平成最後の川走り納め…3
(『平成最後の川走り納め…2』のつづき)

●堤防の改修後、この角度から妙見島を眺めるのは初めてかも。ホテルから手前、南側が高い建物がなくフラットに見えるので、ベトンで固めた要塞感が強調される角度。
南端から見た妙見島西水路。地場の枝水路である境川、新川とも、閉塞または可航区間の大幅な短縮がされて久しい今、落ち着いた船溜として利用できる、貴重な存在の水路といえます。
●“艦橋”たるホテルの正横あたりで。以前から、ここに一度泊まってみたくはあるのですが、惜しいのは南側に窓がなさそうなところ。あそこから朝の川景色を眺めてみたかったのですが!
堤防には、柵こそないもののテラス状になっていて、地場の船が横付けしやすい造り。船宿さんが各々、その上に桟橋をあつらえて乗り降りの便をはかっています。

●浦安橋をくぐります。橋脚との関係か、橋の直下のみテラス状構造物はなく、繋留船列も途切れていますね。
浦安橋は剥離と錆が目立つ状態ですが、下り線に足場が架かっているところを見ると、再塗装が始まっているのでしょうか。足場の桁下は十分余裕があるものの、中央には「航路」の看板がかかっていました。

●左手、西側の堤防が経年で黒っぽく色づいているのにくらべ、右手は新しいこともありコンクリートの肌が白く、コントラストがくっきり。パース画を思わせる、どこか現実離れした川景色です。
右手は高いフェンスが設けられていることからもわかるように、砂などを扱う建材屋さんで、休日にもかかわらずユンボがしきりに動いているのが垣間見えました。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月30日撮影)
(『平成最後の川走り納め…4』につづく)

にほんブログ村


南端から見た妙見島西水路。地場の枝水路である境川、新川とも、閉塞または可航区間の大幅な短縮がされて久しい今、落ち着いた船溜として利用できる、貴重な存在の水路といえます。

堤防には、柵こそないもののテラス状になっていて、地場の船が横付けしやすい造り。船宿さんが各々、その上に桟橋をあつらえて乗り降りの便をはかっています。

●浦安橋をくぐります。橋脚との関係か、橋の直下のみテラス状構造物はなく、繋留船列も途切れていますね。
浦安橋は剥離と錆が目立つ状態ですが、下り線に足場が架かっているところを見ると、再塗装が始まっているのでしょうか。足場の桁下は十分余裕があるものの、中央には「航路」の看板がかかっていました。

●左手、西側の堤防が経年で黒っぽく色づいているのにくらべ、右手は新しいこともありコンクリートの肌が白く、コントラストがくっきり。パース画を思わせる、どこか現実離れした川景色です。
右手は高いフェンスが設けられていることからもわかるように、砂などを扱う建材屋さんで、休日にもかかわらずユンボがしきりに動いているのが垣間見えました。
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月30日撮影)
(『平成最後の川走り納め…4』につづく)

にほんブログ村
平成最後の川走り納め…2
(『平成最後の川走り納め…1』のつづき)
●北西風で少し波立った荒川河口を左に折れ、葛西臨海公園前・三枚洲の水路へ。
陽光のまばゆさに目を細めながら西渚を見ると、低い日差しの逆光を透かして見る木々のシルエットがきれい。吹きちぎられたような雲の形もあいまって、ため息の出るような美しい水路風景でした。

●振り返ると、真っ白に冠雪した富士山が! この冬初めて眺められた富士山だけに、嬉しさもひとしおです。やっぱり冬の水路最高。
雲のかかり方から、高空には強い風が吹いていることが感じられましたが、午後になるとこちらも予報よりだいぶ風が強くなり、湾奥の観天望気は富士山にしくはないことを改めて実感。
●旧江戸川に入りました。29年末には扉体の更新工事をしていた境川西水門、工事完了後に見るのは初めてですね。
扉体をよく見てみると、表面がステンレスの生地っぽくなったような。更新されたのは扉体だけで、堰柱や巻上機室は見たかぎり、再塗装や補強をされた様子はないようでした。

