イグアナ讃歌…1

199002.jpg先日こちらで触れた、11月20日のお話をしたいと思います。出港は少し遅め、11時ごろになりましたが、気温もこの時季としては高めの静穏な好天に恵まれ、楽しく近場回りをしてきました。

運河から仰ぐ空は、絵筆でさっと刷いたような雲も爽やかな秋晴れ、川面も空を映し青く、河水を分けて進むだけで、快い気分になるほどです。


199001.jpg
天高く、水清くなる季節とくれば、水鳥たちの渡ってくるころでもあります。オオバンやキンクロハジロなどが群れをなして、クウクウ、ガアガアと賑やかに鳴き交わす姿を、道々眺める楽しみが増える時季でもあるわけです。

コンクリートの柵列の、陽射しでぬくもった天端で、平たくツブれて暖を取る鴨さん二羽をスナップ。ええと、カルガモとキンクロのメスかしら。

199003.jpgまずは曙北運河に入って北上。10月30日に見た、イグアナクレーンの一件が、頭から離れなかったためであります。

相変わらず端正な美しさを見せる、古賀オールのクレーン群に魅せられながらも、少々不安なひととき。もしかしたら、レールの艀輸送が廃止と決まり、クレーンも撤去されてしまっているのでは‥‥と、この時点ではどうも悪い方へ考えがちだったからです。

199004.jpg
さらに前進し、左手の木立の影から顔を出したのは‥‥・。 
!!!!

199005.jpg
新しいイグアナクレーン? 
やはり、10月30日に見た緑色のトラス部材は、組み立て前のこの一部だったのか?


イヤイヤ、早合点はいけないと、一つ深呼吸。形があまりにもそのまんまですから、単に塗りなおしただけ、という線も否定できないでしょう。角をかわって、解体中の旧イグアナクレーンでも見えてくれば、この点は確定できるはずです。
撮影地点のMapion地図

(28年11月20日撮影)

(『イグアナ讃歌…2』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 砂町運河 曙北運河 イグアナクレーン 古賀オール 水辺の鳥たち

新砂水門・本船通航!…1

(『魚群捕捉!』のつづき)

195071.jpg曙北運河に入って右に折れれば、必然的に見えてくるおなじみ古賀オールのクレーン群。40t吊りのクレーンNo.10、いつみても惚れ惚れする凛々しさですわい。そういえば、曳船がバージを引いて接岸する光景を見たいと願って早や数年、いまだに実現できていないなあ‥‥。

南下して十字流を左へ、砂町運河を東航していると、幸いにもテンションが急上昇せざるを得ないシーンに、出くわすことができたのです!

195072.jpg
おおお! 本船が新砂水門を通航中だ!

何度か触れたように、新砂水門は東京で唯一、本船の通航がある水門。運河を通る本船‥‥ガット船の姿は過去にも紹介しましたが、水門通航中のシーンは、なかなかものにできずにいたのです。嬉しさもひとしおですわ!

向こう側では新水門の工事中とあって、航路はクランク状に狭まり、交互通航の管制中。上の写真でも右端に、待機中のヨットが見えます。

本船は左から斜めに突っ込む形で、水門の径間にさしかかったところ。ただでさえ幅員に余裕がないところへ持ってきて、直前で大きく舵を切らねばならないとは! はた目に見ていても、息詰まる緊張感がありますね。

195073.jpg
船尾を少し振りつつも、針路がほぼ水門の軸線に合った瞬間。忙しく舵輪を回す船長の表情や、きしむ船体を想像いや、妄想して勝手に一人固唾を呑む船頭。夢中でカメラを構えながら、「ヨーソロ、いいぞ、そのままそのまま」などと、あらぬことを口走るほどに興奮の極み。

もろ逆光とあって、船や水門は黒く陰り、空は靄がかったように白く、腕の悪さも加えて写真としては締まらなくなってしまいましたが、当時の緊張感が反芻できるという意味では、かえって良かったかもと自己満足。

195074.jpg
水門の西端をかわして、マッコウクジラの頭のように量感のある船首が、のっそりといった感じで迫ってきました。

いいぞ、イイゾ、このすり抜け感! 針の穴を通すような操船をされている、船長はじめ乗り組みの皆さんには失礼ながら、一大スペクタクルをようやくものにできた喜び、まこと例えようなし。

195075.jpg
径間離脱まであと一息、漆黒の鉄鯨はなお、慎重な歩みを崩しません。よく手入れされた美しい船体とあいまって、荘厳さすら感じさせる光景でした!
撮影地点のMapion地図

(28年9月10日撮影)

(『新砂水門・本船通航!…2』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 砂町運河 曙北運河 新砂水門 古賀オール

6月7日のフネブネ…5

(『6月7日のフネブネ…4』のつづき)

173021.jpg
近づいてみると、船体は塗装済みではあるものの、船橋構造物はまだ工作の途中らしく、銀色の生地もあらわです。

173022.jpg舷側に大書きされた文字は、果たして日本語ではありません。ええと、フランス語かな? トランサムの「KHOR ANGAR」が船名のようですね。

右の写真は真横から見たところ。「DJIBOUTI」‥‥ジブチだ! と、ここでようやく気付く船頭。海外向けの艇が、墨田川造船で建造されているのを目にするのは、もちろん今回が初めてとあって、妙に興奮してしまいました。

173023.jpg
キラキラと陽光を反射する、船橋構造物周りをアップで。縦に走る筋は、ステンレスのビートか何かと思っていたら、違うみたいですね。仕上げ前のパテ盛りのようにも見えました。船体に描かれた緑・白・青のストライプは、ジブチの国旗の色をデザインした、沿岸警備隊所属を示すシンボルでしょう。

