8月17日の天王洲運河

(『大島川水門の工事…2』のつづき)

156016.jpg時刻は9時近くになりましたが、依然として雲は頭上を去らず、いま一つ気分が乗りません。南下して羽田周辺に向かおうかと思いながら、ゆるゆる流している間に寄り道がしたくなり、右に舵を切って天王洲運河の西水路へ。

くぐりざま天王洲橋の橋桁を見上げると、「てんのうす橋」と大書きされた橋名が。ううん、この東の天王洲大橋(過去ログ『9月5日のフネブネ…3』参照)同様、なぜ「橋」のみ漢字なのでしょう。また、「てんのうず」とにごるのが普通のように思っていましたが、「てんのうす」とにごらない読み方もあるのかしら?

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もやう屋形船たちの船尾を眺めながら、微速で静かな水面へ進入。

目黒川の河道であったころの記憶を残す、南から見ると「へ」の字に曲がった西水路。かつては、屈曲の角あたりから北へ伸びる水路と、広大な船溜があり、品川駅に隣接していました。

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西水路を好ましく思うものの一つに、昔ながらの石垣護岸が挙げられるでしょう。しかも、潮位の高い時間帯にもかかわらず、護岸沿いに砂洲がところどころ顔を出し、トリさんの格好の休憩所になっているのも佳し。

猫の額のようなささやかな砂洲で、ツブれて朝寝をきめこむ鴨さんたちと、羽を広げて乾かす鵜さん。水鳥たちがのびのびとくつろぐ光景を見ると、思わず頬がゆるんでしまいます(トリ好きだし)。

156019.jpgせっかくだからと、先日「ゴロウ・デラックス」の撮影時にお世話になった、運河最奥部・平井さんの船溜を訪ねてみることに。バケツをかぶった木製杭がいい雰囲気で、ミヨシづけした船隊が水鏡に姿を映していました。

残念ながら、平井社長にはお会いできませんでしたが、北品川橋(下写真)の側面が艇上から撮れて満足。水深は十分だったので、くぐってみたい誘惑にかられたものの、あやまって平井さんの持ち船にぶつけでもしたらことと、今回は遠慮させてもらいました。

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撮影地点のMapion地図

(26年8月17日撮影)

(『南前堀は工事中?』につづく)

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タグ : 天王洲運河 水辺の鳥たち

TBS「ゴロウ・デラックス」に…

155026.jpgTBSテレビ「ゴロウ・デラックス」に、「東京水路をゆく」の著者として出演させていただきました。「ゴロウ・デラックス」は、話題の本を「課題図書」として採り上げるとともに、その著者の方がゲストとして登場する「ブックバラエティ」と銘打った番組。出演された著者はもちろん、その道の大家や有名な方ばかりです。

ほとんど話題になったこともなく(版元様申しわけございません)、しかも上梓以来、はや4年も経った本を紹介していただけた上、作家でも何でもないいち水路バカにお声掛けくださるとは、まったく勿体ないかぎりであります。以下御礼かたがた、緊張に暑熱も加わり汗だくの、撮影当日のスナップを紹介させていただきます。

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タグ : 天王洲運河 隅田川 大横川 日本橋川 ゴロウ・デラックス TBS

「散歩の達人」9月号のお手伝いをさせていただきました

8月20日発売の「散歩の達人」(交通新聞社)23年9月号「品川 大崎 大井町」特集号にて、水路記事のお手伝いをさせていただきました。

散歩の達人」は以前からたびたび拝見していて、水路や地域の歴史に触れられている記事も多く、また個人的に、町工場や職人さん紹介の記事に弱いということもあり、楽しみに拝読していました。

今回も巻頭から、目黒川周辺の海岸線や、流路の移り変わりを古地図で比較する記事があって、さっそくグッと心をつかまれてメガネを外して見入り(老眼です)、板金や電球の町工場紹介記事にあった「(昭和30年代の)品川は電球都市と称され」というくだりで涙するといったありさま。

羽田周辺も、空港国際線ターミナル内の人気スポットとともに、羽田猟師町や五十間鼻の無縁供養堂などが紹介され、水辺散策地のピックアップにも遺漏がありません。

今回お手伝いさせていただいたのは、そんな水辺紹介記事のうち一見開き、「水上をぶらぶら散歩 羽田~芝浦 水路徘徊」という記事です。

特集地域に沿った、東京南部の運河や川をめぐる内容で、山口昌彦編集長みずからが執筆されたもの。くわしくは読んでのお楽しみですが、おなじみの珍物件も登場するなど、水路がお好きな向きにはお勧めの記事です、ぜひご覧ください。