●和製フォート・ドラム(笑)、妙見島の南端近くから上流側を見て。今回通ろうと思ったのはこの左側、仮に妙見島西水路と名付けておきましょうか。
平成の初め、旧江戸川を始めて遡上したときからしばらくは、「地元の船以外は通航禁止」という意味の注意書きが掲げられていた記憶があるのですが、いつしか撤去されたようですね。

●注意書きの件もあって、今までブログ上では公開できずにいたのですが、本流である東水路を通るたびに見回しても、それらしいものはなくなったようだし、今回改めてスナップしておこうと考えた次第。というわけで弊ブログ初登場であります。
拒絶の文言は見られなくなっても、旧江戸川の名物ともいえる、徐航を求めるペンキ書きは健在ですね。場所は東西線・江戸川第一橋梁の直下あたり。「立るな」という独特の送り仮名がインパクト大です!
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月30日撮影)
(『平成最後の川走り納め…3』につづく)

にほんブログ村

陽光のまばゆさに目を細めながら西渚を見ると、低い日差しの逆光を透かして見る木々のシルエットがきれい。吹きちぎられたような雲の形もあいまって、ため息の出るような美しい水路風景でした。

●振り返ると、真っ白に冠雪した富士山が! この冬初めて眺められた富士山だけに、嬉しさもひとしおです。やっぱり冬の水路最高。
雲のかかり方から、高空には強い風が吹いていることが感じられましたが、午後になるとこちらも予報よりだいぶ風が強くなり、湾奥の観天望気は富士山にしくはないことを改めて実感。

扉体をよく見てみると、表面がステンレスの生地っぽくなったような。更新されたのは扉体だけで、堰柱や巻上機室は見たかぎり、再塗装や補強をされた様子はないようでした。

●和製フォート・ドラム(笑)、妙見島の南端近くから上流側を見て。今回通ろうと思ったのはこの左側、仮に妙見島西水路と名付けておきましょうか。
平成の初め、旧江戸川を始めて遡上したときからしばらくは、「地元の船以外は通航禁止」という意味の注意書きが掲げられていた記憶があるのですが、いつしか撤去されたようですね。

●注意書きの件もあって、今までブログ上では公開できずにいたのですが、本流である東水路を通るたびに見回しても、それらしいものはなくなったようだし、今回改めてスナップしておこうと考えた次第。というわけで弊ブログ初登場であります。
拒絶の文言は見られなくなっても、旧江戸川の名物ともいえる、徐航を求めるペンキ書きは健在ですね。場所は東西線・江戸川第一橋梁の直下あたり。「立るな」という独特の送り仮名がインパクト大です!
【撮影地点のMapion地図】
(30年12月30日撮影)
(『平成最後の川走り納め…3』につづく)

にほんブログ村
11月26日のフネブネ…2
(『11月26日のフネブネ…1』のつづき)

●ご存じのとおり、新砂水門は工事中のため交互通航です。もともと通航量の少なくないところではありますが、この日は特に輻輳していて、水門右手で漂泊しつつ待つこと約20分。
工事区間と水門を抜け、単縦陣で徐航しつつ西行するフネブネを、一隻づつ眺めながら過ごす楽しさ。観閲式か何かのようで、ちょっと独特なひとときではあります。
●荒川河口に出ると、この日は南風が強くなるとの予報どおりになり、当然のごとく結構な波浪ぶり。右から襲う横波のスプレーに堪え、濡れながら河道中央で針路180°に切って、少し息をつけました。
写真は目の前を横切って南下する独行艀「第十二富士宮丸」。船首で波しぶきが上がり、ズシン、ズシンという音が聞こえてきそうです。

●下るにつれて河口波がかえって盛り上がり、だいぶガブられましたが、葛西臨海公園の水路に入ればもう穏やか。狭水路のありがたさをしみじみ噛み締めるときではあります。
旧江戸川を遡上し、妙見島の東岸を眺めながら進んでいけば、おなじみの油槽船「第三新興丸」のもやう姿が。妻板が前傾した個性的な操舵室、塗装も割ときれいでお変わりないようです。

