分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…2
(『分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…1』のつづき)
●突入後2分足らずで、まだ前回の踏破済み区間を過ぎていないにもかかわらず、新たな発見がありました。
位置は、北側に2径間の暗渠が合流してくる地点。「神田川分水路まつり…11」でも紹介した、今はなき小石川の、暗渠化された姿では?と妄想させたあれです。
前回は、この暗渠の存在感にすっかり意識を吸い寄せられ、うかつなことにまったく気がつかなかったのですが、ここの真向かい側、すなわち南側の壁に…。

●こんな丸い穴が2つ開いていた。
正面から撮れなかったのが、実に惜しかったのですが、通り過ぎざまにのぞいてみると、穴の向こうには四角いフタがついており、フタのすき間から陽が差し込んでいる!
瞬時にすべてを悟りました。
この穴の向こうは…

●市兵衛河岸船着場の、二つの吐口だ!
●…イヤ、大げさではありますが、舵を握りながら快哉を叫びましたね。叫んだ自分の声が、わんわんとこだまして来て、その不気味さに思わず首をすくめながらも、いくつかの謎がいっぺんに解けた嬉しさに、闇の中で顔をほころばせました。
天井が下がってきたのは、「分水路まつり覚え書き」で妄想したように、暗渠化された小石川が上を通っているからではなく、単に地表が低いなどの、別の理由であることがわかりました。
●それに、吐口が暗渠の正面にあったことで、前回の「小石川?」の妄想が、当たっている確立も高くなってきました。二つの穴にはめられた管の断面が、少し乱暴に切断された風なのを見ると、分水路が造られる前に、すでにこの吐口が「暗渠化小石川河口」として存在しており、分水路の建造後に分断されたように思えたのです。
現在は、単なる分水路の開口部として、静かに日に照らされている二つの吐口…。
すでに水は新河道たる、1号分水路に流れてはいますが、やはりここは、かつての小石川河口だったのか…。
●新発見(まあ、ここを造った人には、すべてわかっているわけですから、おこがましい限りですが)に気をよくしながらも、闇に気圧されつつ、最微速で前進続行。開口部の明かりが、屈曲の向こうに遠ざかっていくのを振り返ると、やはり心細くなるものが。
水路幅が狭いところへもってきて、光源がか細くて遠くが見えづらいこともあり、デッドスローで進んでいても、左右の壁に見えるものは、意外なほど早く通り過ぎてしまうもの。カメラ1台では、どうしてもフォローしきれない部分がありました。
●前回比で、水位が30cm低いとはいえ、やはり低くなってきた天井には、正直言って肝っ玉をもみくちゃにされる怖さが…。余裕があるなんて、ウソです。ごめんなさい。
まあ、かつてこの頭上を、小石川が南北に通っていた、いわば旧河道ともなれば、このあたりが低いのもむべなるかなと、土木的妄想をぶんぶん回して気を紛らわし、いよいよ艇は未踏破区間へ。
(22年3月14日撮影)
【22年3月20日追記】今ごろ気づかされてお恥ずかしいかぎりなのですが、分水路通航の先達のお一人、三土たつお氏が、ふたたび分水路に挑戦されていたことが判明!
@niftyデイリーポータルZ・神田川の洞窟のなぞ
例の暗渠化小石川と思われる穴にも突入しておられる! さすがです。
コメント欄でお知らせくださったすぎちゃんさんに、御礼申し上げます!
(『分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…3』につづく)

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位置は、北側に2径間の暗渠が合流してくる地点。「神田川分水路まつり…11」でも紹介した、今はなき小石川の、暗渠化された姿では?と妄想させたあれです。
前回は、この暗渠の存在感にすっかり意識を吸い寄せられ、うかつなことにまったく気がつかなかったのですが、ここの真向かい側、すなわち南側の壁に…。

●こんな丸い穴が2つ開いていた。
正面から撮れなかったのが、実に惜しかったのですが、通り過ぎざまにのぞいてみると、穴の向こうには四角いフタがついており、フタのすき間から陽が差し込んでいる!
瞬時にすべてを悟りました。
この穴の向こうは…

●市兵衛河岸船着場の、二つの吐口だ!
●…イヤ、大げさではありますが、舵を握りながら快哉を叫びましたね。叫んだ自分の声が、わんわんとこだまして来て、その不気味さに思わず首をすくめながらも、いくつかの謎がいっぺんに解けた嬉しさに、闇の中で顔をほころばせました。
天井が下がってきたのは、「分水路まつり覚え書き」で妄想したように、暗渠化された小石川が上を通っているからではなく、単に地表が低いなどの、別の理由であることがわかりました。
●それに、吐口が暗渠の正面にあったことで、前回の「小石川?」の妄想が、当たっている確立も高くなってきました。二つの穴にはめられた管の断面が、少し乱暴に切断された風なのを見ると、分水路が造られる前に、すでにこの吐口が「暗渠化小石川河口」として存在しており、分水路の建造後に分断されたように思えたのです。
現在は、単なる分水路の開口部として、静かに日に照らされている二つの吐口…。
すでに水は新河道たる、1号分水路に流れてはいますが、やはりここは、かつての小石川河口だったのか…。

水路幅が狭いところへもってきて、光源がか細くて遠くが見えづらいこともあり、デッドスローで進んでいても、左右の壁に見えるものは、意外なほど早く通り過ぎてしまうもの。カメラ1台では、どうしてもフォローしきれない部分がありました。

まあ、かつてこの頭上を、小石川が南北に通っていた、いわば旧河道ともなれば、このあたりが低いのもむべなるかなと、土木的妄想をぶんぶん回して気を紛らわし、いよいよ艇は未踏破区間へ。
(22年3月14日撮影)
【22年3月20日追記】今ごろ気づかされてお恥ずかしいかぎりなのですが、分水路通航の先達のお一人、三土たつお氏が、ふたたび分水路に挑戦されていたことが判明!
@niftyデイリーポータルZ・神田川の洞窟のなぞ
例の暗渠化小石川と思われる穴にも突入しておられる! さすがです。
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(『分水路打通作戦【水道橋1号分水路編】…3』につづく)

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