堀川口防潮水門…4

(『堀川口防潮水門…3』のつづき)

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高欄にもたれて水門を眺めていたら、ヌッ、といった感じで突如船が出現、驚かされました。
うおおお、本船だ!

回転数を押さえていたせいか、爆音も直前まで聞こえず、不意を突かれたと同時に大喜び。これで、マイタゲートの本領発揮の瞬間、本船の通航が拝めるんだと!

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船名は「さんこう金栄」。見たところ、東京港でいう「えど」のような集油船のようでしたが、いかがでしょうか。船橋の横にもタイヤのフェンダーを備えているあたり、大型の本船に接舷する用途が垣間見えます。

引き波もほとんど立たないくらいの最微速で歩かせながら、軸線は右から2番目の下航径間にピッタリと合わせ、すでに通航の構え。ちょっと緊迫するような雰囲気に、こちらも息を呑みながら船尾を正面に見る位置に移動。これはイイ瞬間に出くわせたものだ‥‥。

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船首が径間の下流側をかわった刹那、爆音が高まって、プロペラ後流が白く泡立ちました。

船橋を備え、マストを高々と上げた船が水門をくぐる、しかもそれを俯瞰できる幸せ! いや~、最高ですわ!

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206045.jpg後流がさらに盛り上がり、「さんこう金栄」は軽く面舵に当てて、港内へ向け行き足を上げ離脱。わずかな滞在時間に、マイタゲートの本領を発揮したシーンを拝めて、まことに幸いではありました。

最後にポンプ所の説明板をカメラに収めて、慌ただしく次の物件へ。名古屋を代表する舟航施設といってもいい過ぎでない、アレを前にしてさらにテンションが上がります!

(29年5月3日撮影)

(『中川口閘門…1』につづく)

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タグ : 堀川口防潮水門 堀川

堀川口防潮水門…3

(『堀川口防潮水門…2』のつづき)

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水門を正面にして、初めて見えたものもありました。ポンプ所の影に隠れていた、名古屋海上保安部の巡視艇基地が姿を現わしたのです。

マイタゲートの向こう、岸壁に切られた船溜の凹部に、たくさんの船艇がもやっていました。写真右、接岸している放水銃を備えた巡視艇は、PC23「あゆづき」。消防能力を強化した艇ですね。

206037.jpg5径間のうち、唯一のローラーゲートがこの「排水水門」。全開で水面からの高さがご覧の状態ですから、この径間の通船は考えられておらず、その名のとおりあくまで全閉時の排水を担う径間です。

水門の内外に水位差のある、水圧下での開閉が難しいマイタゲートは、どうしてもこのような「ひと手間」が必要になってしまうのは、致し方のないところ。今なら、セクターゲートで両者を兼ねさせることもできるでしょう。

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こうしてアップで眺めてみると、寄る辺のない水面にぽつりと孤立する姿は、寂しげな中にもどこか可笑しみがありますね。このゲートが真ん中に立っていることが、この水門に独特の魅力を醸し出しているように思えます。

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たびたび水門から離れてしまい、恐縮です。すぐ上流側の東岸に、こんな横堤があるのが目に入っていました。コンクリートの風化具合と、大きな木が生えてしまっていることから、使われなくなって長い時間が経ったことをうかがわせる、廃墟然とした雰囲気。気にならないはずはありません。

岸壁としては、防潮堤がそのまま岸から伸びて、基部を巻いているあたり、形がちょっと変。防波堤としても中途半端だし‥‥。先端の形からして、この先に桟橋でも伸びていたのかしら。

下写真、対岸である西側にも、気になる横堤が。こちらは半ば崩れているようでもあり、この横堤を挟んで、一つづつ橋台跡のようなものが見えるのも気になりました。う~ん、これは何かがかつて、ここにあった(あたりまえだ)痕跡のようですね。

206040.jpg帰宅後に検索してみて、まあびっくり。これは、旧港新橋の橋台跡だったのです! 先代橋は、私の好みど真ん中の、何と単葉式跳開橋! 写真は「堀川を行く4-宮の渡し跡~名古屋港」をご覧ください。

上記サイトによれば、昭和7年竣工とのこと。「当時の面影はありませんが、かろうじて 名残をとどめる橋脚の基礎が残っています」とあり、写真から判断して、東岸のものが跳開橋の橋台のようですね。いや、嬉しい余禄でした。

(29年5月3日撮影)

(『堀川口防潮水門…4』につづく)

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タグ : 堀川口防潮水門 堀川 巡視艇

堀川口防潮水門…2

(『堀川口防潮水門…1』のつづき)

