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5月4日の水門たち…2

(『5月4日の水門たち…1』のつづき)

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280012.jpg綾瀬川下流部といえば堀切菖蒲水門。静穏な水鏡に映った倒立像とともに、正面からいいお顔を拝めてほっこり。

近づいてみてちょっと不安をかき立てられたのが、一昨年6月に見た際触れた、左の巻上機室にからんでいた蔦。う~ん、明らかに広がっているなあ‥‥。見た目風情はあっても、構造物の保全から考えていいことはないに決まっているので、何とかしていただきたいものではあります。

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280014.jpgもう一つの荒川との疏通口、綾瀬水門って、下流のこの角度から眺めた感じが好きなんですよ。緑の法面にうっそりと立つ、巨石文明の遺跡みたいな雰囲気で。こちらも倒立像が素敵ですよね。

まだ潮位が高い時間帯だったし、波の立ち方も穏やかだし、流速はそんなでもなかろうと踏んで進入したら、イヤイヤ、もうスルスルスルッという感じ吸い込まれ、船尾を振られて肝を冷やしましただよ。

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そのまま何も考えず荒川を横断し、隅田水門から旧綾瀬川に入るという定番コースに。ふらふらと気楽な近場徘徊であります。

隅田水門、一昨年通ったときは、巻上機室正面の二灯信号がゼブラ板付きの電球タイプでしたが、今回見たら新しいLED灯器に変わっていました。陽射しがあると点灯しているかどうか判然としない電球と違って、サイズの割に視認性がよいのはさすがLEDですね。
撮影地点のMapion地図

(令和4年5月4日撮影)

(『5月4日のフネブネ』につづく)

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タグ : 堀切菖蒲水門綾瀬水門隅田水門綾瀬川旧綾瀬川

6月7日の綾瀬川…2

(『6月7日の綾瀬川…1』のつづき)

252031.jpg京成押上線・荒川橋梁の前後にも、護岸工事の台船群がもやっていました。

流路左側にオレンジ色のブイが点々と打たれているのは、台船たちからアンカーロープが伸びていることを示しているのでしょう。恐らく控えのもやいで、ロープ自体は河底に沈んでいると思われますが、アンカーの状態がわかりません。行き足をゆるめて、慎重にまいりましょう。

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私好みの通船「はやぶさ2号」。古典的通船スタイル、シンプルかつ堅牢そうな働き者の姿に惹かれます。船首甲板上、クリートやビットでなく、角材の繋船杭というのがまたそそりますよね。

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ここで一つ、思わず二度見した珍物件を‥‥。右のいびつな物体、目に入った最初は「FRP製のイルカ人形でも沈んでいて、そのくねった尾っぽが水面上に飛び出しているのかなあ?」と、思わずあさっての方向へ妄想してしまったほど、どこか生きものっぽい、ちょっと気味悪く感じられるカタチでした。

正横にきてからよっくよく眺めたところ、ストックアンカーの2本ある爪の1本が、大潮の翌日という大干潮で水位が低くなったことにより、にょっきり顔を出しただけだったことが判明! まさに、幽霊の正体見たり、というオソマツでした。

252034.jpgおなじみの定番物件ながら、その個性ゆえ毎回目を向けてしまうこちら、堀切避難橋。

水平感覚を狂わせるような架橋法もさることながら、八角に抜いたような天の構造も素敵。おまけにバックは強烈な造形で水門好きの心をとらえて止まない、堀切菖蒲水門ときているのですから、何度見ても飽きさせないものがあります。


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その堀切菖蒲水門にもご機嫌伺い。お変わりなくご同慶の至りでありますが、わずかな変化といえば、左の巻上機室下端から蔦がからんできていること。これは早めに刈り取っておかないと、夏のうちに蔦で覆われ、オバケ屋敷みたいになってしまうかも‥‥。
撮影地点のMapion地図

(令和2年6月7日撮影)

(『6月7日の荒川、ほんの少し』につづく)

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タグ : 綾瀬川堀切菖蒲水門台船

8月13日の川景色…4

(『8月13日の川景色…3』のつづき)

209096.jpgこちらの帰り道の落ち穂拾い。たまには、あけぼの水門もちゃんと(何がちゃんとなのかは略)スナップしておこう。「江東5大水門」の一つなのですから。

見通しが悪く、人目も乏しいせいか、東雲水門や辰巳水門に見られるようなスローガンも掲げられておらず、また東京の水門では珍しく、名前がひらがな表記です。格子に覆われてわかりづらいものの、魚のような帆のような、何かをモチーフにした絵柄が描かれている「お絵かき水門」でもあります。