●これもおなじみ三共油化の桟橋ですが、船はいつもと違いました。黒光りした塗装も美しく、まろやかなカーブを描く魅力的な船尾を見せてくれたのは、横浜籍の「第八ながと丸」。いや、いいですねえこの、曲線美といっていい過ぎでないおいど! 甲板上では乗り組みさんが作業中でした。
●その前にもやっていたのは、ここで何度か見かけた「第十一長榮丸」。でも、満載状態は初めて目にしたような。「10月30日のフネブネ」のときと、くらべてみてください。
いや~、船足を一杯に沈めると、ギリギリっぷりが予想以上に凄まじいですね。いつもの空船状態とまったく違う、油槽船本来の姿に触れた思いがしました。
【撮影地点のMapion地図】
(29年11月26日撮影)
(『11月26日のフネブネ…3』につづく)

にほんブログ村

●ご存じのとおり、新砂水門は工事中のため交互通航です。もともと通航量の少なくないところではありますが、この日は特に輻輳していて、水門右手で漂泊しつつ待つこと約20分。
工事区間と水門を抜け、単縦陣で徐航しつつ西行するフネブネを、一隻づつ眺めながら過ごす楽しさ。観閲式か何かのようで、ちょっと独特なひとときではあります。

写真は目の前を横切って南下する独行艀「第十二富士宮丸」。船首で波しぶきが上がり、ズシン、ズシンという音が聞こえてきそうです。

●下るにつれて河口波がかえって盛り上がり、だいぶガブられましたが、葛西臨海公園の水路に入ればもう穏やか。狭水路のありがたさをしみじみ噛み締めるときではあります。
旧江戸川を遡上し、妙見島の東岸を眺めながら進んでいけば、おなじみの油槽船「第三新興丸」のもやう姿が。妻板が前傾した個性的な操舵室、塗装も割ときれいでお変わりないようです。

●これもおなじみ三共油化の桟橋ですが、船はいつもと違いました。黒光りした塗装も美しく、まろやかなカーブを描く魅力的な船尾を見せてくれたのは、横浜籍の「第八ながと丸」。いや、いいですねえこの、曲線美といっていい過ぎでないおいど! 甲板上では乗り組みさんが作業中でした。

いや~、船足を一杯に沈めると、ギリギリっぷりが予想以上に凄まじいですね。いつもの空船状態とまったく違う、油槽船本来の姿に触れた思いがしました。
【撮影地点のMapion地図】
(29年11月26日撮影)
(『11月26日のフネブネ…3』につづく)

にほんブログ村
10月4日の旧江戸川…2
(『10月4日の旧江戸川…1』のつづき)
●京葉線江戸川橋梁・湾岸線舞浜大橋をくぐり、秋晴れの下の河口風景に胸のすく思い。下航船もいないし、少しプレーニングで飛ばしてもよいでしょう。
と、間もなく白くウェーキを引いて、続々と下ってくる一群が。屋形船を先頭に、複数のプレジャーも航跡をたどるかたちで、ぐんぐんと速度を上げつつあります。浦安まで、断続的にこの状態が続きました。午前中早い時間とあって、ちょうど出港する時間帯に当たったのでしょう。

●徐航区間に入り、東西線・第一江戸川橋梁の裏を仰ぎながら、妙見島の東にさしかかりさらに減速。ここから流頭部に至るまで、ほぼ全区間が船溜を擁する徐航必須の水路であるのが、旧江戸川の特徴でもあります。
●東岸に見えた、まだ新しい感じのする桟橋や繋船杭を眺めていると、杭の頭に、竹ぼうきをくくりつけたものがあるのに気づきました。全部ではありませんが、結構な数です。
お決まりのトタンで造った帽子や、その代用であるポリバケツ(いずれも小口の腐食防止のためでしょう)でなく、竹ぼうきだけというのがどこかシュールな光景。何かのお呪いのように見えますね。

●まあ、おわかりとはおもいますが、お呪いなどではなく、水鳥よけのいわば「新しい嫌がらせ」(笑)なのでした。水鳥の糞はおしなべて濃そうなので、杭の痛みを加速しそうではありますから、対策は必須でしょう。
竹ぼうきのない杭の頭に、ちゃっかり羽を休める鵜の姿が‥‥。そういえば、もうすぐ冬の水鳥たちが渡ってくる季節、可愛らしい姿を見られるのが、楽しみです。