帰宅後に検索してみると、ジブチの海賊対処能力を強化するため、我が国のODAで供与される、2隻のうちの一つなのだとか(『ジブチ共和国向け無償資金協力贈与契約の締結独立行政法人 国際協力機構)。

173024.jpg
去りぎわに左舷前方から。一見した感じでは、大きさ、スタイルとも、保安庁の「すずかぜ」型巡視艇によく似ています。

「ゲディズ」と同じ日に、珍しいODA艇に出会えるなんて、本当にラッキーでした。任地は紅海の入口ともいえる遠いところ、道中の無事と、現地での活躍を祈っています。

173025.jpg帰路のシメは、やはり大好きな古賀オールのバージとクレーンで。バージはおなじみ「第六ふみ丸」。クレーンと同じく、よく整備された船体は、眺めていて気持ちの良いものですね。

曳船に曳かれた航行中の姿を、一度ものしてみたいと願いながら、早や数年経ってしまいました。いずれ平日に休みを取れる機会があったら、この巨体があけぼの水門をギリギリですり抜けるシーンや、十字流を微速で進む悠揚迫らぬ姿を撮ってみたいものです。

(27年6月7日撮影)

(『6月7日の水門…1』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 東雲北運河 曙北運河 巡視艇 古賀オール 墨田川造船

3月15日の水路風景…1

169001.jpg
ここしばらく、空模様の優れない日曜日がつづき、水路に出られないまま、気がつけば3月も半ば近く‥‥。15日の、それも午後になって何とか晴れ間を得て、ようやくの本年初出港と相成った次第です。

気温も上がり、水辺はもう春の花の季節に入ろうというところ。近場の春めいた雰囲気を拾って歩こうと、まずは曙北運河から運河地帯へ進入。2ヶ月半になんなんとする「水路離れ」を経ての水上とて、舵を握っているだけでもうハイになることったらなく、目に入る風景どれもが感動そのもの、といっても大げさではないアブナイ精神状態。おなじみ古賀オールのバージを眺めて、しみじみと嬉しさを噛みしめる不審船頭一名。

169002.jpg曙北運河といえば、越中島線の都市計画運河橋梁が思い出されますが、以前「『都市計画運河橋梁』!」で紹介し忘れた銘板がもう一枚あったので、ご覧に入れます。

南側の西詰に掲げられているのが、下の銘板。塗り重ねですっかりつぶれてしまってはいるものの、「昭和五年/株式會社横河橋梁製作所/製作」と、かろうじて読むことができました。

169003.jpg
‥‥あれ? 北側東詰の銘板には、「東京石川島造船所製作」とあったんですが‥‥。さてこの違い、どう解釈すべきでしょうか。

169004.jpg
「運河の曲がり角」を曲がって、汐浜運河畔名物、ハクモクレン並木の様子は如何と眺めれば、八分咲きといったところでしょうか。

お花見客の姿も多く見られ、白い花弁を愛でながらのんびりお散歩される方、カメラを構える方と賑やか。春らしい、どこかウキウキした運河風景、よいものです。

169005.jpg可愛らしいハクモクレンをテラスに寄せて眺めながら、南開橋まで来ると‥‥おっ、吉野家さんの屋形船が、洲崎南水門をくぐって大横川南支川に入ってゆく! 

進入シーンを見るのは初めてで、遠目とはいえ、大ぶりな船が狭水路に突っ込む瞬間ともなれば、コーフンするのもむべなるかな。潮もいい塩梅に干いてきたことだし、大横川も訪ねてみようと、続けて前進!
撮影地点のMapion地図

(27年3月15日撮影)

(『3月15日の水路風景…2』につづく)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 曙北運河 汐浜運河 古賀オール

25年度川走り納め…7

(『25年度川走り納め…6』のつづき)

141066.jpg東雲北運河に入り、八枝橋をくぐると、今までかすかにさざ波の立っていた水面が一変、航跡で乱すのも、もったいなくなるような滑らかさに。一本入った脇道ということもあって、通る艇もなく、両岸もしんと静まり返り、年末休みらしい運河風景。

静かな水面に姿を映して、ゴミ運搬でおなじみ、緑の曳船がもやっています。これも機械室ケーシング後端に、松飾りを一本立てていました。この船社の曳船は、いつもキレイにしてもらっていますね。

141067.jpg

141068.jpg

141069.jpg川走り納め、やはり最後のシメは、おなじみ古賀さんへのご機嫌伺いで。早くも傾きつつある午後の陽射しを浴びて、まばゆいばかりのバージたちとヤードクレーン群、いつ見てもいいものです。

バージは、「第六ふみ丸」「第七高取丸」の二隻がもやっていました。すぐ横を微速で航過しつつ、松飾りは‥‥と探すと、ありました! 舵軸の上というのが、航行安全への願いが込められているようで、いいですね。

141070.jpg古賀オールのすぐ南側にある砂潮橋は、中央径間の一部を残し、桁をすっぽり足場で覆われて、ご覧のとおり補修工事中です。

一度、平日にお休みをもらって、古賀オールに接岸するバージの航行する姿を、この橋の上からものしてやろうとたくらんでいるのですが、足場が取れるまで我慢した方がよさそうですね。イヤ、それ以前に、日中はもろに逆光か‥‥などと、橋をくぐりながらブツブツ。

短時間でしたが、最高の水路日和に恵まれて、楽しい川走り納めとなりました。水路とフネブネにとって、来年もよい年であることを願いつつ、スロットルをコツンと入れて微速前進、母港へと舵を切ったのでありました。
撮影地点のMapion地図

(25年12月29日撮影)

(この項おわり)

にほんブログ村 マリンスポーツブログ ボートへ
にほんブログ村

タグ : 東雲北運河 曙北運河 曳船 古賀オール