山口昌彦氏とは、拙著をお読みくださっていたことでご縁ができ、水路での「街歩き」企画のお話をいただいて、今回我が艇にお迎えすることと相成りました。

カヤックの世界ではベテラン(『長瀞渓流下りふたたび…1』と同じ日に、カヤックの大会があって長瀞におられたとのこと!)とあって、水路や水辺に対する観察眼も鋭く、道中水路談義に花を咲かせながらの、楽しい船行きとなりました。

写真はおなじみ「喰われるトラス」に興味津々の山口氏。運河でカヤックを楽しむ方も少なくないので、その筋への観光ガイド(?)としても役立てれば嬉しいですね。

お昼は、東京の桟橋付きレストランの代表格「T.Y.ハーバー ブルワリー」にお誘いいただき、恐縮至極。実はどういうわけかご縁がなくて、T.Y.ハーバーにつけるのは今回が初めてです。ありがとうございました(涙)。

顔なじみのベルフィと仲良くもやってのランチとなりましたが、初めてこの桟橋につけてみて、達着中からお客さんの目が一斉に注がれるため、アガリ症の船頭としては、あまり得意でない寄港地であることが判明。人目の乏しいところばかりウロついてきたのが、裏目に出てしまいました。まだまだ修行が足りません。


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タグ : 散歩の達人 交通新聞社 高浜西運河 天王洲運河

【特盛】ふれあい橋づくし

先週、廃道趣味の大家であるヨッキれん氏の「山さ行がねが」を拝見していたら、掲示板にて「『ふれあい橋』の画像募集!!」の告知が出ていました。

「皆様が撮影された全国の『ふれあい橋』と名の付く橋の画像を大募集します!!」と書いてあるところを見ると、全国に同名の橋が、数多く点在しているようですね。そういえば、私もいくつかくぐったり、訪ねた先で出会った気が…と、アップ済みのもののみざっと検索してみたら、以下の「ふれあい橋」とその仲間たちが見つかりました。

橋のある土地ゆかりの名前か、架橋された時代を反映した橋名など、さまざまなネーミングの方法があるにせよ、各地に同じような名前の橋が、同時に出現してしまう背景には、賛否は措くとして、興味をそそられるものがありますね。

では「ふれあい橋づくし」とまいりましょう。
良いお題をくださった、ヨッキれん氏に御礼申し上げます!

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タグ : 天王洲運河 神田川 目黒川 旧中川 利根運河 日本橋川 真間川 濠川 宇治川派流 ふれあい橋

高浜運河に拾う…3

(『高浜運河に拾う…2』のつづき)

20131.jpg御盾橋をくぐると、逆光の中にもう一隻の台船が。

蛇口のように先端が曲がった、長いパイプを舷側に突き出しています。先ほどの浚渫船が、水と一緒に吸い込んだ河底の泥を、ここで吐き出して艀に積むのですね。



20132.jpg反対側から見たところ。台船の左に、護岸に沿わせたパイプが続いているのが見えます。輪切りにしたチクワのようなブイを数mおきにかませて、パイプを水面上に支えるしくみです。

「蛇口」の支えは仮設然としているので、台船もこの仕事を専門としているわけではなさそうですね。


20133.jpg御盾橋を振り返って。橋の向こうに小さく、「あさぎり船団」が見え、右端にはブイを連ねたパイプが、船団に向かって伸びているのがわかります。

ここのトリさんたちは、おとなしく写真左側に寄ってくれたので、乱舞する騒ぎにはなりませんでした。


20134.jpg天王洲運河との十字流から、西側・天王洲橋を望んで。天王洲運河が、鶴の首のような変わった形をしているのは、ここが目黒川の旧河口で、堆砂により大きく蛇行していた地形を、そのままなぞるようにして埋め立てたためです。

また、この奥から右側(北側)には、かつて貨物ヤードに挟まれて、大きな船溜が広がっており、鉄道と艀輸送の結節点となっていたところ。昔の地図や航空写真を見ながら、今の姿とくらべると、変遷のさまが興味深く、惹かれる場所でもあるのです。
撮影地点のMapion地図

20135.jpg新東海橋の橋詰、テレビ東京の天王洲スタジオ。そうそう、ここに来たことがあったんだった…もう10年も前のことですが。

通された部屋は、運河風景が窓いっぱいに広がる眺めのよい部屋で、その上たまたま船が横切ったりしたため、思わずガラスに張り付いたことを思い出しました。写真を撮っておけばよかった…。


(21年12月13日撮影)

(『東品川橋の工事』につづく)

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タグ : 高浜運河 天王洲運河