206031.jpg橋上から見て一番左のマイタゲート、閉じていますね。工事中らしく扉体上に作業員の方がおり、手前には角落しがはめられて、パイプから排水されています。

開いて戸袋にはまっていると、扉体のディテールが見づらいので、閉じていたのはある意味幸い(ごめんなさい)ではありました。ああ、いいなあ、閘門でない、マイタゲートの水門って。


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スキンプレートを裏側から支える構造は、思ったより華奢な感じに見えました。筋交のチャンネル材には平角材がはめ込まれ、フェンダーを兼ねているようです。

天端を歩いてきた作業員の方が、靴にビニールのカバーをしているところを見ると、再塗装をしているのでしょうか。扉体が浸かりっぱなしのマイタゲートは、ローラーゲートにくらべて痛みやすく、扉体の保守にも手間がかかりますから、管理する皆さんのご苦労が察せられます。

扉体右端、天端で90度曲がり、構造を貫く配管がされているのは何でしょう。扉体運転時に空圧でジャッキアップするとか、またはシェル式の水密区画があって(下にそれっぽいものが見えますよね!)、浮力をつけて動かすとか、妄想がふくらんでしまいます。

206033.jpgここで、下航船が出現! 高さのない小型船とはいえ、通船シーンが撮れると思わずニンマリです。

カメラを向けていて楽しくなるような、カラフルな塗装の小型曳船タイプ。「きよかわ」という船名と、「港や川をきれいにしましょう」の標語、タモ網や船尾のゴミ入れらしい箱から、東京でいう「手上げ」の清掃船では、と思いました。


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一番右の「下航」、「巾15M徐航」と大書きされた径間を通る「きよかわ」。やはり「通航水門」、通る船と一緒に在ってこそ、イキイキとした表情が拝めるというものであります。

そうそう、写真中央上に写っている「旧1・2号地間運河可動橋」、こちらも寄ってみたかったのですが、今回は余裕がなく、残念ながら見送りました。がーちゃんフォトアルバムVol.2名古屋港跳上橋」によい写真があります。

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水門正面にたどりついたので、改めて全景を。東京では見られない、空に抜けた雄大な水門風景に感動。

両岸から長く横堤が伸び、中央に5径間の防潮水門が配されているのがわかります。左手の建物は、排水機場である堀川口防潮水門ポンプ所。
撮影地点のMapion地図

(29年5月3日撮影)

(『堀川口防潮水門…3』につづく)

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タグ : 堀川口防潮水門 堀川 清掃船

堀川口防潮水門…1

(『松重閘門ふたたび…5』のつづき)

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206027.jpg堀川に沿って南下し、河口近くの港新橋にやって来ました。国道23号線を渡す港新橋は、昭和47年竣工の姿のよい桁橋。側道から階段を登り、下流側の歩道をずんずんと中央部へ。

天下の名四国道とあって、トラックも多く圧倒されそうな交通量を横目に、橋の真ん中を目指すのはもちろん、見たいものがあるからです。何しろ、この橋上をおいて他に、眺められる場所はないのですから。

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防音壁が途切れたところで、南側へ目を向けると‥‥おおお! 堀川口防潮水門です!

「通航水門」と称するマイタゲート4径間、中央ににょっきり孤立しているローラーゲート「排水水門」1径間。本船を通船させるため、高さ制限のないゲート形式を選んだあたり、東京の朝潮水門と同じ伝ですが、規模としては桁違い。しかもこちらは、現在も本船を通していて、十全にその特長が生かされているのです。

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水門の規模に圧倒されながらも、その向こうに見える大型巡視船に、つい目線が吸い寄せられて一枚。ハルナンバーはPLH21、ヘリ2機搭載型「みずほ」!

もやっているのはガーデン埠頭でしょうか。何しろ、2隻しかいない「みずほ」型巡視船の、ネームシップを拝めたのですから、嬉しくなろうというものです。

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さて、この水門の魅力の一つは、マイタゲートにあるといってよろしいでしょう。通航船の高さを制限せず、幅員を確保するとなれば選択肢は限られるわけで、昭和39年という竣工時期を考えると、このタイプをおいて他になかったと思われます。もしかしたら、径間数で見ると、現役では国内で最大規模のマイタゲートかもしれません。

写真は向かって左側に、2径間あるうちの一つをズームでたぐったもの。戸袋に格納された扉体はもとより、「上航」とペンキ書きされた表記、堰柱(?)天端ににょっきり立つ信号の灯器と、ディテールが楽しめました。
撮影地点のMapion地図

(29年5月3日撮影)

(『堀川口防潮水門…2』につづく)

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タグ : 堀川口防潮水門 堀川 巡視船