランサムの抜き文字は「ゆめかぜ」かな? だとしたら、昨年9月に港内で臨検された、同名艇の代替かしら。船齢は確か30年ほどだったはずですから、代替わりしてもおかしくはありません。

●艤装中の艇に近づいて。あっ、この塗色は見覚えがありますね。平成27年6月にここで見た、ジブチ向け巡視艇と一緒です。舷側の表記も同じですね。ハルナンバーP-15、前回の艇よりぐっと大型になっています。ODA建造支援の続行艇といったところでしょう。

●左舷後方から。トランサムに書かれた艇名は「SAAD OMAR GUELLEH」。前回の艇は海保の「すずかぜ」型に似ていましたが、今回の艇もプロトタイプがあるのでしょうね。
ともあれまた一隻、江戸っ子巡視艇がはるか紅海の湾口まで旅立つわけで、それを思うと何とも気宇壮大な感じがします。地元生まれということも手伝い、長きに渡っての活躍を願わずにはおられません。
(令和5年9月18日撮影)
(『9月18日のフネブネ…2』につづく)

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砂町運河を西航する曳船。肥えた船型に比してトルクがあるタグとて、豆曳船といえど引き波も重厚かつ盛大で、木っ端ブネなど翻弄されてしまいますが、それがまた楽しいものでもあり。船名は「第1三福丸」。


建屋をのぞかせていただくと、建造中の艇が一隻。船体と甲板室を組立中でした。トランサムの抜き文字は「ゆめかぜ」かな? だとしたら、昨年9月に港内で臨検された、同名艇の代替かしら。船齢は確か30年ほどだったはずですから、代替わりしてもおかしくはありません。

●艤装中の艇に近づいて。あっ、この塗色は見覚えがありますね。平成27年6月にここで見た、ジブチ向け巡視艇と一緒です。舷側の表記も同じですね。ハルナンバーP-15、前回の艇よりぐっと大型になっています。ODA建造支援の続行艇といったところでしょう。

●左舷後方から。トランサムに書かれた艇名は「SAAD OMAR GUELLEH」。前回の艇は海保の「すずかぜ」型に似ていましたが、今回の艇もプロトタイプがあるのでしょうね。
ともあれまた一隻、江戸っ子巡視艇がはるか紅海の湾口まで旅立つわけで、それを思うと何とも気宇壮大な感じがします。地元生まれということも手伝い、長きに渡っての活躍を願わずにはおられません。
(令和5年9月18日撮影)
(『9月18日のフネブネ…2』につづく)

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「道の駅あきた港」にて…3
(『「道の駅あきた港」にて…2』のつづき)

●展望台に上がったときから気になっていたのが、この巡視艇。こうして俯瞰するのもいいですが、間近とあってやはり近くで見てみたくなるもの。港風景もだいぶ堪能したことだし、そろそろ降りて、おフネ見を兼ねた水辺の散策とまいりましょうか。
1階、エレベーターの入口近くのフロアでは、秋田港が歩んできた歴史とともに、北前船の船絵馬、かつての土崎港の繁栄を描いた絵画、古写真を展示して解説していました。簡素ながらとても好ましい展示で、しばし見入ってしまったものです。
1階では地元の物産を販売しており、お土産を少し物色してから外へ。こちらも暑さが厳しいのは同様ですが、海風が抜けて、汗ばんだ肌を快く冷やしてくれます。

●タワーとセリオンリスタを結ぶ渡り廊下から、ふと港の方に目をやると、先ほどの撒積船が高々とした黒い舷側を見せて、轟々と荷役中なのが間近に迫って見えました。
いや、これは迫力がありますね! 誰でも散策できるここから、ほんの鼻先に本船の荷役が眺められる面白さ、これはお好きな向きには堪えられない好スポットといえるのではないでしょうか。

●何しろ、ちょっと歩を進めただけで、接岸するクレーン船がこのようにすぐ近くで愛でられるのですから‥‥。もちろん、柵の外には出ていません、ご安心あれ。
船名は「第八広洋」。先ほど見た2隻からくらべれば小型ながら、ワイヤーの放つグリスと潮の入りまじった匂いもかぐわしく、働くフネの魅力十分。楽しいところです!
(令和5年7月25日撮影)
(『「道の駅あきた港」にて…4』につづく)

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1階、エレベーターの入口近くのフロアでは、秋田港が歩んできた歴史とともに、北前船の船絵馬、かつての土崎港の繁栄を描いた絵画、古写真を展示して解説していました。簡素ながらとても好ましい展示で、しばし見入ってしまったものです。
1階では地元の物産を販売しており、お土産を少し物色してから外へ。こちらも暑さが厳しいのは同様ですが、海風が抜けて、汗ばんだ肌を快く冷やしてくれます。


いや、これは迫力がありますね! 誰でも散策できるここから、ほんの鼻先に本船の荷役が眺められる面白さ、これはお好きな向きには堪えられない好スポットといえるのではないでしょうか。

