fc2ブログ

水郷ちょい散歩…6

(『水郷ちょい散歩…5』のつづき)

309026.jpg高水敷に降りて前扉室ゲートを眺めていたら、西側からときならぬ爆音が。トーイングボートがウェイクボードに乗った人を曳航して、プレーニングしてきたのです(動画はこちら)。

右へ左へとポジションを変え、引き波でジャンプしたりと見事なものでしたが、高速で滑走しているわけですから、低い高水敷はざんぶりと引き波で洗われることに。予測はできたので、先客の釣人さんと一緒に早めに避難したため、足を濡らすことはありませんでしたが。

309027.jpg
堤防上に戻り、こちらも久しぶりの訪問とあってディテールをいくつか記録。閘門の東側隣接地に設けられた、大割排水機場の建屋を正面から一枚。

新横利根機場の大規模かつ頑丈そうなそれとは一転、住宅と見まがうようなおとなしい外観で、遠目にはいわれなければそれとわからない、一種ステルス(?)的なデザインではあります。

309028.jpg
大割排水機場の柵に掲げられた、県営湛水防除事業の説明板。事業の目的や受益エリア、排水機場や排水路など施設の位置が詳しく述べられていて、しばし興味深く拝読。

目にした瞬間、図示された区域が、まさに水郷十六島そのものなのに惹かれて歩み寄ったのですが、図中にも本文にも、十六島の文字はなく、寂しく感じたものです。まあ、十六島は地名ではなく、地元かぎりの通称レベルとみてよいものですから、仕方がないのでしょうが。

309029.jpg
こちらは前扉室の前、堤防道の柵に掲げられていた、水利使用標識なる看板。取水量の表組みにある、「苗代期」「代搔期」「普通期」の表記に惹かれて記録。

閘門自体が通航のたびに流す水量は、わずかなものでしょうから、これは排水機場を経た導水量ということになるのでしょうか。十六島の内水は、周囲の排水を維持するため水位低下化されているとはいえ、大割水路からポンプアップで田圃への給水の役割を果たしていることがわかり、興味深いものがありました。

309030.jpg
排水機場前から前扉室ゲートを見て。こう、平坦な風景の中に、にょっきりとゲートが"生えて"いるかの如き風景、いかにも水郷に来た、という感じがして、閘門好き、そして水郷好き冥利に尽きるといっていい過ぎでない一瞬です。

ほんの短い時間でしたが、心からリラックスできたよいお散歩でした。この後天気が崩れるという予報もあったので、少し早めに発つことにし、十六島を後にしたのでした。
撮影地点のMapion地図

(令和6年1月2日撮影)

(この項おわり)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村
クリックお願いします

タグ : 常陸利根川大割閘門閘門水郷

水郷ちょい散歩…5

(『水郷ちょい散歩…4』のつづき)

309021.jpg
新横利根閘門の管理橋上から、東側を望んで。常陸利根川の川面を左手に見ながら、気持ちよく伸びる堤防道‥‥。高所の乏しい地勢だけに、この高まりが貴重なビューポイントになっているのがわかります。

ここで新横利根閘門を離れ、この道をたどって東へ向かいました。このときはまだ、流れる雲にときどき切れ目があって、明るかったのですが‥‥。

309022.jpg
次の寄り道先、大割閘門に着いたときには、残念ながらどんよりと重苦しい空に。まあ、せっかく来たことだし、こちらも堪能してまいりましょう。

このだいぶ手前で車道は堤防から外れ、右手の少し低まったポジションをキープしつつ平行する形に。大割閘門は小舟艇しか通らない小型閘門ゆえ、閘室を渡る管理橋の桁下高が低く、前後の道に着けられた勾配も、ごく緩やかであることがわかりますね。

309023.jpg

309024.jpg堤防道の上から南側、後扉室を見て。堤防道と車道、二本の道が径間の狭い閘室上を渡っているので、柵囲いとガードレールばかり目立ち、閘門らしからぬ感じすらする角度。

右に掲げた前扉室堰柱の銘板でもわかるとおり、径間わずか3.3m、極小閘門のカテゴリーに入れてもおかしくない規模ですから、関心がなければ溝を渡ったレベルの実感すらないでしょう。こんなに小さくても、バイパスゲートを擁する本格閘門であるあたりに惹かれるわけですが(通航時の様子はこのへん参照)。

径間の狭さにくらべ、閘室長が長いのは、観光の繁忙期にサッパを数隻はいっぺんに通航させないと、さばき切れないためと思われますが、コロナ禍からこの方、最近はそんな賑わいも戻ってきたのでしょうか。

309025.jpg
高水敷に降りて、前扉室を一枚。やたらと目立つ巻上機室への螺旋階段、堰柱直前の狭いスペースを占めてにょっきり生えるバイパスゲートのスピンドルケースと、小閘門ゆえといえる一種アンバランスな魅力が見てとれる角度。

小さくとも、略式なところが一つもないんですよ、もうフル装備。模範的小閘門というべきか、小閘門の華というべきか。お隣の加藤洲閘門と合わせて、閘門バカとしては手放しで誉めたくなるものがあるわけです、はい。
撮影地点のMapion地図

(令和6年1月2日撮影)

(『水郷ちょい散歩…6』へつづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村
クリックお願いします

タグ : 常陸利根川新横利根閘門大割閘門閘門水郷

秋の水郷三昧…5

(『秋の水郷三昧…4』のつづき)

198021.jpg大割閘門を後にして、常陸利根川へ出ました。好天とあって釣りに興じる艇もちらほら見られ、引き波も絶えないようで、硬い感触の衝撃がサッパの船底より伝わってきます。

下の写真は、牛堀・霞ケ浦の方向を見たところ。抜けるような秋晴れの空の下、左手に十六島の低い堤防が、緑色の一線となって定規を当てたように引かれ、右手から中央にかけては低い丘陵を覆う木々がはるかに望まれと、水郷らしい胸のすくような川景色!

