9月25日のフネブネと水門
(『改架中の高速大師橋…2』のつづき)

●例によって最後は落穂ひろい的に、フネブネと水門をいくつか。
城南島の建材埠頭は、魅力的なフネブネがもやう好スポットですが、この日出会ったうちでは出色だったのがこの「第二十三源内丸」。
短躯にノッポの船橋がそびえるアンバランスな魅力、よく見かけるラティスの櫓タイプでなく、舷窓のついた閉囲型だけに強烈さも三割増しといったところ。残念ながら、検索しても船社のサイトはヒットしませんでした。

●両岸に錆色の鋼管矢板が打ち込まれ、従前より護岸工事が進んでいる北前堀。護岸が古くだいぶ傷んでいましたから、無理もありません。
ヌシたる北前堀水門は4月に見たとき同様、扉体を降ろしていました。巻上機室のないタイプなので、堰柱だけが突き立ち印象が変わりますね。向こうの船溜も護岸工事に入っているのか、それとも貴船、呑川水門同様、撤去されるのでしょうか。

●大師橋と高速大師橋がつくる三角水域の北岸にたたずむ、羽田第二水門。粉を吹きそうに色褪せた感じは変わりませんが、さんさんと降り注ぐ秋の陽を浴びて、気持ちよさそうです。
左手の護岸にやっつけられた落書き、風化してだいぶ薄まったな、と思ったら、右側の堰柱にまた色鮮やかなナニカが‥‥。どうもこのあたりには、懲りない芸術家がいるようです。
【撮影地点のMapion地図】

●京浜運河、湾岸署水上安全課の船溜にて。先日、9月11日に初見した可愛らしい警備艇「ひめゆり」、この日も同じ場所にもやっていましたが、露天部分にオーニングをかけられており、大切にされているさまがうかがえました。
このスタイルからして、港内より河川が似合いますよね! 大横川や北十間川など、流路が狭くて橋の桁下が低い川で出会ってみたくなります。
●すでに10~12月のご案内で掲げましたが、最近目にした中では特に気に入ったので、トリミングを変えて改めて。品川埠頭、泉汽船のRORO船、「神泉丸」のファンネルマークです。
ファンネルの上下にあしらわれた黒が、白地に浮かび上がる赤いマークを一段と引き立てていて、何とも小粋に感じられたものでした。
(令和4年9月25日撮影)
(この項おわり)

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●例によって最後は落穂ひろい的に、フネブネと水門をいくつか。
城南島の建材埠頭は、魅力的なフネブネがもやう好スポットですが、この日出会ったうちでは出色だったのがこの「第二十三源内丸」。
短躯にノッポの船橋がそびえるアンバランスな魅力、よく見かけるラティスの櫓タイプでなく、舷窓のついた閉囲型だけに強烈さも三割増しといったところ。残念ながら、検索しても船社のサイトはヒットしませんでした。

●両岸に錆色の鋼管矢板が打ち込まれ、従前より護岸工事が進んでいる北前堀。護岸が古くだいぶ傷んでいましたから、無理もありません。
ヌシたる北前堀水門は4月に見たとき同様、扉体を降ろしていました。巻上機室のないタイプなので、堰柱だけが突き立ち印象が変わりますね。向こうの船溜も護岸工事に入っているのか、それとも貴船、呑川水門同様、撤去されるのでしょうか。

●大師橋と高速大師橋がつくる三角水域の北岸にたたずむ、羽田第二水門。粉を吹きそうに色褪せた感じは変わりませんが、さんさんと降り注ぐ秋の陽を浴びて、気持ちよさそうです。
左手の護岸にやっつけられた落書き、風化してだいぶ薄まったな、と思ったら、右側の堰柱にまた色鮮やかなナニカが‥‥。どうもこのあたりには、懲りない芸術家がいるようです。
【撮影地点のMapion地図】

●京浜運河、湾岸署水上安全課の船溜にて。先日、9月11日に初見した可愛らしい警備艇「ひめゆり」、この日も同じ場所にもやっていましたが、露天部分にオーニングをかけられており、大切にされているさまがうかがえました。
このスタイルからして、港内より河川が似合いますよね! 大横川や北十間川など、流路が狭くて橋の桁下が低い川で出会ってみたくなります。