●何しろ、ちょっと歩を進めただけで、接岸するクレーン船がこのようにすぐ近くで愛でられるのですから‥‥。もちろん、柵の外には出ていません、ご安心あれ。
船名は「第八広洋」。先ほど見た2隻からくらべれば小型ながら、ワイヤーの放つグリスと潮の入りまじった匂いもかぐわしく、働くフネの魅力十分。楽しいところです!
(令和5年7月25日撮影)
(『「道の駅あきた港」にて…4』につづく)

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7月9日のフネブネ…1

朝、桟橋に立つと驚きの光景が。足元の水面が一面、銀色の鱗をひらめかせ、水音を立てて跳ねる無慮大数の魚群でまあ息を呑むほど。作業の手を止めて、ほれぼれと見入ってしまいました。

●今回は道々出会ったフネブネから先にまとめましょう。曙運河を出て、南の強風で白波の立つ辰巳埠頭に沿って右へ舵を切ると‥‥おお、墨田川造船辰巳に、久しぶりの艤装艇がいますね!
作業中のようで、船橋下の扉が開いて人が出入りしており、桟橋上の建屋にも人影が見えます。迷惑にならないよう、距離を取って遠巻きに眺めさせてもらいましょう。

●上構はマストやクレーンをのぞき生地のまま、喫水も浅くアップトリムで、竣工までまだだいぶかかりそうですね。
ハルナンバーはPC130、船名は「はやなみ」。同じ墨田川造船で、平成5年に建造された35m型に同名の「はやなみ」がいましたよね。

●右舷前方から。Wikipedia「かがゆき型巡視艇」によると、同型の最新艇がこの「はやなみ」だそう。昨年8月にここで見た「たかつき」の妹分というわけです。
毎度のことながら、真新しい塗装の新造艇を目にするのは気分のよいものです。南風でリーウェイする艇を当て舵で押さえながら、上機嫌で前進したのでした。

●辰巳埠頭に沿って西航していると、最初に目に入ったのがこの船。ガット船ですね。驚いたのが「第貮百三十六鳳生丸」という、インフレナンバーも極まったような、しかも漢数字という強烈な船名。
検索してみると鳳生汽船株式会社のサイトがヒット。ううむ、この船社所属のガット船は、おしなべて漢数字のインフレナンバー船なんですなあ。ちなみに「鳳生丸」船隊、過去にも平成24年2月に「第百十六鳳生丸」、25年11月に「第百三十六鳳生丸」に出会っていますが、今回が一番大きな数字でした。この調子で全隻コンプリートできるかしら?
(令和5年7月9日撮影)
(『7月9日のフネブネ…2』につづく)

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2月18日の巡視艇
(『ガット船にびっくり!』のつづき)

●穏やかで気持ちのよい日和を楽しみながら、曙運河を南下して辰巳埠頭の東に出てきました。青空を映した清々しい水面に出ると、沖からのゆるやかなうねりが船体に感じられて、これまた爽快。
墨田川造船辰巳の桟橋には、おなじみ「まつなみ」がもやっています。出渠直後なのか、塗装がきれいですね。向こうにも何隻か艤装艇がいるようなので、拝見してみることに。

●おお、最近まで本社前で艤装中だった、「ささかぜ」「きくかぜ」「しゃちかぜ」の3隻が揃い踏み。近いサイズの艇が、メザシで並ぶとゴージャス感が半端なく、すごく得をした気分に。

●も少し距離を取ってから、「まつなみ」と一緒に一枚。親鳥に見守られた鴨のヒヨコのようで、ちょっと可愛らしくさえ思える光景です。
3艇の船上や桟橋には数人の人が出入りしていて、何やら準備をしている雰囲気。もしかして、これから3隻同時の引き渡し式典でもやるのかしら?
●続いてゆるゆると辰巳埠頭沿いに歩かせ、もやう内航船たちの姿を眺めながらのひととき。お天気がよいと、何を眺めても美しく、カメラを向けても楽しさが倍加しますよね。
岸壁上のクレーンから、荷役をしている船がいました。「第十八清光丸」、積載中の品は軽のワンボックス。離島向けのものでしょうが、自動車ってカバーもせず、ホールド上に裸積みの例が多いですね。潮っ気でやられないのでしょうか。
●いつも通っているところながら、本船に目が吸い寄せられているせいか、こういう上屋の書き物まで意識が行き届かず、たまに見ると実に新鮮な感じ。
最近は特に、パソコンに入っているモリサワ書体を字母にした例が増えているせいか、こうした独特のレタリングというだけで、貴重に思えてしまいます。ゴシック基調ながら、ちょっと寸足らずなところやアンバランスな部分に味があり、いかにも肉筆といった感じに惹かれるのです。
【撮影地点のMapion地図】
(令和5年2月18日撮影)
(『2月18日の水路風景…1』につづく)

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●穏やかで気持ちのよい日和を楽しみながら、曙運河を南下して辰巳埠頭の東に出てきました。青空を映した清々しい水面に出ると、沖からのゆるやかなうねりが船体に感じられて、これまた爽快。
墨田川造船辰巳の桟橋には、おなじみ「まつなみ」がもやっています。出渠直後なのか、塗装がきれいですね。向こうにも何隻か艤装艇がいるようなので、拝見してみることに。

●おお、最近まで本社前で艤装中だった、「ささかぜ」「きくかぜ」「しゃちかぜ」の3隻が揃い踏み。近いサイズの艇が、メザシで並ぶとゴージャス感が半端なく、すごく得をした気分に。

●も少し距離を取ってから、「まつなみ」と一緒に一枚。親鳥に見守られた鴨のヒヨコのようで、ちょっと可愛らしくさえ思える光景です。
3艇の船上や桟橋には数人の人が出入りしていて、何やら準備をしている雰囲気。もしかして、これから3隻同時の引き渡し式典でもやるのかしら?