198022.jpg

198023.jpg河道中央に出ても、陽射しは暖かで風も穏やかなため、船首に座って身体をさらしていても、そんなにつらくありません。サッパは小さな船外機の爆音を高めて、右に舵を取り潮来は前川へ向かいます。

右の写真は、大割閘門を出る際、正面に見えたバージ。造作から土運船のようですが、船体が錆色なのに加え、護岸の見えない草深い水辺にもやわれているせいか、廃船のような雰囲気です。

198024.jpg
潮来の旅館街を左手に見つつ、逆光下の潮来大橋をくぐって。靄やちぎれ雲に乱反射する陽光、それらをバックに黒くシルエットをつくる潮来大橋、よきかな、佳き哉。

198025.jpg
人道橋と車道橋の間から一枚。橋脚近くを狙って、バスボートがエレキモーターをチョイ、チョイと踏んではギリギリまで迫るシーンも。サッパは舵をやや左に切って、前川の河口に軸線を定めました。
撮影地点のMapion地図

(28年11月6日撮影)

(『秋の水郷三昧…6』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 大割閘門閘門常陸利根川水郷

秋の水郷三昧…4

(『秋の水郷三昧…3』のつづき)

198016.jpg
久しぶりに訪ねて、しかも好天とくれば、顔なじみでも改めてディテールを堪能したくなるというもの。まずは後扉室をくぐりざま仰いで。

信号の灯器が、一色づつ独立しているのがわかります。その上に設けられた小さい円筒状のものは、スピーカーでしょうか。径からして、有人運転する際の放送用というより、作動時の警報音に用いるように思えます。巻上機室正面の中央、プレートを掲げていた跡が見られますが、何だったのでしょう? すぐ下に銘板はあるので、名前を大書きしていた線は薄そうですね。

198017.jpg

198018.jpg閘室に入った直後の光景。ゲートの径間にくらべて、幅員をぐっと広く取った、一操作あたりの通航量を重視したと思しき設計。ズラリと並んだフェンダーに繋留用チェーン、側壁に行先を大書きした方向別の操作用把手、右手には階段に説明板と、小兵といえども、ひととおり揃った道具立を眺めるのは楽しいもの。

右写真は説明板のアップ。左上、一見、水銀灯か何かかしらと思っていたら、監視カメラのようですね。前に訪ねたときからあったかな?

198019.jpg船頭さんは右側にサッパを寄せ、チェーンをつかんで緑色の把手に取り付くと、後扉が閉まり始めました。セルフ閘門ならではの光景、何度見てもいいなあ。

ちなみに、後扉が開いていたこともあり、通閘に要した時間はわずか6分でした。閘程(水位差)は0.5mほどでしょうか。



198020.jpg
注水が終わり、前扉が水を滴らせつつ開いて、常陸利根川(北利根川)の水面が見えてきました。おっ、正面にバージがもやっていますね。こんなに大きなバージが見られるのは、珍しいのではないでしょうか。
撮影地点のMapion地図

(28年11月6日撮影)

(『秋の水郷三昧…5』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 大割閘門閘門大割水路水郷

秋の水郷三昧…3

(『秋の水郷三昧…2』のつづき)

198011.jpg大割水路、全長1.3㎞のうち、橋らしい橋は4本のみで、いずれも実用一点張りの簡素なものですが、水上から見ても補修の痕が痛々しかったりして、震災時の被害を思い起こさせるものがありました。

ときおり大きな魚がバシャンと跳ねたり、ムクドリ(?)の群れがさえずりつつ飛び去るのを眺めながら、橋をくぐってさらに前進。


198012.jpg
橋の西詰にもやっていた、気になる和船。サッパ‥‥というには、長さが極端に短いですね。寸詰まりだから略式かというとそうでなく、中央の舟梁が2本、船首も戸立造りと、本式のそれと変わらない丁寧な造作に見えます。

何とか浮いてはいるものの、ご覧のとおり小縁(コベリ)がはじけてしまっているので、もう使われていないのかもしれません。

198013.jpg

198014.jpgおお、低い法面に黄色い花が咲き乱れて、なかなかキレイ。セイタカアワダチソウでしょうか、農家の方からすれば、刈っても刈っても生えてくる憎まれっ子でしょうが、こうして見ると可愛らしくてよいものですね。

最後の屈曲区間の向こう、ブリキのロボットのような、あの飄々とした風情の巻上機室が見えてきました。ここを通るのも久しぶり、好天も手伝って、もう何だか一つ一つが嬉しく、芯から楽しいと思えるのです。

198015.jpg
扉体を開けて待っていてくれた、大割閘門! 堰柱よりかさの張った螺旋階段を従えて、4mに満たない径間ながら、十六島の玄関口の一つとして、胸を張るこの表情。いいですねえ。
撮影地点のMapion地図

(28年11月6日撮影)

(『秋の水郷三昧…4』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 大割水路大割閘門閘門水郷