ファンネルの上下にあしらわれた黒が、白地に浮かび上がる赤いマークを一段と引き立てていて、何とも小粋に感じられたものでした。
(令和4年9月25日撮影)
(この項おわり)

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改架中の高速大師橋…2
(『改架中の高速大師橋…1』のつづき)

●川崎側の‥‥なんていうんでしょう、桁を横移動する仮設桁を眺めて。奥に見える既設橋の下をくぐって、さらに上流側まで伸びているのがわかります。
●こちらは大田区側、新設橋のそれをほぼ直下から見たところ。荷重を支えるトラス様の持ち送り、さらにその下には台車らしきものが桁下に見えますね。
いや、この巨大な桁が「ズレて」いくさま、思うだに一大スペクタクルなんでしょうなあ。桁の運搬シーンも圧巻だったでしょうが、移動の工程もそれに劣らず凄そうで、沿岸で見物したくなります。
●右の写真は既設橋の下から、下の写真は2つの橋を上流側から、下流方へ望んだところ。
広大な流路のおよそ右半分、川崎側は浅瀬が広がっているのですが、それを思わせない穏やかな川面。途切れることなく通過してゆく車列に、この橋が担う役割の重さが思われ、短時間で改架ができるこの工法が選ばれたのもうなずけたものでした。


●ここは大師橋と高速大師橋でかたちづくられる「三角水域」の中。ふと振り返れば、歩道が外側を巻くように渡る独特なデザインの、大師橋の主塔が秋の陽光に輝いていました。抜けるような青空にそびえる白亜の大塔、絵になりますねえ‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年9月25日撮影)
(『9月25日のフネブネと水門』につづく)

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●川崎側の‥‥なんていうんでしょう、桁を横移動する仮設桁を眺めて。奥に見える既設橋の下をくぐって、さらに上流側まで伸びているのがわかります。

いや、この巨大な桁が「ズレて」いくさま、思うだに一大スペクタクルなんでしょうなあ。桁の運搬シーンも圧巻だったでしょうが、移動の工程もそれに劣らず凄そうで、沿岸で見物したくなります。

広大な流路のおよそ右半分、川崎側は浅瀬が広がっているのですが、それを思わせない穏やかな川面。途切れることなく通過してゆく車列に、この橋が担う役割の重さが思われ、短時間で改架ができるこの工法が選ばれたのもうなずけたものでした。


●ここは大師橋と高速大師橋でかたちづくられる「三角水域」の中。ふと振り返れば、歩道が外側を巻くように渡る独特なデザインの、大師橋の主塔が秋の陽光に輝いていました。抜けるような青空にそびえる白亜の大塔、絵になりますねえ‥‥。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年9月25日撮影)
(『9月25日のフネブネと水門』につづく)

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改架中の高速大師橋…1
(『国葬儀の警備船艇』のつづき)
●この日の最終目的地は、多摩川下流でした。現在改架工事中の、首都高1号羽田線・高速大師橋を見ておきたくなったからです。
海老取川澪筋を出て、上流側へ舵を切りゆっくり遡上。入れ替わりに、PWCのフリートが爆音を響かせ、続々と澪筋へ進入。好天だったこともも手伝い、どの水路でもPWCの姿が見られ、賑やかではありました。

●下流側から全容を愛でつつ接近。そう、今年3月に鉄鋼埠頭で目撃した建造中の桁(『3月6日の水路風景…2』参照)が、新しい高速大師橋のかたわれだったというわけです。SNSほかで、台船で桁を輸送している光景を拝見して、ようやく架橋地点がここだと気づかされたお粗末でした。
●川崎側を見ると、ぷつんと途切れたようになっていますが、まだ未架設の径間があるわけではなく、桁はすべて揃っているはず。下で述べるような工法を採っているためです。
「高速大師橋更新」(首都高速道路株式会社)によると、改架される桁の延長は約300m、河上区間の3分の2ほど。令和7年の竣工を目指しているそうです。