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ここを古賀オールのバージが、手に汗握る思いですり抜けているんだよなあ‥‥。水門をくぐった北側では、鋼管矢板の打ち込み作業中でした。新しい護岸か、テラスでもできるのかしら。

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綾瀬川下流部を通ったとなれば、見逃せない堀切菖蒲水門。最近見学会も催され、多くの参加者があったとのこと。都内の水門の中でも、巻上機室、扉体ともに類を見ない変わり型、維持はその分大変かと思いますが、頑張っていただきたいものです。

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ちょうど陽をさえぎった雲の下で、新イグアナクレーンにご機嫌伺い。

‥‥いや、もう代替わりしてだいぶ経つのですから、「新」は取った方がいいかな。レールをつなぐお仕事がここで続くかぎり、変わらぬ姿で踏ん張っていてほしいもの。

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そして古賀オール、第三工場ヤードクレーン! 都内の運河畔にある荷役設備が数えるほどになった今も、万丈の気を吐くこの揺ぎ無さ! 古賀さんがホームグラウンドである運河地帯に在ってくれることに、ただ感謝のほかありません。

(29年8月13日撮影)

(この項おわり)

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12月29日の綾瀬川…2

(『12月29日の綾瀬川…1』のつづき)

141021.jpg工事成ったテラス基礎が途切れたあたり、台船が横付けしていない区間があったので、施工中の様子を見ることができました。

元からあった基礎護岸(他河川のものと違って高く、水面上に出ている)の手前に、鋼管矢板をすき間なく打ち込んだ様子がわかります。背後の高架には、高さのある杭打船が接近することもあってか、警戒標識の赤い三角旗が、ズラリと下げられていました。

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141023.jpg機材満載の台船に横付けしていた、小さな曳船(写真上)を一枚。船体、操舵室とも角ばった、全体的に直線的な印象でした。

斜めに架かった黄色い橋、堀切避難橋の手前で、工事区間はおしまい。右側には台船を繋留する杭や、護岸上にも機材らしきものが見えます。



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141025.jpgそしておなじみ、都内水門随一の伊達者、堀切菖蒲水門。前回は左径間が閉じていましたが、今日は全開で何より。左径間下流側、浅瀬ができてしまったのか、旗付きの竿が見られますね。

特徴ある扉体を仰ぎながらくぐってみると、あらら、扉体のてっぺんに草が生えている‥‥。閉鎖時にすくい上げた泥に、生えてきてしまったのでしょうか。やはり、円筒形の半割り(?)という扉体の特殊さが、メンテナンスを難しくしているのかもしれません。
撮影地点のMapion地図

(25年12月29日撮影)

(『12月29日の綾瀬川…3』につづく)

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タグ : 綾瀬川台船曳船堀切菖蒲水門

2月10日の綾瀬川下流部…3

(『2月10日の綾瀬川下流部…2』のつづき)

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巨大な円筒の量感を頭上に感じながら、扉体を仰いで。鋼板で構造を覆ったシェル式ゲートのため、下端には点々と排水用の穴が開いているのみで、外観はのっぺりとしています。

右端、色の濃いところがありますね。あれが本来の塗色に近い色で、あとの大部分はすっかり色あせてしまったようです。巨大な筒っぽとなれば、足場を組むのも難儀しそうですから、塗り替えもままならないのかしら。

114052.jpg堰柱の上流側…いや、橋脚というべきでしょうか、こちらは下流側と異なる、まろやかかつふくよかなラインで、あちらが船首なら船尾といったところ。

実際、昔の客船によく見られた、クルーザー・スターンを思わせる曲線で、ブルワークのような上端の突起部分も効いています。デザインを担当された方は、きっと、船が好きな方だったのではないでしょうか。



114053.jpg屋根の上流側端、あの「くりん」とした部分が撮りたくて…。橋がちょっと邪魔な上、逆光とどうもうまくいきません。ここだけは、陸上から撮るしかなさそうです。

あっ、扉体をこちらから見ると、色が下流側より濃いようです。橋の影になっていることで、退色をまぬかれたのかな? たまには訪ねてみるもので、つど新しい発見があるものですね。


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114055.jpg堀切菖蒲水門との逢瀬を楽しんだ後は、堀切ジャンクションが頭上を分岐・合流しつつうねるさまを見上げながら遡上。

ジャンクションのすぐ上流、堀切橋の近くには、漁船とプレジャーボートがもやう、綾瀬川では珍しい船溜のあるところ。写真奥のプレジャーたち、岸と直角にもやっていますが、増水時は大丈夫なのかな?
撮影地点のMapion地図

(25年2月10日撮影)

(『2月10日の綾瀬川下流部…4』につづく)

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タグ : 綾瀬川堀切菖蒲水門