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7月9日の水路風景…3

(『7月9日の水路風景…2』のつづき)

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高速大師橋の桁下に近づいて。ずらりと打ち込まれた鋼管杭の上に、長大なレールが流路方向へ伸びているのは昨年9月の「改架中の高速大師橋…1」と変わりませんが、違いは手前にある新しい桁が上流側に移動し、既存の桁と接続されつつあること。

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遡上しながら、スライドっぷり(?)を実感できる視点を探します。これは中央径間下から南、川崎側を見たところ。左が新桁、右が旧桁です。

以前の写真と見くらべてみると、下流側にレールの空所ができ、新桁がスライドされた長さが感じられますね。う~んしかし、この角度からだと、旧桁が前後を絶たれ、孤立している感じがいま一つつかめません。

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旧桁をくぐってから北、大田区側を見てみると‥‥おお、ブツリと途切れた感じがする視点を発見。特に切断箇所近くに、速度制限標識が立っているあたり、哀愁を感じさせていいじゃないですか。

301039.jpg上流側から見た旧桁の川崎側。しばらくウロウロしてみたものの、陸上と違って旧桁の断面が見られないので、どうもメリハリがないような。

断面の見えるところまで行けるかな‥‥と思っていたら、遅ればせながら川崎側より警戒船が出てきて、「工事水域だから速やかに通過してほしい」とのご注意。お詫びして下航、脱出したので、ちょっともの足りない結果となりました。

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帰りがけのスナップ、大師橋と高速大師橋がつくる逆三角形の上辺におわす、羽田第二水門。最近閉鎖したのか、ちょっと扉体の汚れが目立ちますね。

あらら、また右の堰柱に、ファンキーなタケノコのような落書きが‥‥以前も盛大に落書きされていましたよね。その手の人々には何か惹かれるスポットなのかしら。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…4』につづく)

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タグ : 多摩川羽田第二水門

7月9日の水路風景…2

(『7月9日の水路風景…1』のつづき)

301031.jpg魚探の感をにらみながら海老取川澪筋を出て、多摩川を遡上開始。予報通り急速に雲が濃くなり、後には少し雨もぱらついてきて、写真もサエませんがご容赦ください。

北岸沿いには、高速大師橋の工事のため、ご覧のような繋船杭がいくつか設けられています。ここは鵜たちの格好の社交場になってもいて、右の一羽など風に向かって翼を広げ、何やら楽しそうですね。

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羽田第一水門の前を通り過ぎざま、一枚スナップ。羽田周辺の入堀にあった水門群が次々廃止されるご時世、船溜を守るこの水門の希少性が、ぐっと高まってきたように思えたものでした。

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301034.jpg高速大師橋の改架現場に近づいてきました。昨年9月に、鉄鋼埠頭で造られた桁が仮置きされたのを見に来ましたが、5月29日すでにスライド式の工法で改架が成っています。

中央径間の左右には、紅白のジブをもたげたクレーン船が一隻づつ控えており、狛犬か門番みたいな風情。工事が続いていることもあり、足場や台船も多くわさわさと落ち着かない雰囲気です。

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右手、北岸側にいたクレーン船を間近で一枚。スパッドで停めてあるとはいえ、上下流のあちこちに控えのアンカーロープが伸びていて、それを示すブイが点々と見えるため、引っかけないよう気を遣います。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…3』につづく)

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タグ : 水辺の鳥たち羽田第一水門クレーン船多摩川

7月9日の水路風景…1

(『7月9日のフネブネ…5』のつづき)

301026.jpg7月9日の道々で目にしたもののまとめです。まずは恒例、東雲運河でのトライアル‥‥艇の健康チェックから。

まあ、49日ぶりのお出かけ、桟橋上から見たかぎりでも水線下にノリがモコモコの状態で、察しはついたのですが‥‥45.9km/h、24.8ktに留まりました。帰港後、炎天下汗みずくになってスクラビスでの船底掃除に励んだのは、いうまでもありません。

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京浜運河、勝島運河との丁字流もほど近い、人道橋・かもめ橋の架かるあたり。あれっ、視界に違和感が‥‥。あっ、「きぬた歯科 インプラント」の広告看板がなくなっている!

昨年11月の時点ではあったのに‥‥。平成29年8月に、そのまがいものめいた(失礼)強烈さに打ちのめされて以来、運河の名所としてココロ惹かれていたのですが。残念です。

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羽田周辺の他の入堀同様、堤防の強化とかさ上げ工事が続いていた北前堀ですが、今回通りがかってびっくり。ご覧のように完全閉塞されていました。

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昨年9月に見たときは、水門のそばまで鋼管矢板が打ち込まれていたので、水路そのものが埋め立てられる、ということはないと思いたいのですが。

いずれにせよ、羽田周辺の入堀は水門を撤去し、堤防をかさ上げして高潮に対応する方針なので、貴船堀水門同様、堰柱を切断するなどして、水門設備の廃止が行われるに違いありません。

301030.jpgむう、潮位が高いときの海老取川澪筋は怖い‥‥。昔のように、旗付き棹がみっちり並んでいるでもなく、肝心の出口を示す鋼管の灯器付き澪標は流失して久しく、まるで枯野のような寂しさです。