●桁の下をのぞくと、びっしりと打ち込まれた鋼管が上流側へ伸びていて、その上に鋼桁が架設されているのがわかります。オフィシャルサイトの「事業概要」で図説されていますが、これは桁を流路方向へずらすためのいわばレールで、既設橋を上流側へ外したところへ、組立中の新設橋をはめ込む工法なのだそうです。

●3月に見たときも気になっていた、円筒形の張り出し部分をアップで。当時はあれこれ想像していたここ、やはり橋脚の基部だったのですね。桁の真下に橋脚のない、浮いたような独特のデザインが印象的です。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年9月25日撮影)
(『改架中の高速大師橋…2』につづく)

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海老取川澪筋を出て、上流側へ舵を切りゆっくり遡上。入れ替わりに、PWCのフリートが爆音を響かせ、続々と澪筋へ進入。好天だったこともも手伝い、どの水路でもPWCの姿が見られ、賑やかではありました。

●下流側から全容を愛でつつ接近。そう、今年3月に鉄鋼埠頭で目撃した建造中の桁(『3月6日の水路風景…2』参照)が、新しい高速大師橋のかたわれだったというわけです。SNSほかで、台船で桁を輸送している光景を拝見して、ようやく架橋地点がここだと気づかされたお粗末でした。

「高速大師橋更新」(首都高速道路株式会社)によると、改架される桁の延長は約300m、河上区間の3分の2ほど。令和7年の竣工を目指しているそうです。

●桁の下をのぞくと、びっしりと打ち込まれた鋼管が上流側へ伸びていて、その上に鋼桁が架設されているのがわかります。オフィシャルサイトの「事業概要」で図説されていますが、これは桁を流路方向へずらすためのいわばレールで、既設橋を上流側へ外したところへ、組立中の新設橋をはめ込む工法なのだそうです。

●3月に見たときも気になっていた、円筒形の張り出し部分をアップで。当時はあれこれ想像していたここ、やはり橋脚の基部だったのですね。桁の真下に橋脚のない、浮いたような独特のデザインが印象的です。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年9月25日撮影)
(『改架中の高速大師橋…2』につづく)

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竣工後の多摩川スカイブリッジ…2
(『竣工後の多摩川スカイブリッジ…1』のつづき)
●羽田側橋詰をふと見上げると、案内標識の青看板が目に入りました。人やクルマが行き交うのももちろんですが、こういったディテールにも生きた橋が実感できますよね。
目を転じて川崎側を眺めれば、桁下端が描く緩いカーブが圧縮によって強調され、エッジの立った箱桁の形ともに、端正かつ清新な雰囲気。改めて、開通を実感したのでありました。


●真下から。桁が架かって以来、すでに何度か仰いだ角度ではありますが、供用後の記念ということで一枚。盛んにクルマがや人が渡っているにもかかわらず、音が上へ抜けるせいか、川面を渡る風の音のみが聞こえるような静けさでした。

●下流側に出て振り返ったところ。杭列がどうも目立ちますが、工事中の大がかりな足場や台船がいたことを思えば、すっきりと片付いたものです。全長674m、幅員17.3m、中央径間240mの威容を堪能。
●さらに下って、回頭して向き直りもう一枚。ウォーキングイベントでもあったのか、結構な人数が一団となって川崎側に渡ってゆくのが見られました。穏やかな好天に恵まれて、爽快な眺めを楽しめたことでしょうね。
この日は潮位が高止まりした日でしたが、飛ばしてくる地元艇もなく、静かな川面をたゆたいながら、新しい橋の前途を心から祝ったものでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年4月10日撮影)
(『4月10日の河畔桜…1』につづく)

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目を転じて川崎側を眺めれば、桁下端が描く緩いカーブが圧縮によって強調され、エッジの立った箱桁の形ともに、端正かつ清新な雰囲気。改めて、開通を実感したのでありました。


●真下から。桁が架かって以来、すでに何度か仰いだ角度ではありますが、供用後の記念ということで一枚。盛んにクルマがや人が渡っているにもかかわらず、音が上へ抜けるせいか、川面を渡る風の音のみが聞こえるような静けさでした。

