大洲閘門ふたたび…3

(『大洲閘門ふたたび…2』のつづき)

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釣り人さんがつくったとおぼしき、水際の踏み分け道を降りて、ゲートの表に向き直ってみると‥‥。あらら、一見上を歩けそうなくらい、ゴミが吹き寄せられてしまっているのも、9年前に訪ねたときと変わらず。

冬の北西風が吹くこの時季、漏斗状に広がった水面の、南東角に位置するのがよくないのでしょうか。扉体から滴るリークの音もチョロチョロしていたので、水の流れのせいも若干あるかも‥‥。ともあれ、こちらも後扉室同様、扉体がはげちょろげて、年数なりの古び方です。

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201013.jpg前回同様、銘板をたぐって一枚。コンクリ打ちっぱなしの躯体に、黒御影石の磨き出された銘板は、一点豪華主義といわんばかりの目立つ存在。

堰柱の右手前から、閘室をのぞき込んでみました。扉体にレール、手すりと、鉄部はあらかた下塗りが露出しているか、錆びているかで、長年あまり手入れされていない様子がうかがえました。


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橋を渡って左側に出て、ぐっと仰いだところを一枚。のぞいた晴れ間に、銘板の磨き出された文字が反射して、右手から見たそれよりシャープな印象。

使用頻度もごく低いようであるし、あとどれくらいここに在ってくれるかしら‥‥。仲江間閘門と並んで、水郷の極小閘門では最古級の一つ、更新工事の順番が巡ってくるのを祈るしかありません。

201015.jpg周りをうろついている間じゅう、甘えたようなハトたちの鳴き声が絶えませんでした。手すりの上に留まったハトに目をやると、仲むつまじくお互いを毛づくろいしながら、羽をゆるめてふくふくとふくらみ、心からリラックスしている表情。

ハトたちのくつろぎぶりを見ても、稼働率の低さがわかろうというもの。可愛らしいしぐさには和まされたものの、それを思うと少々複雑な気分ではありました。

(29年1月2日撮影)

(『前川の白鳥』につづく)

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タグ : 大洲閘門 水郷 前川 閘門 水辺の鳥たち

大洲閘門ふたたび…2

(『大洲閘門ふたたび…1』のつづき)

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後扉室ゲートの横から、前扉室に向かって閘室を見たところ。側壁には、鉄環のアイが設けられているのが見えます。

こちらは操作室のフラットがあり、コンクリが打ってあるのでまださっぱりしていますが、対岸やほかの敷地はご覧のとおり、冬枯れにもかかわらず草ぼうぼうで、柵を抜けてはみ出しているほどの勢い。見るからに使用頻度が低そうなことに加えて、この生い茂り方では、遠目に廃閘門と思われても無理からぬところではあります。

201007.jpg上の閘室同様、過去ログ「大洲閘門…3」のときとほぼ同じ角度で、メーカーズプレートを撮ってみました。錆垂れの様子も、塗料の剥がれ具合も、9年前とあまり変わっていないなあ。

前回は触れませんでしたが、面白く思っているのがこの「堤内側水門」という呼び方。閘室上を横断する道路は、低くとも堤防道で、水位低下側は、堤防に守られている堤内地であることがわかります。


201008.jpgゲートの周りをうろうろしている間、頭上からハトの甘えたような「ぶぅ~う、ぶぅ~う」という鳴き声がしきりにするので、気になって巻上機室の桁裏に、カメラを向けてみると‥‥。

「何のぞいてんの?」といいたげな、うろんげな顔つきのハト君と目が合ってしまいました(笑)。




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操作室。これも「大洲閘門…2」とほとんど変わらない角度で、申しわけありません。しかし、おかげで変化を見つけることができました。

左手、ゲート前のボックスを備えた電柱、右にかしいでいますね。周りを囲む柵も、全体的に歪んで、傾いでいます。今次震災の影響なのでしょうか。そういえば、震災後に水郷を訪れたとき、結構な数の電柱が傾いていたのを思い出しました(『震災後の水郷を訪ねて…12』参照)。苦労したんだねえ、大洲閘門‥‥。