岸壁上のクレーンから、荷役をしている船がいました。「第十八清光丸」、積載中の品は軽のワンボックス。離島向けのものでしょうが、自動車ってカバーもせず、ホールド上に裸積みの例が多いですね。潮っ気でやられないのでしょうか。

最近は特に、パソコンに入っているモリサワ書体を字母にした例が増えているせいか、こうした独特のレタリングというだけで、貴重に思えてしまいます。ゴシック基調ながら、ちょっと寸足らずなところやアンバランスな部分に味があり、いかにも肉筆といった感じに惹かれるのです。
【撮影地点のMapion地図】
(令和5年2月18日撮影)
(『2月18日の水路風景…1』につづく)

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12月28日のフネブネ…4
(『12月28日のフネブネ…3』のつづき)

●恒例の墨田川造船本社での艤装船艇拝見。甲板上では皆さん作業中だったので、お邪魔にならないよう、距離をとって最微速でそろそろと。
前回「11月13日のフネブネ」では左側だった「きくかぜ」が艤装が進み右手へ。新たに進水したのは少し大型のCL204「ささかぜ」。前回は建屋の中で組立中だった艇ですね。20mタイプ、すずかぜ型巡視艇の一隻だそうです。

●そして砂町運河では、またもコンベア清掃船と行逢でき、上機嫌。「建河清 第6号」、作業が終了して引き上げる途中なのか、乗り組みさんは配置についておらず、コンベアも回していませんでした。操舵室の角にはすでに松飾りが見られ、お正月を迎える装いですね。

●最後の最後で、大物の航行風景に出くわすことができました! 砂町北運河通いのガット船‥‥プッシャー+バージです! バージ「第三十八共栄丸」と押船「第三十七共栄丸」のコンビ。
長声を延々と響かせて、狭水路通航に警戒しながらも、運河の規模からすれば"巨体"といってよいその姿、悠揚迫らぬどっしりとした雰囲気に感じられます。実は、発見早々増速しピッチングするのも構わず、片手でカメラを構えて下手な動画を撮っていたため、よいスナップが得られなかったというお粗末。

●すでに1月のタイトル画像でお目にかけたものですが、お気に入りの一枚になったので、ここに大判サイズを再掲させてください。ジブを高々と上げて砂町北運河に入りゆく、その重量感あふれる後ろ姿!
夢中でシャッターを切って、帰港後に確認し真後ろ、軸線ドンピシャ(もう死語かな?)で撮れていたことがわかったときの嬉しさったら! 桟橋上からは、割と頻繁に目にする航行風景ながら、水上ならではの角度から記録できた喜びは、また格別のものがありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年12月28日撮影)
(この項おわり)

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前回「11月13日のフネブネ」では左側だった「きくかぜ」が艤装が進み右手へ。新たに進水したのは少し大型のCL204「ささかぜ」。前回は建屋の中で組立中だった艇ですね。20mタイプ、すずかぜ型巡視艇の一隻だそうです。

●そして砂町運河では、またもコンベア清掃船と行逢でき、上機嫌。「建河清 第6号」、作業が終了して引き上げる途中なのか、乗り組みさんは配置についておらず、コンベアも回していませんでした。操舵室の角にはすでに松飾りが見られ、お正月を迎える装いですね。

●最後の最後で、大物の航行風景に出くわすことができました! 砂町北運河通いのガット船‥‥プッシャー+バージです! バージ「第三十八共栄丸」と押船「第三十七共栄丸」のコンビ。
長声を延々と響かせて、狭水路通航に警戒しながらも、運河の規模からすれば"巨体"といってよいその姿、悠揚迫らぬどっしりとした雰囲気に感じられます。実は、発見早々増速しピッチングするのも構わず、片手でカメラを構えて下手な動画を撮っていたため、よいスナップが得られなかったというお粗末。

●すでに1月のタイトル画像でお目にかけたものですが、お気に入りの一枚になったので、ここに大判サイズを再掲させてください。ジブを高々と上げて砂町北運河に入りゆく、その重量感あふれる後ろ姿!
夢中でシャッターを切って、帰港後に確認し真後ろ、軸線ドンピシャ(もう死語かな?)で撮れていたことがわかったときの嬉しさったら! 桟橋上からは、割と頻繁に目にする航行風景ながら、水上ならではの角度から記録できた喜びは、また格別のものがありました。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年12月28日撮影)
(この項おわり)

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