●妙見島といえば、気になるものとして油槽船(?)の揚搭設備があるのですが、いつもその船名を見逃していました。船首の表記はタイヤフェンダーに隠れてよく見えないことが多かったので、今回ようやく船尾にカメラを向けて、確認に成功。
「第三新興丸」。これも今や貴重な実用河川舟運の一つ、これからも通るたびに記録してゆきたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(27年10月4日撮影)
(『10月4日の旧江戸川…3』につづく)

にほんブログ村

と、間もなく白くウェーキを引いて、続々と下ってくる一群が。屋形船を先頭に、複数のプレジャーも航跡をたどるかたちで、ぐんぐんと速度を上げつつあります。浦安まで、断続的にこの状態が続きました。午前中早い時間とあって、ちょうど出港する時間帯に当たったのでしょう。

●徐航区間に入り、東西線・第一江戸川橋梁の裏を仰ぎながら、妙見島の東にさしかかりさらに減速。ここから流頭部に至るまで、ほぼ全区間が船溜を擁する徐航必須の水路であるのが、旧江戸川の特徴でもあります。

お決まりのトタンで造った帽子や、その代用であるポリバケツ(いずれも小口の腐食防止のためでしょう)でなく、竹ぼうきだけというのがどこかシュールな光景。何かのお呪いのように見えますね。

●まあ、おわかりとはおもいますが、お呪いなどではなく、水鳥よけのいわば「新しい嫌がらせ」(笑)なのでした。水鳥の糞はおしなべて濃そうなので、杭の痛みを加速しそうではありますから、対策は必須でしょう。
竹ぼうきのない杭の頭に、ちゃっかり羽を休める鵜の姿が‥‥。そういえば、もうすぐ冬の水鳥たちが渡ってくる季節、可愛らしい姿を見られるのが、楽しみです。

●妙見島といえば、気になるものとして油槽船(?)の揚搭設備があるのですが、いつもその船名を見逃していました。船首の表記はタイヤフェンダーに隠れてよく見えないことが多かったので、今回ようやく船尾にカメラを向けて、確認に成功。
「第三新興丸」。これも今や貴重な実用河川舟運の一つ、これからも通るたびに記録してゆきたいものです。
【撮影地点のMapion地図】
(27年10月4日撮影)
(『10月4日の旧江戸川…3』につづく)

にほんブログ村
8月20日の旧江戸川…1


浦安、東西線の鉄橋を下流側から。妙見島の突端、光線の塩梅がよいこともあってか、まだ新しい護岸の壁が白く反射して、この位置からでもやけに目立ちますね。
おなじみ境川西水門にも、近づいてご挨拶。二組のうち、内側のそれは開放されているようです。何度も触れましたが、なぜ二重になっているのかはいまだ不明。ご存知の方、ぜひご教示いただきたいものです。

●ううむ、この位置から眺めた妙見島の下流側、潔いというか、思い切ったというか、とにかくよそではまずお目にかかれなそうな、珍景であることは確か。白く輝く堤防のおかげで、悪目立ち(失礼)していることもさることながら、堤防越しに見える建物が、奥ににょっきり立つホテルだけというのが、絶妙な気がします。
矢倉のようにひょろ高いブリッジの、プッシャー(押船)に推進されて航海する平たいバージか。はたまた、戦前のフィリピンで米軍が造った、岩礁を丸ごとコンクリ-トで覆い、戦艦の砲塔と艦橋をそのまま載せたような要塞か。‥‥さまざまなものを連想させるカタチではありますよね。

立地、名前ともツボに来るので、一度泊まってみたくなるなあ(一人で!)。まあ、ホテルの性格から考えて、窓を全開にしてゆっくり川面を眺めるのは、はばかられそうですね。
【撮影地点のMapion地図】

●浦安橋をくぐると、リーダーを高々と立てた杭打ち船が、静かにもやっていました。テラスの延伸工事でしょうか、船影濃いこの区間も、テラスが完成したらだいぶ雰囲気が変わることでしょう。
(26年8月20日撮影)
(『8月20日の旧江戸川…2』につづく)

にほんブログ村