あと、水郷名物(?)「きけん」の看板が、経た年月相応に色褪せてる(笑)。

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橋の上に戻ると、陽が射してきました。前川が漏斗状に広がった水面を前に、前扉室が薄日に照らされ、水郷らしい閘門風景に。

こちらもずいぶん枯れ蔦がからんで、思わずむしり取って掃除をしてあげたくなる‥‥。いや、せっかく晴れてきたことだし、正面に回っていいお顔をものしましょう。
撮影地点のMapion地図

(29年1月2日撮影)

(『大洲閘門ふたたび…3』につづく)

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タグ : 大洲閘門 水郷 前川 閘門

大洲閘門ふたたび…1

201001.jpg1月2日は、例年通り阿波大杉神社‥‥あんば様へ初詣。航行安全をお祈りした後、昨年のお札を納めて新しいお札をいただきました。あんば様の霊験で、昨年も一年間無事故で楽しむことができました。今年もよろしくお願いいたします‥‥。

参拝後はこれも例年通り、水郷散歩をすることに。しばらく訪ねていなかった、潮来は前川の水位低下化区間を守る、大洲閘門に向かうことにしました。


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曇り空の下、大洲閘門の北側に到着。道路は閘室上を渡っており、右手のゲートが前扉室(水位の高い方)で、潮来市街側。左手が水位低下側に接する後扉室で、北浦(鰐川)の方向です。

ここから見ると、極小閘門とはいえ、閘室の全長が結構あることがわかります。およそ20mくらいでしょうか。

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橋の上から後扉室を見下ろして。前回訪ねたのが20年の2月10日(過去ログ『大洲閘門…1』ほか)ですから、実に9年ぶり。前回からくたびれた雰囲気だったのが、さらに星霜を経て、もはや枯れた感じに。

閘門の向こうはよい釣果が上がるのか、数人の釣り人さんが棹を振るっています。堰柱の上には、数羽のハトが静かに鳴きながらくつろいでいますね。どうやら、巻上機室(単なるステンレス薄板のかぶせものですが)の中に巣を作っているようです。

201004.jpg後扉室の扉体をアップで。極小閘門なのに、フック式二段ゲートをおごったのはなぜだろうと、前から疑問に思っていました。堰柱高さを抑えたいから? でも、恐らく停止スイッチを押す長い棒が、ご覧のとおり上に突き出ているので、あまり意味をなしていない気もします。

扉体の上端には、ハトさんのフンが点々と(笑)。住み心地は良好のようであります。



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東側の河畔に降りて、屈曲の外側からズームでたぐってみました。少し晴れ間がのぞいてきて、明るくなった水面に二つのゲートが倒立像をつくる、静かな水門風景。

周りは冬枯れでもこんなに草が茂っており、道路側から眺めるのとまた違った、一種廃閘門のようにも見える角度。釣り人さんが去ってしまうと、時々走り抜けるクルマの音のほかはなく、枯れた川景色を前に、しばし静けさを楽しみました。
撮影地点のMapion地図

(29年1月2日撮影)

(『大洲閘門ふたたび…2』につづく)

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タグ : 大洲閘門 前川 水郷 閘門 阿波大杉神社

極小閘門づくし

今までさんざん騒いできたように、船頭儀、
閘門が大好きです。

近場にある江戸川・扇橋・荒川の3閘門を、自艇でたびたび訪ねては通航するのも、もちろん大好きですが、陸路おもむいて他地方の閘門を見に行ったり、観光船を借りて通航したりするのも、自艇で通るのとは、また違った楽しさがあるものです。

中でもどういわけだか、自分の艇ではちょっと通ることの難しそうな、小さな小さな閘門たちに、以前より特に惹かれるものがありました。小粒ながら、一人前に扉体で水を受け止めるミニ閘門たちを前にすると、何か模型を見るような楽しさがあり、つい時間を過ごしてしまうこともしばしばでした。

例によって、写真を並べて一人悦に入ってみたくなったこともあり、今回は、今までに出会った極小閘門のスナップを集めてみましょう。

以下に並べたものは、あくまで私の感覚で選んだものですが、改めて選んだものを見てみると、大体径間4~5m以下のものに、グッとくるところがあるようです。なお、陸路訪ねて銘板が確認できたものには、極力寸法などを明記することにしました。

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