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5月4日の水路風景…3

(『5月4日の水路風景…2』のつづき)

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鯉幟、一つ忘れていました。先ほどの総武線鉄橋橋詰にあったものの、すぐ上流側の一群。光の加減もあるのでしょうが、白壁にカラフルな鯉たちがよく映えて、この日見た中で一番きれいでした。

280032.jpg旧第一径間の閉塞工事が進む、お久しぶりの新小名木川水門と正対。前回、昨年10月とくらべてみると、角落しが取り去られて、扉体がふたたびあらわになったようですね。

い、いや、ちょっと様子が違うな。扉体じゃないですよね? 近づいてくぐりざま、よっく観察してみると‥‥。



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扉体ではなく、コンクリートの壁でした。堰柱側面、角落しの戸溝も埋められており、また天端には通路の手すりが組み付けられているのも見られ、すでに閉塞は完了していたのですね。ラグーナテンボスの謎閘門を思い出させ、物悲しさが漂う外観でありました。

280034.jpg東側はまだ鋼管矢板で囲われていましたが、こちらから見た方が、手すりが連なる様子もわかり、ツライチで塗り込めぶりが際立っています。

旧扉体は芯材(?)として、はまったままこの中に塗り込められているのかしら? 名古屋の松重閘門もそれを疑わせるものがありましたが、ゲートを廃止・閉塞する際、鉄筋代わりに扉体を塗り込める例は多いのでしょうか。ちょっと好奇心をそそられます。

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ゆるゆる水路徘徊とて、そのまま小名木川を微速で東航。新高橋をくぐったところで、振り返って江東有数の美トラスを一枚。潮時もいいようだし、十字流を右折して大横川へ入りましょうか。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 隅田川小名木川江東内部河川新小名木川水門

10月24日の内部河川…12

(『10月24日の内部河川…11』のつづき)

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「お世話様でした~」とお礼を言上しながら、閘室を出て微速前進。振り返ってみると左手、工事中らしくわさわさと落ち着かない様子。小緑地でもできるのかな?

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小名木川の西側、感潮区間も台船や曳船があちこちにもやい、護岸やテラスの工事が続いているのは横十間川同様。写真は閘門を出てすぐ、大横川との十字流東側にいたクレーン船「東庄丸81」の甲板上。

錆色の巨大なグラブがごろりと転がしてあるさま、何回か見かけましたが、やはり惹かれるものが。怖いもの見たさというか、鉄の爪が発散する禍々しさがまた魅力といったところでしょうか。

273058.jpg大富橋の西では、コンクリートスラブらしい板を並べた台船に目を奪われました。表面に鉄筋がトゲトゲと突き出ており、裏面には一方に「返し」の曲面が‥‥ははあ、これからテラスの護岸に貼るのですね。

テラスはさらに前進して、河道は狭まることになりますが、耐震性を強化したものになるとのことですから、より堅牢で安全性の高い散策路となることでしょう。


273059.jpg小名木川では、この秋初めての冬鳥の姿を見ることができ、嬉しくなりました。えーと、ヒドリガモかな? 間違っていたらごめんね。

10羽ほどの群れで、こちらを警戒しながらも飛び去ることなく、静かにたたずんでいる風情。クリッとした黒い目が可愛らしいですね。これからさまざまな水鳥たちが帰ってくると思うと、楽しみです。


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さて、新名木川水門をくぐって、隅田川に出るとしましょうか‥‥と、振り返ったら、あらら、閉鎖されていた左径間、堰柱が切断、撤去されているじゃないですか。

やはり左径間はこのまま廃止となり、右側2径間を活かした水門として再構成する気配が濃厚になってきました。いや、マイタゲートやセクターゲートとか、ゲート形式を変えて復活する可能性も‥‥(ブルブル頭を振って)ありませんね。
撮影地点のMapion地図

(令和3年10月24日撮影)

(『新旧の「汐路丸」とともに』につづく)

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タグ : 小名木川江東内部河川扇橋閘門閘門浚渫船台船水辺の鳥たち新小名木川水門

10月24日の内部河川…11

(『10月24日の内部河川…10』のつづき)

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大島橋西詰の橋脚にバウづけして、もやっていた豆曳船をスナップ。ファンネルが見えないので、左舷か船尾の排気でしょうか。エンジンケーシング上の可愛らしいハッチとトップライトがチャームポイントに思えました。船名はわかりませんでしたが、船籍は神奈川県のようですね。

273052.jpg小名木川との十字流、クローバー橋の下を右に折れて西へ。橋の中央には、横十間川の工事を注意する横断幕も。どの川もおしなべて釣り人さんの多い日でしたが、ここの角々が一番密度が高かった‥‥。

オマツリしやしないかしらと思うほどの人数で、例によって声をかけつつ、首をすくめて恐縮しながらの通航。南側に、横十間川親水公園からの落とし口があるので、魚が集まりやすいのかな?