●下流側に出て振り返ったところ。杭列がどうも目立ちますが、工事中の大がかりな足場や台船がいたことを思えば、すっきりと片付いたものです。全長674m、幅員17.3m、中央径間240mの威容を堪能。

この日は潮位が高止まりした日でしたが、飛ばしてくる地元艇もなく、静かな川面をたゆたいながら、新しい橋の前途を心から祝ったものでした。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年4月10日撮影)
(『4月10日の河畔桜…1』につづく)

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タグ : 多摩川
竣工後の多摩川スカイブリッジ…1
(『大井埠頭の「しらせ」…2』のつづき)

●おなじみB滑走路の進入灯をくぐり、トラスを仰ぎながら西航。先ほどの「しらせ」と同じく、暖色系の構造物は青空とも相性がよろしく、目に快いものです。
さらに進んで京浜大橋近くに至ると、昨年11月に見かけた「マリーンシャトル」が。前回は沖がかりの錨泊でしたが、この日はご覧のとおりプレジャーの桟橋に横付け。低舷側の港内遊覧船でなくては、こういう繋留法はできないでしょう。
●真下を通る首都高のトンネルが耐用年数目前とかで、再活用がにわかにクローズアップされてきた羽田可動橋。
とはいっても確か幅員は一車線分、拡幅するのか、もう一つ橋を併設するのか‥‥。いずれにせよ、動く日が来たらぜひ訪ねてみたいものです。

●海老取川澪筋を出て、多摩川本流へ。訪ねたかった物件はもちろん、多摩川スカイブリッジ。竣工後にまみえるのは、この日が初めてなのです。
靄が立ち込めた沖合をバックに、河上低く一線に伸びゆくシルエット。少し風が出てきて、さざ波立つ川面がキラキラと陽光を反射し、白っぽくなりがちな風景に彩りを添えてくれました。

●羽田空港船着場付近まで近づいての一枚。橋上を人影が、クルマが次々と渡ってゆく様子に、今まで眺めてきたのとは違った"生きた橋"の息吹を感じて、しみじみ。
羽田川橋脚の上下流に、鋼材の杭列が点々と伸びているのが気になりました。防護工としては仮設っぽいし、澪標としても大げさに過ぎるような気がしたので、台船の繋留に用いたものが残されていたのでしょうか。この水域の風物詩でもあった、旗付き竹竿の澪標ズラリも絶えて久しいので、浅瀬との境界がはっきりするのは嬉しいですが。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年4月10日撮影)
(『竣工後の多摩川スカイブリッジ…2』につづく)

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さらに進んで京浜大橋近くに至ると、昨年11月に見かけた「マリーンシャトル」が。前回は沖がかりの錨泊でしたが、この日はご覧のとおりプレジャーの桟橋に横付け。低舷側の港内遊覧船でなくては、こういう繋留法はできないでしょう。

とはいっても確か幅員は一車線分、拡幅するのか、もう一つ橋を併設するのか‥‥。いずれにせよ、動く日が来たらぜひ訪ねてみたいものです。

●海老取川澪筋を出て、多摩川本流へ。訪ねたかった物件はもちろん、多摩川スカイブリッジ。竣工後にまみえるのは、この日が初めてなのです。
靄が立ち込めた沖合をバックに、河上低く一線に伸びゆくシルエット。少し風が出てきて、さざ波立つ川面がキラキラと陽光を反射し、白っぽくなりがちな風景に彩りを添えてくれました。

●羽田空港船着場付近まで近づいての一枚。橋上を人影が、クルマが次々と渡ってゆく様子に、今まで眺めてきたのとは違った"生きた橋"の息吹を感じて、しみじみ。
羽田川橋脚の上下流に、鋼材の杭列が点々と伸びているのが気になりました。防護工としては仮設っぽいし、澪標としても大げさに過ぎるような気がしたので、台船の繋留に用いたものが残されていたのでしょうか。この水域の風物詩でもあった、旗付き竹竿の澪標ズラリも絶えて久しいので、浅瀬との境界がはっきりするのは嬉しいですが。
【撮影地点のMapion地図】
(令和4年4月10日撮影)
(『竣工後の多摩川スカイブリッジ…2』につづく)

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