赤矢印が澪筋の曲がり角を示す鋼管澪標、青矢印、緑矢印がそれぞれ、出入口を示す上下流のブイです。通航はくれぐれもお気をつけて。むしろ干潮時に訪れた方が、砂洲が露出していてわかりやすいかもしれません。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日の水路風景…2』につづく)

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タグ : 京浜運河海老取運河海老取川多摩川北前堀水門

7月9日のフネブネ…3

(『7月9日のフネブネ…2』のつづき)

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こちらはおなじみ、京浜運河の顔といってもいい過ぎでない「レディ・クリスタル」。平成2年進水ですからもう32歳、失礼ながら老嬢と呼ぶべき船齢ですが、手入れが行き届いており、端正な美しさが失われていないのはさすが。

定繋地を対岸から移して12年、船社が変わってから6年経ち、コロナ禍の苦境も乗り越え、変わらぬ艶姿を見せてくれるありがたさ。湾奥レストラン船のはしりとして、末永く盛業してほしいものです。

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海老取運河東岸の業務船溜といえば、何度か紹介したコンベア清掃船転用の業務船、「幸丸2」を記録しておきたいもの。うむ、順調に(というと語弊がありますが)くたびれてきて、活用されているさまがうかがえますね。昨年4月からもやっている場所も変わっておらず、ポンツン的な使い方をされているように見えます。

301013.jpgさらに南下して海老取川名物、ポンジュース看板の前にはクレーン船がもやっていたのですが、その短辺に繋がれた曳船がまた滋味のあるスタイルで、思わず一枚。

オーニングの向きからこちらが船首だと思ったら、よく見ると違いました。舷側がほぼ平行という、弁当箱のようなだんびろな船型がまたいいじゃないですか。船名は「第十六栄✕丸」と、残念ながら一字読めず。


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この日の最終目的地は、先月スライド式の改架工事を行った、多摩川の高速大師橋だったのですが、その現場で出会った押船2隻、「第一横羽丸」と「第二横羽丸」。それぞれハルナンバーもあって、TBS-1とTBS-2。

301015.jpg前傾した妻板のある可動式の操舵室、その全体的にスクエアなスタイルに見覚えが‥‥もしかして、旧中島運輸?

こちらでも紹介しましたが、堀船清掃作業所通いのプッシャーバージを押していた、緑色の押船の仲間だったのかしら。不燃ゴミの積み替え施設もあらかた廃止されてお役御免となり、第二の人生を送っているのかもしれませんね。
撮影地点のMapion地図

(令和5年7月9日撮影)

(『7月9日のフネブネ…4』につづく)

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タグ : 京浜運河海老取運河多摩川曳船

9月25日のフネブネと水門

(『改架中の高速大師橋…2』のつづき)

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例によって最後は落穂ひろい的に、フネブネと水門をいくつか。
城南島の建材埠頭は、魅力的なフネブネがもやう好スポットですが、この日出会ったうちでは出色だったのがこの「第二十三源内丸」。

短躯にノッポの船橋がそびえるアンバランスな魅力、よく見かけるラティスの櫓タイプでなく、舷窓のついた閉囲型だけに強烈さも三割増しといったところ。残念ながら、検索しても船社のサイトはヒットしませんでした。

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両岸に錆色の鋼管矢板が打ち込まれ、従前より護岸工事が進んでいる北前堀。護岸が古くだいぶ傷んでいましたから、無理もありません。

ヌシたる北前堀水門は4月に見たとき同様、扉体を降ろしていました。巻上機室のないタイプなので、堰柱だけが突き立ち印象が変わりますね。向こうの船溜も護岸工事に入っているのか、それとも貴船、呑川水門同様、撤去されるのでしょうか。

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大師橋と高速大師橋がつくる三角水域の北岸にたたずむ、羽田第二水門。粉を吹きそうに色褪せた感じは変わりませんが、さんさんと降り注ぐ秋の陽を浴びて、気持ちよさそうです。

左手の護岸にやっつけられた落書き、風化してだいぶ薄まったな、と思ったら、右側の堰柱にまた色鮮やかなナニカが‥‥。どうもこのあたりには、懲りない芸術家がいるようです。
撮影地点のMapion地図

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京浜運河、湾岸署水上安全課の船溜にて。先日、9月11日に初見した可愛らしい警備艇「ひめゆり」、この日も同じ場所にもやっていましたが、露天部分にオーニングをかけられており、大切にされているさまがうかがえました。

このスタイルからして、港内より河川が似合いますよね! 大横川や北十間川など、流路が狭くて橋の桁下が低い川で出会ってみたくなります。

287031_01.jpgすでに10~12月のご案内で掲げましたが、最近目にした中では特に気に入ったので、トリミングを変えて改めて。品川埠頭、泉汽船のRORO船、「神泉丸」のファンネルマークです。

ファンネルの上下にあしらわれた黒が、白地に浮かび上がる赤いマークを一段と引き立てていて、何とも小粋に感じられたものでした。
(令和4年9月25日撮影)

(この項おわり)

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タグ : 多摩川京浜運河東京港警備艇北前堀水門羽田第二水門