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扇橋閘門を通って、水位低下化水域を出るとしましょう。いつもは閘門に気を取られて、手前にある小松橋の魅力的な姿になかなか目がいかないもの。

今回は後扉室ゲートを開放していてくれたこともあって、ちょっとだけ気持ちに余裕があり、全容をスナップした後、構造美を愛でながらくぐることができました。

273054.jpgゲートを開放してくれていると、こうして仰ぎながら閘室に進入できるのが「いいところ。ゴムフェンダーがずらりと並ぶ側壁の高密度感、いつ眺めてもよいものです。

以前に入閘しても、忘れられたように運転が始まらなかったこと(笑)もありましたが、今回はもちろんそんなことはなく、ちゃんと監視カメラで見ていてくださり、接舷すると同時に「ゲートを閉めまーす」と放送がありました。


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おなじみの光景といえばそうなので、今回は少し視点を変えて。扇橋閘門、注排水のバイパスが両側壁に数ヶ所開口しているタイプで、注水が始まると、ご覧のように前扉室に近い場所から、順番に水流が湧き出してくるのが見えるんですよ。

水流がつくる波紋が側壁から中央に伸びつつ、じりじりとこちらに近づいてくるのを見るのは、ちょっとしたスリルでもあり。もっとも注水はソフトなので、ボートフックでしっかり側壁に取り付いていれば、振り回されたりせずまず心配のないレベルではあります。
撮影地点のMapion地図

(令和3年10月24日撮影)

(『10月24日の内部河川…12』につづく)

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タグ : 横十間川小名木川扇橋閘門閘門江東内部河川水位低下化河川曳船

お花見水路の道々で…10

(『お花見水路の道々で…9』のつづき)

263046.jpgいったん途切れた護岸工事の区間は、東深川橋の東側でふたたび鋼管矢板が両岸に並び始め、その奥ではこれも先ほど同様、浚渫作業中の様子。

工事で徐航や交互通航の区間が設定されるのは、一見面倒なように思えますが、趣味者の視点ではいうまでもなくごちそうの部類。平日でなくては拝めない光景ですからね。

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接近中に、ユンボがガバーッと水しぶきを上げ始めたので、ズームでたぐって一枚。いいシーンがものせたとニンマリです。拙者、浚渫大好き侍に御座候‥‥。

263048.jpg大横川との十字流に至れば、扇橋閘門も間近。最近通閘していないし‥‥と吸い寄せられそうになりながら、本日のお題はお花見と、後ろ髪を引かれる思いで面舵。

前扉室の手前では、一人のんびりと開扉を待つカヤックが。水位低下化区間の桜も、ちょっと見てみたかったなあ。


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この日の干潮は、12時43分にA.P.+0.08mという推算潮位。通航時刻は12時を少し過ぎたところで、低い橋の連続する大横川を通るには、まこと格好の潮時というわけです。

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いや、このボリューム感! 練兵衛橋~東富橋間の濃厚さ、枝の低さには数歩譲るものの、この小名木川以南の南北に走る区間も、大いに堪能できる美しさと量感を備えていますよね!

(令和3年3月31日撮影)

(『お花見水路の道々で…11』につづく)

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タグ : 小名木川大横川江東内部河川扇橋閘門閘門浚渫船

お花見水路の道々で…9

(『お花見水路の道々で…8』のつづき)

263041.jpg神田川を出て隅田川を下航、両国橋をくぐったところで、西詰下流側の一群に惹かれて一枚。距離があるせいでそう見えるのかもしれませんが、まだ十分イケるボリューム感が目を引きますよね。

橋詰は竣工時に広場が造成されて、小公園や植え込みになっている例もあり、ちょっとした憩いの場というイメージがありますが、今はテラスがその役割を果たしているのでしょう。

263042.jpg竪川水門の前を通り過ぎざま一枚。まあ、クレーン船とバージがみっちりと詰まり、完全閉塞状態です。

右のバージは土運船らしい外観だったので、クレーンもグラブを備えた浚渫船だったのかもしれません。これも平日ならでは、日曜日ではまずお目にかかれない光景ではあります。


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上り下りの水上バスで、引き波が護岸で返って反射波となり、小型艇には少しツラい状況の大川筋。ポンポン跳ね回る艇を舵で押さえながら進んでいると、新大橋上流でゴミ運搬プッシャーバージ「すみだ2号」、プッシャー「すみだ1号」のコンビと行逢。

厩橋分室の船溜まで帰るのでしょう、波頭を越えるたび、2隻の接合部がくにゃり、くにゃりといった風に動くさま、何ともユーモラスで愛らしいものです。

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小名木川の西口両岸にある桜並木はいかが‥‥と入ってみたら、結構な規模の工事中で、浚渫船と護岸の間を交互通航。ユンボがガバーッと泥をさらうさまを、通りざま片手撮り。

いや、桜の方はですね、ユンボのバックにも写っていますが、工事に備えてかすっかり剪定されてしまっていて、見る影もないくらいボリュームダウン。残念です‥‥。

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まあ、平日とて、生き生きと稼働する業務船の姿を見られたのは嬉しいこと。道々桜を拾いつつ、大横川を南下して帰途につこうと、小名木川を東航。

高橋の北詰にあった桜は、テラスから引っ込んだ位置にあるせいか、護岸工事の区間にかかりながらも剪定されず、水管橋を巻き込むような胸のすく満開ぶり。桜の枝ぶりは、ちょっと傍若無人(?)なくらいがいいのかもしれません。
撮影地点のMapion地図

(令和3年3月31日撮影)

(『お花見水路の道々で…10』につづく)

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タグ : 隅田川小名木川竪川水門清掃船浚渫船